真・恋姫†無双 時空を超えた刺客 破滅の未来と絡繰人間 |
絡繰人間7号の新たなる兵器である『殺気掌』…………
それを目の前にした一刀は悪戦苦闘を虐げられる
そして、絶体絶命の危機に見舞われたその時
2本の矢が窮地を救った!!!!
七節 ?弓兵の少女?
絡繰人間7号「グ…………ぬググ…………!!!」
絡繰人間7号は貫かれた両手を見てもだえ苦しむ
バチバチと音を立てて両手から放電されていく
機器音声「『殺気掌』の回路が損傷しました。
修復・復元・使用、伴に装置全体の損傷が激しく不可能の状態で、破壊された状況に等しいです。
別の手段で最大抹殺対象目標者である北郷一刀を抹殺して下さい。」
絡繰人間7号「くっ…………!!!!
『殺気掌』ガ破壊………だト…!!?」
一刀はその様子を見ていて、まずは
一刀「……………………はぁっ!!!」
フォン!!
ドカッ!!!
絡繰人間7号「ぐべラぁっ!!?」
絡繰人間7号の顔面にクリンヒットの蹴りをぶちかました
そして素早く離れる
一刀「……………一体誰が……?」
などと考えていると
絡繰人間7号「グゥぅぅぅ…………ムっ!!?」ピピピッ
シュンッ!!
絡繰人間7号が何かを捉えたと同時に目の前に
??R「はああぁぁぁっ!!!てぃっ!!!」
フォン!!
バキッ!!
絡繰人間7号「ごふェワぁっ!!?」
一刀「っ!!?」
突如、人間が現れ絡繰人間7号の顔面を蹴りつけ岩山へ吹き飛ばした
一刀「………………(見たところ、女性だな………)」
見事に着地した少女らしき人物は一刀の方へ振り向いて、素早く接近し
??R「大丈夫ですか!!?何処かお怪我などはしていませんかっ!!?」
一刀の様態を細かく聞き迫る
一刀「う、うん…………大丈夫だよ……………?」
そのあまりの迫り方により思わずどもり、疑問系となる
??R「本当ですか!!?
…………良かったぁ???………」
少女は途端にその場にへたり込む
一刀「…………………」
その様子を困惑した表情で見ていた一刀
だが、内心は
一刀「(…………………??
何処かで会ったような…………ないような…………??
でも、何だろう…………?誰かに面影があるんだよなぁ…………)」
少女の容姿は紫色の長髪で、翠のように髪を束ねている
年齢的には20歳前後で、身長は一刀より少しばかり低い
顔付きはまだ、あどけなさが残る童顔
慈しみがあるが情熱の紅蓮といった瞳に、首には十字架の白銀色のロザリオが掛けられている
服装も紫を中心とした物で、左肩には何の鳥かは不明だが、羽のような飾りがある
体のバランスを見ると胸がかなり大きい
桃香と愛紗の中間といったところだ
何よりも背中に背負っている銀を中心として装飾された立派な大弓
恐らく……と言うか、先程の発言で一刀の窮地を救ったのは紛れもなく彼女であろう
絡繰人間7号「グググ………
何者だ…………私ノ抹殺の邪魔ヲスる愚か者ハ……………?」
絡繰人間7号は崩れた岩山の間から、口元から流れる血と思われる赤い液体を拭いながら平然と立ち上がる
一刀「……………まだ立てんのかよ」
??R「っ!!!」
一刀はゆっくりと、少女は素早く構える
絡繰人間7号「貴様、何者だ………?」
??R「言うとでも思いますか!!?
貴方達の思い通りにはさせませんっ!!!絡繰人間!!!」
一刀「え?」
『絡繰人間』という言葉に2人は反応する
絡繰人間7号「ホォ………?『絡繰人間』と言ウ単語を知ってイルと言ウコとは、我々の情報下デ確認シテいる者ダナ………?」
絡繰人間7号はそう言うと左手で左耳の耳朶辺りを押して
絡繰人間7号「情報検索開始………
乱入者の特定分析に入る…………」
独り言のような事を言った
その時に絡繰人間7号の頭の中ではコンピュータのようなデータ解析が始まっていた
あらゆるデータという引き出しからこの少女の身元を確認する
??R「…………………」
だが
機器音声「検索終了。
この情報を元となる人物、該当者無し。
未確認の人物です。情報を更新して下さい。」
絡繰人間7号「ナ、何っ!!?該当者無しダト!!?」
あまりの出来事に驚きを隠せない絡繰人間7号
??R「(ホッ…………よかった……
確かに私は確認されてなかった)」
絡繰人間7号「クッ…………回路に異常ハ診ラレない……
とイウコとは本当二確認サれてイナイということカ………」
だが、直ぐ様冷静を取り戻す
絡繰人間7号「して、女よ………
一体何ノ因果がアッて北郷一刀の助太刀に入ル…………?」
??R「誰が言うもんですか!!!」
少女は弓に矢を装填して思いっきり引く
絡繰人間7号「ソウカ…………あくまデもコノ絡繰人間7号の邪魔ヲスルツモりナノだな?」
??R「クドいぞ、絡繰人間!!!
何度でも言うぞ!!!貴方達の好きにはさせない!!!」
凛として清々しく答える少女
絡繰人間7号「そうか、ナラ一切の手加減ハ無用ダナ……………?
私の邪魔をスルのなら貴様も北郷一刀と纏めテ抹殺シテやロウ…………」
そこでようやく一刀が割って入る
一刀「そうなるのはお前だけだ、絡繰人間!!!」
一刀と少女は横に並び
一刀「君は頭数に入れていいのか?」
??R「勿論です!!!」
一刀「そうか………分かった!!!
(名前を聞ける程、優勢じゃないな…………)」
一刀はキッと絡繰人間7号を睨みつけた
絡繰人間7号「フン…………戦闘能力値ガそれ程マデ高くナイ者が乱入シテきたトコロで状況は何モ変わらンゾ………………?」
一刀「そんな事ないさ…………一人増えただけで戦闘状況ってのはかなり変わるものだぜ!!!」
ゴオッッ!!
一刀は『龍走』をして高速で接近する
一刀「君は後ろから援護を頼む!!!」
??R「了解です!!!」
絡繰人間7号「援護ダト?笑わセテクレル……………」
絡繰人間7号は表情を零で聞き返す
一刀「動作と言語が矛盾してるぞ?
はああぁぁぁっ!!!」
フォン!!
フォン!!
フォン!!
フォン!!
一刀は激しい猛攻を仕掛けていく
絡繰人間7号「ムンっ!!!ふん!!!んんっ!!?」
絡繰人間7号は一刀の猛攻を躱したり、受け止めたりしていくのだが、何故か見切っているのにも関わらず数発の蹴りや拳が掠めたり直撃したりするのだ
絡繰人間7号「(妙だ……………何故奴ノ攻撃が当たルノだ?
そして何故、戦闘能力値が上昇シテイクのだ?)」
一刀「はああぁぁぁっ!!!」
フォン!!
フォン!!
フォン!!
フォン!!
絡繰人間7号「こ、コヤツまさか!!?ぐべラっ!!!」
又もや渾身の一撃を喰らい、その場に仰向けに倒れる絡繰人間7号
だが、ある事に気が付き、口元の液体を拭いながら思う
絡繰人間7号「(北郷一刀め………
コの闘いの間デ己を強くシテいる…………
科学的に稀二あるトイうが、マサカ目の前デ起こるトハ…………)」
一刀「どうした!!?お前の実力はそんなもんじゃないだろ!!!」
絡繰人間7号「ふン………当たリ前ダ…………」
絡繰人間7号は立ち上がり、一刀に向かって攻撃を仕掛ける
絡繰人間7号「ホォォぉぉぉぉっ!!!!」
一刀「はああぁぁぁっ!!!」
フォン!!
フォン!!
ドカッ!!!
フォン!!
フォン!!
バキッ!!
フォン!!
激しい攻撃の応酬の僅かな隙を見逃さなかった少女は
??R「っ!!!そこだ!!」
フォン!!
ザシュッ!!
絡繰人間7号「んぐっ!!?」
素早く矢を放ち、絡繰人間7号の肩を射抜く
怯んだところを一刀が
一刀「そこだっ!!!」
フォン!!
ドカッ!!!
絡繰人間7号「ガフっ!!?」
鳩尾を狙って正拳突きを放ち、派手に吹き飛ばす
一刀「援護ありがとう、助かったよ」
??R「い、いえ!!そんな………」
一刀は素直に礼を言うが
一刀「(凄い矢だな…………
本来普通の弓矢なら肩を射抜くどころか、直撃した瞬間矢が粉々になってしまう筈………
恐らく気を纏った矢だろうな………しかも絡繰人間に感知されづらい程の微弱な気を纏ってあの威力…………
気の扱いに熟練の技を感じる………)」
と、そこへ
絡繰人間7号「コザかシイぞ………」
??R「っ!!!」
崩れた岩から服がボロボロになりながら絡繰人間7号が立ち上がる
一刀「かなりの長期戦になりそうだな…………」
??R「……………流石は『初期初型(しょきしょがた)』……
もの凄く頑丈だわ……………」ボソッ
少女はボソッと何かを呟いた
一刀「ん?何か言った?」
一刀は頭に疑問符を浮かべ、キョトンとした表情で振り向く
??R「っ!!!い、い、いえ!!何でもないですよ!!?」
非常に慌てだす少女
一刀「??」
絡繰人間7号「コウナッたら、2人纏めテ爆死サセテやロウ………」
絡繰人間7号はそう言うと両手を前に突き出し、両腕をしっかりと伸ばす
??R「爆死?」
絡繰人間7号「『爆撃弾』発射用意!!!」
すると
ウィーン
一刀「いっ!!?」
絡繰人間7号の両腕から小型のミサイルらしき物が出現した
しかも
一刀「君!!!速く奴の標準から外れるんだ!!!」
??R「へ?」
一刀「(あの弾頭の形からして間違いなくRPG-7………ロケットランチャーだ!!!!
あんなもんこんな至近距離で喰らえば、粉々じゃ済まない!!!)」
一刀は『龍終』を鞘から引き抜き、構えて絡繰人間7号へと走り出す
絡繰人間7号「今更防ぐコトなどデキん……………『爆撃弾』、発射!!!!」
ゴオッッ!!
ゴオッッ!!
2つの爆撃弾がトンでもない速度で発射され、一刀と少女に目掛けて飛んでくる
一刀「くっ!!!『北郷流』っ!!!」
一刀は『龍終』を華麗に廻す
よくテレビなどで観るスローモーションのように、一刀が斬り裂く『龍終』は旋風を生み出し、2つの爆撃弾の軌道を反転させる
そして、爆撃弾は逆走して絡繰人間7号へ一直線
絡繰人間7号「な、な、な、な、ナニっ!!?」
ドッカアアァァァァンッ!!!!
ドッカアアァァァァンッ!!!!
一刀「………………『燕返(つばめがえし)』………!!!!」
一刀は綺麗にキメる
??R「おぉーーーーーーーー!!!!!!
お見事ですっ!!!素晴らしいですっ!!!」
少女は目をキラキラさせて一刀に拍手をする
一刀「まさかロケットランチャーを撃ってくるとはな…………
一体どんな仕組みになってんだ?」
一刀は鞘に『龍終』を収めながら疑問に思う
??R「………………っ!!?来ますよ!!!」
少女は一刀に呼び掛け、2人は構える
爆炎が立ち昇る中から絡繰人間7号が姿を現す
絡繰人間7号「マサカ爆撃弾を弾き返ストハナ…………
流石の私モ対応ガ遅れてシマったゾ?」
一刀「その割には随分と元気じゃねぇか…………全く軽口を叩くのは一人前だな………」
一刀は皮肉混じりに言う
絡繰人間7号「………………ダが、遂に『総合計損傷率』が3割に達してシマッタ……………
最早、手段を選ブ余裕ガナクナってしまったヨウだ………」
絡繰人間7号はそう言うと左手首辺りに右手を添える
一刀「……………まだ何か兵器らしき物があるのか…………」
絡繰人間7号「コウなレバ一刻の猶予モナイからな…………
私も貴様等程度に発動スル気はなかったノダだが………やムを得ん……」
??R「………………」
少女は得物を構えながら首を傾げる
絡繰人間7号「この私を本気二させたコトを後悔スるがイイ………」
絡繰人間7号は再び暗証番号を入力して、復唱しだした
絡繰人間7号「『暗証番号入力』………番号・『5604』、『7044』」
一刀「今度は何の兵器だ?」
一刀は半分呆れながら聞く
絡繰人間7号「フフフ…………」
絡繰人間7号は不気味に嗤う
すると
ギュォォッ!!
一刀「ん?」
??R「っ!!!」
絡繰人間7号「フフフ……………」
一刀「………………っ!!?」
一刀は目を擦って絡繰人間7号を凝視した
一刀「傷が………治っていく………?」
微かにだが、傷が治りだしているのだ
更には体が2周り程巨大化している
筋肉ムキムキのマッチョのようになっており、服もパッツンパッツンになっていた
??R「それだけじゃありません!!!
まさかこれは……………『制限解除(せいげんかいじょ)』!!?」
絡繰人間7号「ほぉ?ソレも知ってイタノか……………………………
フフフフフフ……………」
絡繰人間7号は不気味に嗤い続ける
一刀「『制限解除』?」
??R「絡繰人間は過剰な破壊を防止するように己の力を抑制させておく装置があるのです
ですが、悪戦苦闘を虐げられた時などにその装置を解除することができるのです
そうなってしまえば、戦闘能力値は今まで以上に跳ね上がり、トンでもない強さになります!!!」
一刀「……………リミッター解除ってことか………」
絡繰人間7号「更には今、『癒療再生装置(ゆりょうさいせいそうち)』を駆動サセタ
今、私が受けタ傷は時間ガ経つ毎に少しズツ回復シテいく」
一刀「『癒療』までできるのか…………
気の扱い方を熟知し過ぎだろ………どうなってんだ?」
流石の一刀もお手上げ状態だ
一刀「しかし参ったぞ……………このままじゃ」
一刀「『癒療』が使えるんじゃ、戦闘が終わらないじゃないか…………」
……終……
説明 | ||
絡繰人間7号との戦闘は更に激化していくなか、絡繰人間7号は新たなる兵器『殺気掌』を発動させた 接触すれば即死という危険極まりない兵器に一刀は苦戦を虐げられる そして絶体絶命と見舞われたその時、一刀に救いの矢が放たれた!!! |
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