真恋姫無双 舞い降りし剣姫 第二十七話
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〜鞘華視点〜

葵達がそれぞれの赴任地へ向かって2週間が経った

私達は荊州で富国強兵の政策を取っている

元々、進めるつもりだった

今まで襄陽の整備と富国強兵政策の地ならしをしていた

富国では難民の受け入れで農業の拡大、楽市楽座と貨幣経済の浸透で商業の発展をさせている

強兵は難民の一部と希望者中心の徴兵、武官による調練、軍馬の買い付けによる騎兵の強化を中心に行った

直ぐに成果が出るものではないが、今この政策が近い将来の為になるだろう

 

騎兵の強化は予想より早く進んでいた

これは嬉しい誤算だった

私が長沙に行く前、詠達に指示していたのが大きかった

軍馬の買い付けが進み騎兵が大幅に増強されると

「あとは、うちと星が丹精込めてしごきまくるだけやな」

と霞が嬉しそうに言っていた

丹精込めてしごきまくるって表現はやっぱりどうなの?

だが、その成果は出ていた

 

荊州以外で動きが出てきた

袁紹が河北四州を制圧に掛かった

謹慎処分は

「処分を下した陛下が亡くなったのですから、処分そのものも無くなったのですわ

 オ〜ホッホッホッホ」

という事を言ってるらしい

勝手な理屈だが袁紹が河北四州を制圧したら次は華琳か劉備と一君が標的になるかもね

領地が接してないので取り敢えずは傍観してよう

 

そして、私達の荊州も平穏が終わりを告げた

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「江夏に袁術軍が向っているのは間違いないのね?」

「はい、物見によれば袁術軍の兵数は七万

 江夏の守備隊は三万

 葵さんから時間は稼げるが防ぎきれるかは微妙、との事です」

私の言葉に静里が答えてくれた

援軍は当然出すが今回は速さが鍵だ

「霞、星、貴方達の見たてで答えて

 騎兵で江夏に直行して即戦闘が行える兵はどの位いる?」

「そうですな、新兵ではまだきついでしょうから調練の進んでいる兵だけになります

 数は1万5千と言ったところですな」

星の答えに

「その数で江夏の兵と連携して勝算はある?」

「楽勝やな!」

「ならば、二人共 直ぐに出陣して!」

「御意」

騎兵1万5千が出陣していった

今回、私は留守番

なにしろ毒矢を受けた後、3日で動けるようになったものの1週間はだるさが消えなかった

その為、鍛錬が出来なくて運動不足

なまった体を元に戻している最中だからだ

ついでに、体重が増えた可能性もあるので体を絞る必要もあった

これは、内緒の話

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〜葵視点〜

「兵を城外に展開 一当てした後直ぐに城内へ撤退

 籠城戦に移行するわよ

 恋、頼りにしてるが、深入りはしないで」

「(コク)」

 

袁術軍がやって来て交戦に入る

恋が敵を蹴散らしまくるが、多勢に無勢

予定通り城内へ撤退させて籠城戦に入る

 

「葵様、これからは籠城しながら折を見て出撃

 直ぐに撤退して籠城戦に戻る

 これを繰り返して援軍を待つのですぞ」

「ああ、それしかないよね

 で、援軍が来たら呼応して敵を撃破

 これで、いこう」

音々も結構成長したわね

以前は恋に傾倒しすぎていたが、今は冷静に判断してる

いい軍師になれるかもね

 

そうして、3日が過ぎた

 

〜袁術視点〜

「七乃〜、いつになったら江夏は落ちるのじゃ」

「そんなに簡単にはいきませんよ

 でもあと3日も持たないでしょう」

七乃が言うならそうなのじゃろう

蜂蜜水でも飲んで待つとするかのう

「お嬢様、そんなに蜂蜜水ばかり飲んでいるとこの前みたいにお漏らししますよ」

「この前とは、いつの事じゃ!

 最近はしておらぬわ」

 

うん、何か騒がしいのう

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〜星視点〜

江夏に到着した 正確には江夏が視認できる所まできた

「霞よ、ここで小休止してから袁術軍に一気に突撃

 そうすれば江夏の方も呼応してくれる

 そうなれば一気に袁術軍も撤退させられるであろう

 これでどうだ?」

「ま、それで問題ないやろな」

我等の部隊は小休止に入る

 

小休止した後、袁術軍に一気に突撃した

「そら、そら、死にたい奴から向かってこんかい〜」

我等の方が悪役のようだな

「常山の昇り竜、趙雲とは私の事だ

 かかって来る者は死を覚悟せよ」

我等の部隊が袁術軍を翻弄する

すると江夏からも部隊が出陣してきた

 

「お前達、邪魔」

とか言って恋が敵を吹き飛ばしているのだろうな

あ奴はどこにいるか直ぐに分かる

敵が吹き飛ばされている所にいるのだからな

 

袁術軍は総崩れとなり撤退して行った

後に知ったことだが、この戦が袁術達の致命的な失策になったらしい

 

〜鞘華視点〜

数日後

江夏を攻撃していた袁術軍は撤退した との報告を受けた

2人には、酒を用意して帰還を待たないとね

星にはメンマも必要か

それは兎も角、私達も座しているばかりじゃ無いわよ

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〜あとがき〜

 

袁家が動きました

袁紹は原作通りですが袁術は鞘華を攻めました

これは、袁術の思考からして戦略を考えないで動くだろうと

どこを攻めるかはその時の気分次第 それが袁術

私はそう考えました

 

鞘華以外の武将の活躍も書きたかったので鞘華が留守番してました

 

更新はゆっくりになるかもしれませんが続けるつもりです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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諸侯が動き出す
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