真・恋姫無双 雌雄の御遣い 第五十六話 |
〜鞘華視点〜
大会3日目
「さあ三回戦、第一試合に行くで〜」
先ずは酒と人をからかう事が何より好きな迷惑自由人 孫策
対するはこの試合も早く終わらせないと尿意が危ない 馬超」
「まあそう見られても仕方ないかしらね」
「危なくねえよ!」
「では、試合はじめ!」
雪蓮が剣で踊るように攻撃を仕掛けるが翠はそれを余裕を持って防ぐ
そして、今度は反撃に転ずるが雪蓮もこれを躱す
「ふふっ、楽しい試合になりそうね!」
「楽しいかどうかは兎も角、気は抜けないな!」
双方とも、力よりも速さに重点を置いているが、霞や星よりも力に比重が傾いている
愛紗と星の中間位かな
その似た型で実力が拮抗した二人の対決は武器の差で翠が押し始めた
剣と槍では間合いが違う為、どうしても槍の方が有利になりがちね
だが、翠が有利になって来たと素人目にも明らかになって来た時雪蓮の目つきが変わった
「ははっ、こんなに楽しい”仕合”が出来るなんて!」
そう言って攻勢に出た雪蓮の攻撃は先程までよりも力が籠っていた
そう、一刀と戦った時の様に
「なんだ、急に力が強くなりやがった」
翠が戸惑っている
当然ね 相手の力が急に上がれば誰でも戸惑う
翠が苦し紛れの一撃を出すが、それを力任せに弾いて逆に肩口への一撃を決める
刃がつぶしてあるから、切れはしないが強烈な一撃で翠は戦闘続行不可能になった
「勝者、孫策!」
「くそ〜、雪蓮が戦闘狂だってのを忘れてたわけじゃないけど、急にあんなに変わるなんてな〜」
と翠が悔しがっている所に雪蓮がやって行き
「悔しがってる暇が有ったら急いで厠に行ったら?」
と追い打ちを掛けていた
「さあ、第二試合に行くで〜
先ずは巨乳のようで巨乳じゃない、しかし巨乳でありたい第一王妃 北郷鞘華
対するは自覚のない陛下の前での二重人格 楽進」
「否定できない」
「否定したいけど、そうなのか?」
「では、試合はじめ!」
私は刀を抜かずに素手で凪と対峙する
凪は一刀と戦った時の様に侮るなとは言ってこない
私も一刀と同等の実力と武術を修めている事を知っているから
私が先手を取って、下段蹴りを放つ
以前、一刀がこの技で突破口を開いていたからだ
だが、凪がうまく防御する
「その技は一刀様に見せてもらい、防御法も稽古で教えてもらいました」
一刀、余計な事を教えないでよ
今度は凪の突きの連打が繰り出される
手甲が有る凪の突きを受ける訳にはいかないので、全て逸らす
凪は時折、蹴りを繰り出し攻撃に幅を持たして来た
私が攻めあぐねていると、突如間合いを空け
「猛虎襲撃!」
この気弾を私は余裕を持って躱す
「この技は私も見たわよ」
そして、凪の放って来た突きを少し屈んで横でなく上に逸らす
その突きを掴んで背負い投げに行く
凪は体重を落として堪えたが、それは想定内
単純に小内刈りの連続技に繋いで、倒れた凪の腕を極める
凪が降参の意思表示をして勝負が終わった
「勝者、北郷鞘華!」
〜一刀視点〜
「さあ、第三試合に行くで〜
先ずは無限の食欲 食いしん坊将軍 張飛
対するは武の度胸は満点、恋の度胸は零点 関羽」
「鈴々は食いしん坊将軍でいいのだ」
「余計な御世話だ!」
「では、試合はじめ!」
「うりゃりゃりゃ〜」
鈴々が突撃して先手を取る
だが、愛紗がそれを防ぎ反撃をする
鈴々はその攻撃を受け止める
鈴々の方が愛紗より少し力が勝る
だが、愛紗の方が鈴々より少し速さが勝る
総じて互角になっている しかし
「それならこうするまでだ!」
と言って愛紗が攻勢に出る
但しそれは体重を乗せた打ち下ろしの攻撃だ
これなら体重を乗せた分、攻撃が重くなり力が互角になった
そうなると速さに勝る愛紗の方が有利だ
但し、攻撃の幅が少なくなる欠点があるのだが鈴々はそれに気づかずに押し込まれて武舞台から落ちた
「勝者、関羽!」
「鈴々の負けなのだ
でも鈴々は一刀お兄ちゃんに対して好きと言えるのだ
だからその点では愛紗に勝ってるのだ」
負け惜しみとしては満点だな
「さあ、第四試合に行くで〜
先ずは武で良いところ見せんと”種馬皇帝”の異名を付けられるから必死な皇帝 北郷一刀
対するは残っている脳筋はこの人一人 脳筋最後の砦 夏候惇」
「そんな異名、付けられてたまるか!」
「脳筋、脳筋と五月蠅い!」
遂に、脳筋を否定しなくなったな
「では、試合はじめ!」
春蘭が勢いよく攻めて来る
速さも充分だが、特筆すべきはその力
まともに受ければ、手が痺れてしまうので受け流す
しかし、そんな事はお構いなしに攻めて来る
こちらも反撃をするが、全て防がれる
どちらの攻撃も決まらず、動きはあるが膠着状態になった
このままでは埒が明かないので、勝負に出る
上段からの斬撃を放ち、春蘭が受け止めるが鍔迫り合いに持ち込む
「この私が力で負けるか〜!」
春蘭が力で押し込んでくるその瞬間に俺は横に動きながら刀を離す
そして、春蘭の腕を掴んで、関節を極めての背負い投げを放つ
関節を極める力は緩めたので春蘭の腕は折れなかったが、武舞台に叩きつける
そのまま、腕ひしぎ逆十字を極めて勝負が決まった
「勝者、北郷一刀」
これで、4強が出揃った
〜あとがき〜
一気に四試合書きました
雪蓮対翠は途中からの”雪蓮狂戦士状態”に翠が対応できなかったと云う事です
鞘華対凪は凪は一刀との対戦と稽古で強くなったけど鞘華にはまだ及ばなかったと云う事です
と云うよりまだ鞘華には引き出しがあって、凪はそれに対応しきれなかったと云うのが正解です
愛紗対鈴々は愛紗が策を弄す頭があるのに対して、鈴々はそれが無いのでこの結果です
一刀対春蘭は力押しの春蘭に対して頭と未知の技で対抗した一刀と云う所です
更新はゆっくりになるかもしれませんが続けるつもりです
説明 | ||
天下一品武道大会 3回戦 | ||
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3177 | 2787 | 12 |
コメント | ||
種馬皇帝って言われるのは時間の問題だろw一刀だものw(nao) 最近更新早いですね、続きが早く見れるのは嬉しいけどムリしないでくださいね(スネーク) |
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