真・恋姫無双 別たれし御遣い 第一話
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天下乱れ、民の怨嗟が地を覆う時流星が二人の天の御使いを舞い降りさせるであろう

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〜鞘華視点〜

何か揺さぶられる感じと何かが体に触れている感覚で私は意識を取り戻した

目を開けると見知らぬ男の顔が有った

その男の手は私の胸元の方に伸ばされている

その先に視線を移すと私の服の前が開かれ、下着が露わになっていた

「キャー!」

絶叫と共に私は目の前の男を殴り飛ばす

「ぶげっ」

男は無様な声を出して後方へ吹っ飛んだ

私は服の前を手で掴んで合わせて胸を隠しながら、横に飛んで間合いを取る

目の前には私が殴り飛ばした男の他にも2人いた

一人は髭のおっさん、一人は縦にも横にもでかい巨漢の男、もう一人は私が殴り飛ばしたチビの男

「あ〜いて、この女 よくもやりやがったな!」

チビの男も起き上がって来る

状況を推測すると、見知らぬ所で気を失っていた私はこの男達に服を脱がされかけていた、と云う事らしい

「何だ、この女 震えてやがる」

「まあ、さっきチビを殴り飛ばしたお仕置きをしたらたっぷり可愛がってその服をいただいちまおう」

「逃げられないんだな」

男達が何か言っているがそんな事はどうでもいい

よくも、よくも、よくも〜〜〜〜〜!

「乙女の怒り、思い知れ〜!」

私は怒りの雄叫びを上げた

 

先ず、チビの男に向かって行った

横蹴りを腹に喰らわせる

「うごっ」

うめき声をあげて前のめりになったチビの男の後頭部に肘打ちを叩き込む

それとほぼ同時に膝蹴りを顔面に叩き込む

後ろに倒れそうになった男の胸ぐらを掴んで背負い投げを放つ

そして、倒れているチビの男に止めとばかりに鳩尾への正拳突きを叩き込む

「なんだ、この女?」

 

次に巨漢の男に向かって行く

素早く懐に入り、腹に正拳突きを喰らわせる、が

「効かないんだな」

腹の脂肪で衝撃が吸収され効果が無い

巨漢の男は手刀を放ってくるが、余裕を持って躱す

そして膝に間接蹴りを喰らわせる

「ぎゃっ」

膝を付いた巨漢の男に右の上段回し蹴りを喰らわせる

そして、左に倒れ込みそうになった巨漢の男に今度は左の上段回し蹴りを喰らわせる

うつ伏せに倒れた巨漢の男の腕の関節を極め折る!

 

「ひっ、殺される〜!」

最後の髭のおっさんが逃げ出す

「逃がすもんか!」

と、追いかけようとしたがその時私は気が付いた

まだ上半身の服の前が開かれ、下着が露わになっていた事を

「きゃっ」

慌てて髭のおっさんに背を向け、服の乱れを直す

ボタンを嵌め終えて、向き直ると髭のおっさんはかなり離れており、おまけに馬に乗って逃げていた

「悔し〜!」

腹立ちまぎれに地団太を踏むと、巨漢の男の頭を思い切り踏みつけていた(これは偶然)

 

そして、取り敢えず頭が落ちついた私は改めて状況を確認する

周りは荒野だった

つまり私は荒野の真っ只中で眠っていて、目が覚めたら見知らぬ男達に服を脱がされかけていた

「うん、よくある事だね」

そう言ってから、大きく息を吸い込んで

「そんな訳あるか〜!」

思い切り絶叫した

その時、視線の端にある物が入った

それは、日本刀だった

「これは、玄武 本家の蔵にある筈なのになんで?」

私は混乱していたが、その私の方に騎馬の部隊が向かって来た

え?騎馬の部隊?映画の撮影?

 

「へえ、こんな所に随分と可愛らしい娘が居るわね」

その部隊の中から金髪ツインテールの少女が話しかけて来た

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その少女に一緒に来るように言われて、行く当てもない私は取り敢えず従った

そして、案内されたのは城だった

城の一室で私と金髪の少女、背が高い黒髪の女性、片目を青い髪で隠した女性の四人が話をする

「先ず、貴方の姓名は?」

と訊いてきたが

「人に名を訊くなら、まず自分から名乗るべきでしょ」

そう言い返した

「貴様〜、華琳様に〜」

黒髪の女性が激昂するが

「やめなさい、春蘭

 確かにそうね、私は曹孟徳よ

 そして、こっちの娘が夏候元譲

 こっちの娘が夏侯妙才よ」

「え?それって魏の曹操孟徳と夏候惇元譲と夏侯淵妙才の事?」

この私の言葉に三人の顔色が変わる

「何故、貴女は私が言わなかった私達の名を知っている?

 それに”魏”は誰にも言ってない私が考えている国の名の候補

 それを何故知っている?」

「まさか、五胡の妖術遣いか?」

「御下がりください、華琳様」

三人がいろいろ言って来るが私は頭をフル回転させて仮説を組み立てる

この城に町並みは現代の物じゃない、勿論映画のセットでもない

それに彼女達が名乗った名前、つまりは・・・

「説明するわ 荒唐無稽な話だけど訊いてくれる?」

私の言葉にに曹操(?)が続きを促す

「私はこの世界より1800年程、未来から来たと推測されるわ

 貴方達の名は歴史書にも記されているから姓と字から名が解った

 尤も、私が知ってる曹操達は男なんだけども貴方達は女 これに関しては解らない」

パラレルワールドの可能性は説明を省いた

「ふむ、取り敢えずは解ったわ

 そこで、話を戻すけど貴方の姓名は?」

曹操が一応納得してくれて話を最初に戻す 夏候惇はさっぱり解って居ない様だが

「私は姓が北郷、名が鞘華 字は無し

 ところで曹操達は違う名で互いを呼び合っているけど、何で?」

あだ名の可能性も考えたが、あだ名で様付けはしないよね

「真名を知らないの?!」

曹操が驚くが、知らない物は知らない 私が頷くと

「真名とはその人の魂を含む全てを表した物

 本人の許しなく呼んだなら首を跳ねられても文句が言えない物よ」

良かった〜、呼んでなくて〜

「私も貴女に訊きたい事がまだあるわ

 貴女、二人の男を叩きのめしたでしょ

 武術を学んでいたの?」

「私の学んだ武術は”北天一心琉”と言って剣術と体術を融合させた物

 私の叔父が当代、正式な継承者で私の血筋は分家なの

 だから小さい時からその”北天一心流”を学んでいたわ」

私が説明している所に兵士がやって来て曹操に何か報告している

「鞘華、貴女が逃がした男は私達の追っている盗人で間違いないわ

 貴女は顔を覚えているのよね だったら私達と行動を共にしなさい

 その男を捕まえる手伝いをして貰うわ

 それに貴女の実力を私の覇道の為に役立てなさい」

曹操の言葉に私は

「条件が2つ有るわ」

そう答えた

「言って見なさい」

「一つは衣食住を保証する事 そうじゃないと私は生きていく為に仕事を探さないといけないからね」

「問題ないわ もう一つは?」

「曹操が私が仕えるに値する器か見させて貰う

 もし、その器でないと判断したら私は即座に出て行く

 それが条件」

私の言葉に夏候惇が激昂しかけたが

「うふふ、あ〜はっはっは〜

 最高よ 鞘華、その条件了承したわ

 後、私の真名を呼ぶことを許します

 私の真名は”華琳”よ」

曹操が笑いながら答えると

「華琳様がお許しになるなら私も真名を預けよう

 鞘華、私の真名は”秋蘭”だ」

「華琳様と秋蘭が預けるならば仕方ない

 鞘華、私の真名は”春蘭”だ」

こうして、私は華琳の陣営で行動することになった

そして私は出自不明であり、また変わった服を着て、見慣れぬ剣を持っている

だから『天の御遣い』を名乗るように言われた

 

だが私がこうしている時、別の場所に流星が落ちている事を私達は気づいてなかった

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〜あとがき〜

 

新作を投降します

 

鞘華が華琳の陣営に入りました

 

タイトルから推測される方もいるでしょうが一応、次回の事は伏せておきます

 

更新はゆっくりになるかもしれませんが続けるつもりです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
新たな外史が始まる
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コメント
魏か〜華琳に狙われちゃいそうですなw(nao)
今回は二人とも敵対関係なのかな?(スネーク)
タグ
真・恋姫無双 北郷鞘華 華琳 春蘭 秋蘭 

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