真・恋姫†無双〜外史書〜
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序文

 

これは現在、世界最大の大国である中華王国の根幹たる時代に関する資料である。

 

それは今からおよそ1800年前、三国時代と呼ばれる、人類の歴史的な発展を遂げた時代として有名だ。

 

だがこの時代は同時に、実に奇妙な時代であるのだ。

 

多くの資料を遺し、後に伝えようとする試みがあちこちで行われているにもかかわらず、どれもが違うことを指しているのだ。

 

数多の資料が乱立しすぎており、同一の事象についてすらまったく違う結末が記録として残っている。

 

有名なものとして挙げられるのが『赤壁の戦い』である。

 

『赤壁の戦い』は三国時代最大の転機となる決戦であることは、もはや語るまでもない誰もが知るところであろう。

 

だがあえて書き込むならば、『赤壁の戦い』とは劉蜀・孫呉同盟と曹魏の決戦のことである。

 

当時、三大勢力の筆頭として挙げられていた曹魏に対抗するために組まれた同盟であるが、この戦いの結末に関して信用に値する資料が全くと言っていいほどないのだ。

 

信じられないことであるが、この戦いの資料を大分すると、

『劉蜀・孫呉同盟が曹魏を破った資料』

『劉蜀・孫呉同盟が曹魏に敗北した資料』

そして『赤壁の戦いそのものを何者かが食い止めたとする資料』のほぼ三通りの資料が最も多く存在するのだ。

 

『劉蜀・孫呉同盟が曹魏を破った資料』が一番多く、次点で『劉蜀・孫呉同盟が曹魏に敗北した資料』、『赤壁の戦いそのものを何者かが介入して食い止めたとする資料』は資料そのものの数は少ないが、口伝としては一番多く残っているものである。

 

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もちろん一応これ以外にも、様々な内容と結末に関する資料があるが、着目するに値しないほどに少ないので、当時の人間のいたずらではないかであるとするのが昨今の風潮である。

 

一応例を挙げるならば、

『投降した黄蓋が曹操を暗殺し、赤壁は勝者のいない泥沼の戦場になったとする資料』

『諸葛亮が妖術を使い、炎をまとった突風を巻き起こして曹魏の船を全て火達磨にしたとする資料』

『劉蜀軍に保護されていた呂布がその武威を振るい、曹魏を撤退させたとする資料』

『趙雲が劉備の娘を抱えて百万にも上る曹魏軍の陣営を単騎で駆け抜け、帰還したとする資料』

『曹操に乞われて河北を譲り渡した袁紹があまりの悲惨さに見兼ねて参戦し、両軍を雄々しく勇ましく華麗に叩きのめしたとする資料』

『元董卓軍の華※(資料の劣化が激しく解読不能であった)なる人物が参戦し、両軍に癒え難い傷を作ったとする資料』

などなど枚挙にいとまがない。

 

挙句、赤壁の戦いとは関係ないが、三国時代の中で最も酷い資料では

『実は反董卓連合のおり、董卓と賈?は劉備に秘密裏に保護されて侍女になったとする資料』まである始末である。

 

そんな数多の資料の中で、私はある人物に目を留めたのである。

 

『北郷一刀』 ※北衡、北?、北?とする資料もあるが本資料では北郷と表記する

 

既に知らないものなどいない程に有名な、おそらく人類史上最大の異端児である。

 

彼が後世に遺したものは数知れず、特に彼が立案した警備・治安計画は現代に至るまでほとんど改善点がない良策である。

 

彼に関して特筆すべきはその思想だろう。

 

現在、世界に数多存在する思想は彼が起源なのではないかとする説まである。

 

具体例を挙げると民主主義、社会主義等が特に当時としては異端だったことだろう。

 

特に、民主主義に関してはアジア圏においてもっとも古く提唱した記録が残っているのは彼なのである。

 

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当時は誰にも理解されず、評価の対象にすらならなかった思想は、近代になってようやく人類の理解が追いつき、その思想に、視野の広さに我々は驚愕を禁じ得ない。

 

これらの思想や技術は北郷一刀自身が書き記したと言われる総数数万もの『北郷の書』に記されている。

 

彼はそれに贋作を混ぜられることを嫌い、必ず皇帝に玉璽を押してもらっていたという。

 

『北郷の書』の中には『人類平等主義』についての表記もある。

 

彼は福澤諭吉の『学問のスゝメ』やトーマス・ジェファーソンの『独立宣言文』よりも早くから、この思想を提唱していたのだ。

 

だが『北郷の書』には彼自身に関する内容は全く記されていない。

 

後に遺すことに特化した資料なのだ。

 

『北郷の書』の存在からある事実が読み取れる。

 

彼の思想も技術も、どれもこれも素晴らしいものであるが、当時の人類には実現する力が未だ足りていなかったということだ。

 

実際、千三百年程後になってようやく実現に至った技術もある。

 

望遠鏡やカメラがまさにそれである。

 

当時は技術の問題で形にならなかったようだ。

 

『北郷の書』以外なら彼に関する資料は多いが、それゆえに彼がどのような人物なのかを読み解くことは非常に難しい。

 

彼の肩書は非常に多く、『蜀の賢王』、『呉の大都督』、『魏の警備隊隊長』、『大陸の象徴』、『龍退治の英雄王』などこれも枚挙にいとまがない。

 

これらの資料から、一つのことが読み取れる。

 

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それは北郷一刀が文武の両道に秀でた天才であり、必要ならば自ら率先して警邏すらを行い、下々の人間の声を聞きに行った非常に有能な人物であったということである。

 

一部、おそらく妬みから残された心無い肩書もあり『魏の種馬』、『ち●こ太守』、『ヘボ君主』、『人たらし』、『駄犬』、『全身精液男』など、もはや見向きするにも値しない幼稚な内容である。

 

だが、こちら側の資料からも読み取れることも一応はある。

 

それは彼には多くの側室がいたということである。

 

劉備、曹操、孫権など名だたる君主、将軍、軍師達が子孫を残していながら、北郷一刀のみ後の世に血筋が確認されていない。

 

現代に至るまで、『北郷』という姓を名乗るものは現れていないものの、彼の血筋がどこかの家の名の後ろに隠れて受け継がれていることを暗示する意味で、これらは貴重な資料である。

 

さて、少しだけ話を戻すとしよう。

 

北郷一刀がどの勢力についていたかについては、先の肩書の折にも少しだけ触れたようにわかっていない。

 

なぜなら、一番自然な考え方で言っても、魏の警備隊隊長から呉の大都督になり蜀で賢王を務めあげた後、大陸をまとめたことになったことになるのだ。

 

普通に考えて、これは各勢力を裏切ってのし上がり、挙句大陸の象徴にまで上り詰めたことになるからだ。

 

どの資料で見ても、最終的には三国時代は『晋』という国家にまとまって幕を閉じている。

 

そして、北郷一刀は自ら皇帝にはならず、当時頭角を出し始めていた無名の軍師、司馬懿を皇帝として指名した。

 

ここまでくれば私の言いたいこともご理解いただけるだろう。

 

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誰が裏切り者の言葉をあっさり聞くというのか?

 

彼がそのまま皇帝になったというなら、私も彼を裏切り者だったのだと評価しただろう。

 

だが彼は、自らより能力があるからと司馬懿を推薦した。

 

そしてその正当性は間もなく証明された。

 

晋が建国されて僅か半年後に当時『五胡』と呼ばれていた異民族達が攻め入ってきたのだ。

 

だが司馬懿はその才覚を遺憾なく発揮し、瞬く間に五胡を追い払った。

 

北郷一刀は司馬懿の才覚を見抜いていたのだ。

 

彼が裏切り者だったとして、司馬懿を推す理由は何か?

 

彼には何のメリットもない。

 

彼に関する疑問を紐解こうとも、そもそもからして彼の起源に関する資料は現在に至るまで一切発見されていない。

 

裏切り者、異端の天才、文武両道、思想家であり哲学者、好色家…これらすべてを一か所にまとめて一人の人間にしたならば、それはそれはとんでもない人格破綻者が現れることだろう。

 

ここまで彼について書いてきた私だが、彼の肩書について一つだけ、どうしても気になるものがある。

 

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『天の御使い』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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この肩書だけは全ての資料に共通して存在しており、学者達は彼の優れた能力に敬意を表してそう呼ばれていたと考えている。

 

しかし私は思ったのだ。

 

この肩書は、本当にそれだけのくだらない意味なのだろうかと。

 

恥も外聞のなく言うと私は歴史よりもSF小説などの方が好きだ。

 

だからこそ私は偶然にも一つの可能性に思い当たった。

 

量子力学などでは有名な考え方だ。

 

並行世界理論≪パラレルワールドロジック≫

 

この世界によく似た異世界で私がこことは違う生活をして、こことは違う何かをしている世界がある。

 

これはそういう思想だ。

 

これはこの三国時代に当てはまらないだろうか?

 

つまり、最低でも『蜀の賢王の世界』、『呉の大都督の世界』、『魏の警備隊隊長の世界』に分ければ、彼の人生に一応の説明はつくのだ。

 

先程述べた、北郷一刀が司馬懿を皇帝に指名したという部分だが、あれにも実は反証があり私の仮説ならそれすら相殺できるのだ。

 

曰く、『曹魏陣営において赤壁の戦いを勝利に導いた北郷一刀は成都での蜀との決戦の際に落命した』とする説だ。

 

皇帝の座に司馬懿を指名した資料の多さから、これは嘘の資料だとされているが、『魏の警備隊隊長の世界』とすると、成都での落命前に司馬懿と接触でき、曹操に次代の皇帝として推薦することも不可能ではない。

 

ここから先は、『蜀の賢王の世界』、『呉の大都督の世界』、『魏の警備隊隊長の世界』のそれぞれの世界の観点から、あの時代を考察してみようと思う。

 

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あとがき

 

どもども〜心は永遠の中学二年生です。

 

いや〜〜〜〜・・・・・・・・作文って難しいッスね!!

 

SS書いてるみなさん、マジ尊敬しますヨ!

 

俺この時点で既に

 

「うわぁ〜〜〜欠片もまとまってねぇ〜〜〜〜こんなもん本として出版した日にゃ業界全体に大きなダメージ与えかねないくらい駄文だわ〜〜〜〜〜〜」

 

なんて思ってますorz

 

続きはがんばって書いていきますが、不定期なのはお許しください。

 

なにぶん、黒企業で働いておりますゆえ〜・・・

 

誤字や脱字のご指摘、ご感想などいただけましたら嬉しいです!

 

・・・誰か一人でも面白いって言ってくれるといいなぁ〜〜〜

 

orz

 

ではではまたの時に〜〜〜

 

説明
はじめまして! 初投稿です!
はっきり言って駄文です! 偽歴史書始まり・・・ます?
どこか的外れっぽいこと書いてるのは『仕様』ですよ『仕様』なんです!!
恋姫から未来になったらこうなるだろうという予測で書いてますのでどうか怒らないでください・・・
俺もちょっとこれは書きすぎたかもしれないと思ってるorz
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コメント
>>以下省略さま ありがとうございます!楽しんでいただけると幸いです!(心は永遠の中学二年生)
おお?遅ればせながら神SSの予感ですね!コメントしたくてアカウント作ってしまいましたwww(以下省略)
>>アルヤさま そうですね〜でも歴史の資料としてあの時代を残して、彼の足跡を辿るとこんな感じになると思うんですよ^^(心は永遠の中学二年生)
>>himajinさま ありがとうございます!続き頑張って書きますよ!黒企業にいるから遅くなりそうですが・・・orz(心は永遠の中学二年生)
>>劉邦柾棟さま ありがとうございます!続き遅くなってしまうとは思いますが、期待に応えられるように頑張ります!(心は永遠の中学二年生)
あ、コメント方法発見!(心は永遠の中学二年生)
歴史書での一刀の扱いがもはや別人www続きを待ってます。(アルヤ)
面白かった。続き待ってます。(himajin)
いやいや、すごく面白いですよ? 続き待ってます。(劉邦柾棟)
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