真・恋姫無双 雌雄の御遣い 第二十五話
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〜一刀視点〜

俺達は黄忠達の申し出を受けた

説得出来る可能性が有るのを逃す手は無い

黄忠に先導されて修練場へ行く

 

修練場と言っても石畳の武舞台がありそこで闘う事になった

「此方は先ず私が相手をしてやる

 其方は、優男 お前が来い!」

魏延の言葉に鞘姉が反論しようとするが俺が手で制す

「分かった

 だが少し待ってくれ」

俺はそう言って剣を抜いて2、3度素振りをする

背中に痛みが走り顔をしかめてしまう

「一君、背中が痛むんでしょう

 無理しないで 私が出れば済むんだから」

小声で鞘姉が話しかけてくる

「いや、此処は俺が行くよ

 もう、了承したしね」

俺が答えると

「でも、剣を振れるの?」

「少しきついな

 だから体術だけで何とかするよ」

鞘姉の質問に答えた

「そんな・・・」

鞘姉は尚も何か言いたそうだったが

「待たせたな」

魏延にそう言って舞台に上がる

「では、始め」

審判役の黄忠の声が響く

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〜鞘華視点〜

一君は私の制止を無視して出てしまった

始まった以上、終わるまで手出しは出来ない

魏延の攻撃は水関で私が倒した華雄同様、力で押す型だ

ただ、武器が金棒2本ってどんな腕力してるのよ

その魏延の攻撃を一君は躱すがやはり動きが鈍い

「ちょこまかと逃げおって

 お前は逃げる事しか出来ないのか!」

当たらないから苛立って挑発する 魏延は精神面が未熟なようね

しかし、一君 攻撃しなければ勝てないのも事実なのよ

 

〜一刀視点〜

魏延の攻撃を見切り躱す

魏延の攻撃は雪蓮や呂布に比べれば遅い

だから躱せない攻撃では無い

だが、問題は攻撃だ

躱す合間に突きを繰り出したが力が乗らずに威力が無い

「こんな攻撃が通じると思ったか!」

魏延が莫迦にするがそれは俺が一番よく分かっている

打撃技が駄目なら投げ、間接技に活路を見出すしかない

 

魏延の振り下ろしの攻撃を躱し、追撃の横薙ぎの攻撃が来る前に踏み込む

間合いを詰めて、柔道の大外刈りを仕掛ける

だが、その瞬間背中に鋭い痛みが走り力が乗らない

その為、威力が無く魏延が堪える

そして魏延は、俺を振り払うようにした為俺は石畳に背中から叩きつけられる

声が出ない程の痛みが背中に走る

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倒れた俺に魏延が止めとばかりに金棒を振り下ろして来たが横に転がって躱す

何とか最初の状態に戻るが背中の痛みが引かない

もしかして傷口が開いたか?

そんな事を考えていると

「何を、呆けている!」

魏延が突進してきた

このままではジリ貧にしかならない

俺は躱しながら踏み込んで魏延の服の胸元を掴む

魏延は威力の無い突きが来るとしか思ってなかったのか簡単に掴めた

俺はその体勢から寸勁を放つ

寸勁とは密着した状態からでも威力のある打撃を繰り出す技だ

空手や中国拳法にもある

「ぐえっ」

魏延は予期せぬ衝撃に苦悶の声をあげた

そしてそのまま背負い投げを決める

背中が痛むが堪える

投げた魏延の腕を取り関節を極める

 

〜鞘華視点〜

一君が魏延の腕を極めた

これで勝負ありだが黄忠が何故か呆然としていて、決着を告げない

「黄忠、もう勝負はついたわよ

 止めないと魏延の肘を折らざるを得なくなるわ!」

私の声で我に返ったのか

「それまで

 勝者 北郷一刀殿」

黄忠が宣言する

私が一君に駆け寄ると背中に血が滲んでいた

直ぐに服を脱がして治療をする

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〜黄忠視点〜

決着の関節技が決まった時、北郷殿が私に背中を向けた態勢でした

だから、彼の背中に血が滲んでいるのが見えました

その為、決着の宣言が遅れてしまいました

 

治療を受けている北郷殿に 

「何故、負傷している事を言わなかったのですか?」

「そうだぞ、私を侮っていたのか!」

焔耶ちゃんも同調して来ます

「違うよ 黄忠さんが武で俺の心根を知る そう言ったから受けただけだ

 俺が完全な文官肌ならともかく武官寄りだ

 その俺が怪我を理由に自分の発言の責任を他人に押し付けたくなかっただけだよ」

それがどれほど困難か、分かる筈でしょう

「それ程までに、先程の国造りをしたいのですか?」

「違うよ、俺の目的は乱世を一刻も早く終わらせる事

 終わらせた後、今迄よりも良い世の中が来れば死んで言った人達も少しは報われる

 欺瞞、自己満足と言われてもそう思いたいんだ」

これは私の負け、いえ私が仕えるべき主を見つけたと確信しました

「私は北郷様を主として身命を賭して、御仕えします

 忠誠の証として御二人に私の真名 紫苑を預けます」

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〜一刀視点〜

俺の治療が済むと部屋に案内された

そこで紫苑とこれからの事を話し合う

「俺達の居城に今回の事を早馬で伝えて欲しい

 俺達は明日、厳顔の居城へ向かうから」

「承知しました

 それには私も同行します 彼女とは旧知の仲ですので説得をお手伝いできるので」

話が纏まると小さな女の子が入って来た

「お母さ〜ん」

「璃々、ご挨拶しなさい

 このお二人が私の仕える方よ」

紫苑が子供を紹介してくれる

 

「ところで、ついでに今聞いておきますが一刀様に側妾は何人いらっしゃるのですか?」

「一人もいません!」

鞘姉が横から声を荒げて答える

「そうですか ならば遠慮はいりませんね

 璃々、この一刀様がいずれ璃々の弟か妹を授けてくれるわよ」

「「ええ〜〜〜〜!!」

ちょっと待ってくれ どういう事だ

そう考えていたら

「先程、”身”命を賭して御仕えします と申し上げましたではありませんか

 つまり私のこの身は一刀様の物ですわ」

紫苑が妖艶に話してくる

思わず生唾を飲み込むと鞘姉に太腿を抓られた

「ふんっ!」

それにしても二人共 俺の心、読み過ぎじゃない?

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〜あとがき〜

 

一刀対焔耶は焔耶が怪我をしている一刀に負けるとは弱すぎだろと思われるかもしれません

しかし、回避は出来る訳ですので焔耶にとって未知の技を使えばこうなると思います

 

紫苑が仲間になると夜討ち朝駆けをどうするか

現在考えておりますが、多分コードに引っかからない描写のみで書くでしょう

ずっと先の事ですが・・・

一刀が誰とも関係を持たずに最後まで行くとは考えてません

一番手が紫苑 という事はあり得ませんが

 

更新はゆっくりになるかもしれませんが続けるつもりです

 

 

 

 

 

 

 

説明
一刀対焔耶
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コメント
焔耶の怪力が原作よりパワーアップ?しかしそうすると脳筋にさらに磨きがかかr(グシャッ(スネーク)
それはそうだ、寸勁とか背負い投げからのサブミッションとかこの時代の人にわかるはずもないですね。・・・。寸勁はわからんけど;^^(M.N.F.)
あれ?焔耶の得物は大金棒の鈍砕骨一本だけだった様な……それとも、アニメ版の設定(鈍砕骨は元々桔梗の得物で譲られる前は剣を使用)を一部変更して採用したという事でしょうか?(h995)
タグ
真・恋姫無双 北郷一刀 紫苑 焔耶 

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