英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 |
〜カレイジャス・ブリーフィングルーム〜
「お兄様!?」
「クレア!?それにレクターも!」
「トヴァル殿まで………!」
オリヴァルト皇子達の登場にアルフィン皇女やミリアム、ラウラは驚き
「よ、ご苦労だったみてーだな。」
「……お疲れ様です、皆さん。先日は騙すような事をしてしまい、申し訳ありませんでした。」
「……最悪の結果になっちまったが……まだ可能性は残っているぜ。」
レクター少尉は複雑そうな表情でリィン達を見回し、クレア大尉は申し訳なさそうな表情で頭を下げ、トヴァルは真剣な表情でリィン達を見回した。
「それって……」
「滅びに向かっているエレボニアの今の状況を何とかできる方法があるのか!?」
トヴァルの言葉に反応したエリオットは目を丸くし、ユーシスは信じられない表情で尋ね
「ゲルドさんが言っていた”希望の未来の可能性”ですか……」
「……一体どんな方法なのよ。」
エマは真剣な表情で考え込み、セリーヌは不思議そうな表情で尋ねた。
「―――既に皆さんもご存知かと思いますが私は昨日(さくじつ)プリネ姫の元に訪れ、皆さんに戦争回避条約の期間が切れた事を士官学院を奪還した日だけは教えないように嘆願し、それを受け入れて貰いました。――――そしてその後帰り際にプリネ姫にある”助言”をしてもらったのです。」
「え……プリネ姫がですか?」
「じょ、助言……?一体何の助言なのでしょうか?」
クレア大尉の話を聞いたエリスとマキアスは戸惑いの表情で尋ね
「それは勿論、エレボニアが”国”として生き延びる方法だよ。」
「クク、正直聞いたらマジで驚くぜ〜?」
オリヴァルト皇子が静かな表情で答え、レクター少尉は口元に笑みを浮かべた。
「ええっ!?そ、そんな方法があるんですか!?」
「……既に帝都まで制圧された上エレボニアの領土のほとんどが制圧されたのに、そんな方法があるとはとても思えないのだけど。」
「一体どのような起死回生の方法なのでしょう?」
「もったいぶらずに教えてよ〜!」
二人の答えを聞いたアリサは驚き、フィーとラウラは不思議そうな表情をし、ミリアムは興味ありげな表情でオリヴァルト皇子達を見つめて言った。
「フム……その前にいくつか確認したい事があってね。アルフィン、こんな状況になってしまったけど例の”救済条約”にあったリィン君との婚姻の件はまだ実行するつもりはあるかい?」
「え?はい、勿論ですわ。わたくしはリィンさん以外の殿方に嫁ぐつもりはありませんし、メンフィルにお父様達の”処分”を軽くしてもらう為に状況が落ち着いたらリィンさんに嫁ぐつもりでしたけど。」
「ええっ!?」
「姫様!?こんな時にも抜け駆けをするつもりだったのですか!?」
「あ〜、話が進まないから”そう言う事”に関してはあたし達の居ない所でやってちょうだい。」
オリヴァルト皇子の問いかけに答えたアルフィン皇女の答えを聞いたリィンは驚き、エリスはアルフィン皇女を睨み、その様子を見ていたその場にいる全員は冷や汗をかいて表情を引き攣らせた後、サラ教官が呆れた表情で制止した。
「そんで次はセレーネ。あんたは自分の保護者の”蒼黒の薔薇”からリィンと将来結婚する事は許して貰っているんだよな?」
「え?はい、勿論ですわ。」
レクター少尉に尋ねられたセレーネは不思議そうな表情で頷き
「それとリィン。お前さんが契約している異種族―――メサイアを今この場に呼んでくれないか?そいつに頼みたい事があるんだ。」
「え……メサイアをですか?わかりました。――――メサイア!!」
トヴァルに促されたリィンは不思議そうな表情をした後メサイアを召喚した。
「あの……私に頼みたい事とは一体……」
「メサイアさん。突然の頼み事で戸惑うと思いますが、リィンさんと婚約して頂けないでしょうか?」
戸惑いの表情をしているメサイアにクレア大尉は真剣な表情で尋ね
「え………」
「ク、クレア大尉!?突然何を……!?」
クレア大尉の頼みにメサイアが呆けている中、リィンは慌てた様子で尋ねた。
「え、えっと……アルフィン皇女殿下達にリィン君との婚約の件を確認していますけど、もしかしてそれがエレボニアが”国として生き延びる方法なのですか”?」
「おや……」
「へえ〜、中々鋭いじゃねえか。さすがは各方面から引っ張りだこの生徒会長だな。」
トワの質問を聞いたオリヴァルト皇子は目を丸くし、レクター少尉は興味ありげな表情でトワを見つめていた。
「ええっ!?リ、リィン達の結婚がですか!?」
「へえ?何だか面白い展開になってきたね♪」
「え、え〜っと……ちなみにプリネ君はクレア大尉にどういう助言をしたのですか?」
二人の答えを聞いたエリオットは驚き、アンゼリカは口元をニヤニヤさせ、ジョルジュは冷や汗をかいて表情を引き攣らせながら尋ねた。
「私の去り際にプリネ姫は私にこう助言なさいました。―――『エレボニアが例え多くの領地を失ってでも”国”として存続できる方法を探るのならば、リィンさんとアルフィン皇女、そしてセレーネとメサイアさん……この4人とリィンさんの”女運”が鍵となるかもしれません』、と。」
「プ、プリネがそんな事を!?」
「一体どういう意味なのだ……?」
クレア大尉の話を聞いたアリサは驚き、ラウラは考え込み
「フフ、ある意味リィンらしい方法よ。」
「その様子ではゲルドはどんな意味なのかわかっているのか?」
「もったいぶらずにボク達にも教えてよ〜!」
微笑みながら答えたゲルドの答えを聞いたガイウスは不思議そうな表情をし、ミリアムは頬を膨らませて指摘した。
「リィンの”女運”って言葉も引っかかるよね……」
「……先程殿下達にリィンとの婚約の件を聞いていたのと恐らく関係があると思うのだが…………」
「…………待てよ。――――リーヴェルト大尉、”クロスベル帝国”の今の皇帝は誰だ?」
フィーとマキアスが考えている中、何かに気付いたユーシスは驚きの表情でクレア大尉に尋ねた。
「現在のクロスベル皇帝は”六銃士”の”黄金の戦王”ヴァイスハイト・ツェリンダーと”紅き暴君”ギュランドロス・ヴァスガンです。」
「え……こ、皇帝が二人もいるのですか?」
「ギュランドロスさんがクロスベルの皇帝……」
「それにヴァイスハイトさんと言えば、メサイアさんの…………」
クレア大尉の話を聞いたエリスは戸惑い、ガイウスは呆け、セレーネはメサイアに視線を向け
「アハハ……生まれ変わっても皇帝へと成り上がるなんて、やっぱりお父様はお父様ですね……」
メサイアは苦笑していた。
「!!そうか……それなら、確かにエレボニアが国として生き延びる可能性が出て来たな……!」
「フフ、なるほど。まさにリィン君ならではの方法だね♪」
「ええ……普通ならありえませんが、その方法なら可能性が出てきましたね。」
その時何かに気付いたユーシスが目を見開いて声を上げ、アンゼリカは口元に笑みを浮かべ、ラウラは苦笑し
「え、えっと……?」
「フフ、どうやら三人もわかったようだね。」
三人の様子を見たアルフィン皇女は戸惑い、オリヴァルト皇子は静かな笑みを浮かべ
「だから、もったいぶらずにいい加減ボク達にも教えてよ〜!」
ミリアムが不満そうな表情で声を上げた。
「クク、いいぜ。その方法とはズバリ、リィンがアルフィン皇女殿下、セレーネ、メサイアの3人と結婚する事だ!」
「………………………」
そしてレクター少尉が答えるとその場は静寂に包みこまれ
「えええええええええええええええええええええええっ!?」
事情がわかっている一部の者達を除いて全員声を上げて驚いた!
今まで鬱だった空気をぶち壊すリィンの女運……ある意味恐ろしいですね(冷や汗)
説明 | ||
第524話 | ||
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コメント | ||
K'様&kanetosi様 そしてそのシリアスブレイクがリィンの女運というのがファルコム男主人公の天然の恐ろしさを顕している証拠ですねww 流星ハリマエ様 確かにねぇ?女神までもいますしねww ジン様 いや、意図してそんな人選にした訳じゃないですし、アリサ達ともちゃんと結婚しますよww 本郷 刃様 全く持ってその通りですねww(sorano) そろそろあの欝度100%の展開終わったと思って見に来たが・・・シリアス度ぶち壊してるなwww(kanetosi) てかよくよく考えるとアルフィンにセレーネ、メサイアはリィンに一切危害を加えてないから納得できる人選でもあるんですよね。(ジン) やっぱりリィンの意思と甲斐性で決まりですよねww(本郷 刃) 更に精霊王女に七大罪の魔神に最高位の古神が加われば更にリィンの地位も増すしね^^(ジン) まあ、ある意味王女ばかりだからな・・・もう誰が嫁でも驚かない(黄昏☆ハリマエ) 作品の空気が180度変わったwだがメサイアだけ結婚と言うのも不公平。一応他の使い魔にも結婚したいかだけは聞くべきなのでは(K') |
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