『舞い踊る季節の中で』 第163話
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真・恋姫無双 二次創作小説 明命√

『 舞い踊る季節の中で 』 -群雄割編-

   第百陸拾参話 〜 慈悲深し女神に目覚めし想いは何処へと舞う 〜

 

 

(はじめに)

 キャラ崩壊や、セリフ間違いや、設定の違い、誤字脱字があると思いますが、温かい目で読んで下さると助

 かります。

 この話の一刀はチート性能です。 オリキャラがあります。 どうぞよろしくお願いします。

 

北郷一刀:

     姓 :北郷    名 :一刀   字 :なし    真名:なし(敢えて言うなら"一刀")

     武器:鉄扇(二つの鉄扇には、それぞれ"虚空"、"無風"と書かれている) & 普通の扇

       :鋼線(特殊繊維製)と対刃手袋(ただし曹魏との防衛戦で予備の糸を僅かに残して破損)

   習得技術:家事全般、舞踊(裏舞踊含む)、意匠を凝らした服の制作、天使の微笑み(本人は無自覚)

        気配り(乙女心以外)、超鈍感(乙女心に対してのみ)、食医、初級医術

        神の手のマッサージ(若い女性は危険です)、メイクアップアーティスト並みの化粧技術、

        

  (今後順次公開)

        

 

 

 

 

 

 

 

 

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一刀視点:

 

 

 

「……おにぃ、来た」

 

 そう言って、広場へと通されたのは、恋を始めとする陳宮と武威五将軍達。……と後ろの方で整然と居並ぶ五千近くの兵士達。

 蓮華から、昨日を持って孫呉に対する贖罪としての労役の任を終えて、今日から俺の正式な臣下として返却すると連絡は受けてはいたんだけど、……はっきり言ってそれで実感なんて湧く訳がなく、こうして顔を見た今だって湧かない。

 朱然や丁奉達とは違うのかって? うん、全然違う。あっちは言わば係長と平社員の関係みたいなもので、孫家と言う会社の社員を、社命でもって俺が指揮していたようなもの。

 それに対して今回は、俺というか、天の御遣いと言う名の会社に対して、彼女達が集団入社したようなもの。

 え? 美羽達はどうなのかって? まぁ彼女達の場合は、家族兼、秘書兼、メイドさんみたいなものなので、話はまた別だったりするわけです。

 問題なのは………。

 

「ああ、本当にお疲れ様。君達の働きは、きっとこの街の人も喜んでくれると思う。

 それと、今日からよろしく頼めるかな」

「……ん。 頼まれる」

 

 恋に合わせて後ろの6人も頭を下げてくれはするけど、思いっきり憎々しげに睨むのは……当然ながら陳宮、彼女な訳で……。 他の面々も品定めと言うか値踏みされている感じが……しても仕方ないよな。

 いきなり自分の主から、どう見てもどこにでも転がっているような平凡な男に仕えるから、自分に仕える様に仕えろと言われたら、戸惑って当然だろう。

 ましてやこの世界では男性の地位はともかく、能力的にはどうしても女性より低い事が多い。 現に目の前の武威五将軍達も例に洩れず全員女性なわけだし。

 

「……?」

「ん?どうしたんだ」

「ん、……ちっこいの…いない?」

 

 何やら周りを気にする恋に声を掛けると、どうやら美羽の事を気にしているらしい。屋敷の裏にある畑にいるはずだから、先程、呼びに行かせたから直に此方に顔を出すはず……って、来た、来た。

 屋敷の廊下の端に姿を見かけた二人を手招きしてやる。

 いつものように笑顔で駆けてくる美羽が、何故か突然不満げな顔を示す美羽に恋は…。

 

「……恋、おにぃの代わりに戦う。

 ……恋、おにぃの矛と盾になる。

 ……おにぃに戦わせない。だめ?」

「ふ、ふん、勝手にするがよい」

 

 何か遣り取りする様子に、二人に何かあったのかなぁと思いつつも、俺の顔を見てとりあえず納得してくれる様子の美羽に安堵の息を吐く。

 美羽の所からてこてこと元の位置に戻る恋を待ってから、此れからの事を話して行く。

 半月後を予定している宴を終えたら、殆どの将兵を領地の方へ移動する事。

 領地の方の実務としては七乃の指示に従ってほしい事などの幾つかを。

 そして……。

 

 

 

 

 

 

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更紗(高順)視点:

 

 

 

 

「でぇいっ!」

どぉん。

 

ぼたぼたぼたぼたっ

 

 某の蹴りの一つで大きな枇杷の木が大きく揺れ。

 熟れた果実がぼたぼたと勢いよく地面に落ちてくる。

 今ぐらいの力加減ならば、まだ青い実はそうは落ちないはず。

 よし、これで十分なはず。そう思い落ちた枇杷の実を拾おうとした時。

 

「馬鹿っ何やってるんだよ」

「実が傷ついて傷みやすくるから駄目だよ」

「うわぁ、虫もいっぱい落ちてきた」

「木が痛んだら来年からどうするんですか」

「まったく、此れだから乱暴者は駄目じゃのう。品位が無いのじゃ」

「そうよ。一つ一つ愛情を持って採ってあげるからこそ一刀も喜ぶんじゃない」

 

 煩い子供達の非難の声と共に、余分な声が三人…もとい張遼殿の義娘は例外として、袁術と孫呉の姫の一人である孫尚香の余計な言葉が某を一層苛立たせる。

 だいたい袁術、てめぇは張勲が上から落とす実を受け取ってただけだろうが。

 尚香にしたって、周々(大熊猫)の上に乗って楽してた奴に言われたくねえぞ。と言うか小さい子供達もいるんだからそんな((猛獣|もの))連れてくるなっ! そもそも某は彼奴のために実を採ってるんじゃねぇ!

 だいたい、こんな所で子供に混じって山で果実取りなんてしているのも、全てあの糞野郎が悪い。

 あの時あんな賭けを受けてなければ!

 

 

 

 

 

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【数日前】:

 

 

「陳宮と高順の二人は、こっちにいる間の何日かは、美羽と共に荘園の手伝いをしてもらうからよろしく。

 それと、荘園にいる間は二人の権限は緊急時以外は剥奪するから、心置きなく荘園の生活を満喫してくれ」

「なんなんだよ。それはっ!」

「そうですぞ。何故、音々がそのような仕打ちを受けねばならぬのです!」

 

 冗談じゃない。ただでさえ訳の分からん奴に仕えろと言われて戸惑っている所に、幾ら限定的とはいえ将としての権限を剥奪すると言われて黙っていられるかっ。 

 だいたいなんなんだよ、その荘園の手伝いってやつは。

 人手不足っていうならともかく、今の感じからしてそんな感じじゃないだろ。

 だいたい、其にはそんな事をやっている暇はねえんだよ。

 そりゃあ某には政なんて分からぬが、それでもやるべき事や、やれる事は沢山あるはず。

 なによりそんな所で遊んでいられるか。

 某はもっと強く成らねばならぬ。

 某達はもっと恋殿の力になれる様にならねばならぬ。

 二度とあのような策に嵌らぬために……。

 あのように、恋殿の力になる事も出来ずに敗北する事が無いように……。

 もっともっと武を磨かねばならぬ。

 

「不満なら断ってくれてもいいさ。

 でも、今のままなら、君達は前回の戦と同じ悔しさを何時かまた味わう事になるよ。

 ……と言っても納得できないかな。じゃあ一つ賭けをしようか」

 

 

 

 

 

 

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一刀視点:

 

 

 五千人は余裕で入るだろうと言う庭、……と言うか広場の中で多くの人達が黙々と何を作業をしているのかと言うと、臨時の窯を幾つかを煉瓦で組みあげていたりするんだけど。この世界の人達は基本的に力が強いのか、重機も無いのに土木作業が異常と言えるほど早い。朝には何もなかった広場に既に二十以上もの窯が並ぶように出来上がり始めている。しかもフランドル積みとか……建築物じゃないんですから、そんな頑丈にしなくてもと思いつつも、臨時の窯のためモルタルの代わりに粘土を使っているから仕方がないのかもしれない。

 

「おーい、一刀。なんや出来とる言うから預かってきたで」

 

 分厚い鉄板を幾つも重ねた物を片手で軽々と持つ霞の姿に、この世界の将達のとんでもない力に苦笑せざるえない。

 

「料理に使う言うとったけど。なんや変な形の鉄板やな」

 

 そう言って霞が目の前に置いて見せてくれたのは、幾つものピンポン玉ぐらいの丸い窪みがある特殊な形状な物。俺にとっては馴染のある形状のものだけど、この世界では当然ながら存在しない調理器具。 そもそも鉄が無茶苦茶に高いこの世界で、こんな特殊な用途の調理器具を作る余裕なんてある訳がないから、それも当然の事。

 元の世界では、関西の方だと一家一つどころか、一人生活の学生まで持っていると言う都市伝説がある程普及しているものだったりするけど、生憎と俺は寮でも実家でも所有していなかったため、こんな事が無い限りわざわざ作ろうと思わなかった代物だったりする。 そう言う訳で家庭用のそれを知らない俺は、知っているものを発注を掛けるのが一番手っ取り早かったのもあり、どう見ても家庭用ではなく業務用の大きさもあるそれの出来具合をあらためて確認していると霞が…。

 

「鍛冶屋のおっちゃんも不思議がっとたで。あっ、一応、空焼きと油にはもう馴染ませてあると伝えてくれと言われとったわ。 それにしても結構の数あるけど、此れで何ができるんや?」

「料理とお菓子の両方かな」

 

 あとで試作をして持って行ってあげるとするかな。

 

「悪いね霞。せっかく親子で静かに暮らしてたのに」

「なんや、またその話かいな。

 ええて、ええて。大勢で暮らしとった方が賑やかやし、春霞の教育にもええしな」

 

 結局、恋達主だった将と一部の配下の人達は、霞の屋敷に居候する事なったわけで。

 

「ウチとしては恋に役目を譲っても良かったんやけど、そうもいかへん事情があるみたいやからな。

 ならこうするんが一番やったやけや、一刀が気にする事やない」

 

 天の御遣いを擁護する立場をとる孫呉というか、一部の口煩い人達としては、俺の周りはなるべく孫呉の将兵で固めておきたいらしく、恋の俺を守ると言う望みは、少数精鋭でと言う形でしか認められなかった。 そのための領地でもあったんだろうなと邪推しつつ。

 

「((主|あるじ))よ。向こうの方にも一度顔を出してもらえると助かります」

「ああ、分かった今行く」

 

 此方の姿を見るなり歩み寄って来た張楊さんの言葉に、霞と分かれて厨房の方…と言っても普段使っている方ではなく、こういう時のため用の大厨房の方へと足を向けながら。

 

「乾物系の戻しがほぼ終わったのかな?」

「ええ、それで基本となる味付けの事で確認と指示がほしいのと…」

「他に何か問題が?」

「山ほどあります」

「あっ、やっぱり」

「作った事どころか、食べた事も見た事も無い物ばかりの物を作れ。と言われて戸惑わない方がおかしでしょう」

 

 手間は掛かるけど、比較的簡単な物ばかりを一応は選んだつもりだけど、不安に思うなと言う方が仕方ないか。

 他にも立食パーティー形式と言うのも、戸惑う原因なんだろうけど。大人数を持て成す場合は此の方が手っ取り早いし、なにより天の世界の方式と言えば格式とか礼儀作法も誤魔化せるのが大きい。

 

「あと北郷隊の身体の大きな」

「丁奉の事?」

「ええ、いちいち掛け声を出して暑苦しい、と言う事で朱然さんに追い出されました。 今は外で丸焼きの準備の方に」

「……何やってるんだが」

 

 城から借りている厨士さん達だけでは足りずに、北郷隊や恋達の中で料理の腕に覚えのある人達を駆り出しての調理作業。まだ十日あるけど、この時代の本格的な料理の下拵えとなるとそれ相応の時間が必要となる。乾物を戻すのにも時間が掛かるし、それを煮込むのも時間がかる。 料理によっては七日七夜もの間、壺ごと蒸し煮しないといけない物とかもあるかね。 ちなみに丸焼きなんて簡単に見えるけど、実は焼くだけでも丸一日と意外に時間や手間が掛かる。

 

「それにしても、張楊さん達が料理が得意で助かったよ」

「と言っても、主の要求に応えれる程の腕を持つのは、私以外では侯成と宋憲ぐらいですが」

「それでもだよ」

「ならば、音々を呼び戻しては?

 ああ見えて、私達の中であの子が一番家庭的なんですよ」

 

 張楊の言葉に苦笑を浮かべながら、それは出来ないと答えると。

 

「やはり、あの子達の事がお嫌いですか?」

 

 思ってもいなかった言葉が返ってくる。

 

「それは無いよ。少なくとも俺は陳宮の事は好きだよ」

 

 うん、嘘は言っていない。

 何処までも自分に真っ直ぐで、全力でぶつかってくるあの子を、嫌いになる理由は俺には無い。

 睨まれるのは思春で慣れてるし、無茶苦茶言われるのも、彼女なりの理由があるんだろう。もしかすると俺に悪い所があって気が付かないだけかもしれない。

 もっとも、向こうは俺を嫌いまくってるだろうな。 きっと今だって……。

 

 

 

 

 

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【数日前】

 

 

「じゃあ、一つ賭けをしようか」

 

 高順の事は思春から聞いていた。

 本気の思春が、それなりに手古摺るほどの相手だと。

 生まれ持った武の資質だけを見るならば自分より上だろうと。

 ……でも、今のままなら、百回戦おうとも、百回とも全て勝てるだろうと。

 ……そして、その理由も。

 

「君が戦争賠償の件で揉めたことは聞いている。

 本当は今でも納得はしていないんだろ? 君の主人である恋が自ら負けを認めた事をね。

 だから、その肌で感じてみたいと思わないかい」

「……っ!」

 

 俺の言葉に、高順はその幼い顔立ちを一気に肉食獣への笑みへと変える。

 それは俺の言葉が正しかったことを証明するとともに、その機会を覗っていた証。

 

「……駄目。 おにぃ戦う。…駄目。 更紗、控える」

「いいんだよ。恋」

「…おにぃ」

「じゃあ聞くけど。 高順は恋の大切な仲間で頼りになる娘なんだと思う。 でも純粋に強さだけで判断した場合、この娘は恋の片腕になりえるだけの強さがあるかい?」

「………すこし、きびしい……かも」

「っ!」

 

 恋に可哀そうな事を言わせたと思う。

 普段なら、まず言わないであろう言葉。

 恋は俺の言葉だから答えただけ。それでも高順に気遣った言葉でね。

 高順とて自分の武に誇りを持っているからこそ、己が主人にそんな事を言われるとは思ってもいなかっただろうね。でも、必要な事なんだ。

 

「だから大丈夫だよ。

 病み上がりで鈍った身体を動かしたいと思っていたしね。

 何があったかは知らないけど、美羽もそう言うわけだから、恋を責めないでくれるかな。今からのは戦闘ではなくただの鍛錬だからさ。 いいや、ちょっとした運動かな」

「!!」

 

 すでに睨みつけるだなんて生易しい視線ではない。

 武の腕を試すだなんていう雰囲気など、とっくの昔になくなっている。

 鈍った身体を解すのに、ちょうどいい相手などと言われたからじゃない。

 自らの武を、己が主人である恋に否定させた瞬間にね。

 ……なる程、これも思春の言葉通りだ。

 

「で、どうする? 断わってくれてもいいよ。」

「っなわけねえだろっ!」

 

 此処までしておいて、わざわざ聞くまでもない事かもしれない。

 でも、これも彼女の問題点の一つ。

 たぶん今までは周りが守ってきたんだと思う。

 彼女の問題点が出ないように、指揮を執っていたのだと思う。

 それが前回のような戦いの時に出てしまった。

 そして此れから先、それに似た状況に出会わないとは限らない。

 恋が俺の代わりに戦うと言うのなら、彼女達もまたそのために命を賭けて戦うと言う事。

 なら、その彼女達のために俺が命を賭けて、直すきっかけを作らなくてどうするんだ。

 

「はっ!」

しゅっ!

 

 掛け声とともに、繰り出されるのは槍でも棍でもなく、杖程度の長さの棍。

 ……杖術、とも言えないか。持ち方や重心の掛け方を見る限り槍術より。

 でも、類するものには違いない。

 少なくとも、街中や混戦で使う中では適した得物。

 

ふっ!

しっ!

ふぉっ!

 

 鋭く、細かく、速い。それに彼女の体格に棍の長さが合うため攻撃の回転も速い。

 なにより動きの馴染み具合からして、此方の方が彼女の本来の獲物なのかもしれないと思えるほど。

 ……でも、槍術にしろ、杖術にしろ、この手の長さの棍の動きの基本は円。

 そして、舞の動きの基本もまた同じ円。

 いくら鋭く早くても、動きさえ読めてしまえば、それに合わせるのは容易い。

 だから簡単に間合いに踏み込む事が出来る。

 

ふわっ。

 

 円を描く杖を、身体の回転する動きを載せて鉄線で上へと逸らすと同時に、鉄扇を手放して空へと置き去る。

 一瞬の僅かの間、重いはずの鉄扇は確かに空中へと固定されたかのように舞う。彼女を隠すかのように。

 

ふぉんっ!

 

 風を大きく斬る音。 それは杖を剣と化し、横に大きく薙ぎ払う動き。

 使い手の意志一つで棍にも、剣にも、そして杖にも変化させる事が出来るのが、此の獲物の特徴。

 高順はその特徴を最大限に生かして、目くらましの鉄扇に惑わされる事なく、俺の胴を払わんと振るってきた。

 だけど其処には既に俺はいない。俺を狙うならそのまま鉄扇を突くか叩き落とすべきだったんだ。

 

北郷流裏舞踊・扇陰

 

 チッ!

 

 空を舞っていた鉄扇を押し退けて俺の両足が高順を襲う。

 すでに杖を大きく振りきっていた高順の姿勢ではこの攻撃は避わせない。

 

「くっ!」

 

 思春の時のように、後方に飛びながら腕を引き寄せて攻撃を受け止めるか。

 せいぜいが、高順のように首を横に振って掠めるように避わす事だけ。

 甘い。 君達ほどの身体能力なら、それぐらいの事はしてくると思ったさ。

 だが高順、その判断はどうだろうな。

 俺みたいな一般人の蹴撃など、額で持って受け止めれるはず。

 反射神経に頼りすぎているから、そんな判断が出来ないんだ。

 そしてその身体能力への過信と判断の甘さが、君の致命的な弱点の一つだ。

 

北郷流裏舞踊・扇陰・落日

 

 思春に見せた時は腕と両肩を軸に横回転したけど、今度はその逆。 上半身を下へ振りながら、両足を一気に開く事で縦回転に下へと回る。……そう、自ら状態ごと首を後ろへと振る事で、無理矢理首を振って攻撃を避わしたことで踏ん張りの効かなくなった高順の頭部を横へと蹴飛ばしながら開いた足を両翼へと見立ててる。

 むろん流石にそんな状態での技は無理があるため、着地時が大きく前のめりになり無防備になってしまう。

 でもあれだけ頭部を揺らされたんだ。流石にとっさに無理矢理に踏ん張ってはいたけど常人なら20秒は真面に立てはしない。 でもそれは常人の場合の話だ。 この世界の将、ましてや思春がああまで言うほどの高順なら、3秒で立て直し、4秒目には攻撃に移ってこれるはず。

 そして、本当に無茶苦茶な予測通りに立ち直ってくるあたり、まったく呆れるぐらいに出鱈目な身体能力だよ。

 

「っ!」

 しゅっ!

 

 ……でも、それだけの時間があれば、此方も重心を立て直すには十分だ。

 斜め上からまっすぐと襲い掛かる杖を、右の鉄扇を滑らせるようにして一歩踏み出す。

 杖を滑りあがってくる鉄扇を躱す為に、高順は大きく後ろへと状態を反らせ。

 身体を一気に立ち上がらせながら、両の手の鉄扇を大きく舞わす。

 天に舞う右の扇子に高順の頭部を……。

 地を駆ける左の扇子に彼女の片足を引っかけて……。

 両の手に持つ鉄扇は花弁。

 そして回転の中心となる高順は副花冠。

 彼女と俺の二人で一つの華を舞う。

 

北郷流裏舞踊・旋華

 

 舞いの仕上げに、勢いよく回転しながら地面へと落ちてくるため、頭部へ足を添えてやるだけで頸椎を折る事が出来る。 ……が、これは人殺しじゃない、ただの鍛錬。いいや指導だ。だから地面へと打ち付けられる高順の後頭部を守るように足を挿し込んでやる。

 

ぼすんっ

「ぁっ!」

 

 それでも相当な衝撃が彼女の頭部と背中を襲う。

 彼女の全体重と回転する勢いが頭部へと掛かるんだ、いくら鍛えていようとも堪えないわけがない。

 

 

 

 

 

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【現在】

 

 

 結局、そのまま陳宮も纏めて賭けにのった事にさせて今に至る訳だけど。

 今頃きっと、文句を言いながら、美羽達に付き合わされているんだろうな。

 別に、二人を厄介払いしたわけじゃない。

 むろん張楊さんが心配している様な意味でもない。

 二人には学んでほしいんだ。

 書物や鍛錬では学べない事を…。

 子供達の中で…。

 遊びとも思える生活の中で…。

 子供達の自由な発想や、周りを見回す心だけじゃない。

 これからを生き残るための大切な物を、君達なら見つけられるはずだから。

 みんなで笑って過ごせる未来を、その手に掴み取るために。

 だからつい笑みが毀れてしまう。

 そんな当たり前であろう未来を思い浮かべてしまう。

 あの娘達が、心から笑って過ごしている姿を幻視して。

 ああ、そうだな。そんな未来を何としても築いて行かないとな。

 

「………」

 

 と、気が付けば、いつの間にか隣を歩いていた筈の張楊さんは足を止めて、何故かおもむろに警戒した目を向けてきているわけで。 ……えーと、なんで?

 いきなりの張楊さんの態度の変化に困惑しながらも、尋ねてみると。

 

「そ、その大変言い難いのですが。

 主は自分の周りを幼い容姿の者で固めていると、前の街でも聞いていましたので」

「はい?」

「その、そういう言う意味では無いのですが、実際に諸葛様にしろ周泰様にしろ……その……」

 

 つまり、俺が陳宮と高順が好みでは…。と言うか、ぶっちゃけて言えば手籠めにしようと狙っているのではと邪推したと。

 

「違うからっ! それ、大きな勘違いっ!

 笑みを浮かべていたのは、全く別の理由なんだってばっ!」

 

 まさか、こんな優しそうな人にそんな盛大な勘違いをされるとは思わなかった俺は、思いっきりその誤解を否定する。

 いや逆に本当に優しい人だからこそ、二人を親身になって心配してくれたんだと思うけど、流石にその誤解だけは勘弁してもらいたい。

 そもそも、そんな風に思われるだなんて、これっぽっちも考えてなかったってば。

 だから精一杯、誤解だと、笑みを浮かべていた事を釈明する。

 あの二人をどう言う目的で、ああいう事をさせているかを。

 説明もせずに二人にやらせているのは、固定概念で学ぶ足枷にしたくないからと。

 一応、成人していると聞いているとはいえ、美羽同様にまだ幼い部分を残している今だからこそ、学べる時なんだと。

 君達を含めたあの二人が恋の家族の一員と言うなら、その家たる領地と家族を守れるように…。

 いつか戦が終わって、心から笑顔が浮かべる日を迎えれるようになるために…

 そんな光景を、つい浮かべてしまって笑みが浮かんだだけなんだと。

 心から、まっすぐと張楊さんの目を見て一つ一つ。

 想いを言葉にして紡いでゆく。

 

 

 

 

 

 

 

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愛(張楊)視点:

 

 

 主の弁解? と言えるのか、とにかくほんの数日ながらも知っている主の説明にしては、順序が無茶苦茶で、話の筋も飛んでいる事に驚きつつも、とにかく一生懸命な所だけは確かに伝わってくる。

 こうして主を直接知る事が出きた姿は、前の街の領主達や此方で収集した話から想像していた天の御遣いの姿とは、大きく掛け離れている。 むろん、噂のように幼い容姿の姿の者が身近にいるのは確かみたいだけど。 聞いていたような噂とは違って、主なりに誠実に付き合っているように見えていたので、所詮は噂に過ぎなかったのだろう。 そう思っていた所へ、音々と更紗の話をした途端、幸せそうな笑みを浮かべたので、やっぱり噂は真実だったのではと思い、あの子達を守らねばと思わず警戒したのですが。

 ………なんと言うか、たかだか私に誤解されたくらいで、こうも必死になって弁解する姿は、滑稽と言うよりも、良い意味でも悪い意味でも、聞いていた噂による主像とあまりにもかけ離れているその姿が可笑くて、つい笑みが浮かんでしまう。

 

くすっ。

 

 もともと恋が信じ、自ら主になるべき人物だと決めたほどの人物。 噂にあるような人物そのままとは思ってはいなかったけど、こうして誤解を解くのに必死の中、私の笑みを見てホッとする主の姿は、なんというか可愛いと思えてしまう。

 だから何となく理解してしまう。色々と噂はあるものの、この人はこういう事では嘘のつけない人なんだと。

 思い返せば、あの日、更紗にその幻想的な舞いと思わせる強さを見せた直後もこの人はふらついていた。

 必死に見せまいとしてはいたけど、恋との戦闘での怪我から回復しきっていない身体と隠しきれない疲労が、其れをこの人にさせなかった。

 この人の言葉をそのまま信じるのならば、そんな身体の状態だったと言うのに更紗の猛攻に己が身を曝したことになる。 更紗のために……いいえ、私達のために。

 私達が、そこまでするに値する人間だと信じて。

 だから此方から踏み出してみようと思う。

 もう少しだけこの人の事を知ってみようと。

 

「分かりました。主のおっしゃりたい事は理解できました」

「よかったー。 誤解が解けて」

「なら、何でその事を話してくれなかったんですか?

 むろんあの二人には、まだ話せないと言う事は理解できますが、私達に話してくだされば、それなりに手助けする事も出来ると思うんですが」

「うん、まぁその通りなんだけど、まだそれなりに信頼関係が築かれていないうちに言ってもと言うか…、やっぱりやっといてなんだけど、説明しにくかったと言うか、気恥ずかしかったと言うか」

 

 主の言葉に、身体の奥底からおもいっきり溜息が出る。

 信頼関係も何も、この人は一体何を言ってるのだろうかと。

 自分は一方的に此方を信頼しておきながら、此方が信頼する事にこれだけ奥手でどうするのだと…。

 

「まさか男は行動で示すものだからとか、自分よがりな事を言いませんよね?」

「ぐはっ」

 

 呆れ果てた私の言葉に、主は図星だったのかおもいっきり衝撃を受けている。

 

「だとしたら、自分勝手ですよね」

「ぐふっ」

「って言うか、今まで勝手に行動して周りに迷惑をかけた覚えとかなかったんですか?」

「ぶはっ」

 

 私の言葉に、いちいち大げさに反応する主の様子に、一応は自覚はあったのだと理解しながらも、何故か主を追及する手を弱める気になれない。……と言うか、何となく興に乗って来てしまう。

 こう、当たり前の事を言っているだけなのに、私の言葉と態度に此処まで反応して見せる姿は……、うん、なんというか男の人なのに可愛いと思えてしまう。

 

「それって格好つけているつもりでも、相手に伝わっていなければ格好悪いだけって気が付いています?」

「うぐっ」

「もしかしてとは思いますけど、恋人であらせられる諸葛様や周泰様にまで、そんな嫌われるような事をしてませんよね?」

「はあうっ!」

 

 我ながら不謹慎だと思いつつも、この際に最初に言えることは言ってしまおうと思えてしまい、気が付けば、主はよっぽど身に覚えがあるのか床に寝そべるようにして、ぴくぴくと身体を震わせている。

 初めて味わう感覚に持て余しながらも、その主の態度は、けっして巫山戯ているのではなく、主は主なりに一生懸命に私達の事を考えた結果だったのだと信じられる。

 突拍子もない行動はともかくとして、そんなものは恋で慣れて…あっ、そう言う事なんだ。

 この人は何処か恋に似ているのだと気が付く。 もともと恋にどこか似た雰囲気を持つところがあると思っていたけど、それ以外にも恋と同じところがあるのだと気が付く。

 

 言葉足らずなところとか…。

 その分を行動で示そうとするところとか…。

 自分の事には無関心なくせに、他人の事には一生懸命なところとか…。

 その癖に、見返りなんて少しも求めてないところとか…。

 なにより、純粋なところとか…。

 

 私の言葉に此れだけ心に衝撃を受けながらも、無礼な事を言うなと私を怒るどころか懺悔の念に悩まされているのはその証なのかもしれない。

 少なくとも多くの罪深し者達を見てきた私にとって、今の主の姿は演技には見えず。むしろ純粋に私の言葉に自分の言動を自戒しているようにしか見えない。

 そう思うと、恋がこの人を【おにぃ】と真愛を込めて呼ぶ理由が何となく理解できる。

 あの恋が心配するほど、放っておくと何処までも無理する人なのだとも。

 だから、そんな主に私は手を差し伸べる。

 私の言葉に此処まで傷つく事の出来る心優しき主へ。

 

「もっと、私達を信じてください。

 少なくとも主が私達を裏切らない限り、私達は誠心誠意をもって主に仕えます。

 だからもっと話してください。主の事を。此れから私達がしなければならない事を。

 行動で示すのも良いですが、やはり言葉が無いのは寂しいですから」

 

 今ある私の中の想いを言葉に乗せて、主にこの手と想いを差し伸べる。

 この仕え甲斐のありそうな主へと、微笑みと共に…。

 私にとって恋が妹みたいな存在ならば、きっとこの人は世話の掛かりそうな弟みたいな人になるのかもしれないと。

 主はそんな私の言葉と行動に応えるように、私の手をそっと優しく掴み返してくれる。

 温かくて大きな手を……。

 男の人にしては柔らかい手を……。

 

「うん、やっぱり女の娘はそうやって笑っている方が良いよね。

 張楊さんみたいに可愛い人だと、よけいにそう思える」

「っ」

 

 不意打ちだった。

 主に言葉もそうだけど、私の笑みに応えるような返された主の満面の笑みが。

 まるで温かな日差しのような笑顔が……。

 同じく温かな手から伝わってくる主の体温が……。

 何処までも真っ直ぐな瞳と言葉が……。

 とくん。と私の心の臓を跳ね上げさせる。

 胸の奥から熱くなってゆくのが、自分でも分かる。

 だから納得してしまう。あの無責任の噂の元凶を。

 

「あ、主はもっと自分の言動に気を付けるべきです」

「えーと、俺、なんか変な事言った?」

「……はぁ」

 

 まったく自覚の無い主の言葉に深い溜息が出る。

 一瞬とは言え、人をあんな気持ちにさせておいて、変な事も何もないものです。

 もっとも、そうだからこそ、あれだけ真っ直ぐと人の心へと入り込んでこれるのだと、我が事ながら冷静に理解できてしまう。 まず間違いなく、あの無責任な酷い噂を後押ししているのは、この人のこう言う所なのだとも。

 そして同時に、本当に仕え甲斐のある主だとも思えてしまう。 むろん、先程とは別の意味で。

 その事に軽い頭痛を覚えながらも、まだ動悸の収まらない胸の鼓動を主に気付かれないように必死に抑えながら、皆が待っていますと促す。

 そう言えば厨房の人達を待たせたままだった。と先の歩く主の意外に広い背中を見ながら、私は先程とは全く逆の決意をする。

 ウチの娘達にも気を付けるように伝えておかないといけないわね。

 だって、あんな笑顔を不意打ちで掛けられたら危ないもの。

 主の御心を知った所に、あの温かな笑顔と暖かな手は、はっきり言って反則だわ。

 主の心が私などではなく、あの二人へと向かっていると知っていなければ、今頃どうなっていた事か。

 少なくとも私には、想い人がおり、その人と結ばれていると知っていて、それを壊してまで手に入れたいと思うような趣味も、三人目などと道徳から外れた道を歩めるような勇気もない。

 ただ、今は、素直に私の中でほんの少しだけ芽生えた物が嬉しかった。

 恋が心から信じれる人が、とても優しくて、懐の広い人で、そんな人に一瞬とはいえ、そんな温かな気持ちになれた事が…。

 

「主よ。あらためてよろしくお願いします」

「ああ、此方こそよろしく頼めるかな。こんな頼りない主で悪いとは思うけどね」

「それなら、鍛えてあげますから御心配なく」

「あはははっ、お手柔らかに」

「ふふっ、それは主次第ですね」

「うへぇ…」

 

 私の言葉に、勘弁してくれと言わんばかりの声を出すけど。目は全然そんな事を言っていない。

 その事を楽しみにしていると言っている。

 先程みたいに主を虐めるような言葉ではなく、自分が間違っていた時にきちんと諌めてくれる事を。

 立場など関係なく、本気でぶつかって来てくれる事を…。

 まだ臣下になって日の浅い私の言葉を、心の底から信頼してくれる瞳を…。

 ……まったく、そんなに簡単に人を信頼してどうするんです。

 ……本当に、危なっかしい人ですね。

 

「そう言えば主。あの子達の事なんですが、あの子達の性格を考えると、主の言う様に事が運ぶとは考えにくいのですが」

「ああ、その事なら大丈夫。手は打ってあるさ。

 なにせ、矛先を反らしながら相手をおちょくる事にかけては大陸一の人間がついて行ってるからね」

「え? そ、その主、その説明では、どう聞いても大丈夫に聞こえないのですが」

「そうかな? でも考えてごらんよ。 徹底的におちょくられた時のあの二人の反応をね。そしてその矛先を巧く誘導できるとしたならどうなるかをね」

「……」

 

 開いた口が塞がらないとはこういう事を言うのかもしれない。

 目的も必要性も説明されて納得はしたけど、どうやってあの二人をその気にさせるのかと思ったら、まさかそんなとんでもない方法を考えているとは思いもしなかった。

 

「問題は……、きっと七乃の事だから、二人の怒りの矛先を俺に向けてくるんだろうな。

 まぁ、そこは自業自得だから、なんとかするしかないかな。 はぁ…」

 

 その時の事を想像してなのか、深い溜息を吐きながらも覚悟を決める主の姿に、あらためて思う。

 ……本当に、色々な意味で危なっかしい人なんだと。

 はぁ……、先が思いやられそうですね。

 主の溜息がうつったのか、つい私まで三度目の溜息が出てしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく

-12ページ-

 

 

あとがき みたいなもの

 

 こんにちは、うたまるです。

 第163話 〜慈悲深し女神に目覚めし想いは何処へと舞う 〜を此処にお送りしました。

 

 書き溜めた話もこれで品切れとなり、また書き溜めねばと思っていますが、今回は呂布軍の良識と常識の要であると同時に、恋の親友こと張楊さんの視点をメインに描いてみました。慈悲深い性格設定のはずなのですが、なんか一刀君と出会った事で別の扉を開けてしまったように見えたりしますが、其処は流しましょう。どうせ弄られるのは一刀君ですし(ぉw

 さて、そろそろメインヒロイン二人の視点も描いて行きたいなぁと思いつつ、問題は予定しているプロットまで二人の視点をあまりだしたくないという問題と、そのプロットまで、予定していた当初より話数が増えてしまったと言う問題があるんですよね。そう言う訳で満足いかなかったら別の視点になるかもしれませんが、気長に待っていただけたら嬉しく思います。

 

 さて、話は変わりますが、前話の後書きで言っていた執筆に使っているPCの買い換えなのですが、………やってしまいました。と言うか、やられてしまいました。と言うべきか。

 荷物が届く二日前に、MBかCPUが逝った模様です・゚・(ノД`)・゚・

 せめて環境移行が済んでからして欲しかったと思いつつも、泣く泣く環境の復旧作業に追われています。

 それにしてもApple独自規格のThunderbolt2ですか……SSD四台くらいでRAID-0組んだら、内蔵SSDより速いんじゃないのかなぁと思いつつも、そんなお金はないので大人しく普通の以前のPCのHDDでデータードライブを組みます。むろん安価なUSB接続かNASですよ。

 

 

 

 では、頑張って書きますので、どうか最期までお付き合いの程、お願いいたします。

 

説明
『真・恋姫無双』明命√の二次創作のSSです。

 短いなれど、孫呉への義理立てを終えた恋達。
 恋を己が主とする面々は、戸惑うままに一刀の元へと集う。
 一方、一刀は一刀でいきなりの臣下に戸惑いつつも彼女達を受け入れる。
 一刀なりのやり方で……。

拙い文ですが、面白いと思ってくれた方、一言でもコメントをいただけたら僥倖です。
※登場人物の口調が可笑しい所が在る事を御了承ください。
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コメント
ぼろくそに言われてる一刀くんざまぁww これからもっと弄ってもらって、女の子への接し方を覚えてくだしあww ねねちゃんたちが本当に心を預ける時がくるのはいつになることやら……(神余 雛)
D8様、其処は言葉の例えというか、相手にその気にさせるための前振りなんですよ(汗(うたまる)
ぶん様の、女神様の定義が(w(うたまる)
mokiti様、意見が分かれるのは当然だと思っているので、これはこれで次の話への前振りになるんですよぉ(うたまる)
naku様、一応大人の女性も一刀の周りにいるんですが(w (うたまる)
やっぱり七乃にいじられる運命なのかあの二人。運動程度で武将あしらえる一刀さんはやっぱり一般人ではないぜ。(D8)
愛さんマジ女神。翡翠、七乃と結託して一刀をいじり倒すんですねわかります(ぶん)
なんか好きと嫌いにはっきり分かれていますね。一刀が皆に認められるのは何時の日だ!?(mokiti1976-2010)
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