真・恋姫無双 雌雄の御遣い 第二話 |
〜一刀視点〜
「なあ、鞘姉 ここどこ?」
「少なくとも道場じゃないよね」
俺達は完全に思考停止状態
いつまでも放心状態のままでいる訳にもいかない、位に思考が動き始めた所で
「どこかわからないが状況確認はしよう」
「そうね ここで放心しててもしょうがないからね」
服は二人共何故かフランチェスカ学園の制服(男女の違いはあるが)
道着を着て組手をしていたはずだが・・・
荒野の真っただ中だと思ったら、後方はは森だった
何かないか辺りを見回すと日本刀2振りと槍が1本あった
「この刀は『朱雀』と『玄武』、槍は『白虎』
家の蔵にある筈の物がなんでここにあるんだ?」
「一君、こっちに学園のバッグがあるよ
中身はボールペン、ノート、シャープペン、あとは・・。
(え、なんでこんな物まで)
大したものは無いわね 携帯かスマホでもあれば連絡できるんだけどね」
取り敢えず、俺が『朱雀』と『白虎』を持ち、鞘姉が『玄武』を持つ
ちなみに、北天一心流には槍術もある
俺も鞘姉も剣の方が得意なのであまり使わない
兎に角、此処にいてもしょうがないから動くしかない訳なんだけども・・・
「キャー」
後方の森から女性の悲鳴が聞こえた
「鞘姉!」
「一君、行くわよ!」
悲鳴の聞こえた方向へ走り出す
悲鳴の主は見つかった
桃色の髪をした胸の大きな女性だ
「へ、へ、へ、結構な上玉だな
これは楽しめるし、後で高く売れるぜ」
柄の悪い人物10名程に囲まれていた
「お前等、何をしている!」
俺達が飛び出すと
「なんだ?このガキは
うん?女の方は中々の上玉じゃねえか
一緒に連れて行くか
男の方は殺しちまえばいい」
こいつら、何を言ってる
大昔の野盗や盗賊の台詞じゃないか
男達が刀を突きつけてくる
それは真剣であり、血曇りがあった
こいつらは、この剣で何人も人を殺めている
「お前等、今まで何人人を殺した」
俺の声の質が変わった
「一々、数えてる訳がねえだろ」
この言葉に対して
「お前等の罪、俺が罰してやるよ!」
「私も性根を叩き直してやるわ!」
鞘姉も同調していた
『朱雀』を抜き放ち、一閃
一番前の男が倒れた
鞘姉も『玄武』を抜いて戦闘を始めた
この野盗達は正式な武道は修得していない
無抵抗の素人を殺した事しかないのだろう
俺達、二人の敵ではなかった
二人共、峰打ちで10人余りの野盗を退治した
〜鞘華視点〜
「貴女、大丈夫だった?」
女性に声をかける
背は私と同じ位かな
桃色の長い髪をしている
が、特徴はその巨乳
私も決して小さくはないが本当に小さくないが、彼女には勝てない
2サイズ位負けている
一君、鼻の下 伸ばしてないよね
この巨乳に見とれてたら只じゃおかないわよ
そんな事を考えていたら
「はい、ありがとうございます
私の姓は劉、名は備、字は玄徳、真名は桃香
命の恩人の御二人に私の真名を預けます
受け取って頂けますか?」
彼女が言った言葉に固まった
劉備玄徳 1800年程前の人物
三国志の主役ともいえる英傑
それが何で? それも女の子
まさか、パラレルワールドにでも迷い込んだの?
一君も同感だったようだが何とか落ち着いて
「つかぬ事を訊くけど、今の王朝って漢王朝?」
「はい、当然です」
「更に訊くけど今の皇帝は・・・」
「劉宏陛下です」
彼女の会話で私の推論が当たっていることが確実となった
「ところで、真名って何なの?」
「真名を知らないんですか!?
真名とはその人の魂まで含む全てを表すもの
例えその人の真名を知っていても本人の了解無しに呼んだら首を跳ねられても文句は言えない
そう言ったものです」
でも彼女、今名乗ったよね
「命の恩人に真名を預けるのは当然です
宜しければ御二人の名前を教えてもらえませんか?」
「俺は姓は北郷、名は一刀、字と真名は無い」
「私は姓は北郷、名は鞘華、字と真名は同じく無いわ」
劉備は少し考えてから
「もしかして御二人は『天の御遣い』ですか?」
何それ?それを訊こうとしたら
「その話、私も加えて頂きたい」
綺麗な黒髪を結んだ女性が現れた
「私の姓は関、名は羽、字は雲長
『天の御遣い』の話は興味があります
お聞かせください」
関羽って、あの美髭関?
女の子だから綺麗な黒髪なの?
それにしてもこの娘も巨乳ね
私と劉備の間位かな
これじゃ私が貧乳みたいじゃない
「天下乱れ民の怨嗟が地を覆う時、天は2人の御遣いを遣わすだろう
御遣いはその知、武、徳を以て乱世を鎮める者なり」
管略の予言らしいが
「私(俺)達は、そんな大したものじゃないわ(よ)」
2人共失望した顔をしている
「取り敢えずこの辺りに村か街は無い?
こんな所にいつまでもいる訳にはいかないし」
話題を強引に変える
「それなら、東に2里程行った所に小さな村があります
先ずはそこに行きましょう」
4人でその村に向かう事にした
〜一刀視点〜
その道すがら
「一刀さん、鞘華さん、関羽さん、私に力を貸してくれませんか?」
劉備が話しかけて来た
「私は皆が笑って暮らせる世の中を創りたいんです
でも、私だけでは無理なんです
だから、力を貸してください」
関羽は感動したような顔をしているが、耳辺りの良い言葉は並べているものの言葉が軽い
「その「皆」にさっきの賊も含まれているのか?
賊は罪人だから含まれないと言うのなら生まれた時から賊なんて奴はいない
喰うに困ってなった奴だっている
含まれるなら賊に家族を殺された人は何で賊まで、と考え笑顔にはなれない
それに、君の考えには過程が抜けている
だから俺は君の力になれない
関羽もよく考えるといいよ」
「私も一君と同じ意見よ」
「私は、もう少し考えてみます」
村が見えてくると様子がおかしい
賊に襲われている!
私達は急いで村に向かった
〜あとがき〜
最初に一刀と鞘華に会ったのは桃香と愛紗でした
この後、どうなるかお楽しみに
更新はゆっくりになるかもしれませんが続けるつもりです
説明 | ||
外史に降り立った二人が出会うのは | ||
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コメント | ||
↓割といつものことでしょう?彼女達には相手に対する敬意というものが全く欠けていますからね。(Jack Tlam) 初対面の人間である人に対して、「失望した顔」をするとは・・・・・失礼極まりないね。 桃香も愛紗もさ。(劉邦柾棟) 一刀が桃香の理想の欠点を見抜いたか……この外史の彼女が言う「皆」の範囲がどのくらいかはわかりませんが……(Jack Tlam) |
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