英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜
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〜アイゼングラーフ号〜

 

「―――止まれ!」

「あ……!」

「母様!!」

リィン達が一際豪華な部屋の車両に辿り着くとそこにはソファーに座っているイリーナ会長と、イリーナ会長の傍には猟兵がいた。

 

「―――遅かったわね、アリサ。発車した列車に飛び乗るなんて強引かつ無計画なことをするとは思わなかったけど……まあ、ここまで辿り着いただけでも及第点としておきましょう。――――それとリィン・シュバルツァー君。まだまだ未熟な娘だけど、未来のクロスベルにラインフォルトグループが処罰されない為にも今後も娘とは”良い関係”でいてね。何なら学院退学後か内戦終結後にアルフィン皇女殿下や他の女性達と一緒にアリサと籍を入れてもいいわよ。」

猟兵が傍にいるにも関わらず全く取り乱さずに立ち上がっていつもの調子で話し始めたイリーナ会長の様子にリィン達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。

「フフ、こんな状況でもイリーナさんはイリーナさんか。」

「せ、せっかく助けに来たのにその言い草はないでしょ!?しかもさり気なくこんな状況で私とリィンの結婚を勧めるとか何を考えているのよ!?」

「というかどうしてイリーナさんが俺とアリサの関係や救済条約の件を含めた色々な事を知っているんですか……」

「え、えっと……アリサさんのお母様であるイリーナ会長に結婚を許されてよかったですわね、お兄様……」

「フフ、ある意味大物ですわね……」」

アンゼリカは苦笑し、アリサは信じられない表情で声を上げ、リィンは疲れた表情で指摘し、セレーネは苦笑しながらリィンを見つめ、シグルーンは感心した様子でイリーナ会長を見つめた。

 

「別に助けに来て欲しいだなんて頼んでいないと思うけど……まあ、よく無事だったわ。それなりに頑張ったみたいね。」

「………あ……」

「イリーナ会長……」

「フン、何を悠長に話している。この女を傷つけられたくなければとっとと武器を捨ててもらおうか?」

そして猟兵はイリーナ会長に銃口を向けたがイリーナ会長は恐れる事無くめんどくさそうな表情で猟兵を睨んでいた。

 

「か、母様っ……!」

「―――よろしいのですか、その方を傷つけて。状況を考えると依頼者には許可されてないと思うのですが?」

アリサが心配している中、シグルーンは静かな表情で問いかけた。

「フン、我らに与えられた任務はあくまでこの女の”確保”だ。殺しさえしなければ傷つけようが多少は構うまい。」

「っ……」

「貴様……」

「………………」

猟兵の言葉を聞いたアリサとリィンは猟兵を睨み、ゲルドは静かな表情で猟兵を見つめていた。

 

「このまま一緒にルーレまで来てもらうぞ。貴族連合(クライアント)がお前達の身柄を押さえたがっているようだからな。大人しくしてさえいれば、まもなく――――」

「確かに、あと少しでルーレ市に到着するわね。戯れはこれくらいにしておくとしましょう。――――”いいわよ、シャロン”。」

「承知いたしました。」

「!?」

「へっ……」

突如聞こえて来た女性の声に猟兵とアリサが驚いたその時天井からワイヤーが現れて銃を持つ猟兵の腕ごと拘束し

「なっ―――!?う、うおおおおおっ!?」

更にワイヤーは一瞬で猟兵の全身を拘束して天井へと釣り上げ、同時にシャロンがリィン達の目の前に着地した!

 

「一丁あがり、ですわね♪」

リィン達の前に現れたシャロンはリィン達に微笑んだ。

「あ……!」

「シャ、シャロン!?」

「やれやれ、いいタイミングでお出ましね。」

「フフ、さすがは”執行者”と言った所ですか。」

リィン達が驚いている中、サラ教官とシグルーンは苦笑しながらシャロンを見つめた。

 

「お久しぶりです、皆様。とはいえ、ほんの数日ぶりですけれど。それとゲルド様。予言、ありがとうございましたわ。ゲルド様の予言のお蔭で、軟禁されている会長の居場所を割り出す際に凄く参考になって助かりましたわ♪」

「……そう。よかった……」

シャロンに微笑まれたゲルドは静かな笑みを浮かべて答えた。

「ば、馬鹿な……!いったいどこから!?この列車に入り込む隙など―――!」

するとその時拘束された猟兵が信じられない表情で指摘した。

 

「クスクス……”最初から車両におりましたが”?ゲルド様のお蔭で、発車する前に潜りこめましたわ。」

シャロンの答えを聞いたリィン達は猟兵と共に冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。

「どうやら俺達とは別にイリーナさんを助け出そうとしていたみたいですね。」

「そして完全に気配を絶って車内で気を窺っていたわけか。フフ、この主人にしてこのメイドありといった所かな。」

「さすがはシャロンさんですわね……」

「ま、まったくもう……」

リィンやアンゼリカ、セレーネは苦笑し、アリサは呆れた表情で肩を落とした。

 

「さて、そろそろルーレに到着するわ。RF本社の真下に停車して、そのままビルを制圧するわよ。シャロン、操作を頼んだわ。」

「お任せ下さいませ。」

その後列車はシャロンの操縦によってRFビルの地下の貨物ホームに到着した。

 

〜RFビル貨物ホーム〜

 

「ここがRF本社の貨物ホームか……」

「ええ、ルーレ市の基部にある鉄道路線と直結しているわ。普段は製錬された鉄鋼なんかの運搬に使われているけど……」

リィン達が列車からホームに降りると人形兵器達がリィン達に近づいてきた。

 

「結社の”人形兵器”か……!」

「前に鉄鉱山でも似たような物が放たれていたが……叔父上………面倒なものを。」

「シャロン、母様をお願い!」

「お任せ下さい、お嬢様……!」

そしてリィン達は協力して人形兵器達を僅かな時間で撃破した。

 

「よし……!」

「ふふ、この程度の敵など、恐れるに足らんな。」

「皆さん、怪我はないようですわね。」

「でも、本社ビルであんなものを運用してるなんて……!」

「……どうやら好き勝手にやってくれているようね。あなた達はこのまま非常用エレベーターからビルの制圧を開始なさい。」

イリーナ会長の指示を聞いたリィン達は意外そうな表情をしてイリーナ会長に注目した。

 

「イリーナさんは……?」

「どうせまっすぐ向かっても取締役の元には行けないでしょう。まずはセキュリティを無力化して、会長室の警備を丸裸にするわ。シャロン、護衛を。」

「かしこまりました。」

「母様、シャロン……!」

「こちらは心配しなくていいわ。私はラインフォルト社の会長として成すべき事をしに行くだけ。貴方達は貴方達の”役割”を成し遂げなさい。」

「あ……わかったわ。そっちも気を付けて。全てが終わったら、改めて話をさせてもらうから。これまでと………そしてこれからのことを。」

イリーナ会長の言葉に頷いたアリサは決意の表情でイリーナ会長を見つめた後微笑んだ。

 

「ふふ………せいぜい力を尽くしなさい。」

「それでは、皆様。またすぐにお会いしましょう。――――我が”友”達よ!今こそ、私に御力を!”エウシュリー”!!」

イリーナ会長の後にリィン達に会釈したシャロンはその場で叫んだ。すると異空間からエウシュリーちゃん達が現れた!

 

 

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既にお気づきと思いますがシャロンがまさかの禁じ手を使いましたww後、危機的状況でありながらもリィンにアリサとの結婚を勧めるイリーナ会長はさすがとしか言いようがないですねww従者も従者なら、主も主ですよww

説明
第455話
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コメント
M.N.F. 様 クロスオーバーしている時点でコラボなのかと思うのですがww(sorano)
いや〜女神勢はまだアリだと思うけど、他メーカーマスコットはd・・・ハッ、コラボなのか!?コラボなんだな!?(M.N.F.)
本郷 刃様 シャロンさんですのでww K’様 ヒィィィッ!想像するだけでも恐ろしすぎぃっ!! M.N.F. 様 女神の面々がいるのに、何故マスコットがダメなのは何故ですかww理由を説明してくださいww(sorano)
出しちゃだめだってwwwww。 不味いですよ!マスコット出すのはwww(M.N.F.)
シャロン「私はまだSクラフトを1つ残しております、この意味がお分かりでしょうか?」 主の住処を汚す奴等は「お掃除」しないといけませんねえ(K')
シャロンの暗殺兼隠密技術は結社の中でもヨシュアに次ぐものでしょうからね、さすがとしかいえないです(本郷 刃)
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