朝霧乃愛 短編小説【冬原初音との出会い編】6 |
お誕生日会場に戻ると、会場の雰囲気ががらりと変わっていました。
会場の装飾はおもちゃの世界からメルヘンとなり、さっちゃんくらいの大きさの動物さん達がいっぱいいて、乃愛のこころをほくほくさせてくれました。
さらに注目なのが一際目立っている、会場の真ん中に置かれたおっきなビンゴゲーム機。
ビンゴゲーム機の中には色鮮やかなおっきなボールがいっぱいはいっていました。
これからどんなワクワクなことが起こるのかとてもとても楽しみなの。
「おっきなビンゴゲーム機だね〜、さっちゃん」
「そうだね。冬原財閥は何をやるにしてもビッグだから。驚きだよね。おっ、」
「どうしたの? さっちゃん」
「なんかね。ビンゴゲーム機の下に景品がおいてあるみたいだよ。見にいってみようよ」
乃愛はさっちゃんに「うん」と頷き、向かいました。
景品はたくさんあって、ぬいぐるみ、ゲーム機どれも可愛いものばかり、中には世界一周旅行券というものもあって多彩だったの。
でも乃愛が欲しいのは一つだけ――
乃愛とさっちゃんは受付を済まし、係の人からビンゴカードをもらいました。
ビンゴカードはタテ・ヨコ5マスでっ合計25個のマス目があり、番号は1番から100番まであるそうです。
このビンゴゲーム機から一つずつ番号が書かれたボールがでてきて、番号が書いてあるマスを空けていき、縦、横、斜めのいずれか1列が揃った人から景品がもらえるそうなの。
そうこうしている間に会場内にどんどん人が集まって、ついにドキドキのビンゴゲームが始まったのです。
「それでは本日のメインイベントのビンゴゲームを始めますよ! 景品は冬原財閥の系列会社の商品を集めた豪華なものが揃っています。何かでも注目なのが初音お嬢様が特注でつくられたく・ま・さんのぬいぐるみです! 初音お嬢様グッズを集めているファンの方は絶対ゲットしておきたいですね」
乃愛はその言葉を聞いて、ビンゴカードをぎゅっと握りしめました。初音様とお話した時からずっと、乃愛は決めていたから――
「一番はじめの番号は〜、15番です。みんなあたったかな〜」
「さっちゃん、さっちゃん、みてみて〜、当たったよ〜」
「おおお、よかったね。それもど真ん中じゃん。幸先いいね」
会場内は喜びとドヨメキで溢れていました。
乃愛はその後、順調に番号が当たっていき、残りはあと1枠。7番がくればビンコなのです。
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坂学園☆初等部の短編小説です。 ・公式サイト http://www.sakutyuu.com/ ・作家 hogawa |
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