英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜
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〜アーライナ領域〜

 

「ああ…………――――フィー、俺達がお前を置いて消えた理由……今の内に伝えて置く!」

「え…………」

ゼノの提案に頷いた後に答えたレオニダスの突然の言葉にフィーは硬直した。

 

「お前を置いて消えた理由……それは他ならぬ団長の遺言によるものだ。」

「え―――――」

「2年前の”リベールの異変”の際、結社に雇われてリベールに向かう前に団長がオレ達に告げたんや。自分が死んだら、お前を団から抜けさせるようにってな。」

「あ…………」

ゼノの言葉に呆けたフィーはサラ教官と出会うまでの過去を思い返した。

 

「元より団長は、お前が団に居続けることに反対だった。相手は”英雄王”率いるメンフィル帝国軍とぶつかり合う可能性が高いと告げられていた為、良い機会だと判断されたのだろう。」

「オレらの動きをギルドが嗅ぎ付けてたのはわかってたからなぁ。お前が”紫電”に拾われるよう仕向けろっちゅう指示やった。」

「…………………」

二人の話を聞いたフィーは複雑そうな表情で黙り込み

「フィ、フィーさんの育ての親の方がそこまでの事を……」

「どうやら伝え聞く以上に大した人物だったようだな。」

セレーネは信じられない表情をし、ガイウスは静かな表情で呟き

「フフ、まさかそこまで誘導されていたなんてね。さすがに喰えないオジサンだわ。」

サラ教官は苦笑した。

 

「で、もう一つお前が気にしていた事――――他の団の連中が何しとるかっちゅー話やけど。」

「そちらはお前に教えるわけにはいかん。」

「……っ………」

レオニダスの答えを聞いたフィーは唇を噛みしめて真剣な表情でレオニダスを見つめた。

「当然だろう。既に我らは袂をわかった。”部外者”に団の現状を教えられる道理はあるまい。」

「ま、どうしても知りたいっちゅうんやったら、悪いけど他の団の連中を探して聞き出してくれ。―――さすがにこいつら相手は幾らオレらでも”荷が重すぎる”わ。団長の後を追う前に成長したお前と会えて嬉しかったで。学院でできた友達を大切にしぃや。”紫電”、オレらの代わりにフィーの事、頼むわ。」

「―――達者で生きろ、フィー。」

自分達の勝率は限りなく低く、殺される確率が非常に高い事を悟っていたゼノは苦笑し、レオニダスは静かな笑みを浮かべてフィーを見つめ

「レオ……ゼノ………」

「フィー………」

「………………」

二人の”遺言”と言ってもおかしくない別れの言葉を聞いて辛そうな表情で顔を俯かせているフィーを見たラウラは辛そうな表情をし、サラ教官は目を伏せて黙り込み

「エヴリーヌ!お願いだからせめてエヴリーヌ達が相手する人は殺さないであげてよ!フィーの家族なんだよ!?」

エリオットはゼノと対峙しているエヴリーヌを見つめて声を上げた。

 

「やだね。リウイお兄ちゃんやエヴリーヌ達の”敵”は”殺す”。エヴリーヌ達はずっとそうしてきたし、仲良くする事が絶対無理とわかっている敵に情けなんてかけていたら殺されるのはエヴリーヌ達。」

「―――そういう事や。”戦場”は強い奴が生き残るのが昔からの”掟”や。」

エリオットの嘆願に対し、エヴリーヌは迷う事無く静かな表情で非情な答えを口にして全身に膨大な魔力や闘気を纏って弓を構え、エヴリーヌの言葉に頷いたゼノもブレードライフルを構えた。

「さてと……わざわざ待ってもらった事に関しては感謝するで。」

「うふふ、レン達でも空気を読む事くらいはするわよ。それじゃあ始めましょう?楽しい楽しい”お茶会”を♪―――ハアッ!!」

ゼノの言葉に可愛らしい微笑みを浮かべて答えたレンは”魔人化(デモナイズ)して大鎌を構え

「ふふっ、ちょっとは楽しませてよ!」

セオビットは凶悪な笑みを浮かべて聖と魔の力が宿る剣を構えた!

「団長や俺らの仲間達をぎょうさん殺して”西風の旅団”を滅茶苦茶にした罪、今ここで纏めて償ってもらうで……!オォオォォォォオオオオ―――――ッ!!」

「フフ、この私がわざわざ別れの言葉を言うのを待ってあげた事、心から感謝しないさい。――――貴様の其の首、もらい受けるわよ、”破壊獣”!!」

「ぬかせ……!その言葉、そっくりそのまま貴様に返す――――”空の覇者”!団長の仇、今ここで取らせてもらう……!オォオォォォォオオオオ―――――ッ!!」

そしてファーミシルスやレン達はそれぞれクラフト―――ウォークライによってその身に黒き闘気を纏った西風の旅団の猟兵達との戦闘を開始した!

 

「戦う前に名乗っておきましょう。我が名はシグルーン・カドール。”カドール伯爵家”当主ゼルギウスの妻にして未来のメンフィル帝国の”皇”となられるリフィア・イリーナ・マーシルン皇女殿下の親衛隊の副長ですわ。そしてこの子は愛馬のルチア。メンフィルの逆鱗に触れた愚か者達はどうなるか、貴女自身の身に刻み込んでさしあげましょう。」

「―――メンフィル大使リウイ・マーシルンの側室の一人にしてルアシア王家の長女、シルフィエッタ・ルアシア。これより光と闇の共存を目指すメンフィルの理想を阻む”敵”を制圧します!エフィ……ルリエンよ……どうか私達に勝利の加護を!」

「使徒第二柱、”蒼の深淵”ヴィータ・クロチルダ――――”盟主(マスター)”より託された”幻焔計画”を成就する為にも、何が何でも切り抜けさせてもらうわよ……!」

「リウイ・マーシルンとペテレーネ・セラの娘、プリネ・カリン・マーシルン……―――――これより”怪盗紳士”ブルブランを”滅します”!」

「プリネ皇女専属侍女長にして親衛隊長ツーヤ・ルクセンベール!我が主と共に目標を”滅します”!」

「ソロモン72柱の一柱にして”一角候”アムドシアス!我が好敵手に別れのレクイエムを捧げよう!」

「クク、世界に存在する全ての”美”を盗み終えるまではこの”怪盗紳士”ブルブラン、決して朽ちる事はない事を教えて差し上げよう!」

シグルーン達やプリネ達はそれぞれ名乗った後クロチルダとブルブランとの戦闘を開始し

「覚悟はできたか、メンフィルの憎き敵アルティナ・オライオンよ!貴様はメンフィルの次代の皇帝たるリフィア・イリーナ・マーシルンである余自らの手で裁いてくれる!子供だからと言って容赦はせぬぞ!」

「――――リフィア皇女専属侍女長にして八葉一刀流、六の型奥義皆伝、エリゼ・シュバルツァー……我が師の一人”剣仙”ユン・カーファイ様より授けられたこの”白凰”の刃にて大恩ある祖国メンフィル帝国と我が主リフィア・イリーナ・マーシルン皇女殿下への忠義、貫かさせて頂きます!」

「っ……!クラウ=ソラス、迎撃を……!」

「――――――」

リフィアとエリゼもアルティナとクラウ=ソラスとの戦闘を開始した!

 

「―――”カドール伯爵家”当主にしてリフィア皇女殿下親衛隊隊長ゼルギウス・カドール。これより我が主リフィア殿下の望みを叶える為……そして我が仲間エリゼの為にも貴公をここで捕縛し、帝都ミルスに連行する!」

ルーファスと対峙したゼルギウスは膨大な闘気を纏って剣をルーファスに突きつけて宣言し

「貴族連合軍”総参謀”にして”アルバレア公爵家”長男ルーファス・アルバレア……相手が何者であろうと、我が誇りと信念は誰にも邪魔させぬ!」

ルーファスも騎士剣をゼルギウスに突きつけて宣言した後ゼルギウスとの一騎打ちを開始した!

 

今ここに!異世界の英傑達による貴族連合軍の裏の協力者達を”一網打尽”にする戦いが始まった……!

 

 

 

 

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と言う訳で!次回からメンフィル無双の時間ですwwハッキリ言って現時点で敵勢力の半分以上が殺されます!なのでそのキャラのファンは出来れば見ない方が良いかと。ちなみに戦闘BGMはVERITAの”宿業”か、マクバーンとブルブランの場合は3rdの”執行者”戦、デュバリィは空シリーズの”銀の意志”のどれか、クロチルダは碧のアリアンロード戦でのBGM、ゼノとレオ、アルティナは閃Uの”Blue Destination”、ルーファスは原作と同じ戦闘BGMかFE蒼炎か暁での”漆黒の騎士”戦での戦闘BGNだと思って下さい♪

説明
第391話
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コメント
本郷 刃様 まあ確かにww K'様 派手かどうかはわかりませんがとんでもない散り際が多いですww ふかやん様 いや、無理ですって。エヴリーヌは自分の居場所を護る為や生きる為に戦っているんですから(sorano)
エヴリーヌ…言ってる事は分かるけどそこは曲げてくださいよ?原作をプレイした私にしてみればこの二人はクロウにも匹敵するくらい好きな人物なんですから、本当お願いしますよぉ…。(ふかやん)
ここからどんどん死人が出るということですね、分かります。こいつ等には犠牲者第一陣として派手な散り様を期待したいところですね(K')
いざ、開戦・・・って言っても一部はすぐに決着がつくww(本郷 刃)
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