恋姫天下統一伝 1-10
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第10話『墨俣一夜城』

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信助の初陣から半月がたち斎藤道三軍は橋を越え…一方の義龍は稲葉山城付近に軍を構え戦況は五分五分の状況になり一進一退の攻防を繰り広げていた。

 

「現状では、義龍軍は何時でも籠城をする事ができるほど、兵糧があると見えます」

 

「それでなんですが、我々は道三さんの軍と合流することになりました」

 

「斎藤道三さんと合流するのはわかったんだけど……拠点はどうするんだ?野営地や砦だとはっきりいって兵器なんかで簡単に潰されるぞ」

 

「…それに関しては…私も心残りなのですが…支城を建築するとしても一日足らずでは作ることは…」

 

「必ず、作っているところを襲われます」

 

「…なるほど…はっきりいって前線拠点はいるな…でもその間に襲われるなら…詩乃」

 

信助は詩乃にある策を提案しようと声をかけると次第に天幕にいる全員の顔が信助に集中する。

 

「はい、なんでしょうか?」

 

「俺が一軍を率いて墨俣に前線拠点を建築に向かうそのあとに詩乃たちは後続で前線拠点に来てほしい」

 

信助が前線拠点を作るといった事に、回りはどよめいた。

 

「し、信助さま!?前線拠点…支城を作ると言うことは砦とは訳が違うんですよ!?」

 

「わかっている皆まで言わなくても…何…少し秘策がある…だから任せてほしい」

 

「……」

 

信助の決意をみて考え込む詩乃

 

「…勝算はありますか?」

 

「…五分五分だ」

 

「わかりました…信助さんは700の兵を引き連れて支城の建設をおねがいします、護衛して香風を連れていってください」

 

「わかった」

 

「ん…お兄ちゃん、香風…護る」

 

「信助さん、ご武運を」

 

「…ああ」

 

そうして翌日の朝、信助は700の軍勢を率いて墨俣…ではなく上流にある山中にいた。

 

「お兄ちゃん?迷子?」

 

「違うよ、まずここで木材を確保して即座に組み立てられるように加工しておく、それにここの川から墨俣まで行けるからね」

 

日が落ちてるまで必要な木材を即座に組み立てられるように部品のように作り必要な木材を確保したら筏に乗せ…墨俣へと川を下った。

 

 

そして信助が川を下っている頃竹中軍の砦では砦の撤去作業、墨俣へと向かう作業を坦々と行われていた。

 

「………」

 

「あの、詩乃?」

 

「あ…はい、なんでしょうか?」

 

「信助様が心配ですか?」

 

「…はい、信助さんが築城している場所は稲葉山城の目のはなのさきです、ですからもしばれてしまったら…」

 

「やはり、信助様のことが好きなのですね…」

 

「…はい、あれほど人を好いたことがあったことか…それにそういう雫も同じなのでしょ?」

 

「そ、しょんなことは〜」

 

詩乃は図星で慌ててかみかみになってしまった雫をみてくすりと笑い夜空を見上げた。

 

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そして墨俣では支城の建城作業が始まり順調に木材を組み立てていき城が出来上がっていく。

 

「よし、組み立てた部品を分解しないように扱えよ!」

 

「わかりました!大将!」

 

信助の指示に周りの兵達が了解する。

 

そして信助が大将と呼ばれているかは雫の未来の夫(信助の安否は関係なし)だということでそんなあだ名がつけられた。

 

「…敵…気づいてない」

 

「よし、このままいけば日の出前には完了する後は詩乃たちと合流すればいい」

 

「うん…香風稲葉山城の動き見てくる」

 

そういって香風は偵察にいって出ていこうと矢先…

 

「大将!東の方角から敵兵が!」

 

「しまった!さぎょ…」

 

「あい待たれい!我が名は斎藤道三!ここの長に話がしたい!」

 

「斎藤道三…でもどうしてこっちに」

 

「…わかんない」

 

「行くしかないか…香風護衛は頼んだよ」

 

「うん」

 

そして信助は城の外に出て斎藤道三と名乗る武将の前に出てきた。

 

護身用にハンドガンを服の内側に隠しているのは襲われたときのためだ。

 

「お、私は高橋信助…わけあって竹中半兵衛重治に協力しています」

 

「半兵衛のか…して御主見掛けぬ服を着ておるな…もしや?噂に聞く天人か?」

 

「いいえ、私はあなた達が噂する、天人ではありませんが、それと良く似た人物と言っておきます」

 

「そうか、ならば次の質問だ…これは支城であるな…草の話では昨日の晩にはこのようなものはなかった…一体どのような方法を使った?」

 

「自分が持つ知識と此処にいる兵達のお陰でする」

 

「…ふむ、御主の言葉には偽りはないようだな…して半兵衛はいま?」

 

「今は使っていた砦を撤去後こちらにきます予定では昼になる前ぐらいと」

 

「そうか、ならば我らも此処に駐留しても構わぬか」

 

「構いませんよ、こちらにしても合流することを考えてましたまだ作りかけですが日が上るごろには完成します」

 

「うむ、そうか」

 

そして詩乃よりはやく道三軍に合流し日が上る前には墨俣に城ができ信助は櫓の上で詩乃の到着を待っていると西から土煙が見えた。

 

「っ!」

 

信助は銃のスコープで覗くと旗印をみるとそれは詩乃の旗印だとわかった。

 

「詩乃だ…よし!おい!!本隊が到着したぞ!」

 

そうしたにいる兵士たちに伝えると歓声をあげて士気があがる。

 

そして墨俣城に向かっている詩乃達は一夜で城が築かれていたことに驚くなか、それ以上に墨俣城には斎藤家と信助が持っていった竹中の旗印が建っていたことで混乱するが雛が先に様子を見てくると道三が到着していることを聞いてそのまま、安心して入城した。

 

信助による墨俣の一夜城…これにより、稲葉山城にいる斎藤義龍の将兵に動揺が走り、逆に斎藤道三の将兵に士気を高めた。

 

 

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色んなアニメキャラが出てきますが、舞台は三国と戦国の融合した世界です コメントなんかを受け付けています
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