魔法少女リリカルなのは -The Destiny Nomad- RE: |
素に銀と鉄 礎に石と契約の大公
(祖には我が大師シュバインオーグ)
降り立つ風には壁を 四方の門を閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ
((閉じよ|みたせ))((閉じよ|みたせ))((閉じよ|みたせ))((閉じよ|みたせ))((閉じよ|みたせ))
繰り返すつどに五度
ただ、満たされる刻を破却する
-----------((Anfang|セット))
-------------------告げる
汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に
聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ
誓いを此処に
我が常世総ての善と成る者
我が常世総ての悪を敷く者
(・・・・・・・・・・・・。)
汝三大の言霊を纏う七天
抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ
刻は悪戯をする。
出会うことの無い筈の少年達。
出会うことの無い戦士たち。
刻と時代。そして、それぞれの理想、願い。
いくつもの思惑が交錯する世界で
今、少年たちは出会う。
= 海鳴市 上空 約500メートル=
人に明るさを与える太陽の光は沈み、月の輝きが世界を照らす。
その刻、海鳴の街の上空に僅かではあるが、異質な気配。そしてそれによる波紋が広がった。
空間を歪め、空を漂う雲を揺らめかせた波紋は僅かな時間に消え、そこからは異質な気配はもう現れなかった。
その代わり、と言っては難ではあるが、ある『((者|・))』が暗い空に姿を現したのだ。
「なんでさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!」
空から真っ逆さまに落ちている最中ではあったが。
(待て待て待て!!なんでイキナリ空から落ちているんだ、オレ!?)
突然の事に戸惑う人物はまだ幼く。少年ではあるが、どこか一般の子とは違う気配を出していた。
しかし、一度本心を出せば他の少年少女と何ら代わりは無い。
優しく、熱く、そして不器用な性格。それが彼だ。
(くそっ・・・取り合えず、先ずはこの状況をどうにかしないと!!)
兎も角、今はこの落下している自分をどうにかしないといけない。
そう思い、行動に出た少年は安物のズボンのポケットの中に入れていた一つの宝石のような物を取り出す。
見た目ただの宝石だと思われるが、実は中には膨大な機器が詰まったデバイスなのだ。
「イルシオン、SetUp!!」
『yes my Master』
少年がデバイスの名『イルシオン』を叫ぶと宝石が小さく輝くと共に彼の声に答える。
答えたイルシオンは自身から光を発し、更にその光が電子的リングを少年の周りに形成。やがてリングが光ると共に少年の身体が光だし先ほどまで着用していた服から、赤く動きやすそうな礼装へと変化。
やがて姿が赤い礼装に成るとリングは消滅し、少年は四方八方に回っていた身体を地面へと向けた。
もう距離はあまり無い。
僅かな時間でどうやってこの窮地を乗り切るか。
思考が安定しない中、少年はこれしかないと、利き手の右手を前に出し力を込めた。
「ッ・・・魔力集中・・・形成・・・」
右手に力が集まる。やがて手のひらが熱くなり、そこに不思議な光が収束されていく。
集まった光は丸い球状から姿を変え、華の輪にへと姿を変えていく。
本来守りの技ではあるが、使い方を変えれば足場ぐらいにはなる。
「((熾天覆う|ロー))・・・・・・!」
次の瞬間。
少年は地面にへと落下し、その場に爆発に似た轟音が鳴り響く。
地上約500メートルからの落下。常人ならタダでは絶対に済まない。
なのだが・・・
「いっつつつ・・・」
少年は無事だった。しかも傷という傷は何一つついておらず、彼の身体には腕が少しつった感覚だけという無傷に等しい状態だったのだ。
だが、色々と無理をしたのだろう。少年は倒れた状態で立ち上がるのに苦労していた。
「はぁ・・・取り合えず、無事に着地したか・・・」
ゆっくりと身体を起こし立ち上がった少年は礼装についたホコリを払うと膝に力を入れて体に不調が無いかを確かめる。
どうやら特に異常は無いらしい。
「いったいどうして、俺は空から・・・」
少年はそう言って自分がどうして空の上から落ちてきたのかと思い、空を見上げる。
以前にも似たような事が何度もあったりやらされたりとしたが、今回ばかりはどうしてこうなったのか理由が掴めない。自分が何か悪戯をした訳ではないし、そんな事になった理由は・・・
「・・・まさか・・・なぁ・・・」
あるにはある。
しかもつい先ほどまで彼が行っていたので、不思議とそれが原因ではないのかと確証しかもてなかった。
直前にやっていた事が事なので彼も頭の中ではそれなのではないかと思いつつも、流石にそれだけではどうなのかと脳内で議論を繰り返す。
だが問題はそれだけではない。
少年は落下の原因を後にして先ずは、自分が一体何処にいるのか。
思えば少年の居る場所は四方が森で、夜の時間だからか辺りは一面暗闇の状態で自分の周り数メートルのみしか見えない。
自分の落下した場所が森というのは理解したが、その周辺がどうなっているのか。それがまだ分からなかったが、唯一つ、可能性としてある場所の近くではないのかと少年は考える。
(落下中、一瞬だけど街が見えた。ちゃんとは見れなかったけど、アレは・・・)
思い当たる場所だ。
そう言いかけた刹那、少年は肌から気配を感じ取る。
「ッ!」
「気づかれたか」
『の様ですね』
「・・・子供?」
その気配を発していた人物。それは彼同様、年端も行かない少年だった。
ブラウンの髪と黒い瞳。目つきは歳にも寄らずかなり悪いほうだ。
そして、彼の服はどう見ても一般人の、子供の服とは思えなかった。
彼同様に赤を基調とした上着と中には黒い服が見える。
善よりも悪をイメージさせる服装を纏う少年。
誰の目から見ても善人ではないだろう。
「・・・テメェにだけは言われたくねぇな」
『同属嫌悪ですか』
「あんな無個性と一緒にすんな」
「む、無個性・・・」
相手の少年は彼が地味に気にしていた言葉を彼に浴びせ、否定する。
流石に彼ほど個性なしとは自身でも思っていなかったのだろう。
しかし言われた方はかなりメンタルにきており、表情が歪んでいた。
出来れば言われたくない。というか思いたくも無い。無個性とは酷い言い方だ。
「で。その無個性のテメェは一体何者だ。後どうしてバンジーなんぞしてきた」
「バンジーはしてないが、俺も色々とわからなくて・・・気づいたら落ちてた・・・」
『気づいたら・・・ですか。訳アリのようですね』
「・・・問題児だな、コリャ」
「問題児って、俺は何もしてないぞ」
「はいはい。わーってるって。けど、タダで済むなんてテメェも思っちゃいねぇんだろ?」
「・・・・・・。」
確かに。このまま流れ解散という訳にも行くはずがない。自分は此処が何処なのか。どうしてこうなったのか、まだ知らないのだ。
相手の少年はボサボサの頭を掻き、当然の事を言う。
・・・思えば彼は自分を見ていた。なら、彼はこの辺りについて知っているのではないか。
なら。答えは一つだ。
「・・・分かってる。大人しく従うさ」
「・・・あんまそう言うこと簡単に言うなよ。俺は零人。岡本零人」
『パートナーデバイスのイクスです』
「俺は士郎。衛宮士郎。魔導師であり・・・魔術師だ」
蒼を持つ少年と正義を抱く少年。
本来ある筈のない、語られない物語が、今。
「・・・さて。この一連。貴方はどう見る?」
「さぁ。けど、僕が此処に((存在|い))るんだ。もう少し様子を見るべきだと思うよ」
「貴方の友に会う為?」
「ああ。彼も来ている。この世界、この事象に
そうだろ?(・・・)」
説明 | ||
昔書いた、げんぶさんとのコラボのリメイクです。 知識がある程度ついたので取り合えずやってみようかと。 |
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コメント | ||
それは言わない約束でしょ?お父つぁん・・・かな?〈〈↓のげんぶのコメ(黒鉄 刃) 爺さんじゃないんですから・・・(Blaz) |
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