真恋姫無双 舞い降りし剣姫 第四十四話 |
〜鞘華視点〜
戦闘が始まった
先手は此方がとった
だが各戦線で押し返され始めている
数の差がやはり大きい
この荒野では策らしい策が立てられない
だから数は将の差で埋めるしかない
だが向こうはその対策も立てていた
恋は三羽烏が投網を使って抑えていた
恋と言えど投網を掛けられては自由に動けない
それでも討ち取られず、更に三羽烏を相手にしているのは流石だ
しかし此方の最大戦力を抑えられてしまっている
華雄、斗詩、紫苑は関羽を相手に苦戦している
関羽は獅子奮迅と言える迫力で戦っている
これは討ち取れと命令する方が無理だ
左右の部隊は左を夏候姉妹、右を許緒と典韋に抑えられている
どの部隊も将を抑えられ、数に押されている
「本陣も前に出るわ」
私は敵の部隊を倒しながら突き進むが数に阻まれ華琳まで届かない
もう終わりなの そう思った時南に砂塵が上がった
「鞘華〜、救援に来たわよ〜」
「鈴々もいるのだ〜」
江夏に配置していた雪蓮と鈴々が兵1万を率いてやって来た
(鈴々は関羽と戦うのが辛いかもと配慮して江夏に配置していた)
この援軍で形勢は五分になった
だが、疑問がある
江夏にこの決戦日時は伝えていない
江夏からの移動時間を考えると私達が襄陽を出た翌日にはここに真っ直ぐ向かってこないと間に合わない
後日、この事を雪蓮に訊いてみたら
「勘よ」
私は何も言えなくなった
形勢が五分になった為、華琳の所に辿り着いた
「大将同士の一騎討ちで決めましょうか」
「望むところ」
華琳と一騎討ちになった
華琳の武は霞や雪蓮、夏候惇、関羽達には及ばない
だが、王としての覇気を武に込めている
雪蓮も王だが、私と戦った時は袁術の客将だったし、彼女は直ぐに大将である事を忘れた行動をとる
私も負けてはいられないので応戦し、互角の打ち合いが続いた
「北郷一姫〜!」
そこへ関羽が討ちかかって来た
不意を突かれ致命傷は逃れたが、肩から背中に深手を負ってしまった
更に、猛烈な勢いで夏候惇が向ってくる
絶体絶命の状態ね
だが夏候惇は私を無視して
「この、愚か者が〜!」
関羽にその勢いのまま討ちかかる
関羽は直撃こそ防いだものの、青龍偃月刀は真っ二つになり自身も吹き飛ばされた
「君主同士の一騎打ちを汚す家臣がどこにいる!
お前には失望した
お前に預けた真名を返してもらい、預かっていた真名も返上する!」
夏候惇のおかげで一時助かったが、まだ終わっていない
華琳も関羽の不意打ちで負傷した私とこのまま戦うのか躊躇している
「華琳、貴女もまだ負けていないからどうするか悩んでいるのでしょう?
なら、後一撃で勝負を決めましょう」
「よく言った鞘華 いざ尋常に勝負!」
華琳の一撃と私の渾身の抜刀術がぶつかり合う
そして華琳の『絶』を私の日本刀『朱雀』が真っ二つにした
そして日本刀『朱雀』を華琳の喉元に突きつける
「私の負けね」
華琳の言葉を聞いた直後に私の意識は遠のいて行った
「衛生兵」
と叫んでいる声がおぼろげながらに聞こえた気がする
〜全体視点〜
その場には立っている敗者と、倒れた勝者がいた
〜あとがき〜
物凄い走りましたが本編はこれで終わりです
もっと盛り上げろよ、と言われそうですがご容赦ください
後はプロローグ的な物を書いて「舞い降りし剣姫」は完結です
更新はゆっくりになるかもしれませんが続けるつもりです
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最終決戦 | ||
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3117 | 2833 | 6 |
コメント | ||
……愛紗よ、やはりか。原作魏√でも華琳と桃香の決闘に割って入りたくてたまらなそうにしていたが、まさか不意打ちで鞘華を害しようとするとは、戦士の風上にも置けん。仮にも君主である華琳の戦場を、私怨のために穢すなど……やっぱり劉備軍ってお為ごかしに満ち満ちたエゴイスト集団だったんだな。少なくともこの外史では。(Jack Tlam) あっさり終わったな……投網戦術とは懐かしい、無印のアレですね。相変わらず勘で行動する自由人が率いる援軍、それで戦果を挙げるのだから何も言えないわな、うん。確かに相手の隙を突いていけば、勝てない戦ではなかった。さて、異邦人である鞘華と一刀はどうなるんでしょうか?やっぱり帰ってしまうのかな?(Jack Tlam) |
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