英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 |
〜メンフィル帝国・帝城マルーダ城・バルコニー〜
「―――親愛なる我が民達よ!此度は突然の呼びかけに集まって頂き、心から感謝する!今回お主達を呼び集めたのはエレボニア帝国の件についてだ!」
「エレボニア帝国……!」
「メンフィル帝国領を襲撃し、リフィア殿下の専属侍女長の妹御を攫った卑劣な国……!」
「殿下!エレボニア帝国に裁きを!」
「粛清を!」
スピーカー越しに聞こえるリフィアの発言を聞いた民達を顔を見合わせた後それぞれ怒りの表情で声を上げた。
「―――静まれ!」
しかしリフィアが覇気を纏って声を上げるとその場に静寂が訪れた。
「そのエレボニア帝国だが……我らメンフィル帝国政府は再三に渡って誘拐された民の返還や下手人共の身柄を渡す事を要求したが……奴等はそれに応じるどころか、卑劣にも先日一度襲撃したメンフィル帝国領であるユミルに再び襲撃し、脅迫によって領主の息子であり、我が家臣エリゼの兄でもあるリィン・シュバルツァーを自分達の許に行くように誘導し、彼は仲間達の為……そして故郷や家族を守る為に仕方なくそれに従った!―――民達よ!今一度問う!エレボニアのメンフィルに対する狼藉を見逃していいと思うか!?」
そしてリフィアが怒りの表情で片手に持つ杖を無造作に振るって民達を見下ろして叫んだ!
「否!否!否!」
「卑劣にして愚かなるエレボニア帝国にメンフィル帝国の怒りの鉄槌を!」
「裁きを!」
「滅びを!」
「粛清を!」
「同胞達に手を出した愚か者達に報復を!!」
すると民達はそれぞれ怒りの表情で次々と手を挙げて怒鳴った!
「よく言った、我が民達よ!余達―――メンフィル皇家である”マーシルン家”もできれば”戦争”という手段は取りたくなかったが、今回はさすがの余達も堪忍袋の緒が切れた!
―――今こそ皆に伝える!メンフィル皇族である余達”マーシルン家”並びにメンフィル帝国政府は”エレボニア帝国との開戦”を決定した!これは我が父、現メンフィル皇帝シルヴァン・マーシルン並びに前メンフィル皇帝にしてメンフィル帝国を建国した偉大なる我らの皇――――”闇王”リウイ・マーシルンの意思でもある!
民達よ!卑劣にして愚かなるエレボニア帝国に我らメンフィルの”怒り”を思い知らせる為……エレボニア帝国の魔の手の中にある二人を助ける為にも今こそお主達の力を貸してくれ!義勇兵……後方からの支援……戦争に必要な資金の寄付……どのような形でも構わん!
今こそ異世界の大国に我らメンフィルの逆鱗に触れた者達がどのような末路になるのか、思い知らせてやるぞ!」
「オォォォオオォォォォォォオオオォォッッッ!!!!」
演説を終えたリフィアが怒りの表情で杖を掲げるとリフィアの叱咤激励に応じるかのように、メンフィルの民達はそれぞれの手を空へと掲げて辺りを轟かせる勇ましい雄たけびを上げた!
「――――ルーファス・アルバレアを処刑台に連行せよ!」
「「御意!」」
リフィアが背後に控えているシグルーンとエリゼに指示をすると二人はそれぞれ通信で誰かと連絡を取り合った。そして少しすると帝城の前に予め設置されてある処刑台にゼルギウスが現れ、更に両手両足を拘束されたルーファス・アルバレアがメンフィル兵達にゼルギウスの前に連行されて座らされた。
「民達よ!今から処刑する者はユミル襲撃を企てた主犯の長男であり、エレボニア帝国の内戦を起こした主犯の一人でもある!エレボニア帝国への”見せしめ”としてまずはその者を処刑するゆえ、その目でしかと焼きつけろ!」
「オォォォオオオオ――――ッ!!」
「殺せ!殺せ!殺せ!」
「メンフィルの怒りを思い知れ――――ッ!」
リフィアの言葉を聞いた民達は処刑台に座らされているルーファスを睨みつけて怒鳴り
「最後に言い残す事はあるか?」
大剣を鞘から抜いたゼルギウスは大剣を振り下ろす構えでルーファスに問いかけた。
「―――例え私がここで倒れようと、我が信念と誇りは決して滅びぬ!」
そしてルーファスはゼルギウスを睨んで叫んだその時!
「―――さらばだ。」
ゼルギウスは大剣を振り下ろしてルーファスの首を刈り取り、首が処刑台に落ちたルーファスの死体は処刑台に倒れた!
「―――”ユミル襲撃”を企てたヘルムート・アルバレアの長男にして貴族連合軍の”総参謀”――――”翡翠の城将(ルーク・オブ・ジェイド)”ルーファス・アルバレアにはこのゼルギウスが皆の怒りを背負い、裁きを与えた!」
「オォォォォォォォオ――――――ッ!!」
ゼルギウスが刈り取ったルーファスの首を掴んで民達に見えるように掲げると民達はそれぞれの手を空へと掲げて辺りを轟かせる勇ましい雄たけびを上げた!
「フフ、見事な演説でしたわ。さすがリフィア殿下ですわ。」
「―――お疲れ様。立派な演説だったわ。」
演説を終え、部屋に戻ってきたリフィアをシグルーンとエリゼが迎え、労いの言葉をかけた。
「………………――――次の”作戦”に向けて、準備は整っているな?」
労いの言葉をかけられたリフィアは少しの間目を閉じて黙り込んだ後目を見開いて真剣な表情で二人を見回して問いかけた。
「はい、問題ありませんわ。諜報部隊の者達が暗殺して、死体を処理した領邦軍の兵士や整備員等に変装して”パンダグリュエル”に潜入している兵達もいつでも動ける状態です。」
「リーシャ様が仕掛けて来た監視ビデオの様子を見る限りエリスもどこかに移動させられていないわ。」
「うむ!……エリゼよ、お主の大切な家族を救出するのが遅くなってすまぬな。」
二人の報告を聞いて力強く頷いたリフィアは静かな表情でエリゼを見つめて頭を下げた。
「フフ、どうして謝るの?私はルーファス様の遺体の件も含めた私の多くの望みを叶えてもらった上、兄様とエリスの救出の為に動いてくれるリフィア達にお礼を言うべき立場なのに。私――エリゼ・シュバルツァーはリフィア皇女殿下を含めた多くのメンフィル帝国の人々より受けた恩を決して忘れません。だから顔を上げて、リフィア。」
「フフ……」
頭を下げられたエリゼは苦笑した後優しげな微笑みを浮かべ、その様子をシグルーンは微笑ましそうに見守り
「ああ!それにしてもエリゼ……お主は平気か?ペテレーネ特製の自白剤によってルーファス・アルバレアが吐いたリィンの”本当の父親”を知って。」
リフィアは力強く頷いた後ある事を思い出して真剣な表情で尋ね
「”鉄血宰相”ギリアス・オズボーン……まさか彼が”リィンさんの本当の父親”だったとは驚きましたね。そして結社の『幻焔計画』とやらを利用した上、息子であるリィンさんをも利用しようとしていたとは、最低最悪の父親ですわね。子を持つ親として許し難い行為ですわ。」
シグルーンは静かな表情で呟いた後不愉快そうな表情をした。
「―――平気よ。確かに最初は驚いたけど……兄様は兄様。今更”本当の父親”が誰であろうと、今の兄様はシュバルツァー家の跡取りであり……そして私達が心から愛する兄様に変わりないもの。」
「そうか……―――――ゆくぞ、未来のメンフィルを支える我が戦友達よ!エレボニア帝国に余達メンフィル帝国の”力”と”怒り”、思い知らせてやるぞ!」
「ええ!」
「御意!」
そしてリフィアの号令にエリゼは力強く頷き、シグルーンは敬礼をした後リフィアと共に部屋を去って行った。
一方その頃、エフラム達の話が終わり、エフラム達が男爵邸を後にするとアリサ達はシュバルツァー男爵に話を聞くと驚くべき事実が判明した。
と言う訳でリフィアの演説、いかがでしたか♪そしてルーファスは幕間始まって即処刑されましたww更にメンフィルには全部バレてしまいました!(大爆笑)なお、今回のBGMはVERITAの”覇道”か、ティアーズ2の”戦士の運命 Hamilcal”、空シリーズの”荒野に潜む影”、閃シリーズの”臨戦態勢”のどれかだと思って下さい♪
説明 | ||
外伝〜メンフィルの怒り〜 | ||
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コメント | ||
M.N.F. 様 それだとある意味新鮮な想いで読めますねww先がわかりませんからw(sorano) 閃Uどころか、軌跡シリーズ一切触ってなくてコレ読んでます(爆)(M.N.F.) K'様 一応まだ有効ですのでご安心を? 本郷 刃様&サイバスター様 ま、当然の結果ですね 八神 はやて様 それはどうもすみませんでしたww M.N.F. 様 え”。閃Uやってなくて読んでいるんッスかww kanetosi様 ええ、敵はまだまだ酷い目にあいますww(sorano) そういう運命を辿ったか・・・しかたないのよねこれが戦争と言う物だから(サイバスター) とりあえず処刑したか、まあ当然だな。けれども、なんか嫌な予感しかしないのは気のせいか?w(主に敵の方が)(kanetosi) シリーズやってない自分には壮絶なネタバレですよね?<(;?ヮ?)>(M.N.F.) リフィアの演説個人的に最高でした・・・思わず声に出してしまい親に怒られてしまいましたwww(八神 はやて) 国家間の問題に発展してしまった以上、幹部である人間の処刑も仕方がない・・・正式な戦争の果てであれば、まだ生き残る道はあったかもしれないというのに(本郷 刃) 家族まとめてと思ったがサクッと始末したか。そして回避条約はまだ有効なのだろうか。もはや無条件全面降伏以外に道は無い気もするし、ここまで来て拳を振り下ろさないのは国民感情が許さないだろう。(K') |
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