真恋姫無双 舞い降りし剣姫 第二十九話 |
〜紫苑視点〜
「鞘華様、ここは巴郡へ進むべきです
巴郡の将 厳顔は益州で随一の将
なればこそ巴郡を避けずに攻め落とすべきです」
「それほどの将なのね 厳顔は」
鞘華様は少し考えてから
「私達は巴郡へ向かう 総員出陣」
そう、この選択が最善でしょう
後は戦に勝つのみ
桔梗、勝って貴方を益州の束縛から解き放ってあげるわ
〜厳顔視点〜
「焔耶、落ち着かんか」
「しかし、桔梗様」
何か言いたそうだが聞く耳持たん
どうせ北郷軍は此方に来る
その時に雪辱すればよかろうに
「報告します
北郷軍が此方に向かって進軍しております
3日程で到着すると思われます」
ほれ来た
儂を倒して益州攻略の礎とするつもりか
「焔耶、出撃準備を急げ
野戦で勝負を挑む
別働隊に城を落とされては兵の士気が下がる故に迎撃に向かう
準備が終わり次第、出陣じゃ」
喧嘩は強者とするに限る
〜鞘華視点〜
「報告します 益州軍が此方へ進軍してきます
旗は厳、魏 数は凡そ4万」
真っ向勝負を挑んできたわね
ならば此方は打ち破るべし
「戦闘準備にかかりなさい
前衛は私と疾風さん 紫苑は後方から援護
静里は後方から状況に応じて増援部隊を送って」
「「「御意」」」
陣形を整えると戦いに挑む
この戦いは、無策に近い
何も無い平野だからだけではない
彼方が真っ向勝負を挑んで来たのに、下手に策を弄すれば風評に関わる
それは今後の益州統治に影を落とす
だから真っ向勝負がこの戦では最善の策
私達の部隊が敵を倒しながら進んで行く
紫苑の援護もあって此方が優勢だ
だがこのままでは終わらないだろう
厳顔はどこにいるの?
そう考えていたら私の目の前に此方の兵が吹き飛ばされてきた
腹に何かを命中させられたらしく血反吐を吐いている
「お主が〈天の御遣い〉北郷一姫か
我が名は厳顔 いざ勝負」
厳顔は大砲のようなもので砲撃してきた
ちょっと、何でこの時代にこんな物があるの?
オーバーテクノロジーにも程があるでしょ
そんな私の考えを無視して厳顔は攻撃(砲撃)してくる
「そらそら、逃げてばかりでは勝負にならんぞ」
分かっているけど私は斬〇剣の使い手じゃないから砲撃してくる球を斬るなんて無理なのよ
つまり躱すしかない
幸い武器の向きと呼吸で狙いとタイミングは解るから躱せ無い事はない
そうこうしているうちに厳顔の方が球切れになった
「ふん、こうなればこうするまでよ」
厳顔は大砲を打撃武器に見立てて攻撃してきた
だが、私の方が速さが圧倒的に上だ
素早く懐に飛び込んで手甲〈玄武〉で腹に一撃、前のめりになったところを顎に突きを打ち上げた
「桔梗様〜」
魏延が向ってくるが魏延の横から弓が射られて魏延の肩に命中
魏延は肩を抑えて片膝をついている
「二人共、勝負あったわね」
二人が負けた事で戦いは私達の勝利となった
「ふん、生き恥をさらす気はない
さっさと殺すがよい」
厳顔は私に降る気はないとの意思表示をする
だが紫苑が
「桔梗、ここで貴方が死ぬ事に何の意味があるの
私達が武の頂点を目指したのは何の為か思い出してみたら」
「この娘、いや北郷一姫の下でならそれが叶えられるとでも?」
厳顔の問いに紫苑が頷く
「分かった 我が真名は桔梗
真名を預け御館様の力になりましょうぞ」
「確かに預かったわ
で、次は魏延 貴方の事だけど」
ここで私は髪を結んでいたスカーフを解いて、髪を後ろに手で流した
すると
「我が真名は焔耶
一姫様に永遠の忠誠を誓います」
と、詰め寄ってくる
え、何この急変は
「ねえ、桔梗
魏延ってそっちの気があるの?」
「いや、なかったと思っていたのですが
これ、焔耶 落ち着かんか」
そっちの気は私にないんだからね
それは兎も角、巴郡を制圧して仲間が2人加わった
〜あとがき〜
鞘華も落ち着いてみれば美人な訳なので焔耶が気に入る可能性はあるかなと
益州制圧はまだしていませんが、その辺りは次回の話で
更新はゆっくりになるかもしれませんが続けるつもりです
説明 | ||
益州攻略を進める鞘華達に立ち塞がる次の敵は | ||
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コメント | ||
そう言えば華琳も桂花も好意抱いてましたね、鞘姐さんは相当お美しいんでしょうなぁ(はこざき(仮)) | ||
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真恋姫無双 紫苑 桔梗 焔耶 | ||
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