真・恋姫無双〜項羽伝〜三国編
[全5ページ]
-1ページ-

第四章 拠点 集いし三羽の烏 (後編)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

凪が恋との鍛錬で怪我をして五日の時が経った

 

その間、凪は怪我の治療のため部屋で安静にするように言われていた

 

凪の怪我が安定してきて、看病を誰にするかと話していた時に以外にも思春が名乗り出て三日前から凪の看病をしていたのであった

 

思春「おい凪、服を脱げ。包帯を変えるついでに体を拭く」

 

思春は急に部屋に入ってきたかと思うと徐にそう言って、持ってきた桶に綺麗な布をつけだしたのであった

 

凪「・・・・・なあ思春、お前何か変なものでも食べたのか?」

 

思春「如何した急に?鳩が豆鉄砲を喰らったような顔で変な事を言いだして・・・・それより速く服を脱げ。そうしないと拭えないだろうが」

 

思春は凪の服を掴み無理やり脱がそうとし出したのであった

 

凪「うわ!!何をする思春!自分で脱げる!だから、変な所を触るな」

 

凪は顔を少し赤くさせながら怪我の部分を庇いながらゆっくりと上半身の服を脱ぎだし

 

凪「それでだ、思春どうしてお前が私の看病を毎日しているのだ?聞くとお前から名乗り出したそうだが・・・・」

 

思春「ふん、お前が怪我などをしたせいで私にお前の分の仕事が回ってきて困っているから早く治してもらうためにも私がこうして看病してやっているのだ」

 

思春は凪の背中を拭きながら何処かおかしな言い訳を話していた

 

それは、何だかんだでお互い認め合っていて、よい好敵手である凪の事を心配していると言うのが恥ずかしかったからである

 

凪「そうか・・・お前に迷惑をかけるとは私も焼きが回ったな」

 

思春「いつもの事だろう、お前が仕損じた事を私が補うのは・・・・・それより一体どうしたのだ?お前らしくなく自分の非を認めるなどとわ」

 

凪「・・・・少しな・・・私も考えたいことがあるんだ」

 

思春「・・・・あまり一人で抱え込むなよ。それでもお前はいつも一人でやろうとしているのだからな」

 

凪「・・・・」

 

凪は思春からそんな言葉が出たことに驚いていた。今まで思春が自分の事を心配する言葉など一度も言われた事がなかったからである

 

いつも自分と思春でどちらが一刀様の役に立ったかや、今日はこれが出来るようになった、あれをしてきたなど己の自慢をして競い合った言葉しかしてこなかったからである

 

思春「如何した、急に黙って」

 

凪「・・・いや、何でもない。そう言えば私が療養している間何か変わったことは無いか?」

 

思春「特には無いな。・・・・・・しいて言うなら、お前の幼馴染が毎日この部屋の近くまで来はするが部屋に入ろうとしない事と、鍛錬を集中できなく炎蓮殿や葵殿から相手をされなくなっていたな」

 

凪「そうか・・・・」

 

思春「それと私の推測だがあの二人、楚で行き場を無くし始めているぞ。今までお前が居たから付き合いやすかったのだろうが、お前が寝てから他の者達とあまり話さなくなっている。この前、穏がそれを気にしたのだろう比較的話しやすい明命を連れて飯を誘いに行ったみたいだが断られたようだ」

 

凪「穏さんや明命にすまないことをしてしまったみたいだな・・・・今度何かお詫びをしなくてわな・・・」

 

思春「それも良いがお前は早くそれを治せ。それに・・・・・いや、何でもない。ほら拭き終わったから包帯を巻きなおす。手を上げろ」

 

凪は思春に言われた通りの動作をしながら、思春が言いよどんだ事を考えていた

 

自分でも何が原因でこんな怪我をし、他の皆に迷惑をかけているのかは解っている。でも、如何すればいいのかが解らないのであった

 

自分は二人のために何かをしてやりたい、今まで別れていた時間を取り戻すためにと色々としてきたつもりだ

 

そして三人で守りあえる様にと鍛錬をしていたつもりだった・・・・・・しかし、現実は・・・・・・・・

 

凪は顔を俯かせて深く考え込んでいると

 

思春「・・・い。お・・・聞いて・・。おい!!聞いているのか!!!」

 

凪「!!!急に大声をだして何だ?」

 

思春「お前が私の話を聞いていないのが悪い。包帯を巻き終えたから服を着ていいぞ。後、お前の幼馴染早めに如何にかしたほうが良いぞ。さっきも言ったが、この頃の為体が余りのも酷いせいで一刀様が一度お話をして、それしだいでは城から追い出すと言う噂が立っている」

 

凪「!!・・・・そうか。知らせてくれてありがとう」

 

思春「一応私も少しだがあいつ等を鍛えていたのだ。やはり気になるからな・・・・それじゃあ、私は仕事に戻る。また夜に一度様子を見に来るからな」

 

凪「ああ、わかった」

 

思春は部屋を出て行くのを見送った凪は

 

凪「一体どうしたら・・・・・・」

 

窓から見える自分の心が写っている様な曇り空を眺めたのであった

 

 

 

-2ページ-

 

 

 

 

同じ頃、街のとある飲食店

 

 

「よお、工房の。お前も昼か?でもいつもより速いな」

 

「ん?おお、服屋の。少し考えたいことが有ってな」

 

「そうか・・・そう言えばお前の所にも新しく来たヤツが居たな。調子はどうだ?」

 

そう言いながら服屋は工房の男と同じ席に付き話を始めた

 

「・・・・あいつか・・・技術は凄いんだがな・・・・紹介してくれた楽進将軍には悪いんだが李典は我が強すぎる。一応社交的ではあるんだが、いざ仕事に取り掛かったら他の者の言葉も聞かないでし続ける。しかもだ、改良をするのはいいがそれを使う者の事を考えずに作るし、その仕事をするのに少しだが納得がいっていないみたいなんだ」

 

「仕事に納得していない?」

 

「ああ。時々だが不満を漏らすことがあるんだ。如何やら李典自身は武器など戦に使う物を作りたいらしい。まあ、それで仕事に手を抜くと言うことは無いんだが・・・・周りの者達が良く思っていないんだよな」

 

「それはそうだろうな。皆自分の仕事に誇りを持っている。それなのにソイツだけ嫌そうなそぶりで仕事をされたらたまったもんじゃないからな」

 

「そうなんだよ。だから悩んでいるんだよ。これ以上仕事場の雰囲気が悪くなっても困るし、かと言って楽進将軍が民である俺に頭を下げてまでお願いしてきた人物だから易々とくびにもできないからな・・・・・はぁ〜〜〜。そう言えばお前の方にもこの前楽進将軍の紹介で一人入ってきたらしいな。そっちは如何なんだ?」

 

「そうだな、こっちは于禁てのが入ってきたんだが、こいつの意見は使えるは使えるんだけど・・・」

 

「なんか含みのある言い方だな」

 

「まあな。そのな、女性服の意見は際限なく出すんだが男性服の事になるとまったくやる気を見せない。終いには男性服の仕事をほっぽり出して女性服の委託を考えているんだ」

 

「それ、仕事として成り立っているのか?」

 

「ん〜〜〜〜〜難しいところだな。于禁が出す委託はかなり良い物でな、一緒に働いている女性達からはかなり人気があるんだ。だから売り出したら売れることは間違いないだろうからな・・・・その才能を男性服にも持って行ってほしいよ」

 

「そうか・・・そっちも何とも言えない状態と言うわけか・・・・一体どうしたらいいんだろうな」

 

「ああ、悩みどころだよな。・・・・・・あ、そう言えばお前、この前楽進将軍が鍛錬中に怪我したこと知っているか?」

 

「え?あの楽進将軍が怪我をした?そんな事あるのか?」

 

「ああ、俺が聞いたところによるとその原因が如何やら今俺たちが話していた李典と于禁のせいらしいんだ」

 

「その二人が楽進将軍に何かしたのか?」

 

「よく解らないが、何やら二人と楽進将軍が喧嘩をしてそれのせいで怪我をされたらしい」

 

「何!!あんなに人の良い楽進将軍に怪我を負わせたなんて・・・・・・・」

 

「ああ。ただ、まだこれは噂でしかないから真実は解らないがな。ただ楽進将軍が怪我をされたのは間違いない」

 

「何で解るんだ?」

 

「それは、この前孫策様がお子様のために服を俺の所に注文されたので城に持って行ったときに話し声が聞こえてな、その時の話が楽進将軍の怪我を気遣う話だったんだ」

 

「そうか。しかし、そうなるとさっきの噂も真実味が増して来たな。それを考えていくと李典をこのまま俺の所で働かせるのはどうなんだろうな」

 

「そうだよな・・・・・・・」

 

二人の話は運ばれてきた料理がなくなるまで続き、食べ終わった後二人は仕事場に戻って行った

 

立ち去った二人の席の後ろで話を聞いていた人物達が居た

 

その人物達とは

 

霞「なあ詠、今の話凪の幼馴染の事やろ?」

 

詠「たぶんね」

 

霞と詠の二人であった。二人は偶然昼食を取りに行こうとしたら出くわして、せっかくだから外で話しながら食べようとこの飯屋に来ていた

 

霞「まさか飯食いに来てこんな話聞くとは思わんかったわ」

 

詠「そうね。まさかこっちの方でも問題が起きてるとは思わなかったわ」

 

霞「城の方でもギスギスしよるのに、もう一つの仕事でもあんなに言われてとか相当やな」

 

詠「このままだとあの二人この楚で場所がなくなるわよ」

 

霞「やろうな〜〜。凪も怪我してからあの二人と話してなさそうやし、あの二人結構やばい状態やないん?」

 

詠「そうでしょうね。でも、原因を作ったのは本人達みたいだし私達は何もできないわよ。それに、あの子たち少し思い違いしている感じがあるしね」

 

霞「思い違い?何やそれ?」ニヤニヤ

 

霞は何故かニヤつきながら窓の方を見ながらそう言った

 

詠「は〜〜あんた解って言ってるでしょ。(それに私でもこの距離ぐらいなら解るわよ)」

 

霞「一体何の事や?いいから速く教えてや」

 

詠「もう仕方ないんだから。あの二人は私達の事を仲良しで平和な国と思っているのよ。だから自分勝手なことをしている部分があるのよ。つまり甘えてる、甘く見ているのよ」

 

霞「ほ〜〜う、そうやったんか。だからこの頃の鍛錬に顔ださんやったんやな。せっかく凪が色々と頭下げたりお願いして連れて来たんのに、これじゃあ凪の顔が潰れてまうな。かわいそうに、うちが慰めに行ったろうかな〜〜」

 

詠「慰めに行くのは勝手だけどあまり引っ掻き回さないでね。あんたが首突っ込むとろくな事が起きないんだから」

 

霞「にゃっはっはっはっは、それが面白いんやろうが。それにうちかて時と場合を見てやってるんやで。全てがおかしくなったりしてないと思うで」

 

詠「そこは言い切って欲しかったわ・・・・・如何やら居なくなったみたいね」

 

霞「そうみたいやな。それにしても本当どうするんやろうな」

 

霞と詠は窓の影で話を聞いていたであろう二人の事を考えながら食事を再開したのであった

 

 

 

 

 

-3ページ-

 

 

 

 

そして、話の渦中である沙和と真桜は街の広場にあるいすに座り込んでいた

 

 

真桜「・・・・なあ沙和・・・・・」

 

沙和「・・・何、真桜ちゃん」

 

真桜「仕事場行く前に飯食おう思うて来たら豪い物聞いてしもうたな・・・」

 

沙和「うん」

 

真桜「やっぱりうちら此処出てったほうが良いんかな?」

 

沙和「そんなの解らいの・・・・・でも、さっき賈駆ちゃんと張遼さんが言ってたこと・・・」

 

真桜「そやな。うち等凪やこの国の人たちに甘えてたんかもしれんな・・・・」

 

沙和「今まで凪ちゃんが色々お願いしてくれたから、自由にさせて貰えたのかもしれないの。それを沙和達は勝手に自分たちが認められたと思い込んで動いちゃったの」

 

二人は肩を落としながら楚に来てからの自分たちの行動を思い起こして悔いていた

 

そして

 

真桜「それに・・・・・もしかしたらあの日の鍛錬の時、凪に言ったあの言葉が原因で凪は怪我したのかもしれん」

 

沙和「あの時の沙和達は凪ちゃんが怒っている理由が解らなかったけど、今なら解る気がするの。凪ちゃんは沙和達のためにかなり頑張ってくれていたはずなの」

 

真桜「そうや。それなのにうち等は凪の頑張りを否定する言葉を言ってしまったんや・・・・・・・・うちは・・・うちは何であの時あんな言葉を言ってしまったんや!!」

 

真桜は悔しさから握り拳から血を流し、歯を食いしばり涙しながらそう言った

 

沙和「真桜ちゃん・・・・・うぅぅ」

 

沙和も真桜の目から流れる滴を見て我慢できずに涙を流し始めたのであった

 

少しの間泣いた二人は

 

真桜「グス・・・沙和、取りあえずそれぞれの仕事に行こうや。このまま行かんかったら、また凪の顔を潰してまう。この話は今日の夜しようや」

 

沙和「わかったなの。グス・・・そうだったら今日はまっすぐ部屋に戻るの」

 

真桜「わかった。うちも出来るだけ早く戻るようにするわ」

 

話を終えて二人はそれぞれの仕事場に向かっていった

 

 

 

 

 

-4ページ-

 

 

 

 

日が暮れだす頃

 

 

コンコン

 

霞「凪〜〜〜入るで〜〜〜」

 

霞が凪の部屋に入るとそこには一刀と思春がいた

 

霞「あれ、一刀も居ったん?」

 

一刀「ああ、少し凪に聞きたいことが有ってな。霞は凪のお見舞いか?」

 

霞「ま〜そんなもんや。そんで凪調子は如何や?」

 

凪「はい、だいぶ良くなっています。明日からは軽い運動を始めようと思っている所です」

 

霞「そかそか、それは何よりや。思春も毎日看病ご苦労さんやったな」

 

思春「いえ、私は特に何をしたというわけではありません。こいつが勝手に治っただけです」

 

一刀「ハハ、そんなに恥ずかしがらなくてもいいんだぞ思春。皆、思春が毎日凪の分の仕事をして、その上付きっきりで看病していたことは知っているんだし」

 

思春「なっ!わ、私はそんなに付きっきりで看病なんかしてません。ただ毎日此奴が寝ている間に汗をかいて気持ち悪そうだったので水で濡らした布で拭いてやったり、食事を運んだり、他にも暇そうだったので本などを持って来たりしただけです」

 

一刀からの言葉だったせいか余計に慌てた思春は頭では隠そうとしているのだろうが、この数日で凪に対してやったことを事細かに言ってしまっていたのであった

 

霞「クククク。思春、自分で暴露しとるし。まったく隠せれてないで」

 

思春「あ!!・・・・・・し、失礼します/////////////////////////」ダッ

 

思春は余りにも恥ずかしかったのだろう、顔を赤くさせてその場から駆けだしていったのであった

 

一刀「あまり思春をからかってやるなよ霞。それで、霞本当は此処に何しに来たんだ?」

 

一刀は少し真面目な顔をして霞に言葉を投げかけた

 

霞「そんなたいそうなもんやないで。ただ、凪の親友がちょっち風当たりが悪うなっとるようやし、その凪自身も塞ぎ気味のようやったから相談に乗ろう思うて来たんや」

 

一刀「そうか、霞もか・・・・」

 

霞「うちもかって事は一刀も同じ理由なん?」

 

一刀「まあ、そんな感じだ。そうだ、俺じゃあ話し難い事もあるだろうけど、霞だったら話しやすい事もあるだろう。此処は霞に任せてもいいか?」

 

霞「うちは別にかまわんけど、一刀はどうするん?」

 

一刀「そうだな、俺が直接李典と于禁の所に行ってもいいんだが、絶対二人は話し難そうだしな〜〜誰か代わりに行ってもらいたいんだが誰かいい奴いるか?」

 

霞「ん〜〜〜それやったら、元曹陣営の誰かが良いんちゃうか?それで、出来ればそいつと仲の良いこっちの面子を連れて行けば少しは話せるやろう」

 

一刀「そうか・・・・・誰がいいかな〜〜元曹軍でうちのやつと仲がいいのは・・・・」

 

一刀は頭を捻りながら部屋を出ていったのであった

 

霞「さて、凪。自分何悩んどるんや?一刀の前やから無理して笑顔を作ろうとしよったのまるわかりやし、一刀も気づいとったで」

 

凪「それは、その・・・・・」

 

霞「李典と于禁の二人と何かあったんやろ?簡単でええ、話してみい。話しただけでも気が楽になる事もある」

 

凪「・・・・解りました。その、実は・・・」

 

それから凪はこの前の事、自分がやってきた事、自分は何か間違っていたのか等思いの内を全て吐き出し始めたのであった

 

その間霞は凪の話を邪魔することなく、ただ相槌をうち聞くことに徹し続けた

 

凪は話が最後の方になると涙を流していた

 

凪が話を終えてから

 

霞「そうか・・・凪の思いが通じんやったんやな。でもな凪、凪は二人とちゃんと話したんか?何も言わずただ二人を強くしようとしたん違うか?」

 

凪「それは・・・・でも、話をしようとしたら二人が・・」

 

霞「それは言い訳でしかないで。まあ、今それ言うても意味は無い。これからどうするかや。凪、自分は二人と如何したいん?」

 

凪「私は・・・・・・」

 

霞「何も難しゅう考えることは無いで。凪の気持ちをそのまま表して、それを二人にぶつければいいだけや」

 

凪「しかし、それも手遅れの気がして・・・」

 

霞「手遅れなんてない。するか、しないかや。何もしないでこのまま時間だけ経って後悔し続けるんは辛いもんや。だからな凪、話し合うことは絶対しないといかん。その切っ掛けで別れる事になってもや」

 

凪「・・・・私も後悔するのは嫌です。ですが話をして・・・・・せっかくまた三人一緒になれたのにまた別れてしまうと思うと・・・・」

 

霞「凪・・・・それでも話はするべきや。それに、凪達の絆はそんなんで断ち切られるものじゃないやろ?」

 

凪「・・・・はい」

 

霞「それやったら話してみい。もしうまく話す機会が無いならうちが何とかしてやる。それにきっと一刀もそれを見越して何かするはずや」

 

凪「・・・解りました。私も覚悟を決めて話してみようと思います」

 

霞「ああ、頑張ってみい。話しが済んだらうちと飲もうや。そん時ぐらいはうちが奢ってやるから」

 

凪「ありがとうございます」

 

霞「うん、それじゃあうちも帰るわ。凪は明日から仕事を始めるんやろ?なら早く寝ては明日に備え」

 

凪「はい、おやすみなさい霞様」

 

 

 

 

-5ページ-

 

 

 

 

 

その頃、先に部屋を出た一刀は執務室に夏候三姉妹と稟、風、星の六人を呼んでいた

 

一刀「悪いなご飯時に集まってもらって」

 

春蘭「いえそんな事は・・・それよりどうしたのですか?」

 

一刀「ああ、凪達の事でな」

 

秋蘭「成る程。あの三人に付いてですか」

 

星「確かに危うい状態ですからな。特に李典と于禁は行き場を無くしかけていますからな」

 

一刀の言葉ですぐに理解した二人は事の詳細を話し始めた

 

一刀「そうか・・・やはり危うい状態だな」

 

稟「それで項羽様、何故私達を集めたのですか?この面子からして元曹軍とそれに近しい人物を集めたようですが」

 

一刀「ああ、稟の言う通りに元曹軍とその者達に親しい者達を呼んだんだ。それでだ、皆にはあの三人の仲を取り持ってほしいんだ」

 

風「仲を取り持ると言っても何をすればいいのですかお兄〜〜さん。それに風はもうすぐこの子が産まれて来ますし、余り動けないのですよ〜〜〜」

 

一刀「うん、それは解ってるさ。ただ、皆には三人と出来るだけ話をして周りの皆と打ち解けれるようにしてほしい」

 

華琳「何故そこまでの事をするのですか?」

 

一刀の行動に疑問を思った華琳が急に質問をしてきた

 

華琳「項羽様はこの国の王のはずです。それに、此処まで国の者達から疎ましく思われているなら切り捨ててもいいはずです」

 

一刀「そうだな、孟徳の言う通り切り捨ててもいいはずだ。だがな、一度仲間になったものは皆俺にとっては家族も同然。家族をそう簡単に切り離したりはしない」

 

華琳「家族・・・・・」

 

一刀「ああ、家族だ。その家族が困っているのだから何かしてやるのも家族の役割だ」

 

秋蘭「それでは何かお考えが御有りなのですか一刀様?」

 

一刀「まあな、まあこれは凪達だけでは無くて元曹軍にも言えるからな」

 

華琳「私達ですか?」

 

一刀「ああ、まだお前たちは俺たちとの間に壁がある。それを取り払おうと思ってな、そこで一度歓迎会の様なものを開こうと思っている」

 

星「ほう、歓迎会ですか。それはいい考えですな主」

 

風「風もいい考えだと思います。それにこの頃慌ただしかったので息抜きとしてもいいと思いますし〜〜」

 

春蘭「それでは何時頃開催しますか?」

 

一刀「そうだな、公孫賛たちが帰ってきた次の日がいいだろうな。孟徳たちも陳留の事も気になるだろうしな」

 

稟「公孫賛殿達は何時頃お戻りになるのですか?」

 

一刀「そうだな、報告によると三日後だったかな。それまでは皆に三人の事を任せていいか?」

 

皆は一度頷き返事をして部屋を出て行こうとしたら

 

一刀「あ、そうだ。多分だが霞が凪と話し合っていたから、李典と于禁のほうを重点的に頼む。歓迎会の事は俺から凪の方に話しておくから二人と言うか、他の元曹軍にも誰か伝えておいてくれ」

 

一刀の言葉を聞き終えて改めて皆はそれぞれの部屋に戻って行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あとがき??

 

 

やっと書けました

 

次回は稟、星、風の三人と他を絡めて書いてその次に夏候の三人に曹の三人を絡めた物を書こうと思います

 

その後一つぐらい拠点を入れて最後に子供たちの拠点で本編に行きたいな〜〜と思ってます

 

まあ、どうなるか解りませんが

 

それと、これから更新がかなり遅くなるかもしれません。

 

楽しんで読まれている皆さまにはお詫び申し上げます

 

では待て次回

 

説明
十日ぶりの投稿です
総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
3813 2934 19
コメント
いつも楽しく拝読させてもらっています。完結目指して頑張ってくださいね^^(mein_kaiser)
次回も楽しみにしてます!(スネーク)
タグ
真・恋姫無双  沙和 一刀  真桜 

あかさんの作品一覧

PC版
MY メニュー
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。

<<戻る
携帯アクセス解析
(c)2018 - tinamini.com