英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜
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〜鳳翼館〜

 

「はい。ナユタお祖父様(じいさま)とクレハお祖母様(おばあさま)は私やお母様にとって先祖に当たる方です。」

「せ、”先祖”ですか……?」

「それにエイドス様、御二方を高齢者のような扱いをしていますが……」

「まあ、どのくらい前の先祖かは知らないけど、エイドスにとっては高齢の親類になるのでしょうね。」

エイドスの説明を聞いたエリスは戸惑い、セレーネは冷や汗をかいてナユタとクレハを見つめ、セリーヌは静かな表情で呟いた。

 

「うぐっ!?エ、エイドスさん……!」

「はうっ!?何度も言っているように私達を年寄扱いしないでよ!?大体私達の場合は既に結婚した貴女と違って、恋人になってまだ1ヵ月くらいしか経っていないのよ!?」

「ク、クレハ様、落ち着いてなの〜!というか貴女もナユタとクレハ様の反応を楽しむ為に絶対わざと言ってるとしか思えないの!」

一方エイドスの言葉によってナユタと共にショックを受けたクレハは涙目でエイドスを睨み、クレハの様子を見て慌てていたノイはクレハと共にエイドスを睨み

「それに貴女、本当は何歳なのよ!?確かに私も相当生きているけど、貴女の方が私より実年齢が高いと思っているのだけど!?」

「うっ!?…………な、何の事ですか?私は24歳ですよ?」

更にクレハの指摘に対して表情を引き攣らせた後すぐに冷や汗を滝のように流しながらとぼけたエイドスや二人の会話内容の凄まじさにその場にいる全員は冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。

 

「ほう……まだ1ヵ月か。ちなみにナユタ君、”どこまで”進んだんだい♪」

「え……”進んだ”って何の事ですか?」

「お兄様、お下品ですわよ。」

「あたっ。」

興味ありげな表情で尋ねたオリヴァルト皇子の質問を聞いたナユタが不思議そうな表情をしている中、アルフィン皇女がどこからともなく取りだしたハリセンでオリヴァルト皇子の頭を叩き

「ギロッ。(やっと恋人同士になったのに一体いつになったら、私の”純潔”を貰ってくれるのよ、ナユタは。)

「相変わらず鈍感すぎなの、ナユタは。」

「ええっ!?何で二人ともそこで僕を責めているの!?」

ギロリと自分を睨むクレハと呆れた表情で自分を見つめるノイにナユタは慌てた。

 

「フフ、少なくても彼女の方はまだ純粋な”乙女”なんだろうねぇ?ロイドですら恋人同士になったエリィと”そんな関係”になるのに半年以上もかかったし。」

「え、えっと、”そんな関係”って事はまさかとは思いますが……」

「フフ、という事は今はマクダエル議長の孫娘は”乙女”じゃないって事だね♪」

「ア、アンちゃん!」

クレハを見つめて呟いたワジの言葉を聞いてある事を推測してしまったリィンは冷や汗をかいて表情を引き攣らせ、口元をニヤニヤさせるアンゼリカにトワは顔を真っ赤にして指摘し

「へぇ?そういう勝負だったらアリサ。貴女は特務支援課のサブリーダーに勝っているわよねぇ?確かリィンと”そんな関係”になったのが異世界での実習の時だったから、入学して4ヶ月くらいだしね♪」

「な、なななななな、何の事を言っているんですか、サラ教官!?」

「というかこんな公衆の面前で、とんでもない事を言わないで下さい!」

「まあ、サラだし。」

「ったく、よく今まで問題を起こさなかったな……」

アンゼリカのように口元をニヤニヤさせているサラ教官に見つめられたアリサが顔を真っ赤にして慌てている中、マキアスは呆れた表情で声をあげ、フィーはジト目で呟き、トヴァルは疲れた表情で呟いた。

 

「……兄様?先程の話について後で聞かせて頂きますからね?」

「その時は私もご一緒しますよ、エリスさん。士官学院の実習期間にそのような事をするなんて、先輩として色々と言いたい事がありますので。」

「リ、リィン君!全部終わった後のお説教は今まで以上にあるから覚悟していてね!」

「…………………」

「ア、アハハ……全てが終わって落ち着いてもお兄様の状況はしばらくは落ち着かなさそうですわね……」

「ですが、いくつかはリィンさんの自業自得な部分があるので仕方ないですね。」

(えっと……私の事も受け入れた時は、私は増やしても怒らないから頑張って、リィン……)

膨大な威圧を纏うエリスとクレア大尉に微笑まれ、顔を真っ赤にしたトワに睨まれたリィンが表情を青褪めさせて身体を震わせているのを見たセレーネとエマ、ゲルドは苦笑しながら見つめていた。

 

「アハハハハハハッ!まさにロイドと同じ状況―――いや、それ以上の状況だね♪」

「おい、ワジ。どさくさに紛れてとんでもない事をバラしてやるなや……リィン君まで誘爆しているやんか。」

「まあ、彼の場合は自業自得として、ロイドさんとエリィさんが一番悲惨ね………」

「クク、自分達の知らぬ間に自分達の関係が知らされた事を知った時、どんな反応をするだろうな。」

「……ヘミスフィア卿を止められなかった事、お許しください、エリィさん。」

腹を抱えて大声で笑うワジを見たケビンとルフィナは疲れた表情で溜息を吐き、セルナート総長は口元に笑みを浮かべ、リースは申し訳なさそうな表情で呟いた。

 

「フフ……そう言えばまだちゃんと名乗っていなかったわね。―――私の名はクレハ・レム・オルディーン。よろしくね。」

「私はクレハ様にお仕えしていてナユタの”相棒”のノイ・ステラディアなの!」

「ほえっ!?ボクの人形が動いて喋ってる〜!?」

クレハと共に自己紹介をしたノイをよく見て何かに気付いたミリアムは混乱し

「そ、そう言えばミリアムちゃんの部屋に目の前の方と非常に似た人形がありましたね……」

「だから私は人形じゃなくて本物の生きた存在なの〜!」

ミリアムの言葉を聞き、ある事に気付いたエマは驚きの表情でノイを見つめ、見つめられたノイは疲れた表情で声をあげ、その様子を見守っていた多くの人物達は冷や汗をかいて脱力した。

 

「ア、アハハ……未来ではノイの人形がたくさん売られていた事には驚いたよね。―――僕の名前はナユタ。ナユタ・ハーシェルです。よろしくお願いします。」

「へっ……”ハーシェル”だって!?」

「まさかとは思うが艦長代理までもが女神の一族なのか?」

「驚愕の事実だね。」

ナユタの自己紹介を聞いて何かに気付いたマキアスは驚き、ユーシスは信じられない表情で、フィーは興味ありげな表情でトワを見つめ

「ふええええええええっ!?ち、違うよ〜!?」

「フフ、なるほどね。トワの愛らしさは女神の血を引いている事も関係していたんだね♪」

慌てているトワをアンゼリカは口元に笑みを浮かべて見つめていた。

 

「アンちゃん!こんな時に変な事を言わないでよ〜!?」

「えっと……僕の名前に何かあるんですか?」

慌てた様子でアンゼリカに指摘しているトワの様子を見て冷や汗をかいたナユタはリィン達に尋ねた。

「フフ、そちらのトワ会長の本名は”トワ・ハーシェル”。会長のファミリーネームがそなたのファミリーネームと同じである事に我らは驚いているのだ。」

「ええっ!?」

「フフ、不思議な偶然ね。もしかしたら彼女も私達の遠い親戚かしら?」

「さすがにそれはないと思うの……」

ラウラの説明にナユタは驚き、微笑んでいるクレハにノイは疲れた表情で指摘し

「いやいや、”ブライト家”が遥か昔から今の時代まで存在し続けているのだから、もしかしたらそうかもしれないよ♪」

「うふふ、もしそうだとしたら素敵な事実ですわね♪」

「ひ、姫様。”素敵”どころではないと思うのですが……」

オリヴァルト皇子の意見に笑顔で頷いたアルフィン皇女にエリスは表情を引き攣らせて指摘した。

 

「フフ……―――そう言えばリィンさんが私に何かご用のようでしたが、一体何の為に皆さんが揃って、このユミルに訪れたのですか?」

「フム……”空の女神”の”威光”を頼りにしているような言い方だったが……」

微笑ましそうに見守っていたエイドスだったがある事を思い出すと不思議そうな表情でリィン達を見つめ、セルナート総長は真剣な表情でリィン達を見つめた。

「その、実は―――――」

そしてリィン達は空の女神であるエイドスを頼りにして、ユミルに訪ねて来た経緯を説明した。

 

説明
第561話
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コメント
匿名希望様 まあだからこそ何代も続いている事に誇りを持っているんでしょうね、エレボニア貴族達は 本郷 刃様 それはどうもすみませんw(sorano)
やはりノイの話にも触れられましたかw みっしーがなかったのはちょっと残念w(本郷 刃)
何千年も続く名字、よほどの王家でもなければ途切れてますね。でたまたま名乗られた程度でしょうね。後依頼について、未来が決まってるので強制イベントなのでいくら説教じみたこと言っても関係ありませんから。(匿名希望)
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