英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 |
〜カレイジャス・ブリッジ〜
「へ……」
「わ、私達について行くって……」
「一体何故だ?」
ゲルドの申し出を聞いたマキアスは呆け、アリサは戸惑い、ガイウスは尋ねた。
「……私には”見える”の。貴方達について行けば、私が貴方達と一緒に笑い合っているとても暖かくて明るい光景が。」
「え、えっと……?」
「意味不明なんだけど。」
「一体どういう意味なのだ?」
ゲルドの答えを聞いたエリオットは戸惑い、フィーはジト目になり、ラウラは不思議そうな表情で尋ね
「……………」
「えっと……俺の顔に何かついているのか?」
ゲルドにジッと見つめられたリィンは不思議そうな表情で尋ねた。
「…………ううん、何でもないわ。ただの気のせいだから。(彼を見た時に一瞬”見えた”光景は一体…………)」
リィンの問いかけを誤魔化したゲルドはリィンをジッと見た時に一瞬見えた光景――――真っ白なウエディングドレスを身に纏い、頭に被ったヴェールから見える自分の容姿によく似た大人の女性の光景が見えた意味を考え
「……もしかしたらだけど”未来”の事を言っているのかしら?と言う事はアンタは今”未来が見えた”訳だから…………――――!まさかアンタ……”予知能力”があるの!?」
するとその時考え込んでいたセリーヌはある事に気付いて信じられない表情でゲルドを見つめた。
「ほえ?”予知能力”って何なの〜?」
「”予知能力”とは”未来が見える”能力です。過去”予知能力”を持つ”魔女”もいたと記録に残っています。」
ミリアムの疑問にエマは答え
「ええっ!?」
「み、未来が見えるって……そんなの作り話の中だけじゃないのか!?」
エマの答えを聞いたアリサは驚き、マキアスは信じられない表情で声を上げた。
「アタシも半信半疑なんだけどね……ゲルドって言ったっけ?アタシ達を見て、何か”見える”かしら?」
疲れた表情で答えたセリーヌはゲルドを見つめて尋ね
「…………………………!貴方と似た容姿の髪の長い女の人が青色の服を着た兵士の人達にどこかに連れて行かれる所が”見えた”わ…………」
尋ねられたゲルドはリィン達を見回した後エリオットの顔をジッと見つめて呟いた。
「ええっ!?ぼ、僕と似た容姿の髪の長い女の人っても、もしかして僕の姉さんの事!?」
「青色の服を着た兵士達に連れて行かれただと……?」
「青色の服の兵士……―――!まさかクロイツェン州の領邦軍の事か!?」
「そ、そう言えばクロイツェン州の領邦軍の服の色は青色でしたわよね……?」
ゲルドの答えを聞いたトヴァルは眉を潜め、心当たりがあるユーシスは目を見開いて厳しい表情をし、セレーネは不安そうな表情をし
「な、何で領邦軍がフィオナさんを連れて行くんだ!?」
「……可能性で考えられるとしたら、クレイグ中将に対する”人質”ですね。」
マキアスは戸惑い、クレア大尉は真剣な表情で呟いた。
「あ…………」
「……確かに今も抵抗を続けている正規軍”最強”と謳われている”第四機甲師団”を降伏させる方法としてはうってつけだな……」
クレア大尉の推測を聞いたアルフィン皇女は心配そうな表情で真剣な表情をしているアルゼイド子爵と共にエリオットを見つめ
「父ならやりかねん……父は貴族連合の”主宰”になる為にユミルの件のように形振り構わず何らかの手柄を立てようとしていたからな……」
「ユーシス………」
辛そうな表情をしているユーシスをリィンは心配そうな表情で見つめ
「!!ゲ、ゲルドさん!姉さんは……姉さんはどこに連れて行かれたの!?」
目を見開いたエリオットは血相を変えてゲルドを見つめて尋ねた。
「……大きな橋の真ん中にある建物……そこに連れて行かれるのが見えたわ……」
「大きな橋ですって……?」
「橋の中心にある建物……――――!まさか”双龍橋”か!?」
「……第四機甲師団が陣を展開しているのはガレリア要塞跡。領邦軍に拘束されたクレイグ中将のご息女が本当にそちらに連れて行かれたのなら、間違いなくクレイグ中将への人質として使うでしょうね。」
ゲルドの答えを聞いたサラ教官は考え込み、すぐに心当たりを思い出したトヴァルは厳しい表情で声を上げ、クレア大尉は真剣な表情で考え込んだ。
「い、今の話を聞く限り信憑性がかなり高いよな……?」
「ええ……これが”予知能力”なのですね……」
「まさに”未来を見ている”な……」
一方マキアスは不安そうな表情をし、エマとガイウスは真剣な表情でゲルドを見つめ
「ゲルド様。イリーナ会長――――アリサお嬢様のお母様について、何かわかりませんか?」
「…………」
シャロンのゲルドに対する問いかけを聞いたアリサは懇願するような表情でゲルドを見つめた。
「その人の特徴はどういったものなの?」
「か、母様の特徴って言われても……」
「会長の特徴は―――」
ゲルドの問いかけにアリサが戸惑っている中、シャロンが出来る限りわかりやすくゲルドに伝えた。
「………………その人は鉱山の中にある長い紅い鉄……?の塊の中にある豪華な部屋にいるわ。」
特徴を聞き終えたゲルドはアリサとシャロンをジッと見つめた後静かな表情で答えた。
「長い紅い鉄の塊の中にある豪華な部屋…………あ、あれ……?」
「う〜ん、その特徴にな〜んか覚えがあるんだよな〜?」
ゲルドの答えを聞いて考え込んでいたトワはある事に気付いて戸惑い、ミリアムは首を傾げて考え込み
「もしかして”アイゼングラーフ号”の事じゃないかい?」
「あ……っ!」
「そ、そう言えば”アイゼングラーフ号”は真っ赤な列車でしたわよね……?」
「――――”アイゼングラーフ号”は貴賓や政府の役人の方々を乗せる為に内装もVIP用の列車に相応しい内装がされてある車両ですから、”豪華な部屋”という言葉にも一致しますね……」
オリヴァルト皇子の推測を聞いたアリサは目を見開き、セレーネは戸惑いの表情をし、クレア大尉は真剣な表情で考え込んだ。
「そうなると問題は”アイゼングラーフ号”が停車している”鉱山”がどの鉱山かだな…………」
「―――エレボニア帝国全土に存在する鉱山内に駅がある鉱山はそれなりに存在していますが、”アイゼングラーフ号”が停車しているとなると情報を絞り込み、場所の特定もしやすくなりますわ。―――ありがとうございます、ゲルド様。ゲルド様の”予言”、参考にさせていただきますわ。」
真剣な表情で考え込んでいるアルゼイド子爵の言葉に続いたシャロンはゲルドに会釈し
「私は自分に見えたものを言っただけ……」
ゲルドは静かな表情で答えた。
「………もし、その娘の言っている通りに本当にそうなったらその娘の”予知能力”は”本物”って事になるわね。その娘の”予知能力”が本物なら、”魔法”の才能も含めてその娘の”力”は貴方達にとって大きな助けになる事は確実よ。」
「そ、それは……」
「……確かに未来がわかれば、それに対する行動がとれるね。」
セリーヌは真剣な表情で呟いてリィン達を見回し、トワとジョルジュはそれぞれ考え込み
「フム……君達はどうするつもりだい?」
セリーヌの言葉を聞いたオリヴァルト皇子はリィン達に問いかけ、リィン達は少しの間黙って考え込んだ後互いの顔を見合わせて頷いてリィンが代表して答えた。
「―――ゲルドさん。俺達はいつ自分達の身に危険が迫ってもおかしくない状況に立たされています。そんな俺達について行く覚悟はありますか?」
「勿論あるわ。私の”魔法”ならきっと貴方達の助けになると思うから、どうか私を連れて行って。」
リィンの問いかけに対してゲルドは静かな表情で頷いた後決意の表情でリィン達を見つめた。
「こりゃ決まりだな……」
「そのようですわね。」
ゲルドの表情を見たトヴァルは苦笑し、シャロンは微笑み
「殿下。」
「ええ。―――”Z組”の”協力者”として、”カレイジャス”の所有者であるエレボニア皇女アルフィン・ライゼ・アルノールがゲルドさんの”カレイジャス”の乗艦を歓迎いたしますわ……!」
リィンに視線を向けられたアルフィン皇女はゲルドに微笑んだ。
こうして……記憶喪失であり、リィン達と同年代でありながらも強力な魔力をその身に秘め、”予知能力”というとてつもない能力を持つ謎の”魔女”――――ゲルドはZ組の面々に暖かく迎え入れられ、更に年齢も18歳とリィン達と年齢が近いと言う事もあって互いに呼び捨てや気軽な呼び方で呼び合う仲となるのに時間もかからなかった。
また、エリス同様ゲルドまでがヴァリマールの”準契約者”である事がすぐにわかり、旧校舎の”試練”も受けていない二人が”準契約者”である事に首を傾げたリィン達だったが、すぐに気を取り直してゲルドに本格的な活動をする前にARCUSの使い方などを教えた。
と言う訳で予想していたと思いますがゲルドもパーティーインです!これでトヴァル達が抜ける分の数をエリス達が補う形になりましたwwなお、エリスとゲルドはラストバトルまでパーティーインした状態でシグルーンは第2部終盤でパーティーから外れて恐らくラストダンジョン時にリフィア達と共に再びパーティーインする予定です。なお、ゲルドが仲間になった際ゲルド専用のムービーが流れて、歌はPSPのガガーブトリロジーシリーズの”時の向こう側”で最初のあたりはゲルドの幼い頃や旅をしていた風景が映った後サビは朱、海、白の英雄達がそれぞれ戦っているシーンが順番に映り、最後はリィン達と共にカレイジャスの甲板にいるゲルドが優しげな微笑みを浮かべている場面が映ると思って下さい♪(まあ、原作では顔すらわからないんですがね(汗))なお、ゲルドがバトルメンバーにいる際のBGMは朱紅い雫の戦闘BGM”守るべき一線”、宝箱や手配魔獣戦はガガーブトリロジーシリーズかイースVS空の軌跡の”力の限り”だと思って下さい♪
説明 | ||
外伝〜白き魔女との邂逅〜後篇 | ||
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コメント | ||
K'様 いえいえ、状況的に考えておせっかいかとww 本郷 刃様 それがあの娘の良い所ですからねww kanetosi様 そんなにチートさは出さないと思います……多分……(sorano) 予知能力とかチート確定じゃないですかーヤダーーー!これじゃトントン拍子に事が進んじゃうじゃない!(kanetosi) あの娘のお節介以外にありませんね〜、まぁ良い方向に転ぶからアリですがw(本郷 刃) 何故準契約者って・・・碧の巫女のおせっかい?でもあんまり疑いだすと何でもかんでも巫女のせいにできちゃいそうなのがなんともかんとも(それこそエリゼに双子の妹が出来たのもキーアの仕業とかにできそう)(K') |
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