真・恋姫†無双 『‘闇’の御遣い』 番外編 其の二 |
ある日のこと…………
天の御遣いこと北郷一刀は『ある人物』に呼び出された
それがこの物語の
始まりを意味することとなる
果たしてどのような展開が待ち受けているのか?
それではご覧頂こう…………
代表的な2つ目の物語を……………………
真・恋姫†無双 ‘闇’の御遣い
番外編 其の二
サシの勝負!! サバイバルナイフバトル!!!
冒頭でもお知らせした通り、一刀は『ある人物』に呼び出された
しかも時間の指定までしてだ
一刀「ったく、いきなり呼び出すなんて……………
何の用なんだよ………………」
一刀は両手をポケットに突っ込み、若干苛立ちながら呟く
その呼び出した人は管理者・左慈
左慈『明日の14時、城壁の見張り台に来い
城下町の正面から見える一番広い見張り台だ
忘れたり遅れたらただじゃおかないからな』
妙に威圧を感じる左慈の言葉に渋々頷いた一刀
一刀「今更何なんだ……………?
まぁ、行ってみなきゃ分からんか……」
一刀は頭を掻きながら見張り台へ向かうのだった
一刀「よっと…………」
一刀は梯子や階段を使わず、軽やかに飛び上がって城壁に登る
そこには
明命「あっ、一刀様!!」
祭「むっ?おぉ……一刀」
秋蘭「珍しいな、城壁を訪れるとは……」
雛里「何か御用ですか?ご主人様……」
城壁には見張りである明命や祭がいた
一刀「お疲れ様、皆
用って訳じゃないんだけどさ……
あれ?秋蘭、春蘭は?」
大抵、秋蘭と春蘭は大概一緒にいると思っていたので一刀は質問した
秋蘭「姉者は今、愛紗と鍛錬をしている」
一刀「へぇ?……………あっ、そういえばここに左慈が来なかった?」
雛里「左慈さんですか?」
祭「いや、来ておらぬぞ」
4人全員が首を横に振る
一刀「あれぇ?(まさか呼び出しといて遅れるってんじゃないだろうなぁ………)
分かった、ありがとう
見張りも程々に………力抜いてね」
明命「はい!!ありがとうございます♪」
秋蘭「うむ」
雛里「♪」
祭「御意じゃ」
一刀は笑顔で手を振って指定された場所に向かって歩いて行った
一刀「よっと………着いたな」
一刀は一番広く、一番高い場所の見張り台に登る為、再び軽やかに飛び上がった
広さ的には形は正方形で5m×5mの25平方メートル
四方の角には十の牙門旗が風で、たなびいている
その全ての牙門旗は十を紋章を中心に正三角形の頂点上に上に蜀、左下に呉、右下に魏の紋章が描かれていた
※イメージ図
蜀
十
呉 魏
一刀「……………やっぱりいないか
全く…………アイツらしくないな……………
って……ん?あれは………?」
一刀は自分の立っている見張り台の地面に、太陽の光を反射する物体を発見する
直ぐ様近づき、その物体を確認する
一刀「これは……………サバイバルナイフ?」
落ちていたのは刃渡り20pを超えるサバイバルナイフ
かなり手入れされている様で、刃こぼれや輝きを害する曇りは一切ない
一刀「何でこんなものが?どう見ても現代の物だ………三国時代でこんなもの作れない
左慈か?でも何でサバイバルナイフ?」
一刀はただただサバイバルナイフ片手に立ち尽くす
っと、その後ろには
左慈「………………………」
音も無く現れ、左慈が立っていた
一刀「っ!!?」バッ!!
一刀は後ろから殺気を感じ、思わず片手に持つサバイバルナイフを構えて振り向く
だがそこには
一刀「……………誰もいない?
おかしいな………今、確かに殺気を感じたんだが……………」
一刀が振り返ると誰もいなかった
だが、その左慈は
左慈「……………」
一刀の頭上約2mで『空立』をしていた
その片手には一刀と同じようなサバイバルナイフを持っていた
そして、そのサバイバルナイフを構え上空から飛び降り
一刀「…………………はっ!!?」
左慈「……………っ!!!」
フォン!!
素早く斬りかかった!!!
明命「……………!!!」
時間は一刀が左慈に謎の急襲をされる少し前に遡る
その頃、見張りをしていた明命は何かを感じ取り思わず振り向く
祭「……?どうした、明命?」
明命「一刀様のいらっしゃる方角から一瞬殺気が…………」
秋蘭「なにっ!!?」
雛里「ご主人様の身に何か………!!?」
祭「行くぞ!!!」
秋蘭&明命「「御意っ!!!」」
雛里「ひゃいっ!!!」
あまりに突然の出来事で思わず噛んでしまった雛里のことを触れる余裕もなく、走り出す4人
………………
………………………………
4人は一刀がいるであろう高台に着きコッソリと覗き込む
明命「一刀様しかいませんね………」
秋蘭「いや…………上に左慈が!!」
祭「何か刃物を持っておるぞ………っ!!!」
その時、左慈が
左慈「………………っ!!!」
一刀「……………はっ!!?」
フォン!!
一刀目掛けて斬りかかったっ!!!
ガキンッ!!
一刀「っ!!!……………ん」
一刀は咄嗟に飛び込み前転を行い、左慈の斬撃を躱した
だが、完全には躱せていなく頬には切り傷が出来ていた
一刀は右手で傷から出る血を擦る
左慈の振りかざしたサバイバルナイフは城壁の地面に直撃した
サバイバルナイフの先端には一刀の血が付着しており、刃についた血が次々と滴り落ちる
左慈「よぉ………待たせたな、北郷………」
左慈はサバイバルナイフを構えてニヤリと笑う
一刀「やっぱり左慈か…………」
一刀はサバイバルナイフを握り、立ち上がる
左慈「そう身構えんなよ、時間はたっぷりあんだからよ」
一刀「それは無理な話だな
刃物持った男が自分の目の前にいるのに、身構えもしないなんて自殺行為もいいとこだ」
一刀は呆れながら言う
左慈「ふっ………だろうな」
一刀と左慈は円を描くように一定の距離を保ったまま、互いの様子を見る
一刀「それより、一体何の用なんだ?
今更俺を殺しに来たって言うのか?」
一刀の目つきを鋭くして聞くと、左慈はナイフを器用にクルクルと廻し
左慈「………………やはり、俺とお前は切っても切れねぇ存在……コインの表裏の存在ってわけだ」
一刀「俺はそんなのゴメンだな……」
一刀が言いきった瞬間、
左慈「………………はっ!!」
フォン!!
一刀「っ!!!」
左慈は真横にナイフを振り、一刀に斬りかかった
一刀はそれを反射神経のみで躱し
一刀「ふっ!!はっ!!」
フォン!!
フォン!!
左慈「っ!!!ふっ!!」
一刀も同様に真横に斬りかかり、続けて突き刺すも左慈は見事に躱す
一刀「一体何の用なんだっ!!?」
一刀はナイフを構えながら聞くが
左慈「……………ふっ」
左慈は鼻で笑い
左慈「……………っ!!!」
フォン!!
一刀「っ!!!」
ツーステップを踏んだ後、再び真横に斬りかかるが一刀はそれをまた躱す
左慈「っ!!!」
フォン!!
一刀「くっ!!」
左慈はそのまま下から上にナイフを斬り上げる
一刀はそれを顎を上げてギリギリで躱す
左慈「俺はただてめぇと話をしたいだけだ……………はぁっ!!!」
フォン!!
ガキンッ!!
立て続けに斬りつける左慈だが、一刀も負けてはいない
手にしたナイフで見事受け止める
互いのナイフが擦れ合い、ギャリギャリと音を立てる
そして二人は距離をもつ
一刀「くっ!!だったらナイフ要らないだろっ!!!」
左慈「悪いな、俺は天邪鬼なんだ
てめぇとサシで話をするなら戦いながらいいんだ
こんな感じになっ!!!」
ゴオッッ!!
フォン!!
ドカッ!!
左慈は『闇行』から一斗缶程の大きさの岩を取り出し、一刀に向かって蹴り飛ばした
一刀「っ!!!はぁっ!!!うぇっ!!?」
ドカッ!!
一刀は素早く岩を払い除けるが左慈がナイフを構えたまま、ダイビングタックルをしてきた
一刀「くっ!!」
ガキンッ!!
一刀は後ろに飛び、ナイフでガードをするが
一刀「っ!!?この下は…………確か…………!!?」
一刀と左慈は高台から落ちていった
その様子を最初から見ていた明命達は
明命「はぅわっ!!?凄い刃物捌きです!!」
祭「じゃが、一刀も負けておらぬのぅ」
秋蘭「…………あっ!!?
………危ないな、もう少しで斬られていたぞ」
雛里「あわわ………」
見ていて明命は核心に触れる
明命「しかし、何故左慈は一刀様を襲うのでしょうか?」
秋蘭「分からんが、今になって一刀を殺しに来るとは考え難い」
祭「何か事情がありそうじゃな」
などと話をしていると
一刀「くっ!!」
左慈が一刀に飛び掛り、2人は下へと落ちていった
雛里「あわわっ!!?落ちちゃいましたよ!!?」
祭「この下は……………鍛錬場じゃ!」
秋蘭「…………今はまずい
姉者と愛紗が鍛錬をしている!」
明命「我々も急ぎましょう!!!」
4人は再び一刀と左慈を追いかけ出した
愛紗「はああぁぁぁっ!!!」
フォン!!
春蘭「でえぇぇぇぇぇいっ!!!!」
フォン!!
ガキンッ!!
愛紗「くっ!!流石だな、春蘭!!」
春蘭「愛紗こそやるではないか!!!」
その頃、鍛錬場では秋蘭の言っていた通り愛紗と春蘭が熱い戦いを繰り広げていた
季衣「春蘭様頑張れ?!!」
鈴々「愛紗、負けるななのだ!!!」
周りの皆も我を忘れて応援する
詠「流石は大陸を守る猛者ね
強さは比じゃないわ」
音々音「ですが、一番は恋殿なのです!!!」
白蓮「う〜ん、どちらかと言えば一刀じゃないのか?」
朱里「ですね♪」
華琳「今の全員が束となっても、一刀には敵わないでしょうね」
和気藹々と話をしていると
愛紗「くっ!!はっ!!」
シュンッ!!
春蘭「ふっ!!」
シュンッ!!
互いに『空走』をして距離をとる
愛紗「そろそろ終わりにしようではないか…………」
春蘭「受けて立つ!!!はああぁぁぁっ!!!」
愛紗と春蘭は得物を構え、走り出した
その時、
ガキンッ!!
ガキンッ!!
愛紗「っ!!?」
春蘭「なにっ!!?」
突如、前に突き出していた得物が何かに当たり、止まった
それは
一刀「…………………」
左慈「…………………」
高台から落ちてきた一刀と左慈で、二人それぞれが受け身を取った後、ナイフで受け止めていたのだ
季衣「兄ちゃんが空から降ってきたよ!!?」
穏「落ちてきたんですよぉ?」
愛紗「ご主人様、何故空から!!?」
春蘭「左慈!!貴様、一刀に何をしていたのだ!!!」
一刀と左慈は愛紗と春蘭、他の皆のことには一切触れず
一刀「……………たったそれだけの為にここまでの演出か?
御苦労なこったなっ!!!」
フォン!!
ガキンッ!!
左慈「けっ!!」
フォン!!
フォン!!
フォン!!
ガキンッ!!
ガキンッ!!
一刀から先制攻撃を仕掛け、一進一退の攻防が続く
蓮華「す、凄い……………」
思春「あんな短刀でここまでの戦いを繰り出すとは…………」
于吉「左慈は元々殆どの武器を扱っても上手ですからね
『闘いの鬼』とまで言われましたからね」
于吉は腕を組んで微笑ましく見ていた
一刀「はぁっ!!!」
フォン!!
ザシュッ!!
左慈「あっ!!?てめっ!!!俺の一張羅っ!!!」
一刀は自らが回転して真横に斬りつけると、左慈の服を斬りつけた
左慈「………………やるじゃねぇか」
左慈はそう言うと走り出して
フォン!!
一刀「っ!!!」
素早く斬りつけるが、又もや反射神経で一刀は躱す
一刀「くっ……………!!!」
左慈「このぉ………………!!!」
一刀と左慈は互い腕を掴み合って取っ組み合いになる
殆ど力比べに近い状態だ
だが、ここで左慈は
左慈「そら、おらっ!!!」
ドカッ!!
一刀「あっ!!?ぐっ!!?」
体を滑らせ一刀の背後に廻り、隙だらけの一刀を蹴り飛ばした
その時に一刀はナイフを手から落としてしまう
春蘭「何をしているのだ、一刀っ!!!」
春蘭は激を入れる
左慈「…………これも全ててめぇの為だ、北郷………」
一刀「俺の……………?」
鍛錬場で座り込んでしまった一刀に左慈は話かける
左慈「一先ず今日はもう終わりだ……
取り敢えず寝とけっ!!!」
左慈は飛び上がり、ナイフを両手に持ち一刀に突き刺そうとする
一刀「どわっ!!?寝とけって………殺す気マンマンじゃねぇかっ!!!」
瞬時に左慈の両手を掴み、難を逃れるが
一刀「くううぅぅ……………!!!」
左慈「ぐううぅぅ……!!!」
ナイフの刃先はもう後何mmまで迫っていた
愛紗「おのれ左慈!!!ご主人様から離れぬかっ!!!」
思春「貴様…………一刀を殺すというのなら、貴様を先に殺してやろうっ!!!」
愛紗や思春は得物を構え駆け出す
だが
一刀「く、来るな!!」
愛紗「えっ!!?」
一刀の呼びかけに動揺する皆
一刀「ぐっ!!はぁっ!!!」
フォン!!
ガキンッ!!
左慈「ぐっ!!?」
一刀は渾身の力を込め、左慈の手を殴りつける
その衝撃でサバイバルナイフは左の方向へ弾かれた
一刀「重いんだよ!!減量しろ!!!」
ドカッ!!
左慈「ぐっ!!?この!!」
一刀は馬乗りになっていた左慈の腹部に蹴りをいれ、その場から素早く離れナイフを拾う
一刀「はぁ……はぁ…………」
左慈「ふぅ……ふぅ…………」
2人は息を整え
一刀&左慈「「はああぁぁぁっ!!!」」
片手にはサバイバルナイフ、片手は拳を握りしめ一斉に駆け出した
フォン!!
ガキンッ!!
フォン!!
フォン!!
バキッ!!
フォン!!
ドカッ!!
フォン!!
ガキンッ!!
フォン!!
一刀「ぐはっ!!!」
左慈「がふっ!!」
互いの蹴り・殴りが体の隙のあるところに直撃し、血しぶきを上げる
だが、サバイバルナイフだけは当たらない
一刀「くっ!!はああぁぁぁっ!!!」
左慈「でやあぁぁぁぁっ!!!」
一刀は制服の上着を、左慈は管理者の衣を荒々しく投げ捨て再び大声を上げ、駆け出した
一刀「だりゃりゃりゃりゃあぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
左慈「うおらああぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
フォン!!
フォン!!
バキッ!!
ドカッ!!
フォン!!
ガキンッ!!
ガキンッ!!
フォン!!
ブォンッ!!
ドカッ!!
ブォンッ!!
フォン!!
フォン!!
ドカッ!!
フォン!!
バキッ!!
一刀と左慈は怯むことなく立ち向かっていく
思春「………………」
朱里「何故………何故ここまでして血を流すのですか…………!!?」
朱里は恐れるように、それでいて悲しそうな表情で言う
于吉は左慈の衣についた砂をなどを払い落として腕に持ち
于吉「それは…………男としてのプライド……………誇りですよ」
同様に一刀の制服を持った愛紗は疑問符を浮かべる
愛紗「男としての………誇り?」
華佗「意地とも言うべきか………或いは」
風「う〜ん、分からないのです」
それもそうであろう
男の誇り・意地が分かる乙女はそういない
華琳「……………引くに引けなくなり、前進しか出来なくなった……
そういう事かしら?」
于吉「そう言った解釈だと納得戴けますか?」
華琳「ただの子供の喧嘩じゃない…………」
華琳は呆れ果てて溜息をつくが
于吉「しかし、ただの喧嘩ではありません
彼等はれっきとした理由があってこその喧嘩でもあり、殴り合いでもあります
拳を合わせるという一種の会話なのです」
于吉は止めること一切せず、ただただ見守っているのだった
一刀「はぁっ!!!」
左慈「んがあっ!!!」
フォン!!
フォン!!
ガキンッ!!
一刀&左慈「「くっ!!」」
ナイフは2人の衝撃で弾かれ、鍛錬場の木の幹に刺さった
一刀「はっ!!でやっ!!!たぁっ!!!!!」
フォン!!
フォン!!
フォン!!
バキッ!!
ドカッ!!
バコッ!!
左慈「ぐっ!!?ごほっ!!?ぐはっ!!?」
一刀の攻撃が当たると
左慈「この!!おらっ!!!そらっ!!!」
フォン!!
フォン!!
フォン!!
バキッ!!
ドカッ!!
バコッ!!
一刀「ぐっ!!?がはっ!!?があっ!!?」
今度は左慈の攻撃が命中する
左慈「しつこいんだよ、いい加減くたばってろっ!!!」
フォン!!
バコッ!!
一刀「がっ!!?」ドサッ!!
左慈の強烈のフックは一刀の顎に的確にクリンヒットし、一刀は膝から崩れ落ちた
愛紗「ご主人様っ!!?」
蓮華「一刀っ!!!」
周りの者達は声を上げる
左慈「はぁ……はぁ……はぁ…………
ったく、流石に骨があったぜ……」
左慈は足を引き摺りながら于吉の方へ歩き出し
左慈「于吉、北郷の手当してやれ……」
于吉「…………………」
だが于吉は唖然した表情で返事をしなかった
左慈「于吉………?」
于吉「…………ふふっ、まだ終わってはいないようですよ?」
于吉は左慈に向かって微笑む
左慈「なにっ!!?」
左慈は勢い良く振り向くそこには
一刀「はぁ……はぁ……はぁ………」
脚をガクガクと震わせ、左慈同様に血だらけとなった一刀が肩で息をしながらたっていた
左慈「こんの………バケモンが…………!!!」
一刀「はぁ………はぁ……、へへっ」
一刀はニヤリと笑い
一刀「来いよ、左慈……………」
手で左慈を招く
左慈「っ!!!てめぇーーーっ!!!」
左慈は舐められたと判断した為、顔を真っ赤にさせて怒り、一刀に向かって前進し始めた
于吉「さ、左慈!!?落ち着いて下さい!!」
于吉は慌てて左慈の袖を掴もうとするが、力で振りほどかされてしまう
左慈「さっさとくたばれーーーーっ!!!」
フォン!!
バコッ!!
一刀「がふっ!!?」
左慈は右上から拳を落とし、顔面を思いっきり殴りつけた
一刀は再び倒れ……
一刀「………くうっ!!!」
左慈「な、なにっ!!?」
なかった
根性で体制を立て直し
一刀「はぁ…はぁ……はぁ…はぁ………
ぺっ!!」
一刀は口の中で折れたであろう血が混じった歯を吐き捨てた
左慈「この…………!!!」
左慈は拳を握りしめ
左慈「よく頑張ったが、ここまでだ!!!
おらあぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
大きく振りかぶり、一刀に殴りかかった
フォン!!
左慈「っ!!?な、なにっ!!?」
華琳「っ!!?」
焔耶「躱したっ!!?」
ボロボロの一刀は左慈の攻撃を紙一重で躱し、懐に入った
一刀「『紅蓮…………』」
右手に渾身の力を込め
左慈「っ!!?」
一刀「『………掌打』!!!!!」
フォン!!
ドカッ!!
左慈「がっ!!?」
体の中心部に『紅蓮掌打』を叩き込んだ
その衝撃で左慈の口からは大量の血が流れ落ちる
左慈「こ…の………バケ……モン……が………………」ドサッ!!
左慈は一刀の右手から滑り落ちうつ伏せとなり、ニヤリと笑ったかと思うとそのまま気を失った
一刀「はぁ……はぁ……はぁ………はぁ…………
ふっ、どっちが……バケモン……だよ…………」ドサッ!!
一刀も左慈同様にニヤリと笑うと、うつ伏せで倒れ、気絶した
愛紗「ご主人様っ!!!」
春蘭「一刀ーーーーーーーっ!!!」
思春「一刀っ!!!」
于吉「左慈っ!!!」
一斉に見守っていた者達は駆け出した
華琳「くっ!!華佗っ!!」
華佗「任せろっ!!」
于吉「左慈……………」
于吉と華佗が倒れた2人の様子を確認する
華佗「……………大丈夫だ、気絶しているだけだ
だが、2人ともところどころ打撲や骨折があるな
特に御遣い殿は奥歯も折れているし、口の中も切れている………あれだけ殴り合えばそうなるだろうけどな……」
于吉「一応内臓も確認しておきましょう
ここで重症からされてしまったら元も子もありませんから
どなたか北郷さんを運んで頂けませんか?」
于吉が頼むと即答で愛紗が抱き上げ
愛紗「承ったっ!!!」
春蘭「むうぅぅ……愛紗、狡いぞ!!!」
星「うむ、独り占めは良くないな」
次々とブーイングが巻起こるが
愛紗「そんな悠長なことを言っている場合ではない!!
于吉、ご主人様のお部屋でいいか!!?」
ここ数年で愛紗は星のからかいを回避できるようにまでなった
今回もそんなにタジタジにならず、切り返しが出来た
于吉「えぇ、お願い致します」
一刀と左慈は愛紗と左慈、于吉に担がれ鍛錬場を離れて行った…………
怪我の完治後、左慈は全員に何故一刀を襲ったか問い詰めた
中には得物を構え、威嚇する者までいた
だが、一刀が左慈と皆の間に入り和解に導く
渋々皆頷いたが、何故左慈が一刀を襲ったかは左慈と一刀しか理由を知らない
于吉曰く
于吉「男同士の約束…………とでも言っておきましょうか……………」
だとか……………
……終……
説明 | ||
『‘闇’の御遣い編』の番外編第二弾 今回の中心人物は勿論、一刀……… そして荒々しい『あの男』が巻起こすドタバタバトル! 果たしてどのような物語なのか…………? |
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??「はわわ、これでこのカップリングもできるでしゅ」 ??「あわわ、早速執筆作業にうつらなきゃ!」 ??「きゃわわ、私の中の小宇宙が爆発しそうですよ!!」 駄目だこいつら・・・腐ってやがる。(ユウヤ) 劉邦柾棟様、その通りです。私はバイオハザードが大好きなので左慈と一刀の間柄上、出来ると思い書きました(hoi) おおおwwww!!! 「バイオハザード4」の「レオンVSクラウザー」初遭遇時の戦いですね!? 『アレ』は、俺個人的に屈指の『名シーン』でしたよ!(劉邦柾棟) 左慈なりにケジメをつけたかったのかな?以外と左慈強かったんだなw(nao) 男は拳で語り合うもの……恋姫達には悪いが、女はそこに介入するべきじゃない。男には男の言語が、流儀があるんだよ……。(Jack Tlam) |
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