真・恋姫†無双 時空を超えた刺客 破滅の未来と絡繰人間 |
管理者達が夜に異変に勘付く
だが、まだ大陸の者達は気付いてはいなかった
そして遂に
それが相対することとなる…………
二節 ?現る?
次の日の朝の10時頃だった
一刀「…………ふぃ??」
一刀は寝台で寝転がる
理由は簡単
前夜から一緒にいた思春と朝起きて少しばかり頑張ったのだが
蓮華「…………すぅ……すぅ」
起こしに来て途中参加した蓮華と更に頑張ったからだ
思春は蓮華に後を引き継いだので、部屋にはいない
一刀「響窃を倒した際の夜の手数料を払ってないっていう裏付けで押しかけるなんて…………
蓮華も人が悪いや…………」
一刀は寝台に腰を掛け、座るような体制となって肩を竦めると
蓮華「あら?一刀は人が悪い人は嫌いかしら?」
一刀「っ!!?」
蓮華が後ろからゾクリとする声で囁きながら、一刀の背中に抱きついてきた
一刀「起きてたの?蓮華…………」
蓮華「えぇ、勿論♪ちゅ♪」
蓮華はニコリと微笑んでから一刀に頬に口付けをする
一刀「気が付かなかったな………
っと……時間的にそろそろ警邏に行かないと愛紗や凪に怒られちゃうな」
一刀は立ち上がろうとするが蓮華は
蓮華「待って、もう少し一緒にいて………?」
後ろから腰に手を回して強く抱き締め、一刀の身動きをとれないようにする
一刀「おぉっと………………」
蓮華「…………ね?」
蓮華は可愛らしく首を傾げる
一刀「………やれやれ……甘えん坊なんだから…………」
一刀は体を蓮華の方へ向き直し、蓮華の腰に手を回して互いに抱き合う
蓮華「貴方にだけよ……一刀♪」
そして、窓から照らされる太陽から映し出される互いの影は唇から重なったのだった………
朝起きて流琉と華琳が作ってくれた朝ご飯を食べた一刀は
愛紗「……ご主人様、聞いておられますか!!?」
一刀「き、聞いてるよ………ゴメンってば……」
只今、警邏をしながら絶賛説教中
理由は言うまでもなく蓮華との事
イチャイチャし過ぎて数分遅刻してしまったのだ
しかも、警邏の組み合わせは今回に限って凪と愛紗という超がつく真面目コンビ
遅刻理由を聞いて更に重ねがけで怒ったのだ
凪も白い目で見ている
凪「隊長……反省して下さい」
愛紗「ご主人様は気が多い御方という事は誰もが知っていますが、ものには限度というがあります!」
一刀「ご、ゴメンってば………」
流石の一刀も頭が上がらない
愛紗「…………一先ず、今は警邏中ですので一度切りますが、城に戻ってから続きを始めますからね!!?」
一刀「は、はい………」
一刀は愛紗に怒られて小さくなってしまう
たが、途端に愛紗は頬を赤らめて小さく呟く
愛紗「全く…………私だってご主人様と二人っきりで一緒に居たかったのに………ゴニョゴニョ……」
一刀「うん?何か言った?」
愛紗はビクッとなって激しく否定した
愛紗「な、何も言っていませんっ!!!」
一刀「??」
一刀が首を傾げる
凪「…………………隊長」
一刀「うん?うわっ!!?」
一刀は声がしたほうへ振り向くと凪が腕を抱きかかえた
凪「…………自分だって……いるのですよ?」
珍しく凪が任務や仕事を無視して私情を挟み込む
どうやら愛紗とのやり取りを見ていて疎外感を感じ、ヤキモチを妬いたようだ
一刀「凪……………」
すると今度は逆から
愛紗「むっ!ご主人様っ!!!」
一刀「は、はいっ!!っ!!?」
愛紗が顔を真っ赤にしながら凪とは逆の腕を抱きかかえた
愛紗「……………」
一刀「………………(今、警邏中だよね……?)」
一刀は困惑、周りの民達は微笑ましく、そして愛紗と凪は顔を真っ赤にしながら城下町の道を歩いていた
…………その頃、成都から数qのある見晴らしのよい岩場
そこには一人の男が佇んでいた
??N「………………アそコに、『最大抹殺対象目標者』がいルのが……」
そう呟くとこの男は
??N「成都へノ潜入を開始スル」
ゴオッッ!!
高く飛び上がったかと思うと、『高速で空を飛び始めた』
…………………
……………………………………
そして、成都の城下町に入る為の門近くに着陸した
勿論周りの者達に確認されないようにだ
??N「成都に到着しタ………コレより捜索を開始スル」
独り言か分からないが、そう呟き成都の城下町へ入ろうとした
だが、ここで
門番A「……………??道化師か?随分と不思議な格好をしていたな」
門番B「一応、声を掛けておけ」
門番A「だな、おい!そこの男!!」
??N「厶…………?」
この男は門番に呼び止められた
門番A「貴様、道化師か?
申し訳ないが、少し身なりが怪しくてな………」
??N「…………………
済まヌな、私は道化師ナノだ
この身なりで歩かネバ分かっテもらエヌのだ」
この男は表情を一切変えず答えた
門番A「そうか、ならば仕方ないな
呼び止めて申し訳なかった、これからも頑張ってくれ」
門番は敬礼をしてこの男を見送った
……………
…………………………
門番B「問題なかったのか?」
一人の門番は聞くと
門番A「あぁ、だけどなぁ…………
なんか喋る口調が片言でな」
門番B「道化師ならいいんじゃないのか?」
門番A「んん……………」
訪ねた門番は首を捻っていた
??N「第一関門は突破シタな………
さて……『抹殺対象目標者』を探ルとするカ………」
男は辺りをキョロキョロと見渡し始めた
辺りは現代でいう商店街
一刀達のお陰で活気に満ち溢れている
満ち溢れ過ぎていると言っても過言ではない
正に平和だ
だが、この男は
??N「……………危機管理状況が略零に近イ…………
何とモ無様な者達だナ…………」
今まで表情一つ変えなかったのに、この活気の良さに、ここでしかめっ面をした
どうやらこの男は、『平和』というモノに嫌悪感を抱いているように見える
そして………
??N「………………おイ、そこの露天商」
行動に出たのだ
男「ん?何だい?」
露天商の男は声のする方向へ振り向く
??N「『最大抹殺対象目標者』………いヤ、北郷一刀は何処二いる?」
男「なっ!!?御遣い様を呼び捨てだと!!?
神をも恐れぬ所業だ!!恥を知れっ!!!」
男は顔を真っ赤にしながら声を荒げて怒り出す
周りにいた者達は何事かと振り返る
??N「もウ一度だけ聞いテヤロう……
北郷一刀ハ何処にいル?」
男「き、貴様!!一度ならず二度までも!!!
御遣い様は俺達民の味方でらっしゃる御方だ!!
俺や他の皆も御遣い様のお陰で此処に居られるのだぞ!!!
それを貴様は呼び捨てとはどういう事だ!!?」
露天商の男は更に声を荒げる
??N「……………」
すると道化師を名乗った男は
フォン!!
ガツッ!!!
男「がっ!!?あがっ…………………っ!!?」
素早く近づき、男の首根っこを持ったかと思うと、片手で体重70kgはある男を持ち上げたのだ
必死に抵抗するが、全く歯が立たない
しかも、持ち上げた衝撃で男の店が倒壊してしまう程であった
??N「聞いタ質問に答エろ、愚か者メが…………」
この男は表情一つ変えずそのままの高さを維持する
その様子を見ていた周りの者達が
男A「喧嘩だ!!警邏隊を呼んでくるんだ!!!」
女B「わ、私が言ってくるよ!!!」
次々と騒ぎとなっていった
そこへ、
警邏兵A「貴様!!何をしている!!?」
近くにいた警邏隊が駆けつけて来た
警邏兵B「その男を降ろして投降しろ!!
さもなくば現行犯逮捕だ!!!」
武器を構えて道化師と名乗る男を取り囲む
その数6人
??N「…………やってミろ」
男は堂々と立ち、挑発する
警邏兵A「くっ!!かかれーーーーーーーーーーーーっ!!!」
警邏兵は一斉に襲いかかった
??N「ふン…………イオォォォォォっ!!!」
男も奇声を上げながら警邏兵に襲いかかる
勿論、男を持ち上げたままだ
フォン!!
ドカッ!!!
警邏兵F「ぐあっ!!?」
男の蹴りを喰らった警邏兵は派手に道に転げ回る
男「ぐぅっ!!?だ、誰かぁぁぁ…………」
警邏兵A「くそっ!!早く人質を救出するんだ!!!」
警邏兵の激が飛ぶが、そう簡単にはいかない
??N「はァっ!!!にょワっ!!!」
フォン!!
フォン!!
ドカッ!!!
バキッ!!
警邏兵E「があっ!!?」
警邏兵C「ぐおっ!!?」
男は警邏兵の攻撃を優雅に、余裕に躱していき、反撃として一撃を入れていく
それにより吹き飛び、屋台に直撃する
??N「その程度ノ『戦闘能力値』でハ、この私ヲ捕マエるコトなど出来ンぞ」
男は余裕を見せつける
男「ぐぬうっ!!!くぅっ!!!」
持ち上げられた男は手足をばたつかせる
??N「何も話サナい貴様にはモウ用はナイ………」
道化師と名載る男は片手を喉元に突きつけた
??N「サラばだ…………死ネ」
そして大きく振りかぶったその時、
??「おい!!何をしているんだ!!?」
??N「……………んン?」
一人の男が声を荒げた
振り返るとそこには
白き衣を纏った男が堂々と立っていた……………
事件が起きる数分前、一刀達は城下町を歩いていた
流石に周りの目による限界がきたのか、普通に歩いている
一刀「そう言えば、璃々ちゃんの体調はどうなってるの?」
一刀はふと思い出し、立ち止まって言う
愛紗「何とも言えない状況です……
貂蝉殿と華佗と于吉、そして母親である紫苑が付きっきりで診ていますが………」
一刀「そうか…………」
一刀は溜息をついて寂しい表情をした
実は、最近になって璃々の体調が何故か悪くなったのだ
しかも、原因が不明という異例中の異例
大陸一の名医である華佗も悪戦苦闘している状況
あらゆる医者の資格を持ち合わせている貂蝉や、特殊薬剤を調合・使用できる于吉でもかなりの苦戦を強いられている
管理者でさえ治せられない病気として全員が心配しているのだ
だが左慈曰く、衰弱はしているが死ぬ事はまず考えられないとのこと
何故か?と聞くと
左慈『症状としてはインフルエンザ………ようは強力な風邪に近い症状だ
熱があるだけで、内臓には全く異常が診られねぇ
だが、原因は未だ解析中だ………』
と、若干はぐらかされたような感じに返された
一刀「(にしても、何か管理者4人全員が死にものぐるいで、璃々ちゃんの症状とは違うものを調べてたけどなぁ)」
一瞬そう考えるが、直ぐ様切り替え
一刀「今日も何か買っていくか、それなら」
一刀は表情を変えて微笑んで愛紗と凪に聞いた
愛紗「…………そうですね」
凪「璃々ちゃんが早く治ってくれるように願って…………ですね」
凪と愛紗も微笑み返す
一刀「果物とか………甘いお菓子とかかな?」
愛紗「そうですね、それだと璃々が喜んでくれますね」
凪「それだと自分が良い店を知っていますよ?
部下の知り合いが菓子と果物、両方を扱っている店らしいので」
一刀「了解、じゃあそこにs……………」
一刀が再び歩き出したその時だった
女B「み、御遣い様!!!」
一人の女性が息を切らしながら、ただならぬ雰囲気を引き連れて走ってきた
愛紗「っ!!!どうしたのだ!!?」
女B「は、はい…………!!それ……が…………」
女性は非常事態と走りからの息切れで落ち着いて話す事ができない
一刀「一回深呼吸して、落ち着いて」
一刀は女性をまず落ち着かせることを優先した
一刀「吸って??吐いて??」
女B「は、はい!!
……すぅ???…はぁ???………」
女性は素直に一刀の言う通りに深呼吸をして落ち着きを取り戻す
一刀「落ち着いたかな………?
それで、何があったの?」
一刀はようやく本題に入る
女B「は、はい!!
この先の商店街で道化師の男が暴れているのです!!!
負傷者が何人出ているみたいなんです!!!」
凪「道化師の男が負傷者を!!?」
一刀「わかった!!!行くぞ、愛紗!!凪!!!」
愛紗&凪「「御意っ!!!」」
女B「こちらです!!!」
一刀達はそこから一斉に走り出した…………
愛紗「しかし、何故道化師が?」
愛紗は走りながら女性に聞く
女B「分かりません………ですが、御遣い様を探しておられるようでして……」
思ってもみなかった発言に一刀は眉を顰める
一刀「俺を?」
女B「はい………それで言い合いになって喧嘩を……
ですが、殆ど一方的なほうでして………」
凪「隊長、現場に着いたら我々にお任せ下さい
隊長に用がある輩など、相手にする必要はありません」
凪は真剣な表情で一刀に話すが
一刀「けどなぁ、現状を確認しないと何とも言えないぞ?
そんでもって何で道化師が俺を?」
一刀は腑に落ちず、考えていた
と、そこで
女B「あっ!!あそこです!!!」
女性は走りながら目の前を指を指す
そこにはかなり人混みが出来ていた
一刀「っ!!!かなり大きな喧嘩になってるな…………」
遠目だが、何者かが一人の男を持ち上げているように見える
そして人混みを分けて進み
一刀「おい!!何をしているんだ!!?」
相手を威圧させる程の声量で叫んだ
??N「……………んン?」
男は一刀の方へゆっくりと振り向いた
『天の御遣い』である北郷一刀、『道化師』と名載り突然現れた謎の男……………
この出会いが北郷一刀に新たなる闘いを呼ぶ事となる………………
……終……
説明 | ||
謎の発光物体が現れてから一夜が明けた日……… そんな事とは露知らず、一刀は甘い?一時を過ごしていた だが、時間が過ぎ、 遂に運命の歯車が噛み合う事となる……………!!! |
||
総閲覧数 | 閲覧ユーザー | 支援 |
1441 | 1298 | 5 |
コメント | ||
クラスター・ジャドウ様、否定はしません(笑)、(hoi) …何と言うか、次々に災厄が襲来する様は、まるで某DBZみたいだ。敵が絡繰人間だから、差し詰め人造人間編が元ネタだろうか?(クラスター・ジャドウ) 遂に始まるのか・・・・。(劉邦柾棟) |
||
タグ | ||
真・恋姫†無双 北郷一刀 思春 蓮華 愛紗 凪 | ||
hoiさんの作品一覧 |
MY メニュー |
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。 |
(c)2018 - tinamini.com |