真・恋姫†無双魏√EDアナザー 外史の統一者2-3
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実力の違いなど痛いほどに知っている。初撃をいなされてからはひたすら防御一辺倒になってしま

 

ったのだから。

 

「なんやなんや!威勢がよかったのは最初だけかいな!」

 

そういいつつ振るわれる飛龍偃月刀それを俺はひたすらに受け流す

 

右からのなぎ払い、刀を斜めにして軌道を逸らす

 

逸らした先から降ってくる偃月刀の切っ先、横に飛びのいてかわす

 

そこへ再び偃月刀でのなぎ払い、刀で受けるにも間に合わないので(間に合え!)願いながらのバ

 

ックステップでギリギリのところで回避に成功した。

 

「ようよけるなぁ・・・」

 

「あはは・・・それほどでも」

 

すこしの感嘆に乾いた笑いとそれに伴う苦い一言しか返せない。

 

幾ら打ち合えているように見えてもそこはどう考えても彼女が思いっきり手加減していてくれてる

 

からに過ぎないのだから。

 

「本当に訓練みたいですね・・・」

 

漏れた言葉に

 

「何でそう思うん?」

 

「・・・貴女が本気でかかってきたら俺は初撃ないし二撃目でやられてますから・・」

 

「あっはっは・・・そうかもなぁ・・・見た感じ受けのほうはそこそこやけど・・・体が早さに付

 

いてこられてへんわ。次は攻めも見ようか?さぁ、きい」

 

その余裕に、俺は持っている刀を左手の片手持ち、それもバックハンドに持ち替えた。

 

「?なんや?みたところあんたの武器はそんな使い方や無い気がするんやけど?」

 

彼女は正しい、刀をこう持つなんて俺だって習ったことが無い・・・かつてはだが

 

「一撃・・・何とか入れたいなと思いましてね、では・・・いきます!」

 

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そう宣言して左手の刀を彼女めがけて真横に薙ぐように振るう

 

「あかんわそれ、よける必要も無いやん」

 

彼女は振るわれたその刀を、偃月刀を縦に構え受けとめた・・・受けてもらえた

 

「ッシ!」

 

「んな!」

 

彼女が受けた瞬間に飛び込みざまに右の拳を彼女の顔めがけ振るう

 

「っちぃ!」

 

彼女はそれを視界にいれ、その拳を払うように『上段に』偃月刀を振るった。

 

そして振るわれた偃月刀は何も薙ぐことが無く素通り、それどころか彼女の視界からは拳はおろか

 

一刀の姿も消え失せ・・・「っは!」しゃがみ込んだ体勢から蹴りが放たれていた。

 

(当たれ!)正直ここまでの流れは何度か前の世界で自分を隊長と敬愛してくれていた人に教わっ

 

ていた方法、彼女の敵の懐に飛び込む技術、その模倣。しかし

 

「っとと〜・・・ふぅ今のは少し危なかったわ」

 

彼女はその蹴りをバックステップすることなく、体の捻りと足の運びだけでかわしてしまった。

 

「・・・あはは、あれで当たらないか・・・」

 

「流石に今のは危なかったんよ?危なく一撃貰うところやったしな?肝が冷えたわ〜」

 

彼女はそれでも嬉しそうに。

 

「けどまぁ、今のとかが出来るんやったらいいなぁ、ウチはかわせたけど二流どころやったら今の

 

でほぼ確実に一撃は与えられると思うで?」

 

(戦っている最中なのにその相手を褒めるところとか、霞らしいなぁ)そう思い微苦笑

 

「なんや?笑うてる暇があったらかかってきいや。今のはあんたが・・・一刀がウチに一撃くれよ

 

うとした奇策・・・なら次は正攻法できい」

 

名を呼ばれたことを少しどころではなく嬉しく思いながら、刀を両手持ちにし直し青眼に構え直

 

す。

 

「それじゃあまぁ・・・お言葉に甘えて・・っは!」

 

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なるべく気合を入れるように声を出して刀を振るう。

 

袈裟に掛けて、横に薙ぎ、大振りはしないように心がけながら速さを意識して振るう。

 

当然の如く、その全てが受けられる、かわすことも無く受け止められる。

 

「なんや?これが限界かいな?」

 

そう挑発した彼女に対して力を強く入れた胴を放つ、当然止められる、そこへ下がりながら面を打

 

つように刀を返して振るうも

 

「甘いで!」

 

その面打ちは偃月刀に払われ・・・(だよなぁ・・・)それを当然の如く思いながら、彼女の武器

 

を持っている腕めがけて刀を振るい

 

「ちょ!」

 

彼女はその篭手打ちを少し慌てて捌き、ふと視線を空いた横腹(胴)にやってから青眼に構え直し

 

「っけぇ!」

 

彼女の胸の中心を狙って突きを放った。

 

「っ!」

 

その突きの当たった感触は・・手に伝わることも無く、彼女は偃月刀の柄の部分で逸らしていた。

 

「や〜・・・今のはびっくりしたわ、ええ突きやったよ?それまで腕への攻撃と突きをしなかった

 

理由は今のに賭けてたってことでええんよね?」

 

そう彼女は嬉しそうに、どこまでも楽しそうに

 

「うん、ウチはあんたのこと認めたる、その証拠代わりやけどな一刀」

 

そう区切り

 

「ウチは、姓は張、名は遼、字は文遠・・・真名は霞や、これからは霞でええよ」

 

そう満面の笑みで真名を預けてくれた。

 

「ありがとう、霞。」

 

「ん・・・それとな一刀・・・」

 

彼女の不穏をどこかに感じながら

 

「ええもんも見せたる・・・これがウチの本当の一撃や!」

 

そう宣言した彼女の偃月刀から繰り出された一撃は、避ける動作すら出来ずに・・・俺の顔の真横

 

を通過し、彼女はいつの間にかもとの構えへと戻っていった。

 

「どや!この神速の一撃が今度から味方なんや、頼もしいやろ!・・・それと華雄!あんたは今の戦

 

いぶりを見てどうすんのや?」

 

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戦ってる最中何かを試すかのように見つめていた華雄さんに霞が問う。

 

「ん、そうだな。まだ伸びしろもあるようだしいいのではないか?力と力の押し合いにはならなか

 

ったのが少しだけ残念な気もするがそれがそいつの戦い方なら言うべきことではないしな・・・皆

 

が認めて私だけが認めない理由もあるまい。」

 

そうして華雄さんが此方に近づき耳元で

 

「私の真名は千影だ・・・これからよろしく頼むぞ、一刀」

 

そう囁いた。

 

「私はあまり真名を呼ばれるのが好きで無くてな・・・張遼が真名で呼ばないのもそれが理由だ。

 

だから特別な時以外では真名で呼ばずに華雄と呼んでくれ。ではよろしく頼むぞ、北郷一刀」

 

こうして月の元で出会った4人全ての真名を預かるに至った。

 

(月・・・詠・・・霞・・・千影・・・)大事にその名を心の中で呟いて。

 

「じゃあ・・・これからよろしくね、月、詠、霞、華雄!」

 

出来るだけの笑顔を称えて見せた。

 

その後、月にはある程度戦えることを褒められ、尊敬されて少しいい気になっていたのだが。

 

「あんたがそれくらい戦えるなら・・・霞!」

 

「なんや?」

 

「一刀を武官として扱うことは出来ると思う?」

 

「まぁ兵の統率が出来るかどうかやけど・・・天の御使いなんて肩書きもあるしいけるんとちゃう

 

か?武力のほうで言えば兵卒程度なら一騎打ちじゃあ相手にならん程度はあると思うし。問題は無

 

いと思うけど・・・あとは率いる兵から信頼を得られるかどうかやね。」

 

「そう・・・一刀!あんたはこれから武官兼文官として働いてもらうからそのつもりでね!

 

とりあえずは今日は少し疲れたでしょう?明日から働いてもらうからそのつもりでね。それから貴

 

方のことは天の御使いが董卓の元に降り立ったと街に噂を流す位はするから、ちょっと面倒になる

 

かもしれないけれどそれは覚悟してね!」

 

そう言い放たれこれから来る多忙な生活をイメージして・・・苦笑を浮かべた

 

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−あとがき−

 

とりあえずやりたいことはやりきった(ナニ

 

元々の話の展開で4話以内にメイン4人の(後に追加されますが)真名を預かるところまでいきたか

 

ったんですよね。なんとかいけました。

 

さて、初の戦闘描写(一騎打ち編)でしたが・・・おかしなところはなかったでしょうか。

 

ちなみに一刀君がいい勝負できたのは霞があくまで実力を推し量るために様子見をしていたからで

 

すね。実際沙和クラスならよほど上手くいって霞に一撃入れられるかどうかという感じで見ていま

 

すので。おかしいな?と思ったことがあれば教えてくださいm_ _m

 

次に華雄さんの真名ですが6つあった候補の中から厳選なる審査(ダーツ投げw)の結果千影と名

 

乗ってもらうことになりました。・・・変じゃない!変じゃないよね!?

 

さてそんな具合で・・・結構コメントで大長編になりそうだけど平気なの?っという声を聞きます

 

が・・・私今大学4年でして・・・えぇ就活も無事に終わり暇を持て余しているわけです。なのでそ

 

こそこのペースで書けているとは思うので何とか終わるところまで走っていけると思います。これ

 

だけの方に見ていただいているという時点でモチベーションの上がり方も半端無いですからw(ナニ

 

さて、ここまでは大事な真名の受け渡しということでかなりもっさり進みましたが・・・

 

ごめんなさい、たぶんもっさり進み続けていくと思います(ぁ

 

いやですね、言い訳をしますとこの霞との一騎打ちもやりたいことつめたらこうなっちゃった(ペ

 

ージ数的な意味で)わけでして・・・まぁ・・うん、すみません。

 

さて・・・大体今回はこんなところですね。では次のお話で!

 

PS:コメント、支援などしていただいた方々本当にありがとうございます。なんか無性に嬉しくな

 

っちゃいましたw これからも誤字報告から感想、質問などお待ちしています。

 

 

説明
どんどん書きます、第四話(2−3)です。今回はとの一騎打ちの話と真名を受け取る話までです。ちょっと短くてごめんなさい?それではお楽しみいただければ幸いです。
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コメント
キャラと合って無いから華雄本人も嫌いだと思えば万事うまくいくな。(zerueru1)
千影……まあ華雄に合ってるんじゃないかな。全然変じゃないよ。(ロックオン)
武官兼文官ってめっちゃ大変じゃん(劉趙)
華雄の真名が千影ってキャラと合ってないっす(VVV計画の被験者)
^^(零壱式軽対選手誘導弾)
ほほう、華雄の真名は千影か・・・いいでしね^^(零壱式軽対選手誘導弾)
XOP様:修正いたしました。(sion)
斜めにして軌道逸らす→軌道を逸らす:青眼の件失礼いたしました(XOP)
XOP様:一応間違っている書き方ではないのですよ。辞書でも調べました。個人的に好きな書き方でもありますw(sion)
青眼に→正眼に:二箇所ありました(XOP)
ダーツで綺麗な真名をありがとう!(りばーす)
千影ですか。良い真名ですね♪(温泉まんじゅう)
いい真名ですね。華雄、これからどんどん活躍してほしいですね。(ブックマン)
masterVEKKY様:華雄が真名を教えた際に、あまり呼ばれるのが好きじゃないと言い、それを一刀が尊重したために真名で呼んでおりません。(sion)
まて、千影って真名を教えられてるのになんで華雄って呼んでるんだ(masterVEKKY)
これは良い真名が付きましたな^^w さて、この後の展開に期待です^^w(Poussiere)
華雄の真名の他の候補が気になりますw僕も華雄の話を書く時のために真名を考えねば・・・・(komanari)
厳正な審査のおかげで華雄にいい真名が付きましたねwwwww(フィル)
一刀の強さが可もなく不可もない良い所で収まってると思います。続きに期待します^^(タンデム)
華雄の真名は千影か……いいですねぇw華雄の真名があまり知られないのはそのためか! 次回も期待してますw(混沌)
ダーツ投げ…にしては何とも違和感のない絶妙な真名になりましたね。ふむ…続きを楽しみに待たせていただきます。(タタリ大佐)
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