真・恋姫無双 別たれし御遣い 第二十四話
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〜一刀視点〜

俺達が襄陽を目視できる地点に来た時、既に日が傾いていた

今日は此処で野営をして、明日攻める事にした

夜襲の危険もあるが、そうなったら寧ろ好都合

此方の兵数と彼方の兵数が互角な以上、籠城できる彼方の方が有利なのは明白

夜襲部隊を撃退して、彼方の兵力を削れれば僥倖だ

 

陣を構えて、軍議が開かれた

「さて、襄陽に到着したが流石に無策では落とせないだろう」

「はい 城攻めの時は守備側より3倍の兵力が必要と言われています

 しかし今回は、ほぼ同数

 正攻法では、勝ち目は有りません」

「関羽は結構精神面が未熟な所があるから、挑発したら出てこないかな?」

「それも一案だな

 だが、それだけで無くもう一押し欲しいな」

「雪蓮も厳しい試練を孫権に与えたもんだ」

決定的な案が出ずに、時間が過ぎて行った

そんな時、周辺を偵察と警戒に出ていた明命と思春が戻って来た

「失礼します

 報告なのですが、我々の後方に向かって5千程の敵兵が移動していました

 しかし、夜襲を掛けるような感じではありませんでした」

これを聞いて、静里と氷雨の顔つきが変わった

「夜襲じゃないと云う事は敵の目的は〜〜〜」

「他に考えられないわ

 それならば、打つ手はあります」

二人の主導で作戦が構築されていき、その作戦が決定した

「明朝、襄陽を攻める

 作戦は今説明したとおりだ

 各人、奮闘せよ!」

「御意」

孫権が場を締めて、軍議が終了した

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〜鞘華視点〜

寝付けなかった

明日の事を考えれば、早く休むべきだ

しかし、その明日の事を考えると眠れない

外に出てみる

一君の天幕の方を伺ってしまうが、流石にこんな夜更けに女の方から訪ねて行く訳にはいかない

男の方からなら良いって訳でも無いけど

 

少し歩いていると、驚いた事に一君と会った

「一君、どうしたの?」

「寝付けなくてね 鞘姉は?」

「同じような物よ」

そこで会話は途切れた

並んで空を見上げる

言葉は無くても会話をしている

「明日、無事乗り切ろう」

「そこまで危険な策でも無いでしょう

 戦だから危険が有るのは当たり前、そんな程度でしょ」

私が微笑むと、一君も微笑み返した

「お休みなさい、一君」

「お休み 鞘姉」

そう言って各々の天幕に戻る

もう、眠れそうね

 

〜一刀視点〜

鞘姉と別れて、自分の天幕に戻る途中で孫権に出会った

「一言だけ言いたい事が有る

 貴様に真名を預けてないが、信用していない訳では無い

 それだけだ」

そう言って、孫権は自分の天幕に戻って行った

気にしてくれたのかな

俺も自分の天幕に戻る

もう、眠れそうだ

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翌日、襄陽に進軍する

ある程度、接近した所で進軍を止める

「一刀、頼むぞ」

 

俺は単騎で襄陽に接近する

「襄陽に籠城している関羽に告げる

 その城から出て来て、我等と雌雄を決する気は無いか!」

返答は無い 当たり前だ

「そうか、水関では威勢の良い事を言っていたが、所詮は虎の威を借る狐

 連合軍と云う後ろ盾が無ければ、怖くて何も出来ぬか!」

水関での挑発の仕返しとばかりに、挑発しまくる

城門の上では、関羽が呪い殺さんばかりの形相で睨んでいる

「そうそう、水関で思い出したがお主は一騎打ちで私に負けていたな

 あの時は義妹の張飛に助けてもらったが今回は居ないのか

 それでは、怖くて出て来れぬのも致し方無いか

 そんな臆病者をが城の守将とはな 笑わせる

 急いで劉備の元に行き、匿ってもらうが良い」

徹底的に挑発して戻る

これで、どう出るかな

 

「伝令、後方から敵の部隊が突撃してきました」

 

〜愛紗視点〜

「おのれ〜」

「愛紗さん、落ち着いてください〜」

北郷の挑発で、完全に頭に血が昇っていた

雛里が制止し、また雛里の策が無かったら飛び出していたかもしれない

それ程、あの北郷の言葉は我慢できるものでは無かった

我慢に我慢を重ねて、やっとその時が来た

「味方の伏兵が敵に突撃を仕掛けました」

「よし、我等も出るぞ!」

これが雛里の考えた策

夜間の内に、伏兵となる部隊を敵の後方に回り込ませて置く

その伏兵が敵に突撃して、敵が混乱した所に城の主戦力も突撃する

「私の武を穢した事、後悔するが良い!」

私は呉軍に突撃を仕掛けた

 

〜雛里視点〜

本当はこんな稚拙な策は献策したく無かった

でも、愛紗さんを籠城だけでは納得させられ無かった

納得させるのが軍師の役目なのに・・・

更に、情報では彼方には静里ちゃんと氷雨ちゃんがいるらしい

二人が同行しているかは分からないが、二人ならこの策を読んでいるかもしれない

どうか、この心配が杞憂で有りますように

軍師にあるまじき行動だけど、祈らずにいられなかった

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〜あとがき〜

 

今回は前半部分だけです

後半は次回に

 

愛紗を貶める気は無いのですが、魏・呉両ルートを見る限り精神面の未熟さは否めません

それに華雄程では無くても、猪的な気性でもあります

 

雛里は気弱過ぎるので、愛紗を止め切れないでしょう

 

更新はゆっくりになるかもしれませんが続けるつもりです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
襄陽攻略戦@
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コメント
長沙を何のために開けてたの。まさか本当にただ余計な血を流さないためじゃないよね?愛紗とて、理を持って諭されれば受け入れる度量位あるというのが原作設定だが……自分達を特別視してる段階では無理かな。武官筆頭ならまず戦争行為に走ろうとする主君を真っ先に諌めろよとは言いたい。それだけでも大分、変わると思う。(Jack Tlam)
上から目線と言うか、王族という生まれ故にそれ以外の接し方を知らない可能性はある。拘る性質も強いし、故に嫉妬心も独占欲も強い。同じように拘る性質で嫉妬心や独占欲の強い愛紗もまた相手には上から目線で高圧的……詠も然り、桂花も然り……全員外交で失敗するタイプだな……。(Jack Tlam)
まあ所詮経験不足の所もあるし、脳筋猪な愛紗が聞く耳持たないしね。愛紗の首は容易く取れるな。しかし蓮華の上から目線は何とかならんのか?(西湘カモメ)
対呉の前線である長沙に防衛の為の戦力を殆ど置いていない時点で呉軍の侵攻が来るのは解り切っているのにこの程度の作戦すら立てられず、愛紗にやりがいのある仕事をさせる事で暴走を抑える事も思い付かない臥龍と鳳雛。果たして軍師として存在する意味があるんでしょうか?(h995)
あえて長沙を空き城にした上に民には抵抗しない様に伝える事で領地の奥深くまで敵軍を引き込み、最初から城から出して大きく迂回させた愛紗が補給線を遮断、士気が下がり切った所で密かに益州から出陣していた蜀の全軍を使って包囲、降服勧告の後に殲滅する。(h995)
自分(オリ主)達の所に来れば、十分に鍛えて統率された兵士達が居て一刀や桃香達の所とは違って関羽の好きな事が出来るとか、なんたらかんたら言われて・・・・・一刀や桃香に『もう、一緒にやって行けません』等と何の努力も行動も起こさずに巫山戯た事を抜かした上で、出奔する旨を伝えた後オリ主陣営で活躍していく展開がマジ腹が立つ!(劉邦柾棟)
恋姫アンチ系作品の「愛紗」は、精神面が未熟過ぎて平気で一刀や桃香達を裏切ったり貶したりするから大嫌い。 自分が『主』として信じた一刀や桃香を立派な『君主』にする事をせず、オリ主の言葉を鵜呑みにして一刀や桃香に対して逆ギレしてオリ主陣営に行くとかするからマジで最悪だよ。(劉邦柾棟)
愛紗が未熟なせいで雛里も策とも呼べないようなものしかできなかったんだな^^;ばれとるしw(nao)
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真・恋姫無双 北郷一刀 北郷鞘華 蓮華 愛紗 

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