真・恋姫無双〜項羽伝〜三国編
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第四章 5話 合肥の戦い 中編

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

合肥の戦いが始まる少し前

 

 

河北 麗羽の城がある街

 

 

今、河北には監査という名目で盧植が来ていた

 

盧植「袁紹さん話は白蓮から聞いております。力添えありがとうございます」

 

麗羽「いえ、原因は私にもあるようなものです。私もでいる限りのお力添えをさせていただきますわ。それで、黒幕は解りましたか?」

 

盧植「それが、張讓の後ろに誰かいるとまでは解りましたがそのものは誰なのか・・・・・・・」

 

麗羽「そうですの・・・・・そう言えば霊帝様のお妃の何皇后様は大丈夫ですの?姉である何進様に続き霊帝様も居なくなられてお気持ちが伏せているのでわ?」

 

盧植「はい、何皇后様はこの頃、後宮の奥の部屋に籠りっきりになっています。私達宮廷で働いてるもの全員が心配している現状です」

 

麗羽「それは御労しい・・・・・何としても速く張讓とその後ろの黒幕を排除しなくてはいけませんわね」

 

盧植「そうですね。そう言えば、私ともう一人がある部屋で調査していると、とても興味深いものが出てきたんです」

 

麗羽「ある部屋とは?」

 

盧植「内密にお願いしますがその部屋とは漢が建国されて今までの出来事、秘匿されていた裏の事までもが記述されている書簡や本が保存されている部屋です」

 

麗羽「その様な部屋が・・・・袁家でも知らない部屋をどうしてあなたは知っていたのですの」

 

盧植「私は、今は亡き桓帝様から教わっていたのです。何でもその部屋の事は皇帝とその皇帝が心を許した二人にしか教えることができないと聞いております」

 

麗羽「そうでしたの・・・・・それで、見つけたと言う物とわ?」

 

盧植「それは桓帝様が亡くなられるまで調べられていたと思われる資料です」

 

麗羽「その資料とはいったい」

 

盧植「それは、これになります」

 

盧植は持ってきた荷物の中から一つの本を取り出した

 

麗羽「『項羽伝承資料』?何故漢帝国の宿敵ともいえる項羽の事を桓帝様がお調べに?」

 

盧植「それは解りません。何かを求めて調べられていたようですが・・・・」

 

麗羽「それを見せてもらってもかまいませんか?」

 

盧植「はい、そのために持ってきた物ですから」

 

そう言って本を麗羽に渡し麗羽は本を流し読みを始めた

 

パサパサパサ

 

麗羽「所々破かれているようですが・・・」

 

盧植「はい、私達が発見した時にはもう破かれていました。それにその破かれている場所はどうも、桓帝様の考察を書かれているようなのです」

 

麗羽「確かに、前後を見る限りその様ですわね。ここに書かれているわたくし達が知っている歴史と、もう一つの歴史は確かに全然違いますし・・・・でもここに記述されている歴史が事実とすると・・・・・」

 

盧植「はい・・・もしその歴史が正しいとすると何が正義なのか解らなくなりますが」

 

麗羽「そうですわね・・・・・盧植さん、その漢の歴史を書いていた方ならそれを知っているのではないの?」

 

盧植「私もその人を探そうとも思ったのですが・・・・その人物を知っているのはどうやら皇帝だけの様なのです」

 

麗羽「なら献帝様に」

 

盧植「実は献帝様はその部屋の所在自体も知られてはいないようなのです。どうやら、霊帝様から教わらなかったか、霊帝様も覚えていなかったという可能性も」

 

麗羽「そうですか・・・・・そうなると手がかりは二つしか残っていませんわね」

 

盧植「二つですか?」

 

麗羽「ええ、一つはこの本の破かれていた場所に書かれていたことが誰かに知られて損をするもの、つまりこの本を破いた物ともう一つは」

 

盧植「楚ですか」

 

麗羽「そうですわ。私が虎牢関で会った人物は項羽北郷と名乗っていました。あまり信じられませんがもし本人だとしたら・・・」

 

その時

 

斗詩「麗羽様――――――――!!!何処ですかーーーー!!!麗羽様ーーーーーーーーー!!!」

 

遠くから麗羽を探す声が聞こえてきた

 

麗羽「すみません盧植さん。如何やら何か起きたようですわ」

 

盧植「いえ、まずはそちらの事をして上げてください。まだ私はこの河北に居ますので」

 

麗羽「わかりましたわ。時間が出来ましたら連絡しますわ」

 

そう言って麗羽は自分を探している斗詩のもとにいった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

斗詩と合流した麗羽は城に戻り何が起きたのか聞いていた

 

斗詩「麗羽様落ち着いて聞いてください」

 

麗羽「だから何が起きたというのですか」

 

猪々子「じつは、美羽様と七乃が勝手に兵四万を連れて出陣してしまったんですよ」

 

麗羽「何ですって!!一体美羽さんは何処に向かったの!?」

 

斗詩「それが・・・・・合肥みたいなんです」

 

麗羽「合肥ですって。確かあそこは今、華琳さんの所の軍と楚軍が睨み合いしていたはずですわね」

 

斗詩「はい。睨み合いのまま硬直していると聞いています」

 

麗羽「まずいですわね。このままだと美羽さんの行動で均衡が崩れるかもしれませんわ。美羽さんの目的は何ですの?」

 

猪々子「私が聞いた限りは楚の将を誰か一人でも倒すとか言ってたらしいです」

 

麗羽「楚の将を・・・・・・やばいですわ・・・もし、美羽さんがそれに成功した時、楚に狙われるのは此処なりますわ。美羽さんを止めなくてわ。みなさん出撃の準備を!!美羽さんを追いかけますわよ!!!」

 

斗詩、猪々子「「了解です(っす)」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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同じくして建業では

 

 

鍛錬場で愛紗と鍛錬を終えて休憩をしていた一刀は

 

一刀(やはり、何か胸騒ぎがするな・・・・合肥で何かあるのか?しかし、正史の合肥の戦いの曹操軍側の凪や霞はこっちに着いている。何も起きるとは思えんが・・・・・・・見に行くだけ行ってみるか・・・)

 

一刀が難しい顔をしていたのを気にして愛紗が

 

愛紗「お父さん大丈夫?少し怖い顔になってるよ」

 

一刀「ん?何でもないよ愛紗。少し気になる事があるだけだから」

 

愛紗「気になる事?」

 

一刀「ああ、今合肥にいる家族の事だよ」

 

愛紗「凪お姉ちゃんや霞お姉ちゃん達の事?」

 

一刀「そうだよ。何か嫌な胸騒ぎがするんだ。だから少しだけ見に行ってみようと思ってな。何もないならそれで、みんなの頑張りを見れることになるから良いしな」

 

愛紗「お父さん、それ愛紗も一緒に行ってもいい?」

 

一刀「愛紗もか?・・・・・もしかしたら辛いことや危ないこと、それに人を殺すかもしれないけどそれでもいいのか?」

 

愛紗「うん。愛紗も家族のために頑張りたいもん。それにお父さんやお母さんたちから学んだことを使わないともったいないし」

 

一刀「そうか、良し、なら戦場と言う物を学びに行くか愛紗」

 

愛紗「うん!」

 

一刀「と、言うわけだから思春出ておいで」

 

ビク

 

思春は物陰から一刀たちの様子をずっと見ていたのであった

 

思春「一刀様お気づきならば最初から仰られていても・・・・・・」

 

一刀「いや、思春が俺と愛紗の行動を見てヤキモキしている姿を見ていたくてな」

 

思春「うううう///////////それで、合肥には本当に向かわれるのですか?」

 

一刀「ああ、それでだ行くのは俺と愛紗に思春と鷹だ」

 

思春「鷹をですか?」

 

一刀「念のためにな。それに今回俺は本当にヤバイ時しか介入はしないから大丈夫だ。基本は見学だ」

 

思春「わかりました。それでは私は鷹を呼びに行って準備をしてきます」

 

一刀「了解。俺たちも準備をして城門に向かう」

 

 

 

 

 

 

 

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そして、時間は戻り合肥

 

 

 

 

袁術兵「今だ、張遼を殺せええええええ!!!!!!」

 

そう言いながら袁術兵たちは霞に覆いかぶさるように攻撃を仕掛けてきた

 

 

霞「うちを・・・・・・張文遠を舐めるなやああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

ブオーーーーーーーーーーーーーーーーーーン

 

袁術兵「グフ」

 

霞はそう叫びながら鍛冶場のくそ力ともいえるような力で袁術兵をなぎ倒した

 

霞「フーーフーー、チッおいお前らどんくらい生き残っとる?」

 

副将「約八百と言ったところです」

 

霞「そうか、クソが。今から決死の覚悟で祭と合流して蓮華の元に戻るで」

 

副将「了解です。あいつらに我ら張遼隊の力を見せてやりましょう」

 

霞「よっしゃ、ならしっかり付いて来いよ。遅れたら承知せんからな!!ハッ」

 

副将「了解です。お前ら行くぞ!!我ら張遼隊の底力見せるぞ!!!ハッ」

 

兵「おおおおおおおおおおおおお!!!!」

 

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド

 

霞「オラオラオラーーーーーーーー!!!!!退かんかい!!!邪魔じゃボケ共がーーーーーーーーー!!!!!」

 

霞は手にしている蜻蛉止まらずを馬上から巧みに操り敵兵を貫き、切断しながらも馬の速さを落とすことなく一直線に進んでいった。その時、霞の攻撃速度は星にも及ぶものになっていた

 

兵「うおーーーーーーーーーー!!!将軍に負けるな!!!俺らの力思い知れ!!!!!」

 

ズバズバズバズバ

 

祭「おお、霞は無事じゃ。お前ら、張遼隊に負けるなよ。我ら黄蓋隊も盛り返すぞ!!一番隊弓構えーーー放て!!」

 

シュパパパパパ

 

祭「二番隊次はあっちの奴ら狙えーーー放て!!!」

 

シュパパパパパパ

 

霞「祭、あんたらの隊は凪の応援頼むで。うちの隊は蓮華の部隊の救助に向かう」

 

祭「わかった、蓮華様を頼むぞ」

 

霞「解っとるわ。おっしゃーーー行くでお前ら」

 

兵「おう!!!」

 

霞「オラオラーーーーー退かんかい!!」

 

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド

 

祭「よし、霞が開けた穴を通り儂らは凪の部隊の応援に向かうぞ」

 

兵「おう!!」

 

真桜「クソ、でっかい穴開けていかれてもうた。皆、沙和と合流するで。このままやったらあっちが危ない」

 

 

 

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ガキンガキン

 

凪「クソ邪魔だ。このままでは霞様と祭さんが、それに蓮華さんも心配だ・・ガキン・・チッ邪魔だと言いているだろうが!!ハアアアアアアアアア!!!」

 

凪は拳から気弾を放ち敵を打ち貫きながらどう対処するべきか考えていた

 

凪(何とかここを打開しなくては・・・・一体どうしたら・・・考えろ、考えるんだ自分)

 

考えながらも曹操軍の攻撃はやむことが無く迎撃を繰り返している時

 

沙和「凪ちゃん諦めて投降するの。凪ちゃんは友達だから悪いようにはしないの」

 

凪「沙和悪いが私は絶対に投降しない。私はこれでも親衛隊の一員、楚の将の一人でもある。こんなところでやられている暇は無い」

 

沙和「凪ちゃんの分からず屋〜〜〜〜こうなったらウジ虫ども全員であの楚の将を捕まえるのーーーーー!!!」

 

凪(クソ、このままじゃ・・・・あの技を使うか・・・しかし、沙和たち曹操軍の後ろには祭さんたちがいる。もし使ったら祭さんの隊にも被害が・・・・どうすれば)

 

その時

 

ドドドド

 

矢に撃ち抜かれていく曹操軍が凪の目に入った

 

祭「凪!!もう我慢せんでいいぞ。でかいのを打ち込んでやれ」

 

凪「祭さん!!どうやってこちらに?」

 

祭「霞がやってくれたからの。ほら急げ、敵は待ってくれんぞ」

 

凪「はい、ハアアアアアアアアアアアアアアアア・・覇王龍成脚!!!!」

 

ガオーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

曹操兵「グワーーーーーーーーーーーー」

 

曹操兵「何だあれは・・」

 

曹操兵「龍だーーーーー逃げろーーーーー」

 

沙和「こらーーーーーーー!!お前ら勝手に逃げるなーーーーー!!!」

 

凪の一撃で曹操軍兵約二千は吹き飛んでいた

 

祭「よし、今のうちに儂らも蓮華様の所に戻るぞ」

 

凪「はい」

 

 

 

 

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その頃、蓮華の隊

 

 

カキンカキンカキン

 

香風「やりにくい」

 

亞莎「褒め言葉として預かっておきます。ハッ」

 

亞莎は何とか少ない兵と自分の力を最大限に出し切りながら蓮華を守りながら香風と戦っていた

 

香風「よそ見してていいの?」

 

ブン

 

亞莎「ク、・・カン・・・流石に厳しいですね。蓮華さんの事を気にしながら戦うのわ」

 

香風「お気の毒さま・・・でも、手は抜かないよ。お前強いから」

 

そう言って香風は自分の背丈よりはるかに長い戟を振りかざしながら迫ってきた

 

亞莎「チイ、これでも食らってください!!!」

 

ズバババババババババババ

 

亞莎は袖から大量の苦無を香風に向けて飛ばした

 

カンカンカンカンカンカン

 

香風「めんどくさい・・・・何で武器が尽きないの」

 

亞莎「秘密です」

 

この時、蓮華は亞莎の邪魔にならないように少し離れた位置でこぼれてきた敵と交戦していたがやはり実戦経験が少ないこともあり疲労の限界が来ていた

 

蓮華「クソ・・まだまだーーーーー!!!セイヤーーーー!!」

 

ズバ、ズバ

 

蓮華の攻撃は大振りになっていきその上単調になっていた。その隙をついて

 

曹操兵「今まで中々手間取らせてくれたが覚悟しろよ」

 

曹操兵数人は一斉に蓮華に斬りかかっていった

 

亞莎「蓮華さん!!!」

 

香風「よそ見している暇上げないよっと」

 

ブン

 

亞莎「う・・・・誰か蓮華さんを・・・」

 

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド

 

霞「そんなんさせへんでーーーーーー!!!!オリャーーーーーー!!」

 

ズバーーーン

 

ズル・・・・・ボタ

 

蓮華に襲い掛かろうとしていた兵は蜻蛉止まらずによって一刀両断されていた

 

蓮華「霞さん・・・ありがとう」

 

霞「別にええって。それより蓮華今すぐ撤退するんや。このままじゃ兵たちが全滅してしまうで」

 

蓮華「しかし・・・・・」

 

霞「早うしいや。うちが何とか皆が退くまで持たせるから」

 

蓮華「それは・・・・・!!!」

 

蓮華は霞の腹の部分から大量に流れている血に気づいてしまった

 

霞「蓮華急げや。うちもいつまで持つかわからんからな」

 

蓮華「まだ、凪や祭と合流すればまだ持ちます。だから霞さん速く治療を!!!」

 

霞「いいから速く行くんや。もうすぐ他の連中も合流するはずやから」

 

霞は雨に打たれながら蓮華に背を向けてそう言った

 

ザーーーーーーーザーーーーーーーー

 

蓮華「でも・・・・」

 

霞「阿保が・・・どちらにしろ誰か殿をしなくちゃならんなら今、一番足手まといになるうちしか居らんやろうが」

 

ガキン

 

香風「ううう」

 

亞莎「蓮華さん急いでください。他の皆さんも合流してきています。それにその後ろから敵軍も迫ってきています」

 

亞莎は蓮華のそばに霞が来たおかげで香風相手に集中することでき、香風に怪我を負わせて退かせることができていた

 

蓮華「でも!!!」

 

霞「あんな蓮華、一つだけいっとくで」

 

蓮華「え?」

 

ザーーーーーーーザーーーーーーー

 

霞「小を殺すことによって大が生き残る。これは将として、上に立つものとして必ず決断するべきものであり、業でもあるんや」

 

蓮華「・・・・・・」

 

霞「蓮華大きくなるんや。一刀が何のために色々学ばせていたのか考えるんや」

 

ザーーーーーーーーザーーーーーーーーーー

 

蓮華「・・・・・クッ・・霞さんここは・・・お願いします。全軍、ここから退却する!!!」

 

霞「ああ、任せられたで」

 

ザーーーーーーーザーーーーーーーーー

 

蓮華「必ず戻ってきてくださいね」

 

霞「おお、わかっとる。それにまだ一刀の子供も出来とらんしな」

 

ザーーーザーーーーー

 

亞莎「霞さんどうか御無事で」

 

祭「すまん霞、後は任せた」

 

凪「霞様・・・・ありがとうございます」

 

そして、楚軍は撤退を始めた

 

霞「皆悪いな・・・・・もし、生き残りたいならあいつらと一緒に撤退していいで」

 

副将「いえ、我々は張遼様の隊です。最後までお供しますよ」

 

兵「ああ、そうです」

 

兵「我々は張遼様の隊であることを誇りに思っているんですから」

 

霞「みんな・・・・ありがとう。なら行くで、張文遠一世一代の晴れ舞台や!!!張文遠が槍裁きお前らとくと見いや!!!!!!!!!ハッ」

 

ドドドドドドド

 

ズバズバズバズバズバズバ

 

霞「オラオラオラ!!!!まだまだこんなもんじゃないで!!!!」

 

副将「お前ら張遼様に続けーーーーー!!!!!!!」

 

兵「「「「「「「「「張来来!!!!!張来来!!!!張来来!!!!」」」」」」」」

 

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド

 

霞とその隊八百は正に鬼神が如く敵兵に進んでいき迫ってくるものを切り伏せ、逃げ出すものを貫き敵兵たちを殺しまわり出した。まさにその光景は古の趙歇が率いていた騎馬隊を彷彿させるようであった

 

曹操兵「何なんだアイツらは!!もう虫の息ではないのか!?」

 

袁術兵「ぐう・・・・恐れるな・・・敵は少数だ数で襲い掛かれ!!!」

 

曹操兵「ギャーー−死にたくねえよーーー!!」

 

袁術兵「逃げろ、あいつらは鬼神だ!!」

 

真桜「お前ら落ち着かんかい!!体制を立て直せ、うちらは数では勝っとる落ち着いたら倒せるで!!」

 

沙和「そうなの!!あんなクソ野郎たちなんかすぐ倒せるの。だから落ち着くの!!!」

 

美羽「なんじゃ?前の方が騒がしいの?何かあったのじゃろうか?」

 

七乃「さあ、若しかしたら誰か敵将を倒したのかもしれませんね」

 

美羽「それはほんとかの七乃?それなら前に行くのじゃ」

 

七乃「ああ、駄目ですよ美羽様。まだ、確実に勝ったと決まったわけではありませんから。もし、流れ矢とかに当たったら死んじゃいますよ」

 

美羽「それもそうじゃの。なら七乃、蜂蜜水のおかわりを頼むのじゃ。戦が終わるまでここで高みの見物をするからの」

 

美羽と七乃はかなり後方で戦を観戦していた

 

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ドシュ、ズバ、グシャ

 

霞「どうしたおんどれら!!そんな攻撃じゃ張文遠は倒せんで!!!」

 

兵「おらーーーーー!!死にさらせ!!!」

 

兵「こんなものか曹操軍の力わ!!!」

 

張遼隊はどんどんと敵兵を殺して行っていたがやはり数の暴力には勝てずその数も刻一刻と人数を減らしていった

 

沙和「もうすぐなのーーーー!!敵は弱っているの!!」

 

真桜「そうやで!!!みなもうひと踏ん張りやで!!」

 

曹操兵「うおおおおおおおおおおおおお!!!!!1」

 

霞「まだまだーーーーーーーーー!!!!」

 

ズバンズバン

 

霞「はぁ、はぁ、・・・・・・クッ」

 

霞が息を整えようとしている隙をつき曹操兵が霞の馬の額に槍を貫いた

 

霞「しもうた!!」

 

霞は馬から転げ敵の真っただ中に落ちてしまった

 

霞「クウ・・・ヤバイで・・・・落ちたせいで傷口が広がってもうた・・・はぁ、はぁ・・・・」

 

副将「張遼様!!!グハ」

 

兵「クソ!!」

 

副将は霞に気が向いている間に斬りふされ他の兵たちもどんどんと殺されていった

 

霞「あかん・・・・血流し過ぎた・・・もう、前が見えなく・・・・・・」

 

霞は蜻蛉止まらずを支えとして何とか立っていられる状態であった

 

 

真桜「今や!!!敵将を打ち取れ!!!!!」

 

曹操兵「おおおおおおおお!!!」

 

ザーーーーーザーーーーーー

 

霞(これで終いか・・・・・・もっと生きたかったな・・・・うちも一刀の子が欲しかったし、もっと一刀と色々したかった・・・・・・・・・一刀、一刀、一刀、もう一度会いたい)

 

その時

 

ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン

 

霞の周りにいた敵兵たちが吹き飛んでいった

 

真桜「何や一体!?」

 

一刀「鷹、霞は無事か?」

 

鷹「ヤバイな・・・血が流れ過ぎてる上に雨で体が冷えてしまってる。このままだと確実に死ぬ」

 

一刀「そうか・・・・・・鷹、霞の事を頼む。愛紗は鷹の護衛を」

 

愛紗「了解しました」

 

霞「かず・・・と・・?」

 

一刀「ああ、そうだ。必ず助ける、だから頑張るんだ霞」

 

霞「う・・・・うう(フラ)」

 

鷹「おっと」

 

霞は完全に意識を失い倒れてしまった

 

一刀「お前ら覚悟しろよ・・・・俺の大事な家族をここまで酷い目にあわせたんだからな」

 

ゴオッ

 

一刀の周りから在り得ないほどの闘気と殺気があふれ出していた

 

真桜「ヤバイで・・・あれは項羽やで」

 

沙和「どうしようなの〜〜」

 

一刀の事を見た曹操軍は混乱を始め、一刀の闘気と殺気を受けて動くこともままならないでいた

 

一刀「さあ、始めるぞ・・・・・殺戮をな。ただ、逃げるものは逃がしてやろう・・・お前らにも大切なものがいるだろうからな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あとがき??

 

 

はい、やはり一刀出てきました。ただ今回は霞を助けることが目的ですから酷いことにならないと思います

 

次回は美羽はどうなるのか、霞は無事生還するのかなどお送りいたします

 

では待て次回

 

説明
合肥の戦いの中編です
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コメント
覇王降臨(sinn)
おお、なるほど!説明ありがとうございます!!(スネーク)
蜻蛉止まらずがまさかのフラグだったとは・・・ここから種馬の殺戮劇が始まりますね(asayake)
スネークさんコメントの通りあえてそちらにしました。前半の項羽伝で「趙来来」と趙歇に使わせたんでその派生の様に考えています(あか)
ん?遼来々じゃなくてわざと張来々なの?(スネーク)
一刀が一発カマして「死にたくなければ司令官を連れて来い」ってやれば手っ取り早いけど、それじゃ治まらないよね(牛乳魔人)
こちらを攻めてきた以上、見せしめとして軍を壊滅させるのはもちろん、後々のため敵軍の将を打ち取っておいた方がいいと思う。あと、霞は助かってほしい。(kira)
私も霞には生きていてほしい一刀の逆鱗に触れ敵は抗うものは徹底殲滅されるのか(sinn)
袁術軍は強制退場を希望 ギリギリの所で袁紹軍がやってきそうですが(影図書)
霞は生きていてほしい。曹操と袁術の兵は逃亡兵以外は皆殺しでいいんじゃないかな。もしこれで楚が勝ったらまたあの自称平和主義者が文句言いそうだよな。(The man)
とりあえず蜂蜜どもも此処までという事でしょうか。しかしそこで黒幕が何かしらしてきたりとかありそうな?(mokiti1976-2010)
真桜と沙和は将としては未熟ですね絶対的な力の前では恥を忍んでも撤退を下さないとそれとも数で勝っているから勝てると思っているのか。ならば愚かとしか・・・蜜は命を狩られる前に麗羽が助命し助かりそうだな。(覇王)
曹操の前に麗羽が真実に辿り着くとは・・・今後の麗羽の言動が楽しみです。でたぁ・・・張来来・・・待ってました。やはり一刀が助けに来ましたね。仲間を家族を酷い目に逢わされ一刀の怒り爆発・・・魏と蜜の兵何人生き残れますかね。(覇王)
霞は無事に助かって欲しいです。(kaito)
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