真・恋姫無双 雌雄の御遣い 第四話 |
〜一刀視点〜
翌日、俺達は村から旅立つ準備を始めた
まず、ボールペンを商人に売りその代金を使う事にする
取り敢えずは食料に俺と鞘姉の普段着を買った(フランチェスカ学園の制服は正装にする事にした)
村長がお礼だと言って馬を3頭譲ってくれた
この厚意は有難かった
移動手段として自動車などない時代だ
これで食料を持って旅が出来る
そして、旅立ったは良いが俺は今、幸せな苦行を味わっている
村長に貰った馬は3頭 俺達は4人
厚意で貰った物に文句を言う程、無礼者では無い
だから、2人が1頭に乗る事になった
だが、その組み合わせが俺と静里になっていた
静里曰く
「一刀様と鞘華様は馬に慣れていないとおっしゃっていました
それならば鞘華様より重装備の一刀様の手綱を私が手伝います」
一応の理屈は通っているのでこの案は採用
そして、手綱を手伝う為 という事で静里は俺の前に横座りになっている
その状態で俺が手綱を持つ(静里は補助)ので俺が静里を抱きかかえているような体勢になっている
静里のような女性とこれほど密着すると嬉しいやら、気恥ずかしいやら、色々抑える物があるやら
兎に角、大変だ
静里を時々伺うと可愛く微笑んでくるので何も言えない
更に、鞘姉と愛紗(真名は預かった)が目が笑っていない笑顔で此方を見ている
精神をすり減らす旅になってしまった
〜鞘華視点〜
私は一君と静里の方を苦々しい思いで見ていた
静里は正論を言ったが本当の目的は違う
それは一目瞭然
静里は少し頬を赤らめて、表情は本当に幸せそうだ
時々、一君と目が合うと嬉しそうに微笑む
もうこれは確実ね
それも仕方が無いところがある
昨夜、村長の家でこれからの方策を話し合った時
〜領地と言う基盤が出来たらどのような政策をしますか
「富国強兵政策を取る」
〜国を新たに統一したらどのような国にしますか
「貨幣経済の浸透と国営の教育により民が自分で未来を切り開ける国にしたい」
要約するとこのような内容の話し合いをした
この時代に無い発想を以て国作りをしたいという志
未来の知識を持っている(静里は知識欲が旺盛なようで、これは好感度を上げる要素になる)
更にそれが自分の命の恩人となれば無理もない
尤も、一君は気づいてない様ね
此処まで鈍いとは思ってもみなかった
〜一刀視点〜
日がかなり傾いた頃に
「目的地まではどの位で着くのでしょう」
愛紗が訊いてきた
「村長の話では3日程で到着できるだろうとの事です」
静里の答えに
「じゃあ、この辺で野宿の準備をしよう」
3人とも頷いた
焚火を4人で囲んでいるが配置がおかしい
俺の正面に愛紗、これは問題ない
だが、鞘姉と静里が俺の両脇にいる
4人なんだから四方を囲めば良いんじゃないかと言ったら
「「何か問題が?」」
と2人に言われ反論できなくなった
そして愛紗は目が笑っていない笑顔で俺を睨んでいる
明日からの予定を話し合った後、交替で仮眠を取る
俺は目を覚ますと静里の膝枕をしていた 熟睡していたのか気付かなかった
「一刀様の寝顔、とても可愛かったです」
男としては複雑な褒め言葉を貰ったが、愛紗と鞘姉の笑顔はトラウマに成るほど怖かった
目的地に着くまで俺の命はあるだろうか
村を出て3日後、目的地が見えて来た
目的地は涼州州牧 馬騰の居城
「どうやって馬騰に会うつもり?」
「策なんてないよ 会えなかったら食料を買って出立する」
俺の言葉に3人とも呆れていた
「うん、お前達旅の者か?
少々、怪しいな 素性を言って見ろ」
突然騎兵の女性に声をかけられた
「お姉さま〜 そんな凄んだら萎縮しちゃって何も答えられないよ
それに、いきなり怪しいなんていくらなんでも失礼だよ〜」
後ろから妹らしき女性がやって来た
「確かにそうだな すまなかった
私は馬超 涼州を治めている馬騰の娘だ」
幸運なんだろうな
会ってみたい人の娘が向こうから来てくれた
〜あとがき〜
今回静里が一刀に積極的にでています
前作では周りに殆ど男性がいなかったのでこのような静里は書けませんでした
涼州が今回の出発点です
これからどうなるかはこれからの話で
更新はゆっくりになるかもしれませんが続けるつもりです
説明 | ||
旅に出た四人 | ||
総閲覧数 | 閲覧ユーザー | 支援 |
4564 | 3540 | 19 |
コメント | ||
前作読んでて「鞘華は『彼』がいなかったら一刀と…」なんて思っていたので、違和感のない展開でした。(ナック) あれか、ここの鞘華は従弟にLike以上の感情有?そりゃ、家族なんだから家族愛はあるんでしょうけど……ま、従姉弟だし結婚するのに問題は無いよね!(Jack Tlam) |
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