英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 |
〜トールズ士官学院・グラウンド〜
「あ、貴女は……!」
「確かプリネと同じメンフィル帝国の皇女の……」
「レン姫……一体どうしてこちらに……」
「……”殲滅天使”。”特務支援課”に協力するみたいな事を言っていたけど、それが終わったからこっちに戻ってきたの?」
レンの登場にセレーネは驚き、ゲルドは目を丸くし、エリスは複雑そうな表情をし、フィーは真剣な表情で尋ねた。
「ええ。正確に言えば”碧の大樹”から脱出した後ロイドお兄さん達と別れて昨日のお昼過ぎにパパ達に合流して、パパ達と一緒にカレル離宮に向かったの。――――帝都防衛部隊の旗色が悪くなったのを知って敗北を悟った後セドリック皇子を連れ去ろうとするカイエン公や”蒼の深淵”、後は”C”を拘束する為にね。」
フィーの問いかけに対し、レンは凶悪な笑みを浮かべて答え
「え―――カイエン公達がセドリックを!?セドリックは無事なのですか!?」
レンの答えを聞いて呆けたアルフィン皇女は血相を変えて尋ねた。
「ええ、ちゃんと傷一つなく無事に取り戻したから、ユーゲント三世達と共にこっちに向かっている最中だから安心していいわよ。」
「待ってください!今、クロウを拘束するような事を仰っていませんでしたか!?」
「そ、それにヴィータ姉さんも……!」
アルフィン皇女の問いかけにレンが答えたその時ヴァリマールからリィンの声が聞こえ、続くようにエマがレンを見つめて問いかけた。
「うふふ、”帝国解放戦線”リーダー”C”――――クロウ・アームブラスト並びに”身喰らう蛇(ウロボロス)”の”蛇の使徒”の第二柱”蒼の深淵”ヴィータ・クロチルダは昨日拘束されて、今は牢屋に拘禁されているわよ?」
「!!」
「そ、そんな!クロウ君が……!?」
「クロウ……」
「最悪の展開だね……」
「そ、それに姉さんまで……」
レンの答えを聞いたリィンは目を見開き、トワとジョルジュは悲痛そうな表情をし、アンゼリカは悔しそうな表情で呟き、エマは表情を青褪めさせた。
「話によりますと、”C”は激しい抵抗をしようとしたそうですが、エリゼによって僅か数秒で制圧されたそうですわ。」
「何だって!?」
「そ、そんな……ね、姉様がクロウさんを……」
「エリゼは一体どんな気持ちでクロウを制圧したのかしら……?」
「エリスお姉様……」
「リィン…………エリス…………」
シグルーンの口から出た予想外の話にリィンとエリスは信じられない表情をし、アリサとセレーネは悲しそうな表情をし、ガイウスは複雑そうな表情でヴァリマールとエリスを順番に見回し
「クロウは仮にも僕達相手に一人で互角に戦う程の腕前だったのに、エリゼ君一人に僅か数秒で制圧されるなんて……!」
「確かにエリゼが相当な使い手である事には違いないが……まさか、そこまで”力”の差があったとは……」
「エリゼは”剣聖”よ。”執行者”クラスの実力があるクロウといえども、”剣聖”相手には荷が重すぎるわ。」
マキアスは信じられない表情をし、ラウラは真剣な表情で考え込み、サラ教官は重々しい様子を纏って呟いた。
「……ヴィータも拘束する際、抵抗をしたのかしら?あの女がそんなあっさり捕まるような性格とはとても思えないけど。」
その時セリーヌが複雑そうな表情で尋ねた。
「うふふ、”蒼の深淵”なら”結社”の”盟主”の遺体――――生首を見せられた後他の”蛇の使徒”達は全員レン達―――メンフィルによって討ち取られた事を知ると絶望して戦意を失くしたから、あっさり拘束されたわ。」
「な――――”結社”の”盟主”や”蛇の使徒”たちが殺されたですって!?」
「生首を見せるとかえげつなさすぎでしょう……」
「…………(”蒼の聖典”から”盟主”は既に殺された事は聞いていましたが……まさか他の”蛇の使徒”まで討ち取られていたとは。)」
レンの答えを聞いたサラ教官は信じられない表情で声をあげ、マカロフ教官は厳しい表情で呟き、トマス教官は目を細めて考え込んでいた。
「ちょっと待って!アンタたちメンフィルは一体どうやって”結社”の”盟主”や他の”蛇の使徒”達の居場所を知ったのよ!?」
セリーヌは血相を変えて尋ねたその時
「―――それは私が改めて忠誠を誓ったリウイ陛下達に”盟主”達の居場所を教えたからですよ。」
何とリアンヌが転移でその場に現れた!
「な―――――」
「ほえっ!?何でレグラムの石像と同じ姿や容姿をしているの!?」
「ば、馬鹿な……その容姿と姿は……!」
「”槍の聖女”じゃと!?」
リアンヌの容姿や姿を見たラウラは絶句し、ミリアムとユーシス、ヴァンダイク学院長は信じられない表情をし
「”結社”の”蛇の使徒”の第七柱にして、”結社最強”の使い手――――”鋼の聖女”アリアンロード!まさかアンタがメンフィルに寝返ったって言うの!?」
「ええっ!?あ、あのクロチルダさんと同じ”結社”の……!?」
「それ以前に貴女は本物”槍の聖女”なのだろうか……?」
セリーヌの声を聞いたエリオットは驚き、ガイウスは目を丸くしてリアンヌを見つめた。
「……―――久しいですね、”灰の騎神ヴァリマール”。」
するとその時リアンヌは静かな笑みを浮かべてヴァリマールを見つめ
「りあんぬカ。250年ト128日前ブリダナ。」
「何だって!?じゃあ目の前の人は……!」
「ほ、本物の”槍の聖女”という事になりますね……」
ヴァリマールの答えを聞いたリィンは驚き、エマは信じられない表情でリアンヌを見つめ
「馬鹿な……250年前の人物が何故まだ生きているのだ!?」
「もしかして異世界にいると言われている”神格者”と同じような存在だからでしょうか……?」
「しかもエレボニアの伝説の英雄が何故メンフィルに……」
「それに……何故貴女程の方が”結社”に属していたのですか!?」
ユーシスは驚きの表情で声をあげ、セレーネは戸惑いの表情で推測し、エリスは呆けた表情でリアンヌを見つめ、ラウラは厳しい表情でリアンヌを見つめて尋ねた。
「……―――それを貴女方に話す義理はありません。どうしても私の話を聞きたければ、”特務支援課”のように相応の”力”を示して見せなさい。」
「……ッ!」
「何という闘気じゃ……!」
「ア、アハハ……さすがは”槍の聖女”ですね〜。」
「伝承以上の”化物”じゃねえか……!」
「フフッ、さすがは伝説の”英雄”って所かな……!?」
「……その口ぶりだと”特務支援課”は貴女に勝ったの?」
全身から溢れ出る程の闘気を纏ったリアンヌに視線を向けられたラウラは息を呑み、ヴァンダイク学院長は驚き、トマス教官は冷や汗をかいて表情を引き攣らせ、マカロフ教官とアンゼリカは厳しい表情をし、フィーはリアンヌを警戒しながら尋ねた。
「ええ。彼らは私の兜を破壊した所か、私に膝をつかせました。」
「ええっ!?」
「ロ、ロイドさん達が”槍の聖女”である貴女に膝をつかせたというのですか!?」
「”特務支援課”……信じられない程実力をつけたみたいね……!」
「確か”特務支援課”はリィン君達よりちょっと上くらいの実力だって話だけど……」
「……彼らはリィン君達とも比べ物にならないくらいの修羅場を潜ってきたようだね……」
リアンヌの話を聞いたアリサとエマは驚き、サラ教官は真剣な表情で呟き、不安そうな表情をしているトワの言葉にジョルジュは重々しい様子を纏って答え
「―――ちなみにその中には貴方方の血縁者――――エリゼ・シュバルツァーも入っていますよ。」
「何だって!?エ、エリゼが!?」
「ね、姉様があの”槍の聖女”に勝利するなんて……」
「一体エリゼお姉様はクロスベルでどれ程の厳しい戦いを潜り抜けたのでしょう……?」
「……少なくても私達以上の厳しい戦いは経験していると思うわ。」
リアンヌの答えを聞いたリィンは驚き、エリスは呆け、セレーネの言葉にゲルドは静かな表情で答えた。
「――――お初にお目にかかりますわ、リアンヌ様。かつて”メンフィルの守護神”と称えられ、そしてリフィア皇女殿下の祖母であるシルフィア様の生まれ変わりである貴女に会えて光栄ですわ。」
するとその時シグルーンがリアンヌに会釈をして、リィン達にとって驚愕の事実を口にした。
レンちゃんに続いてまさかのリアンヌも登場ですww
説明 | ||
第520話 | ||
総閲覧数 | 閲覧ユーザー | 支援 |
2054 | 1870 | 2 |
コメント | ||
本郷 刃様 はい、ここでネタバレするのですww K'様 さ、さすがにリウイ×リアンヌは考えていないです、ハイ(汗)(sorano) そういえばリアンヌとリウイの関係ってどうなってるんですか?見た感じ一線を引いているようにも見えますが……リウイとのR-18が見たいなあ(チラッ(K') 出たな、超えられない壁(シルフィア)w そしてシグルーンがネタばらししちゃうのですかw(本郷 刃) |
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