真・恋姫†無双 裏√SG 第16話
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友紀「母さん、私、みんなの仇をとるよ。あいつを、殺しに行くね」

 

馬超を殺すと決意した日、私は城内にある墓へとやって来た

 

病で倒れた母に報告する為に…

 

友紀「母さん、姉さん、それに顔は知らないけど父さんも、見ていてくれてるかな?

私がしようとしてることは、私自身、とても愚かな事だと思ってる。

人殺しを裁くために、私自身も人殺しになるんだから」

 

人を殺す事の重さは、誰よりも理解している

 

誰かを殺すということは、誰かの人生を奪うということ

 

誰かを殺すということは、誰かを傷付けるということ

 

復讐は復讐を呼び、殺人は殺人の連鎖を生む

 

そして生まれたのが、この私…

 

友紀「愚かな事だとはわかってる。きっと、やらない方が良いだろうね」

 

馬超と出会ってから、私は葛藤する毎日だった

 

殺すべきか、殺さないべきか

 

それは、今の生活を棄てる覚悟があるかどうか

 

秋菜や凪紗、霰や璃々さん、【晋】のみんなに、あいつも…

 

全てを棄ててまで復讐を果たすには、大切なものが増えすぎた

 

このまま私が我慢すれば、きっといつか、乗り越える事ができるかもしれない

 

だけど…

 

友紀「奇蹟みたいな、嘘みたいな話でも、可能性があるのなら…」

 

殺したからと言って、戻って来るわけじゃない

 

だけど、もし戻ってくるなら…

 

「ッ!?お前…」

 

すぐ側で声が聞こえた

 

それは、私が最も信頼していたやつの声

 

かつて、私がついて行きたいと思っていた男の声

 

友紀「士希?」

 

あぁ、最後に、こいつの顔を見る事が出来て、本当によかった…

 

 

 

 

 

王異伝其二

 

 

 

 

 

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私と武松は森の中を駆け抜けていた。

馬超、凪紗との連戦を経て、咲希と秋菜、霰の三人を相手にする気はなかった

 

秋菜と霰だけならまだしも、咲希はダメだ。あれこそ反則の域だろう

 

武松「あの女…確か料理屋に居た娘だな。そんなに強いのか?」

 

友紀「咲希の、司馬師の強さがわからないうちは、お前に勝ち目なんてないぜ」

 

武松はムッとしていた。だが事実だ。

こいつ程度の実力じゃあ、『未来予測』を活用した状態の凪紗相手にすら怪しい

 

それにしても、凪紗か。あいつ、強くなったな。

私も結構全力でやったが、ああも耐えるとは思わなかった。

それに、あいつが最後に見せたあの目、士希にそっくりだった

 

武松「む、なにやら楽しそうだな」

 

武松に指摘され、私は口元を触る。どうやらニヤついていたらしい

 

楽しい、と言うより嬉しい。自分が見てきた子が育っているのだ。

きっと、あの子はさらに伸びる。願わくば、その成長をもっと近くで見たかったなぁ

 

友紀「もう、遅いか…」

 

自分で言っておきながら、少し惜しい気持ちになる。

暗殺を成功させておけば、私は今もあそこに居ただろうに。

士希の願いも果たす事が出来ただろうに。ホント…ドジだなぁチクショウ

 

 

カチッ

 

 

ふと、そんな音が近くで聞こえた。

私はその音を聞いて、懐かしい気持ちになると同時に、全身の毛穴から汗が吹き出た

 

今の音はよく知っている。

元隊長が賊のアジトを爆破する為に使っていた、起爆装置を起動させる音だ

 

 

友紀「!?伏せ」

 

 

バァァァァン

 

 

私の声は爆発音に掻き消される。

爆発は小規模だが、耳に来る。恐らく鼓膜を潰しに来たのだろう。

私は咄嗟に耳を塞いだが、キーンという耳鳴りと軽い目眩がした

 

こんな手を使う奴を知っている。と言うかいっぱいいる。主にあの家族だが

 

「ハロー、友紀ちゃん。流石に君は、スタングレネードを知っていたか」

 

目の前の男は飄々と現れた。まるで、散歩中に知人に挨拶でもするかのような軽さだ

 

士希の父親…東零士…この大陸で最も敵に回してはいけない男…

 

凪「ちょっと零士さん。こっちの耳までキンキンしてますよ」

 

零士「あれ?おかしいな。久しぶり過ぎて、火薬の量を間違えてしまったかな?」

 

東零士の隣には楽進将軍が立っていた。

上手く聞き取れなかったが、恐らく文句を言っているのだろう

 

友紀「チッ…武松、無事か?」

 

武松「あぁクソッ!耳が!あぁ?なんか言ったか王異!?」

 

武松はどうやら完全に耳をやられたらしい。

チッ!この手段の取り方、ホント親子だよ!

 

凪「友紀…私達が居る理由、わかっているよな?」

 

楽進将軍は静かに言った。

パッと見、構えている様子はないが、あの様子だと直ぐにでも動けるだろう

 

友紀「……あぁ。馬超将軍の暗殺未遂の件、ですよね?

まさか、将軍が動くとは思いませんでした」

 

隙を伺え。武松なんて荷物を抱えて勝てるほど、この二人は甘くない。

何とかして逃げないと

 

凪「お前には失望したぞ、友紀。かつて司馬昭隊にいたお前が、なんだってこんな愚かな真似を…」

 

友紀「はは。そりゃ、買い被り過ぎですよ、楽進将軍。

私の根底にあるものは、あのクズに対する憎しみなんですからね」

 

周囲を見回す。目の前の二人を除いて、人の気配はない。

だが、木と木の間に糸のようなものが張ってあったり、地面に不自然な凹凸がある。

罠だ。私らはまんまと敵の懐に入ってしまったようだ

 

零士「友紀ちゃん…君と翠ちゃんの間に何があったんだ?」

 

友紀「ハッ!何があったかだって?例えばお前が、家族全員を殺されたらどう思う?

殺した奴がわかったらどうする?」

 

零士「復讐か…」

 

友紀「あぁそうだ。人間的だろ?」

 

零士「…君なら、仇を殺したからと言って、それで家族が帰って来る訳がないとわかっているだろ?」

 

あぁ、もっともだ。だが、私はあいつを殺したかった。殺さなくちゃいけなかった。

だって…

 

友紀「あいつを殺せば、家族が帰って来るんだから…」

 

零士「…なんだと?」

 

武松「おおおおお!」

 

な!?あのバカ!何勝手に突っ込んでやがる!

 

友紀「待て武松!」

 

チッ!あいつ、まだ耳やられてやがんのか!全然聞こえてねぇ!

 

凪「私が」

 

零士「気をつけてね」

 

突撃する武松の前に、楽進将軍が立ち塞がる。

楽進将軍は右手を前に突き出すと、荒れ狂う武松の突進を片手で受け止めた

 

凪「ハァァッ!」

 

そのままガシッと武松の頭を掴み、大きく飛んで地面に叩きつけるように武松をぶん投げた。ドシーンという音と共に地面が揺れ、砂煙が舞い上がる

 

凪「ふぅ…」

 

楽進将軍は汗ひとつ流さず着地した

 

零士「こわっ」

 

凪「ちょ!引かないでくださいよ!」

 

不味いな。流石の私も、一人ならまだしも、このレベルを二人となるとキツい。

それに、さっきまでの戦闘で微妙に疲労も残っている。明らかに不利だ。

武松は生きているのだろうか。あの程度でやられるとは思わないが

 

そう思っていると、砂煙の中から人影が立ち上がるのが見えた。

人影は木に近づき、おもむろにその木を抱き締めた

 

武松「ああああああ!」

 

武松の雄叫びが鳴り響く。するとメキメキという音と共に木が傾き倒れてくる。

そして木はバキッと折れた

 

凪「無茶苦茶だな」

 

零士「君が言うか」

 

武松は木を抱き抱えて二人に相対する。これで二対二。

武松のポテンシャルがいまだに掴めないが、少なくとも生存率は上がった

 

友紀「武松、応戦するぞって、聞こえていないんだったな」

 

私は木を持って突っ込んで行く武松を見て思わず肩を落とす。

仕方ない、あいつに合わせてやるか

 

武松「せぇぇぇい!」

 

武松は力任せに木を振り回す。

かなり重量があるはずの木を軽々と、それでいて筋はとても鋭かった。

力任せと思ったが、それにはしっかり技術も根付いているのだろう

 

零士「へぇ、悪くないな」

 

凪「ですね。しっかりと基礎が出来上がっているのでしょう」

 

しかし、あの二人はしっかりと躱し、武松の力量を測っているようだった

 

私は二刀の小太刀を引き抜き、身を低くして武松が木で薙ぎ払った下をくぐる。

そして東零士のもとに肉薄した

 

友紀「シッ!」

 

下からすくい上げるように小太刀を振るう。東零士の右目が一瞬見開き、驚きの表情を見せるも、いつの間にか手にしていた短剣で受け止められた

 

凪「っ!」

 

東零士に防御された事で出来た硬直を、楽進将軍が見逃さず鋭い蹴りを放ってくる。

私はもう片方の小太刀でこれを防御。ドシンと馬にでもぶつかったかのような衝撃が来る。

小太刀がミシッと微かに悲鳴を挙げた

 

やべっ、折られる

 

そう思うや否や、私はグッと両腕の力を入れて押し返し、サッと後ろに下がる。

この時、私は即座に左手の小太刀を鞘に収め、腰に差していたクナイを投げつける。

そのクナイは東零士の短剣によって弾かれるも、その直後に武松が木を東零士の頭上に振り下ろした

 

 

バキッ

 

 

木が折れる音が聞こえた。気付けば楽進将軍が東零士の前に立ち、拳を頭上に挙げていた。

そして折れた木の先端を東零士が受け止め、それを武松に投げつけた

 

武松「あうっ!」

 

武松はそれを顔面で受け止めてしまい、よろけていた

 

凪「相変わらず、女性に対しても容赦がないですね」

 

零士「僕は男女平等主義だからね」

 

普段は気のいいおっちゃんだが、こと戦闘で、しかも敵となると、ここまで面倒な相手なのか

 

武松「クッ…魯智深の真似事など、しなければよかった…」

 

武松はヨロヨロぶつぶつ呟いていた

 

あれは魯智深の真似事なのか。確かに、あの力馬鹿ならあれくらいしそうだな

 

武松「王異、本気を出す。私は聞こえんから、援護してくれるなら頷いてくれ」

 

急に冷静に、そんな事を言ってきた為、少し驚いてしまう。

こいつは、傷つけば傷つくほど、マシな思考回路になるようだ

 

私は小さく頷いてみせる。すると武松は少し微笑み、サッと拳を前に突き出した

 

へぇ、こいつは元々闘士か。目の前の楽進将軍が少し嬉しそうに目を輝かせていやがる

 

凪「零士さん、あちらは私に任せてもらっても?」

 

零士「あはは、このご時世に、拳法家は珍しいもんね。

わかった。僕は友紀ちゃんの相手をするよ」

 

武松の目の前には楽進将軍が、そして私の目の前には東零士が立ち塞がった

 

さて、ここからが本番みたいなものだな。

サシでの試合なら、こんなおじさんに負ける要素はない

 

東零士が指をパチンと鳴らす。すると周りにあった奇妙な糸や不自然な凸凹が消えた。

どうやら楽進将軍が自由に戦えるように、罠を片付けたようだ

 

凪「それでは」

 

武松「行くぞ!」

 

罠が消えると同時に、楽進将軍と武松が動き出す。

二人は猛烈な拳や蹴りの乱打を繰り広げ始めた

 

零士「さて、君の相手は僕だ。悪いが、捕まってもらうよ」

 

友紀「おいおい、もう年なんだから店に引きこもって飯作ってろよ、おっさん!」

 

零士「ふふ、僕としても、その方が理想的なんだけど、妻や娘が戦っているのに、旦那がサボってちゃ流石に心苦しいんだよね」

 

笑顔を絶やさず言う東零士に、多少の違和感を覚える。

こいつは確かに家族を第一に考え、必要とあれば自ら戦うことも辞さない姿勢の持ち主だ。

だが、いくら家族が出ているとは言え、こうして事件に首を突っ込む事はほとんどない。

基本的に、その妻や娘に任せきりのはずだ

 

友紀「まさか、子どもの喧嘩に、親が入って来る気か?」

 

やや挑発的に言ってみる。すると東零士は、やはり笑みを崩さず、小さくため息を吐いていた

 

零士「あはは、まさか。子どもの喧嘩なら、絶対に割り込まないよ。だけど、今回は喧嘩じゃあない。殺し合いだ。なら、親が割って入っても、文句は言われないと思うけどね」

 

私自身は、凪紗を殺すつもりなんて毛頭ない。ただ、馬超を殺せばよかっただけなのだが

 

零士「まぁ、今回は個人的な理由があっての事だ。一つは、さっきも言った妻と娘の為。

二つ目は、一刀君に頼まれた為。そして三つ目は、士希君に君を頼むと頼まれた為」

 

士希が?

 

零士「三つ目のお願いに関しては、士希君はどう頼むとは言わなかったんだ。

ただ、『友紀をお願いします』と、そう言っただけ。君が天涯孤独である事は聞いていたから、生活を支える意味で頼むと言われたと思っていたけど、まさかこういう事になるなんてね」

 

あぁ、確かにあいつには、見抜かれていたかもしれない。

数日前、私が母の墓参りに行き、馬超を殺す事を誓った時、あいつは見知らぬ女を連れて墓参りに来ていた。その時に、士希に睨まれたのは覚えている。追求はしてこなかったが、こんなところに保険をかけていたか

 

零士「他ならぬ息子の頼みだ。君はまだ誰も殺していない。

まだ引き返せる。だから、大人しく捕まるんだ」

 

その手は、私にとって救いの手だったのかも知れない。

この手を取れば、もしかしたら私は、あの日常に戻れるかも知れない

 

 

だけどもう遅い

 

 

友紀「残念だが、その手を取る事は出来ない。私には私の目的がある。

零士さん、あなたに恨みはありません。恩さえ感じている。だから、私は恩を仇で返す」

 

小太刀を握る手に力が入る。それを見た東零士は悲しげな目で私を見てきた

 

零士「そうか…なら、君を止めよう」

 

東零士の両腕に、鉄甲が装着される。きっとこいつは、素手で私に挑む気だ。

殺さず、生け捕りにする為に…

 

東零士は拳を構え、低い姿勢のまま私に直進してくる。そのままの勢いで右手を振り上げ、鋭い手刀を放つ。私はこれを受けるのでは無く、後ろに下がって躱した

 

女が強いこの世で、一騎当千の力を誇る東零士。それは、彼の今までの経験が彼の能力を底上げしているのだろう。経験という点では、私は間違いなくこの男に劣っている。修羅場の数が違うのだ

 

だけど、才能という点なら、私の方が上のはずだ

 

友紀「フッ!」

 

私は二刀の小太刀を振っていく。

より速く、より鋭く。基本に忠実に、相手の体勢を崩すように攻める。

段々と、東零士の顔に焦りが浮かび上がっていく

 

零士「ッ!?ここまでとは…」

 

やがて、小太刀の一太刀が東零士の胸を斬りつける。

深くはない。それどころか、とても浅い。皮を斬る程度だ

 

だが、追い詰められても、流石に決定打はくれない。

小さな隙は幾らでも作れるが、大きな隙は作れない。時には罠さえある。

あえて何十も小さな隙を見せ、そこを突いてくるように誘導されている感覚があった。

その隙を突いてしまえば、きっと返し技を食らう。そんな予感があった

 

零士「はぁ…はぁ…」

 

それでも、先に息が切れてきたのは東零士だった。

東零士は一旦私と距離を取り、膝に手をつき、血と汗を流し、真剣な面持ちで私を睨んでくる

 

零士「すぅー…はぁー…強い子とやるのは、ほんと、嫌になるね」

 

東零士は苦笑いで語っていたが、私自身も、こいつと戦っていると妙に疲れる。

さっさとあれが効けばいいのに

 

 

バババババン!!

 

 

突如、空から矢が降り、その矢が地面に刺さると同時に爆発した。

爆音が響き渡り、辺りには砂煙が舞い上がり、視界を奪った

 

 

「もー、いつまでやってるんですかー」

 

 

ふわふわとした、やる気のない声。

私はサッと振り返り、小太刀を構える。

そこには悠々とした足取りで、眠たげにやって来る一人の少女が居た。

小柄な体格で幼さの残る顔立ちなのに、背には彼女には不釣り合いな巨大な弓が背負われていた

 

武松「花栄か!」

 

少し泥だらけで、部分的に痣のようなものが出来ている武松が叫ぶ

 

花栄…梁山泊の弓兵か

 

花栄「あなたが王異さんですねー。さ、行きますよー。もう予定が押してるんですから」

 

武松「む、少し遊び過ぎたか」

 

花栄の言葉に、武松は素直に従った。どうやら耳は回復したらしい

 

花栄「あれ、始末した方がいいですか?一人は呉でも見たオッちゃんですけど」

 

花栄は砂煙がある程度晴れた部分を指す。そこには楽進将軍と東零士が立っていた

 

王異「いや、逃げるぞ。これ以上は時間の無駄だ」

 

花栄「りょーかーい。そーれ、爆雨だよー」

 

花栄は弓を空に向けて構え、数本の矢を放つ。矢は上空に飛び、やがて雨のように降ってくる

 

 

バババババン!!

 

 

先ほどと同じように矢が地面に刺さると同時に爆発する。

その瞬間、私と武松と花栄は反転し、一気に駆け出した

 

凪「クッ!待て!って、零士さん!?」

 

零士「い、いかん。友紀ちゃんめ、鍼刺したな?」

 

東零士は膝から崩れていた。

先ほどの戦闘で身体が痺れるツボを鍼で刺しておいたが、やっと効いてきたようだ

 

花栄「武松さん、お願いします」

 

武松「おう」

 

花栄に言われ、武松は花栄を抱きかかえる。その花栄は、さらに背後に弓を構え…

 

花栄「ダメ押し〜」

 

数本の矢が放たれる。それは森の木を穿ち、直後に爆破させて背後の進路を防いだ

 

こうして、私は戦場から離脱した

 

 

 

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花栄「ん〜、疲れました〜」

 

武松「手間を掛けたな」

 

花栄「ほんとですよー。これからの五胡までの道程は、おぶってって下さいよ」

 

武松は苦笑いで頷き、花栄をおぶっていた。

花栄は武松の肩に頭を乗せ、だらけ切った表情で体を預けていた

 

王異「これから五胡に?」

 

花栄「はい〜。徐福のくそやろーからの仕事ですよ〜」

 

くそやろーか。確かに、言えているな

 

花栄「王異さんにもしっかり手伝ってもらいますからねー。あたしらの大将の為にも…」

 

王異「あぁ。わかっているさ」

 

私には私の目的があり、梁山泊には梁山泊の目的がある。

その目的の為に、お互い徐福に与し、行動している。

それは、間違いなく間違った道。だけど、私達はこうするしかなかった

 

振り返れば、まだ微妙に許昌の街が見える。

私にとって、初めて出来た友達や仲間のいる街。私にとっての、もう一つの故郷

 

次は、いつ帰って来れるだろうか

 

それとも、もう二度と…

 

 

 

説明
こんにちは!
Second Generations王異伝其二
王異&武松VS凪&零士
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コメント
零士でも止められないか。やはり士希しか……(ohatiyo)
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真・恋姫†無双 オリキャラ  王異 

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