一刀「……………ふ??、よし！終わったぁ!!」

一刀は筆を置き、両手を挙げ伸びをする

華琳「御苦労様」

雪蓮「よく終わったわね?」

桃香「お疲れ様?」

それぞれ労いの言葉をかける三人

今一刀達は政務室で政務をしていたところなのだ

珍しく次々と案件が舞い込んでくる為、中々終わらなかったのだ

一刀「皆もお疲れ様♪」

愛紗「今日はとても忙しかったですものね」

一刀「あぁ、何かずーっと集中していたからお腹減ってきちゃった」ｸﾞｩｩｩｩｩ?

タイミングがよく、一刀のお腹からダイナミックな虫の鳴き声が聞こえる

愛紗「な、ならば!!私が何か作りましょう!!!」

愛紗は声を裏返しながら一刀の手を取る

一刀はニコリと微笑む

一刀「それじゃあ、お願いしようかな

じゃあ、ちょっと厨房へ行ってくるよ」

乱世時の一刀なら、どもりながらやんわりと断わっていただろう

だが、それから愛紗や春蘭、蓮華など料理をあまり得意としない者達は祭・明命・華琳・流琉に料理を習っていた

一握りの者達は華琳や流琉から合格を貰っている

残りの者達はまだ合格まではいかないが、一刀は美味しく頂いている

因みに一握りの者達というのは蓮華・雪蓮・愛紗・思春の4名だ

雪蓮「はいは〜い♪お腹一杯食べてらっしゃい♪」

華琳「次は私が腕をふるって作ってあげるから、待ってなさい」

一刀「わかった、ありがとう」

愛紗「で、では……参りましょう！」

愛紗は若干恥ずかしがりながらも一刀と手を繋ぎ、政務室を後にした

冥琳「意外だな、雪蓮

お前が愛紗と張り合わないとは………」

冥琳は雪蓮の動向を見て少し驚く

雪蓮「だって、最近の愛紗忙しそうで一刀と一緒になれる機会がなかったじゃない？」

桃香「そうですね……………

何かしらの仕事が舞い込んでいましたからね」

華琳「そう考えるといい機会でしょ

さて、私達も今日は寝ましょう」

華琳達も席を立ち、政務室を後にした

愛紗「ど、どうぞ!!」

厨房の食堂にあるテーブルにドンっ!!と置かれたのは、愛紗が作った大盛りの炒飯

具材などはシンプルにベーコンや長葱といったもの

一緒に和布を主とした味噌汁と水の入ったコップも置かれる

一刀「ありがとう、愛紗

じゃあ…………頂きます!!!」

一刀は行儀よく手を合わせレンゲを持ち、一口目を食べる

愛紗「い、如何ですか………？」

愛紗はエプロンの端を両手で握りしめ、固唾を飲んで見守る

一刀「モグモグ…………うん、美味しいよ」

一刀は食べた感想を率直に伝える

愛紗「よ、よかったです………」

愛紗は肩の力を抜き、リラックスする

一刀は苦笑いをし

一刀「そんなに緊張しなくても………

料理の腕も前とは全然違うね、上達したね………愛紗」

愛紗「いえ、そんな…………♪」

愛紗は頬を朱色に染め、照れる

一刀「それにしても、愛紗のエプロン姿は新鮮だなぁ……可愛いよ」

愛紗「あ、あぅ………〃〃」

突然褒められたので、愛紗はタジタジ

一刀「ふふっ…………愛紗」

一刀は微笑みながらレンゲを皿に置き、愛紗の両手を握る

愛紗「は、はい!!?」

声を裏返しながら返事をする愛紗

一刀「食べ終わったら一緒に部屋に来てくれないか？」

愛紗「はい………って、えっ？はいっ!!?」

ようは一刀は愛紗を閨に誘っているのだ

今は時間的に20時程

外はかなり暗い

一刀「駄目かな…………？」

愛紗「い、いえ!!あの………」

今度は愛紗が一刀の手を握る

一刀「じゃあ、食べ終わるまで待ってて」

愛紗「…………………はい♪」

一刀はその後、愛紗が作った大盛りの炒飯を食べた後、愛紗と供に部屋へ戻って行った

と、ここまではよかったのだが………

？？「あれ？『試作薬』の量が減っている…………………？

まさか………………………!!?」

又もや『この男』が騒ぎを起す

…………………

……………………………………

次の日の朝…………

愛紗「……………………」

愛紗は目を覚ますと困惑していた

何故なら

？？「スゥ………スゥ……」

目の前に見知らぬ女性が寝ていたからだ

愛紗「だ、誰だ…………この人は…………」

それしか言えない愛紗であった

華琳「また貴方？于吉……………

少しは成長ってものはしないのかしら……………？」

華琳は溜息をつき、呆れ果てていた

緊急収集により玉座の間に集められた重鎮

その内容は以下の通りである

一刀と閨を供にした愛紗の目の前にいたのは見知らぬ女性

そこへ于吉が前にもあった事件と同じように飛び込んで来る

何でも今回のは人間の性別を完全に正反対にする『女体化薬』らしく、それにより一刀が女体化してしまったらしい

しかもその『女体化薬』は最後、調味料を入れて完成(試作なので完全な完成ではない)なのだとか

そして、その時に左慈に呼び出されたのでそのまま置きっぱなしとなっていた

そこへ料理を作りに来た愛紗がその『女体化薬』を調味料と勘違いして入れてしまったのだ

一刀は勿論大慌てで、更に前回と同じように大声をあげた

因みに一刀は今、秋蘭と月・詠・紫苑より服装を変えてもらっている

流石に制服を着るわけにはいかないのだ

もし、そのまま外を歩いてしまえば城下町が混乱を起す危険性がある為である

于吉「重ね重ね申し訳ありません」

左慈「この現状を作ったのは途中で呼び出した俺だ

俺にも責任がある」

2人揃って頭を下げる

思春「何故于吉を呼んだのだ………？」

左慈「『于吉に頼まれていた物が出来上がった』から確認して貰おうと思ったんだが…………

まさかまた調合してるとはな………」

左慈も思わず溜息を出す

貂蝉「于吉ちゃん、解毒剤はお決まりのパターンかしらん？」

于吉「…………ご想像通りです」

于吉がガックリと肩を落とし項垂れる

貂蝉「水を被ったり、くしゃみをしたりしたら戻るんじゃないのん？」

左慈「そりゃ、別次元の話だ

特殊な泉に浸かったり、違う惑星の人間じゃなきゃな

ってか、その類の話はやめろ！」

貂蝉「テヘペロん♪♪♪」

全員「「「「おえ…………」」」」

と、そこへ

秋蘭「渋ってもなにも変わらん

早く来ないか、一刀」

一刀「嫌だよ???!!」

紫苑「ご主人様……………秋蘭ちゃんの言った通り、ここで足掻いても何も変わりませんよ」

秋蘭と紫苑が腕を掴み、女となった一刀を連れてやって来た

月と詠はその後ろからついて来る

華琳「御苦労様、秋蘭…紫苑………

月に詠もね」

秋蘭「服は私の服を着せてあります」

一刀「ううぅぅ………子供の次は女かよ??」　※1

※1

(『子供』については『‘闇’の御遣い』番外編　其の三をご覧下さい)

一刀自身は普通に何時もの声で話しているのだが、声帯が女性のものへ変わっている為、思ったより高い声となっていた

ヘリウムガスを吸うと変な声になるが、自分自身はいつもと変わらないにしか聞こえない

これと同じ原理だ

雪蓮「ふ?ん、似合ってるじゃない♪」

女となった一刀の容姿は背丈はそのままで、髪は春蘭と同じくらいの長さ

胸は秋蘭と星の中間といったところ

大きくもなければ小さくもない

服装は先程言った通り、秋蘭や春蘭のお揃いで色合いが黒

何故か下着まで無理矢理着せられたとか…………

得物である『龍終』はいつもと変わらない左腰辺りに装備している

一刀「喜ぶところなのか…………？」

雪蓮「当たり前じゃない♪今の貴方は女の子なのよ？」

一刀「はぁ?…………」

溜息しか出てこない一刀

華琳「さて、問題は貴方の事を何と呼びましょうか？」

華琳が出したお題に桃香は

桃香「やっぱり一番わかり易いのは、かず………」

一刀「かずこだけは勘弁してくれ………

ありきたりな名前過ぎる………」

一刀は最後まで言わせず、却下する

蒲公英「む??、ご主人様贅沢言わないの!!」

一刀「俺が怒られるのか!!?」

一刀は思わすツッコむ

数分間、あぁでもないこうでもないと考え、思春が思いつく

思春「ならば『千刃(せんは)』というのはどうだ？」

思春の提案に愛紗はその意図に気付く

愛紗「なる程………

ご主人様のお名前の『一』の次は『十』

十は既にご主人様のお父上になっている為、次は『百』

百は白蓮殿が居られるので少々分かり辛い　※2

それで『千』か」

※2

(『一刀の家族』についても『‘闇’の御遣い』番外編　其の三をご覧下さい)

春蘭「『刃』は一刀の『刀』の部分か？」

春蘭が珍しく正解する

千刃「千刃か…………それにしておくか……」

華琳「じゃあ、于吉が解毒剤を作り終えるまで一刀の事は『千刃』と呼びましょう

于吉、何時出来るかしら？」

華琳は振り向き于吉に聞く

于吉「申し訳ありませんが、今回のは直ぐに出来る保障がありません

恐らく3日程かかるかと………」

于吉は謝りながら言う

華琳「なら、出来るだけ間に合わせて

何時までも一刀が千刃のままでいると、民達や兵は不審がるわ」

于吉「了解です」

一刀(千刃)「俺はどうすればいい？」

一刀、及び千刃は不安げに聞く

(以降、一刀⇒千刃と記載します)

蓮華「一先ず、あまり表に出ないことね

さっき華琳が言った通り、無闇に外へ出れば混乱を招くわ」

千刃「了解………だけど、政務は昨日終わっちゃったんだよなぁ」

千刃は今日何をするか決めていないので、困り果てていた

愛紗「ならば、私と鍛錬をして頂けませんか？

ご主人様…………ではなく、千刃様？も体のほうに慣れていませんでしょう？」

愛紗が聞くと千刃は頷き

千刃「それもそうだな………

よし、じゃあ鍛錬でもしようか」

春蘭「私もやるぞ!!!」

季衣「ボクもやる???!!!」

仕事をより鍛錬をする者や、終わったらして欲しいという者が次つぎ名を上げる

千刃「分かった分かった

一先ず、この体に慣れるかな」

千刃は何人かの武将を引き連れて鍛錬場へ向かって行った

………因みに鍛錬場へ向かう前

華琳「千刃」

千刃「なに？華琳」

華琳「後で私の部屋へ来ないかしら？

新しい快楽を教えてあげるから」

千刃「っ!!!絶対ヤダっ!!!!

(男としての『何か』を奪われてたまるか!!

卑弥呼や貂蝉と同種になっちまう!!!)」

華琳「……………つまらないわね」

華琳は千刃を閨に誘っていたのだが、千刃は頑なに拒否するので渋々部屋に戻って行ったらしい……

千刃「う〜ん!!久々に燃えたな……」

千刃は大きく伸びをして『龍終』を鞘に収める

武将達との鍛錬を終えてその場に立ち尽くす

やはり、女となった一刀……もとい千刃になっても武将達は手も足も出なかった

千刃自身も最初はかなりぎこちない動きなどをしていたが、そこは『北郷流』の継承者

直ぐ様対応し、『龍終』で斬りかかった

愛紗「はぁ……はぁ……お、お見事です……」

霞「女になっても勝てへんのかいなぁ………これは精神的にキッツいで……」

秋蘭「天の言葉を使えば『しょっく』だな……」

疲れ果ててその場に座り込む皆

千刃「でもやっぱり性別により、能力値は変化するね」

千刃は片手を腰に手を当てて言う

凪「能力値ですか？」

息を整えた凪は千刃に聞く

千刃「俺が何時もの男の状態を基準としよう

前、子供になった時は確かに筋力が低下して攻撃力は下った、大幅にね

その変わり低下した分、小回りが効いて素早くなった

女性の場合は力は男より劣るけど子供よりは優る

男と比べて素早くなるし、柔軟性も格段に上だ」

翠「確かにそうだな……」

愛紗「ですので、その戦力差を無くす為、我々は日々鍛錬しているのです」

千刃「女になって分かったことが幾つもあるよ

そう考えると春蘭は男にも負けない力があって凄いと思う、季衣や流琉もね」

春蘭「そ、そうか!!?」

春蘭は満更でもないような表情をする

千刃「でも、皆の苦労が分かるね

何より……………その……」

千刃は突然歯切れが悪くなる

秋蘭「？？なんだ？」

秋蘭は近くに行き、耳を傾ける

千刃は頬を朱色に染め、小さな声で秋蘭に囁く

千刃「…………胸があると戦闘には不向きだね……………

色々と大変だわ………」

秋蘭「……………ふふっ」

秋蘭は可笑しそうにクスクスと笑う

秋蘭「他の者にも伝えようか？

鈴々や明命などの者達に……」

秋蘭は悪戯を思いついた子供のような表情で微笑む

千刃「勘弁して下さい………」

千刃は項垂れる

秋蘭「ならば口封じとして元に戻った時の最初の閨に呼んでくれるか？

それならば手を打つぞ？」

千刃「………意地が悪いな、秋蘭

てか、嵌めたな？」

千刃は苦笑いで聞く

秋蘭「こうでもしなければ、お前は誘ってくれんだろう？

無論、今のお前を手篭めにするという方法もあるが、どうせなら女より男の時のほうが私としては気分が良い」

千刃「うげ…………女同士って……それだけはやめてくれ……」

秋蘭「ならば、交渉成立で良いのか？」

千刃「分かったよ、その条件のむよ」　

秋蘭は千刃の言葉に笑顔で頷く

秋蘭「うむ、始めから渋らずに言ってくれればよかったものを」

千刃「ははは…………」

千刃は頭を掻いて苦笑いをするしかなった

蒲公英「そういえば、ご主人様………じゃなくて千刃様が女の状態で歌ったらどうなるかな？」

蒲公英のふとした疑問に

左慈「試してみりゃあいいじゃねぇか……」

腕を組みながら歩み寄って来る左慈が返答した

千刃「俺に今、歌えと？」

左慈「心配すんな、ラジカセあるからよ

どうせ、する事ねぇんだろ？」

左慈は『闇行』からラジカセを取り出す

千刃「失敬な」

千刃は睨みつけながら否定する

左慈「まぁ、取り敢えず歌っとけ

曲は適当に入っちゃいるが、お前が知ってる歌だけだ

俺が選んだ5曲が入ってる」

蒲公英「千刃様の舞台が始まるって教えて来る?!!」

蒲公英を始めとする者達が次々と蜘蛛の子を散らし始めた

千刃「用意周到だな、左慈」

左慈は胸を張り

左慈「俺を誰だと思ってんだ？管理者だぞ？」

千刃「やれやれ…………」

千刃は苦笑いをするしかなかった

………………

……………………………

小一時間もすると重鎮達が全員集まった

何故か天和達も来ている

全員は千刃を見るようにしてその場に座る

千刃「そんじゃあ………歌いますか………………」

千刃はラジカセの再生ボタンを押す

それと同時に曲がかかり始める

千刃「(……………『この歌』かよ………

『夢○顔』は何かほんわかするんだよなぁ)」

〜〜〜〜♪♪〜〜〜♪♪♪♪〜〜〜♪♪〜〜♪〜〜〜〜♪♪♪〜〜〜〜〜♪〜〜

〜〜♪♪〜〜〜♪〜♪♪〜〜〜〜♪♪〜〜〜〜〜〜♪〜♪♪♪

♪♪♪〜〜〜〜♪♪〜♪〜〜〜〜♪

千刃は曲に合わせて歌いだす

霞「なんやねん千刃は…一刀は………ずるいわ…………

どんな状況だろうと全部上手くさせるやん

ホンマ華琳に似とるで…………そこら辺は」

華琳「………………」

華琳は何とも言えない感情と表情になる

あっという間に1曲目が終わる

人和「美しい声ね………一刀さん………じゃなくて千刃さんの声、聞き惚れちゃいそう」

天和「今度の舞台で詩って欲しいなぁ」

人和「天和姉さん………『歌う』ね

漢字が違うわよ……」

続いて2曲目

千刃「………おっ!!?『月千○序章』かぁ……

何か……感慨深いんだよな、これ」

〜〜〜♪♪♪〜♪♪〜〜〜♪♪♪♪〜〜〜♪♪〜〜♪〜〜〜♪〜〜〜〜〜♪〜〜♪♪♪

♪〜〜〜♪〜♪〜〜♪♪〜〜♪♪〜〜〜〜♪♪♪〜〜♪〜♪

♪♪〜〜〜〜♪♪〜♪〜〜〜♪♪♪〜♪

于吉「随分と粋なサービスですね、左慈」

于吉は薬を調合しながら左慈に向かって微笑む

左慈「ふっ、偶々だ…………」

左慈は鼻で笑うと愛紗の方向へと視線を変える

愛紗「……………何故だろう……」

蒲公英「？？」

愛紗は頬を朱色に染まらせ、目を閉じる

愛紗「今歌っている歌………何処かで聴いたことのある気がしてならんのだ………

とても親しみのある…………そんな気持ちになる……不思議で堪らない………」

鈴々「鈴々もなのだ」

朱里「私もです………何故でしょう………？」

卑弥呼「………………」

貂蝉「……………記憶の片隅にある共鳴……ってところかしらん？」

貂蝉は真顔で真面目な事を言う

左慈「だろうな………けど、何の影響もねぇ………関係ねぇさ」

そうこうしている間に2曲目が終わる

そして3曲目

千刃「何故にボカロ？まぁ、いいけどさ、『千○桜』でもさ」

〜〜〜〜♪♪〜〜〜♪♪♪♪〜〜〜♪♪〜〜♪〜〜〜〜♪♪♪〜〜〜〜〜♪〜〜!!!

〜〜♪♪〜〜〜♪〜♪♪〜〜〜〜♪♪〜〜〜〜〜〜♪〜♪♪♪!!!!

♪♪♪〜〜〜〜♪♪〜♪〜〜〜〜♪!!!

稟「……？？良い歌なのですが……ところどころ私達には分からない言葉が混ざっていますね……？」

風「ですけど、聞き惚れちゃいますね」

雛里「天の歌なのでしょうね………」

歌の意味は分からなくとも、何となく気分が良くなる歌と感じ取っていた

そして4曲目

千刃「(これって……合唱曲をボカロでリメイクしたってやつだよな………

確か……C○SM○Sだっけか？)」

♪♪〜〜〜♪〜♪♪〜〜〜♪〜〜〜♪♪〜〜♪〜〜〜♪〜〜〜♪〜〜♪♪♪♪〜〜♪♪♪

♪〜〜〜♪〜♪〜〜♪♪〜〜♪♪〜〜〜〜♪〜〜♪〜♪

♪♪〜♪♪♪♪〜〜〜♪♪〜♪〜〜〜♪

華琳「…………良い歌ね……」

蓮華「聴いているだけで落着けるわ…………」

華琳や蓮華は目を閉じて歌を聴く

于吉「……………リメイクされたものですから、ノリも良いですね」

卑弥呼「そのようじゃのう」

そして、最後の5曲目

千刃「っ!!!

………………これは反則じゃないか……左慈

『彼方の○影』は歌う方も感極まるって涙腺崩壊するんだけど……………」

♪♪〜〜〜♪〜♪♪〜〜〜♪〜〜〜♪♪〜〜♪〜〜〜♪〜〜〜♪〜〜♪♪♪♪〜〜♪♪♪

♪〜〜〜♪〜♪〜〜♪♪〜〜♪♪〜〜〜〜♪〜〜♪〜♪

♪♪〜♪♪♪♪〜〜〜♪♪〜♪〜〜〜♪

華琳「…………………」

雪蓮「………ん？っ!!?

か、華琳!!?どうしたの!!?」

雪蓮はふと華琳を見ると、華琳は静かに涙を流していた

華琳だけではない

愛紗「ど、どうしたのだ!!?春蘭!!」

祭「秋蘭？何故泣いておるのだ!!?」

朱里「はわわ!!?桂花さんや稟さん!!?

風さんまでどうしたのですかぁ!!?」

魏の面々全員が泣いていたのだ

華琳「分からないわよ………けど、悲しくなるのよ………グスっ」

春蘭「涙が…………止まらんのだ!!!」

秋蘭「うっ………うぅぅ………」

桂花「何で………アイツの歌を聴くだけで………ひっく……………」

稟「何故………こんなに…………」

涙で前が見えなくなっていながら千刃の歌を聴く魏の面々

既に千刃も目を潤ませている

千刃「(あぁ…………もう……、ホント涙腺崩壊する……)」

どうにか全ての曲を歌い切った千刃

千刃「以上で終わりかな…………」

華琳「素晴らしい歌だったわ、千刃………」

華琳は涙を拭い、拍手をする

それに釣られて皆も拍手をする

雪蓮「結局のところ女になっても基本何も変わらないわね」

人和「もし、よかったら舞台に出てみません？」

人和の案に千刃は

千刃「于吉が完全に出来た薬を完成させられたら考えるかな………」

歌手三姉妹は于吉へ目線を変える　

于吉「暫しお待ちを………まずは千刃さんの解毒剤を作らなければなりませんから……

と言っても8割5分方出来ていますが………」

蓮華「予定より随分と早いわね？」

蓮華の疑問に左慈が変わりに答える

左慈「ずーっと『次元の狭間』で調合してたからな………」

于吉「えぇ………後、もう少しです」

千刃「頼むぞ于吉…………」

千刃は疲れていそうで、情けない声を出すのが精一杯だった………

……………

…………………………

この数時間後、于吉は解毒剤を作り終えた

千刃は制服に着替えた後に飲み、ようやく通常の一刀へ戻った

今は秋蘭との約束を果たして、情事の小休憩中である

一刀「……どう？秋蘭…………

満足した…………？」

一刀は息を整えながら、自らに抱きつく秋蘭に語りかける

秋蘭「ふぅ…………んちゅ、私がこれくらいで、……ちゅ……満足するとでも…………？」

秋蘭は一刀の唇を舐めながら妖艶な表情をして答える

一刀「やれやれ……秋蘭には敵わないな……………ちゅ」

一刀もクスッと笑った後、秋蘭にフレンチキスをした

秋蘭「そういえば、左慈は何を頼まれたのだろうな？」

一刀「何だろうね………于吉が頼むくらいだからそれ相応の物なんじゃない？」

一刀は質問に答えながら秋蘭の体に覆いかぶさる

秋蘭「……ん♪休憩はよいのか？」

一刀「もう回復したから大丈夫」

秋蘭「では………一刀、来てくれ……………」

秋蘭は両手を広げて一刀を導いた…………………

追伸

于吉「華琳さん？流石に本人の許可を得ずにお茶に溶け込ませて飲ませるのには些か………いえ、かなり抵抗があるのですが………」

華琳「いいのよ！貴方は気にしなくても!!

さっさとしなさい!!!」

于吉「はぁ?……解毒剤はお渡ししておきますからね……？

後は私は何も知らないし、何も見ていないですからね？」

華琳「えぇ、勿論よ

さぁ………一刀、いや千刃………

新たな快楽を教えてあげるわ…………ふふふふ♪」