~少年が望んだ世界と力~
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前書き

ARXー7アーバレスト「カウント・ザ・メダル!これまで、健悟が使ったメダルは!」

            (タカ・カマキリ・バッタ・トラ・チーター・ゴリラ)

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フェイトが学校に転校してきた初日、学校が屑ヤミーとヤミーに襲われた。

オーズに変身してヤミーと交戦するが途中で2体に分離し、大量の屑ヤミーによって集中出来なかったがアリサとすずかの協力で2体のヤミーに集中出来、もう少しで倒せそうとういうところで新たな敵が介入してきた。

その介入してきた奴らが人の欲望を利用してヤミーを生み出した根源、グリードのウヴァとカザリ、そしてガメルだった。

 

「ウヴァにカザリ、ガメルもか!」

 

「へぇ。本当に僕達のこと知ってるんだねぇ」

 

「どうでもいい。コアメダルさえ取り戻せるならな!」

 

「うおおお」

 

突然現れたグリードの名前を叫び、自分達のことを知っていた俺にカザリは一応の感心をし、対してウヴァはどうでもよく自分のコアメダルを取り戻すことだけを考え、同じ考えなのかガメルが叫びながら最初に俺に向かって走り出すとカザリとウヴァも続いて俺に向かって来た。

 

「ちっ!つあっ!」

 

向かって来るウヴァ達に舌打ちをし、ウヴァを狙って右ストレートを出す。

だがウヴァは俺が殴りかかると体を右に捻って攻撃を躱す。

 

「ぬうううんっ!」

 

「うっ!」

 

ウヴァが俺の攻撃を躱すと正面からガメルが迫り、俺の胸に体当たりをしてきた。

 

「・・・っ!ゲホッ!ゲホッ!」

 

ガメルの重い体当たりを受けて倒れはしなかったが地面を滑るように後退し、肺の中の空気が押し出されたことで咽てしまう。

 

「そらっ!」

 

「ぐあっ」

 

俺が咽ていると攻撃を躱したウヴァが再び近づき、俺に殴りかかってくる。

ウヴァの右拳は俺の左頬に当たり、殴られたことで右側によろめく。

 

「ふっ!」

 

「があああっ!うっ!」

 

ウヴァの攻撃でよろめくとカザリが黄色の竜巻を放ち、竜巻に吹き飛ばされる。

竜巻で飛ばされた俺は背中から校舎の壁に激突し、地面に倒れた。

 

「・・・っ!くそっ・・・!ごあっ!」

 

背中が多少痛むがまだまだ戦えるため立ち上がると左側から何かが俺の左脇腹に命中し、そのまま右側に薙ぎ払われた。

飛ばされながらも何が俺を薙ぎ払ったのかを確認するとガメルのゾウの鼻が伸びていた。

ガメルの伸縮自在のあの鼻で俺は攻撃されたのか。

 

「このっ!」

 

飛ばされた俺は空中で体勢を立て直し、グラウンドに着地する。

 

「流石にこの程度じゃまだやれないか」

 

「そうじゃないとやり甲斐がない」

 

俺が着地するとウヴァ、カザリ、ガメルが俺を追ってグラウンドに集まり、ウヴァ達が来ると俺はファイテングポーズで構える。

 

「そろそろあいつらが動き出す頃だな」

 

「あいつら?」

 

ゴゴゴゴゴゴゴッ

 

ウヴァが言ったあいつら、それが誰なのか気になり問おうとした時、周囲から妙な音が聞こえ始めた。

 

「な、なんだ!?」

 

謎の音に周囲を警戒すると校舎の向こうから巨大な何かが姿を現す。

 

『ゾンダァァァアアアアア!!』

 

「ゾンダー!?」

 

巨大な物体の正体は「勇者王ガオガイガー」に登場する無機物を取り込む敵「ゾンダーロボ」だった。

あのゾンダーロボの形状、所々車のパーツがある。

ゾンダーロボがいる校舎の向こう側には確か学校の先生達の車が停められている場所、恐らく先生達の車を取り込んだんだろう。

そんなことを考えていると遠くの方で爆発音が聞こえて来た。

爆発が聞こえた方を向くと市街地から黒煙が上がり、途切れ途切れではあるが爆発が起こっていた。

 

「市街地で爆発!?今度はなんだよ!?」

 

「いけませんねぇ〜。そのようなことを直ぐにご理解出来ないとは」

 

「!!」

 

市街地での爆発を見て戸惑っていると聞き覚えのある声が聞こえ、振り向いて上を見上げる。

 

「私が教えて差し上げましょうか仮面ライダー君?」

 

「お前はギムレット!!」

 

振り向いた先の空中にいたのはリング状のメカに乗った全身が機械の男、「勇者王ガオガイガーFINAL」に登場し、犯罪シンジケート「バイオネット」の幹部だったメタルサイボーグ「ギムレット」だった。

 

「その通りです〜。私はバイオネットのギムレット、お会いできて光栄ですよ」

 

俺がギムレットの名を叫ぶとギムレットは俺にお辞儀をする。

 

「街の爆発はお前の仕業か!」

 

「ええそうですよ。と言っても私以外の方々も急遽参加することになりましたけどねぇ〜。では私は街の破壊が忙しいのでこれにて失礼させてもらいますよ〜」

 

市街地の爆発の原因をギムレットに問うと奴はすぐに認める。

しかも市街地の爆発にはギムレット以外にも関わっている連中がいるようだ。

ギムレットは言うだけ言うとリング状のメカで市街地の方へ飛んでいく。

 

「待て!」

 

「何処を見ている!」

 

「ぐっ!」

 

まだまだ聞きたいことがあったためギムレットに叫ぶがギムレットに気を取られていると右側からウヴァが殴りかかってきた。

 

「ふっ!このっ!」

 

「ぐうっ!」

 

俺はすぐに右腕を上げてウヴァのパンチをガードして左拳でウヴァの腹部にアッパーを喰わせる。

腹部を殴られたウヴァは右手で腹を押さえ、後ろに後退する。

 

「はあああっ!」

 

「フンッ!」

 

「うわああッ!」

 

続けてウヴァに攻撃を加えようとすると右側からさっきまで相手をしていたカブトヤミーが乱入し、右頬を殴られる。

 

「ちっ!・・・っ!!」

 

「フッ!」

 

「ぐっ!」

 

カブトヤミーに右頬を殴られて左によろめき、殴ったカブトヤミーを睨みつけた時、後ろから気配を感じ取って振り返る。

後ろを振り返るとそこにはクワガタヤミーが立っており、左腕を振るってきた。

クワガタヤミーの左腕からの裏拳を受けて今度は右によろけて倒れてしまう。

 

「っ!このぉ・・・」

 

「うらっ!」

 

「くうっ!」

 

倒れた俺はすぐに立ち上がろうするとウヴァが角から電撃を放った。

丁度立ち上がった直後、ウヴァの電撃が周囲に着弾して小規模の爆発と火花が散り、怯んでしまう。

 

「うおおおっ!」

 

「ほら、まだ終わらないよ?」

 

「フンッ!」

 

「オオオッ!」

 

「うあっ!ぐふっ!がっ!ああああっ!」

 

ウヴァの攻撃で怯むとすかさずガメル、カザリ、カブトヤミー、クワガタヤミーが近づいて来て、攻撃を受ける。

 

すずかSide

 

「健悟君!」

 

「健悟!」

 

屑ヤミーって怪人を倒していると健悟君がさっきまで戦ってた怪人に加えて、新たに3人増えていた。

5人がかりで攻撃されている健悟君を見て私とアリサちゃんは健悟君の名前を叫んだ。

 

「アリサちゃん!」

 

「分かってる!いくわよすずか!」

 

健悟君がやられているのを見て私とアリサちゃんは健悟君を助けるために近づこうとする。

 

『ウゥゥ・・・』

 

「ちょっと!どきなさいよ!」

 

「通して!」

 

健悟君を助けに行こうとするけど屑ヤミー達が道を塞いでしまう。

私とアリサちゃんは道を塞いでいる屑ヤミー達に攻撃をするけど中々数が減らない。

 

「すずか!あんたのライダーシステムはライダーとかを召喚出来るんでしょ!?召喚して健悟を援護させて!」

 

「あ!う、うん!」

 

アリサちゃんに言われて私は急いでカードケースを開く。

でも中にはカードが沢山あってどのカードを使えばいいのか解からない。

試しに一枚引いてみたけど引いたカードは仮面ライダーさんのカードじゃなく、さっきのARのカードだった。

私は引いたカードを戻して別のカードを抜こうとするけど屑ヤミーがゆっくり選ばせてくれない。

 

「何してんのすずか!早く!」

 

「わ、分かってる!!」

 

私が中々召喚しないためアリサちゃんが私を急かす。

分かってはいるけど私は何を出せばいいのか判らなかった。

あの怪人にどのライダーが有効なのか。

どれが援護に向いているのか?

これだけのカードの中でその有効的なカードはどれなのか?

どれ!?

どれを選べばいいの!?

このままだと健悟君が!

 

「があああああっ!」

 

「「健悟(君)!」」

 

攻撃を受けた健悟君が苦しそうな悲鳴を上げ、倒れると私とアリサちゃんは健悟君の名前を叫んだ。

私は何も出来ないの?

仮面ライダーになっても、私には何も・・・。

 

(俺は俺自身にすずかやアリサを守れる力があるから戦うし、守りたいと思ってるからすずかを守るんだ)

 

不意に私は以前健悟君が私の家で言っていたことを思い出す。

 

(戦わなきゃ守れない物もあるからな)

 

「守りたいから守る。・・・・・戦わなきゃ守れない物もある・・・」

 

私は思い出した健悟君の言葉を声に出した。

私の視線の先には攻撃を受けて倒れてもフラフラになりながらもまだ立ち上がって戦っている健悟君が見えている。

健悟君はいつだって私やアリサちゃんを守ってくれた。

どんなに敵が多くても、怪我をしていても、健悟君は絶対に諦めなかった。

私達を守るために。

・・・私も守りたい!

いつも思ってくれている健悟君を、私の大切な人を!

後悔したくない、もう諦めない!

イクスさん、仮面ライダーさん、私に力を貸して!!

 

ブオンッ!

 

「え・・・?」

 

私が今身に纏っているイクスさんにこれから使おうとしている仮面ライダーさん達のカードに力を貸してと願うと突然3枚のカードがケースから飛び出して私の手に収まる。

 

「な、何よ今の?カードが勝手に・・・」

 

「わ、解からない。でも・・・」

 

突然カードが飛び出したことに私もアリサちゃんも戸惑う。

でも私はまるでこのカードが私に力を貸してくれるために飛びだしてきてくれたように思えた。

私は飛び出した3枚のカードを健悟君がフェニックスに変身していた時と同じようにイクスドライバーにカードを入れていく。

 

『METAL HERO RIDE! BLUE BEET!』

 

『KAMEN RIDE! BLACK RX!』

 

『NEXT RIDE! WILD TIGER!』

 

ドライバーから音声が発せられると私は引き金を引いた。

引き金を引くと私の前にカブトムシのような頭をしたメタリックブルーの仮面ライダーさんに似たような姿をした人とこれまでまだ見たことがなくて胸の部分に「RX」っという文字が書いてある仮面ライダーさんと白と蛍光グリーンの体に胸にある携帯会社の名前とよく似た文字が書いてある人が召喚された。

 

『ウゥゥゥ!』

 

「「!?」」

 

召喚した人達に気を取られていると後ろからうめき声が聞こえて私とアリサちゃんは振り返る。

振り返ると数体の屑ヤミー達が近づいていて距離は5mもない。

私とアリサちゃんは急いで対応しようとした時、私達の横を誰かが通りすぎる。

 

「はっ!」

 

「ふあっ!」

 

私達の横を通りすぎたのは・・・メタリックブルーの仮面ライダーのような人と仮面ライダーさん、ドライバーからは発せられていた名前は確かブルービートさん、RXさん。

2人は私達の横を通り過ぎると私達を襲おうとしていた屑ヤミーにブルービートさんが左腕、RXさんは右腕からのパンチで屑ヤミーを殴って倒す。

 

「とりゃああっ!」

 

後ろから雄叫びが聞こえて振り向くと今度・・・確かワイルドタイガーさんが屑ヤミーにパンチやキックを繰り出して攻撃していく。

 

「あ!アリサちゃん!」

 

「う、うん!」

 

ブルービートさん達の突然の行動に唖然としてしまったけど途中で我に返ってアリサちゃんに声を掛ける。

アリサちゃんも唖然としていたようで戸惑い気味に返事を返すと私とアリサちゃんも屑ヤミーを倒すのに加わる。

私は正面にいた屑ヤミーの一体の顔を左手で殴り飛ばすと左から別の屑ヤミーが近づいてきたから左腕を振るって裏拳で左頬を殴り、右から近づいてきた屑ヤミーにはイクスドライバーを撃って倒した。

イクスドライバーを撃った屑ヤミーはすぐに倒せたけど一体目と二体目の殴った屑ヤミーは立ち上がって向かってこうようとしていたため2体ともイクスドライバーを撃って倒した。

次の屑ヤミーを倒そうと周囲を見渡すと私達の周りにはもう屑ヤミーの姿はなかった。

多分残っていた屑ヤミーの大半はブルービートさん達が倒してくれたみたい。

 

「大丈夫、すずか?」

 

「うん・・・」

 

アリサちゃんが私に近くにきて大丈夫かどうか訊かれて私は頷く。

私達が集まるとブルービートさん達も私達の近くに集まってくる。

 

「あ、ありがとう。守ってくれて」

 

「・・・」

 

屑ヤミーから守ってくれたブルービートさん、RXさん、ワイルドタイガーさんにお礼を言うとブルービートさんとRXさんは頷いて、ワイルドタイガーさんは右手で親指を立てる。

 

「すずか」

 

「うん、分かってる。皆お願い!健悟君を助けて!健悟君を守って!」

 

「「はっ!」」

 

「そんじゃ、ワイルドに咆えるぜ!」

 

アリサちゃんに声を掛けられると私はすぐに頷いて、RXさん、ブルービートさん、ワイルドタイガーさんに健悟君を助けてとお願いすると3人は健悟君と健悟君が戦っている怪人達に向かっていった。

 

健悟Side

 

「うらあああっ!」

 

「うわあああ!ぐっ!」

 

ウヴァに殴られ、後ろに飛ばされ地面を転がる。

もう一度立ち上がろうとするが攻撃を受けすぎて立ち上がれない。

 

「思ったほどしぶといね。前のオーズなら今頃ならコアメダルを回収出来てたのに」

 

「さぁ、コアメダルを渡せ」

 

俺の思いのほかの頑丈さにカザリは感心している。

ウヴァが腕を伸ばし、カザリ、ガメルと共に俺に近づいてくる。

早く起き上ろうとするが身体が痛くて中々起き上がれない。

このままだとこいつらにコアメダルを奪われる。

くそっ!

痛みがなきゃ!

 

「ふふふっ。・・・ぐあっ!」

 

「うっ!」

 

「うわああっ!」

 

「!?」

 

起き上がれず焦る俺に笑いながらウヴァ達が近づいてくると右側から何かの発射音の後、ウヴァ達が銃撃された。

あの音と放たれたのが光っていたことからビーム系だと思う。

銃撃を受けたウヴァとカザリは怯み、ガメルはすっ転んだ。

怯んだウヴァ達を見てビームが放たれた方を向き、ビームを撃った相手を確認しようとしたがそれよりも早く俺の前に誰かが立つ。

 

「大丈夫か?」

 

「え?おっと」

 

俺の前に立った人物を見る前に右側から声を掛けられるとその声を掛けてくれたと思われる人物と左から別の人物が俺の腕を掴んで引っ張り、立たせてくれた。

 

「何!?」

 

「何こいつら!?」

 

「なんだよぉもぉおおっ!」

 

「ブルービート、ブラックRX、ワイルドタイガー・・・」

 

ビームを撃った相手、そして俺を立たせてくれた相手を見てウヴァとカザリは驚き、ガメルは怒っている。

ビームを放った銃「インプットマグナム」を構えているのは人が開発したアーマーと昆虫の精が融合した特殊アーマー「インセクトアーマー」を纏い、異次元からの侵略者組織「ジャマール」と戦ったメタリックブルーのボディの戦士、メタルヒーローシリーズの第14作の「重甲ビーファイター」の主人公でリーダーの「甲斐拓也」が変身した「ブルービート」、俺を左端から腕を掴んで引っ張り起こしてくれたのは以前ヴィータと戦った仮面ライダーブラックの自己進化形態で、異次元世界「怪魔界」にある帝国「クライシス帝国」と戦った昭和仮面ライダー10作目「仮面ライダーBLACK RX」の主人公、仮面ライダーブラックと同じ「南光太郎」が変身した仮面ライダー「仮面ライダーブラック RX」、俺に声を掛けて右端から腕を掴んで仮面ライダーブラックRXと共に引っ張り起こしてくれたのが「NEXT」と呼ばれる特殊能力を持った企業に所属するヒーロー、「TIGER&BUNNY」に登場するベテランヒーロー「鏑木・T・虎徹」がヒーロースーツを纏った「ワイルドタイガー」が俺の前に立ち並ぶ。

 

「あ!オーズ以外にもなんかいる!」

 

「どういうこと?こんなの聞いてないけど」

 

「俺に訊くな!貴様ら、邪魔をするな!」

 

「はっ!」

 

ブルービート、ブラックRX(以降 RX)、ワイルドタイガーをガメルが指差し、彼らの登場にカザリは戸惑いウヴァに尋ねると自分も解かっていないためウヴァはカザリに怒鳴り返して俺達に向かってくるとブルービートがウヴァに向かって駆け出す。

 

「うおおおおっ!」

 

「ふっ!はっ!」

 

「ぐっ!」

 

「なんなのお前?」

 

「俺は太陽の子!仮面ライダーブラック!RX!いくぞっ!」

 

カザリがRXに誰なのか聞くとRXは名乗り、カザリに向かって行く。

 

「お前、倒す!」

 

「そりゃあこっちの台詞だぜ。ぬぉぉぉぉりゃぁぁぁぁっ!」

 

残っていたガメルがワイルドタイガーがに向かって行くとワイルドタイガーもガメルに向かって行き、それぞれが戦闘を始める。

 

「健悟君!」

 

「健悟、大丈夫!?」

 

「ああ・・・」

 

ブルービート達がウヴァ達と戦闘を開始したのをただ見ていると屑ヤミー達をあらかた倒したすずかとアリサが走って近づき、声を掛けられると俺は頷く。

 

「あいつらはまさか、すずかが?」

 

「うん!いきなりカードケースからカードが飛び出してそのカードをドライバーに入れてあの人達を召喚したの」

 

ウヴァ達と戦っているブルービート達を召喚したことをすずかに尋ねるとすずかは頷く。

どうやらイクスドライバーの簡易型AIがウヴァ達の相手に適したのを選んだんだろう。

 

「健悟君!今のうちにあっちの怪人を!」

 

「もう1体は私達に任せなさい!」

 

「ああ!頼む!」

 

『ゾンダァァァァァァァァ!!』

 

「「「!?」」」

 

すずかとアリサもヤミー撃退に加わってくれるようなので俺はヤミーの1体を任せようと思い、2人に頼むとさっきまで大人しくしていたゾンダーロボが動き出し、校舎に手を出そうとしていた。

 

「まずい!」

 

「シルバームーン!」

 

俺が叫ぶと聞き慣れた声が聞こえ、ゾンダーロボに見覚えのある三日月状のブーメラン、シルバームーンが命中してゾンダーロボが怯む。

ゾンダーロボに命中して戻っていくシルバームーンを目で追うと学校の屋上の上で突然止まった。

すると誰もいなかった屋上の貯水タンクの上で景色が歪む。

貯水タンクの上にいたのはホログラフィックカモフラージュで姿を隠していたボルフォッグだった。

 

「ボルフォッグ!」

 

「オーズ、ゾンダーは私が相手をします!」

 

「頼む!」

 

「こっちです、ゾンダー!」

 

俺はボルフォッグの名を叫ぶとボルフォッグは俺にゾンダーロボの相手をすると言ってきた。

ウヴァ達がまだいるためゾンダーロボの相手をボルフォッグに任せ、ボルフォッグが学校から離れ、市街地に向かって行くとゾンダーロボはボルフォッグを追いかけて学校から離れていく。

 

「早いとここいつら片づけてゾンダーロボを倒さないとな。皆、力を貸してくれ!」

 

「うん!」

 

「当り前よ!」

 

「ん!」

 

「ああ!」

 

「任せな!」

 

一時的なゾンダーロボの危機が去るがまだ安心出来ない。

一刻も早くゾンダーロボを撃破するためにもまずは目の前のグリード、ヤミーを排除するためにアリサにすずか、ブラックRX、ブルービート、ワイルドタイガーに力を貸すように頼むと俺の横にいるすずかとアリサ、戦いながらブルービート、ブラックRX、ワイルドタイガーが頷き、返事を返してくれる。

 

「倒す。倒す!」

 

「壊す。壊す!」

 

ウヴァ達グリードはブルービート達が相手をしていたが相手がいなかったカブトヤミーとクワガタヤミーが俺達に向かってきている。

 

「それじゃあ、いくわよ!」

 

カブトヤミー、クワガタヤミーが向かって来るとアリサはバックルを引き、カード挿入口を上に向けるとカードケースからカードを引き抜く。

 

『KAMEN RIDE!』

 

「変身!」

 

『AGITO!』

 

カードを入れてバックルを閉じるとアリサは「カオスアギト グランドフォーム」(以降 Cアギト)に姿を変える。

 

「健悟、あんたが前にアギトに変身してた時になってたあの赤いのにはなれる?」

 

「勿論だ。あの時のアギトの姿、フレイムフォームを思い出しながらケースを開いて一番上のカードを引け。あと、フレイムフォームのフレイムセイバーを使うにはARが必要だ。フォームチェンジしたらARを引け!」

 

「分かった!」

 

CアギトにKRしたアリサはすぐに俺にアギトフレイムフォームにフォームチェンジ出来るか尋ねてくる。

俺は頷き、フォームチェンジとフレイムセイバーを装備する方法を伝えるとアリサはまたバックルを引いて挿入口を上に向け、カードケースからカードを引いた。

 

『FORM RIDE! AGITO FLAME FORM!』

 

引いたカードをドライバーに入れて閉じ、カードが発動するとアリサはカオスアギト グランドフォームから「カオスアギト フレイムフォーム」(以降 CアギトF)へとフォームチェンジした。

 

「これもいるのよね!」

 

『ATTACK RIDE! FLAME SABER!』

 

CアギトFにフォームチェンジしたアリサはまたカードケースからカードを引くとバックルを引いて挿入口にカードを入れて閉じる。

ARが発動し、アリサの右手にフレイムセイバーが収まる。

 

「すずか、援護お願い!」

 

「任せて!」

 

アリサはフレイムセイバーを構え、すずかに援護するように頼み、すずかが了承するとクワガタヤミーに走り出す。

向かって来るアリサにクワガタヤミーも走り出すとすずかがイクスドライバーを撃ち、牽制する。

 

「ウグアッ!」

 

「やあああああっ!」

 

牽制のイクスドライバーのエネルギー弾を受けてクワガタヤミーが怯むとアリサはフレイムセイバーを上段から左斜めに振り下ろしクワガタヤミーの胴を斬りつける。

フレイムセイバーで斬られたクワガタヤミーは胴から火花を散らす。

 

「このぉっ!」

 

「ゴアアッ!」

 

アリサは振り下ろしたフレイムセイバーを今度は左から右へと横に振るいクワガタヤミーの腹部を斬る。

腹部を斬られたクワガタヤミーは右手で腹部を押さえながら後ろに下がる。

 

「はああっ!えいっ!やっ!」

 

「グッ!ゴッ!」

 

クワガタヤミーが後ろに下がると今度はすずかがクワガタヤミーに接近する。

近づいたすずかは右足は高く上げてクワガタヤミーの左頬にハイキックを喰らわせると右足を降ろした反動でクワガタヤミーに背を向けると体を捻って今度は左足でクワガタヤミーの腹部に蹴りを入れ、後退させる。

 

「はっ!」

 

「ガアアッ!」

 

蹴りを入れて後退させたクワガタヤミーにすずかは続けてイクスドライバーを発砲、エネルギー弾が数発、クワガタヤミーに命中する。

すずかの攻撃でクワガタヤミーが怯むとアリサが再度接近し、フレイムセイバーで斬りかかるがクワガタヤミーは右腕でフレイムセイバーをガードして払い除け、左腕で殴りかかるがアリサはバックステップで後退して回避する。

・・・あいつらすげぇ戦えてるんだけど。

1度戦ったことがあると言えどなんであんな戦えてんの?

まぁ安心出来るし心強いからいいけど・・・。

 

「さぁ、1on1なら負ける気しないぜ!うおおおおお!!」

 

ウヴァ達をアリサ達に任せ、ようやく1対1で戦えることに若干の嬉しさを感じながらカブトヤミーに向かって行く。

カブトヤミーに近づくとまず始めに右からのストレートをカブトヤミーの左頬に喰らわせる。

カブトヤミーが右ストレートを受けてよろめくとカブトヤミーの右脇腹を狙って左足からのミドルキックを入れ、更に右、左からのパンチをカブトヤミーの腹部に交互に喰らわせていく。

 

「おらおら!どうしたどうした!」

 

さっきまでのようにクワガタヤミーによる援護がないため反撃をする余裕がなく、カブトヤミーはセルメダルをばら撒きながらただただ俺のパンチ、蹴りを受け続けている。

 

「うらぁぁぁ!」

 

「ゴオッ!」

 

渾身のアッパースイングを繰り出し、カブトヤミーの顎に喰らわせた。

アッパーを喰らったカブトヤミーは軽く宙を待って後ろに飛び、背中から地面に着地した。

 

「決めるぜ!」

 

『タカ!トラ!バッタ!♪タ・ト・バ!タトバ!タ・ト・バ!♪』

 

カブトヤミーを殴り飛ばすと俺はゴリラコアとチーターコアのメダルを抜き取り、トラコアとバッタコアを装填してオースキャナーでスキャンし再びタトバコンボに戻す。

タトバコンボに変わると地面に置いておいたメダジャリバーを拾い、カブトヤミーを攻撃した際に奴の体から落ちたのを拾った3枚のセルメダルをメダジャリバーの刀身に入れてオースキャナーでメダジャリバーの面をスライドさせる。

 

『トリプル!スキャニングチャージ!』

 

「はぁぁぁあああああ!セイヤァァァアアア!」

 

「ぐおああああああっ!」

 

オースキャナーからの音声の後、メダジャリバーを構え、一気に右下から左下に振るう。

振ったメダジャリバーから衝撃波が放たれてカブトヤミーともに空間や建物を両断する。

メダジャリバーの衝撃波で斬られた空間、建物がまるで時間が逆行したように元に戻るがカブトヤミーだけはそうではなく、「オーズバッシュ」を受けたカブトヤミーは爆発し、大量のセルメダルが散らばる。

カブトヤミーを倒すと視線をアリサとすずかが戦い、俺に背を向けているクワガタヤミーに向け、メダジャリバーを地面に突き刺し、再びオースキャナーを取る。

 

『スキャニングチャージ!』

 

「アリサ、すずか、離れろ!」

 

クワガタヤミーと戦っているアリサとすずかに離れるように叫んでバッタレッグを使い、高く跳躍する。

跳躍の限界の高さに到達すると空中に赤、黄、緑の「オーリング」が発生し、両足を揃えて重力に引かれオーリングを潜り抜けてクワガタヤミーに向かって落下していく。

 

「すずか!」

 

「うん!」

 

「ぬっ!・・・はっ!?」

 

俺の声を聞いてアリサとすずかが後ろに跳んでクワガタヤミーから離れるとクワガタヤミーが振り返り、俺の方に視線を向けた。

 

「セイヤァァァアアア!」

 

「ゴアアアアアアッ!!」

 

俺を見てクワガタヤミーは避けようとしたが既に遅く、オーズ タトバコンボの必殺技であるキック「タトバキック」を受けたクワガタヤミーは爆発を起こして消滅、カブトヤミーと同じように大量のセルメダルが散らばり、クワガタヤミーが立っていた場所に命中したことにより赤、黄、緑のOOOの文字が浮かび上がっていた。

 

「何これ。メダル?」

 

「凄い量」

 

「2人とも、大丈夫か?」

 

大量のセルメダルにアリサとすずかは驚き、クワガタヤミーを倒した俺は2人に近づき、声を掛ける。

 

「大丈夫だよ」

 

「ええ。でもまだあいつらが残ってるわ。早く倒しましょう」

 

「うん!」

 

俺が声を掛けるとすずかとアリサは頷くとまだ戦っているウヴァ達を見ると奴らを倒すためにアリサはウヴァ、すずかはカザリに向かっていく。

 

「あ!おい!無茶するな!」

 

「うおっ!」

 

2人を止めようとした時、声が聞こえ左を見るとワイルドタイガーがガメルに押されていた。

 

「くそっ!」

 

召喚されたワイルドタイガーではあるがほうっておけず、ガメルに向かって走る。

 

「そりゃああっ!」

 

「ん?どわっ!」

 

チーターレッグによって十分なスピードによる思いっ切りのタックルを拳を振り上げていたガメルに喰らわせる。

タックルを受けたガメルは右横に吹っ飛んでいき、地面を転がる。

 

「大丈夫か、ワイルドタイガー?」

 

「いてて。おう。あんがとよ」

 

ガメルを吹っ飛ばすとワイルドタイガーの方を向いて手を差し出す。

差し出した手をワイルドタイガーが掴むと力いっぱい引いてワイルドタイガーを立たせる。

 

「うぅぅん!オーズ、倒す!」

 

ワイルドタイガーを立たせるとガメルも立ち上がる。

しかもご立腹のようだ。

 

「油断するなワイルドタイガー、あいつは中々手強い奴だ。パワーがかなりある」

 

「みたいだな。でもパワーなら俺だって負けないさ。本気でいくぜ!はぁぁぁぁ!!」

 

俺がワイルドタイガーに忠告すると既にワイルドタイガーは理解していたようでワイルドタイガーは5分間だけ身体能力を100倍にするNEXT能力「ハンドレッドパワー(5ミニッツ100倍パワー)」を発動させ、NEXT能力発動を現すボディの蛍光グリーンが発光している。

 

「いくぞ!」

 

「おうよ!」

 

NEXT能力の発動を確認し、俺がワイルドタイガーに声を掛けるとワイルドタイガーが先にガメルに向かって駆け出す。

 

「ぬおおおおっ!」

 

ワイルドタイガーが向かって行くとガメルもワイルドタイガーに向かって駆け出す。

 

「「うおおおおお!」」

 

互いに向かって行き、ぶつかると思った時、両者とも両腕を上げ、そのままワイルドタイガーとガメルの取っ組み合う。

 

「くぬぬぬぬ!」

 

「ぐぬぬぬぬ!」

 

ハンドレッドパワーのおかげでガメルに押されることないがワイルドタイガーもガメルを押している訳でない。

パワーは互いに互角でどっちも譲らない!

 

「俺・・・負けない!ふんっ!」

 

「どあっ!」

 

ガメルがワイルドタイガーに頭突きを喰わらせた!

頭突きを受けたことでワイルドタイガーが後ろに下がる。

 

「もらった〜!」

 

「させるか!」

 

ガメルがワイルドタイガーに更に攻撃を加えようとしたところでようやく俺も動く。

チーターレッグのスピードでガメルとワイルドタイガーの間に入り込んでそこからガメルの懐に入り、ガメルの腹に右ストレートを繰り出す。

 

「うぐっ!」

 

「吹っ飛べ!」

 

「うわあああっ!」

 

右ストレートが入ると零距離から右腕のバコーンプレッシャーを発射し、ガメルを吹っ飛ばした。

吹っ飛ばしたガメルは背中から地面に着地し、放ったバコーンが戻ってくる。

 

「うぅぅぅ!」

 

「やはりまだ駄目か」

 

「はぁ、頑丈すぎるだろあいつ!」

 

攻撃を受けて怒って唸りながら立ち上がるガメル。

まだ倒れないガメルに溜息を吐きながらワイルドタイガーが再びガメルに向かって駆け出す。

俺もワイルドタイガーに続こうとしたがアリサとすずかが気になり、周囲を探る。

 

「はあああっ!」

 

周囲を探って最初に見つけたのはウヴァにフレイムセイバーを振り下ろすアリサだった。

 

「ぐうっ!・・・調子に乗るな!」

 

「ああっ!」

 

フレイムセイバーがウヴァの左肩に当たるがウヴァは左手でフレイムセイバーの刀身を掴んで離れられないようにし、アリサの腹部に前蹴りを喰らわせる。

蹴りを受けてアリサは後ろに飛ばされ、地面に倒れる。

 

「アリサ!」

 

「だ、大丈夫!」

 

アリサが攻撃を受けて心配になった俺はアリサに叫ぶとアリサはすぐに立ち上がる。

 

「アリサ!何か別のに変身しろ!」

 

「な、何かって何よ!?」

 

「適当に引いてみろ!」

 

「適当って!・・・・・ああんもう!分かったわよ!えーっと・・・これで!」

 

俺が他のライダーに変身するように言うとアリサが何に変身すればいいのか聞き返してきた。

適当に引けと言うとアリサは若干やけ気味でカードをケースから引き抜き、バックルを引いて挿入口を上に向ける。

 

「いくわよ。変身!」

 

『KAMEN RIDE! RYUKI!』

 

カードを入れてバックルを閉じるとアリサはCアギトFから以前俺も変身したC龍騎にKRする。

適当に引いた割にはいいの引いたな。

 

「アリサ、そのままARも引け!」

 

「分かった!」

 

龍騎にKRしたアリサに続けてARも引くように叫ぶとアリサはバックルの両端を引き、カードケースからカードを取り出し、バックルに装填して閉じる。

 

『ATTACK RIDE! ADVENT!』

 

『ADVENT』

 

「ウオオォォォォォンッ!」

 

ARアドベントが発動し、カオスドライバーからドラグバイザーの音声が発せられた後、まだ割られていない校舎の窓ガラスからドラグレッダーが雄叫びを上げながら現れ、アリサの左隣に止まる。

 

「何!?」

 

「きゃっ!な、何こいつ!?龍!?」

 

「そいつはドラグレッダー。龍騎の、そしてお前のパートナーだ!」

 

「ぱ、パートナー?」

 

突然現れたドラグレッダーにウヴァは驚き、ドラグレッダーが近くに止まったことでアリサは更に驚いている。

俺がアリサにドラグレッダーがパートナーであることを告げるとアリサは戸惑いながらドラグレッダーを見る。

 

「そんなこけおどしが!」

 

突然のドラグレッダーの登場に驚きながらもウヴァはアリサに電撃を放った。

 

「!っ!」

 

ウヴァが電撃を放つとアリサは両腕でガード体勢に入る。

 

「ウオオオオオンッ!」

 

「あ!」

 

だが、ウヴァの攻撃はアリサに届くことはなかった。

電撃が放たれるとアリサの右隣にいたブルービート、左横にいたドラグレッダーが前に出て、それを見たアリサは小さく声を漏らす。

アリサの前にブルービートが立ち、ブルービートの前にドラグレッダーが出て、アリサに変わって電撃を受ける。

ブルービートとドラグレッダーは自分達の体を盾にしてアリサを守ったのだ。

 

「あ、ありがとう・・・」

 

「ウオン」

 

「うん!」

 

まだ多少怯えながらではあるが助けてくれたドラグレッダーとブルービートにアリサはお礼を言うとドラグレッダーは短く鳴き、ブルービートは頷く。

 

「・・・ドラグレッダー、ブルービート、私に力を貸しなさい!」

 

「おう!」

 

「ウオオオオオオンッ」

 

アリサがブルービートとドラグレッダーに力を貸すように言うとブルービートはまた頷き、ドラグレッダーはそれに答えるように咆哮を上げる。

 

「調子に乗るなと言ったぞ!」

 

ドラグレッダーが咆哮を上げるとウヴァはアリサに向かって駆け出す。

 

「よぉし!行きなさいドラグレッダー!」

 

「ギャオオオオオンッ!」

 

ウヴァが向かって来るとアリサはドラグレッダーに指示を出す。

アリサに指示されたドラグレッダーは再び咆哮を上げ、ウヴァへと向かって行く。

 

「ぬっ!?・・・うおっ!」

 

ドラグレッダーが向かってくるとウヴァは怯んで動きが止まる。

ウヴァが動きと止めるとドラグレッダーは体の上半を反転させ、残りの下半は勢いよく振るってウヴァにぶつけて薙ぎ払う。

 

「くっ!このっ!」

 

「ギャオオオオオン!」

 

「ぐおっ!」

 

ドラグレッダーに薙ぎ払われ地面を転がり、ウヴァはすぐに立ち上がるが立ち上がったウヴァにドラグレッダーは火炎弾を放ち、ウヴァにダメージを与える。

 

「アリサ!ARで武器を装備しろ!」

 

「OK!」

 

『ATTACK RIDE! SWORD VENT!』

 

『SWORD VENT』

 

「よし!ブルービート、いくわよ!」

 

「ああ!」

 

ドラグセイバーを装備したアリサはブルービートに声を掛けるとブルービートはいつの間にか右腕に「スティンガーウェポン」と呼ばれる武装のブルービート専用スティンガーウェポン「スティンガーブレード」を装備しているとアリサと共にウヴァに向かって駆け出す。

 

「ちっ!ふあっ」

 

「んっ!はあっ!」

 

「があっ!」

 

「はっ!」

 

「ぐおっ!」

 

向かってきたアリサにウヴァは左腕を振るがアリサはそれをしゃがんで躱し、ウヴァの後ろに回りこもうとする際にウヴァの左脇腹をドラグセイバーで斬る。

アリサのドラグセイバーで斬られて苦痛の声を漏らすと続いて正面からブルービートがスティンガーブレードを右から左に振るい、胸を斬られる。

 

「うわああっ!」

 

アリサとブルービート、ウヴァの戦いを見ていると叫び声が聞こえ、視線を向けるとRXが地面を転がり倒れている。

RXが転がってきた先を見るとカザリがいた。

どうやらカザリの攻撃を喰らったようだ。

 

「RXさん!」

 

「君を倒せばこの仮面ライダーは消えるよね?はああっ!」

 

RXを心配してすずかが叫ぶ。

RX達を召喚したのがすずかだと見抜いていたカザリはRXからすずかに狙いを変え、鉤爪ですずかに斬りかかる。

 

「あ!」

 

「ふんっ!」

 

斬りかかってきたカザリにすずかが一瞬動きが止まるがRXが素早くすずかとカザリの間に入り、右手でカザリの右腕を掴んで止めた。

 

「お前、いつの間に!?」

 

「RXさん!」

 

「リボルケイン!はあっ!」

 

「くっ!」

 

いつの間にか起き上がって近づき、自分の腕を掴んで止めたRXにカザリは驚き、すずかも驚きの声を出す。

そんな2人をお構いなくRXは左手を変身ベルト「サンライザー」の前に持っていくと光が集まっていく。

サンライザーによって光が結晶化し、柄が生成されると左手で掴んで引くと刀身が光っているRXの剣状のスティック「光子剣 リボルケイン」が出現し、RXはリボルケインでカザリの腹部を突く。

腹部を突かれカザリは後ろに飛ばされて地面を転がる。

 

「RXさん」

 

「大丈夫だすずか。君は私が護る。だから落ち着いて戦うんだ」

 

「は、はい!」

 

助けてくれたRXにすずかが視線を向けるとRXはすずかの方を向き、落ち着くように声を掛ける。

・・・・・あのRX喋れるのかよ!?

 

「いくぞ!」

 

「はい!」

 

「くっ!・・・邪魔しないでよ!」

 

起き上がったカザリは左手で突かれた腹部を押さえながら右手で黄色い竜巻を発生させ、すずかとRXに攻撃する。

 

「躱すんだ、すずか!」

 

「はい!」

 

竜巻が迫るとRXが叫ぶとすずかは頷いて左に跳び、RXは右にローリングして回避する。

 

「・・・はっ!」

 

カザリの攻撃を躱すとRXのサンライザーに変化が起こるとRXの体が光に包まれる。

光が収まるとRXの姿がさっきまでとは違っていた。

 

「俺は怒りの王子!RX!バイオライダー!」

 

RXの姿は青と銀、赤のカラーリングのボディに変わり、胸の紋章も「R3」、もしくは「RB」と読めるように変化した「怒りの王子」の異名を持つ俊敏性が高い第3の特殊形態「仮面ライダーBLACK RX バイオライダー」へと姿を変える。

カザリから再び黄色の竜巻が放たれるとRXバイオライダーは最大の特徴である能力「液化・ゲル化」を使い自身の体を液化、そしてゲル化をして宙に退避する。

 

「何!?」

 

「え!?どうなってるの!?」

 

RX バイオライダーが液化・ゲル化したことに驚くカザリとすずか。

2人が驚いている間に液化・ゲル化したRX バイオライダーは宙を飛び回ってカザリへと向かう。

 

「うっ!ぐあっ!うあっ!」

 

RX バイオライダーは液・ゲル状態で宙を飛び回り、そのままの状態で高速で体当たりをする「バイオアタック」でカザリを攻撃していく。

 

「バイオブレード!はあっ!」

 

「ぐうあっ!」

 

空中で液・ゲル状態から元に戻ると左腰付近で光を結晶化させて生成される細身の剣「バイオブレード」を手に持って振り上げ、カザリに落下しながらバイオブレードを振り下ろした。

振り下ろされたバイオブレードはカザリの胴を右斜めに斬り、バイオブレードを受けてカザリは後ろに下がる。

 

「はああああっ!」

 

「ちっ!くっ!」

 

カザリが後ろに下がるとイクスドライバーで牽制射撃をしながらすずかが接近していき、牽制射撃でカザリは怯む。

 

「はっ!」

 

「っ!このっ!」

 

「きゃっ!」

 

カザリに近づいたすずかは左ストレートで殴りかかるがカザリに右ろ腕でガードされ、左腕の鉤爪で胸を突かれた。

胸を突かれてすずかは背中から地面に倒れて僅かに地面を滑る。

 

「これで!」

 

倒れたすずかにカザリは近づいて右腕の鉤爪を振り上げ、すずかに向かって勢いよく振り下ろした。

 

「あっ!んっ!」

 

「がああっ!」

 

倒れていたすずかはカザリに右腕を振り下ろされると体を右に捻って鉤爪を躱すと右手に持っていたイクスドライバーを左手に持ち替え、銃口をカザリに向けると至近距離でエネルギー弾を撃つ。

エネルギー弾を受けてカザリはすずかから離れるが立ち上がったすずかはイクスドライバーを更に5、6発撃ち続ける。

 

「うぐっ!よ、よくも・・・!」

 

「とあああっ!」

 

「っ!?くっ!このっ!」

 

「はっ!」

 

一番ダメージが大きい腹部を両手で押さえながらカザリはすずかを睨むがバイオブレードで斬りかかってきたバイオライダーに気づくと体勢を低くしてバイオブレードを躱し、左腕の鉤爪で反撃するがバイオライダーは液化・ゲル化してカザリの攻撃を避け、すずかの近くまで移動して元に戻る。

 

「すずか、大丈夫か?」

 

「はい!まだ行けます!」

 

「よし!」

 

すずかを心配してバイオライダーが声を掛けるとすずかは頷き、まだ戦えると言うとバイオライダーも頷き返してカザリに向かっていくとバイオライダーにすずかも続く。

 

「なあおい!そろそろこっち手伝ってくれ!」

 

アリサ達の戦闘に見入っているとワイルドタイガーに呼ばれる。

ガメルとの戦闘に戻ろうとしたがふとあることを思う。

 

「流石に2人とも近接だと近づく時のタイミングが面倒だな。それなら・・・」

 

俺もワイルドタイガーも近接格闘型、しかもワイルドタイガーが凄い突っ込んでいくためヤミー達のような攻撃の交代のタイミングが難しい。

かと言ってこのままワイルドタイガーだけに任せる訳にはいかないため俺もすずかのようにワイルドタイガーの支援をすることにする。

それに伴って俺的に支援攻撃が出来そうなメダルを考え、メダルケースから赤のコアメダルを2枚取り出

す。

 

「いくか。コンボ!」

 

真ん中と左端のメダルを引き抜き、真ん中に「クジャクコア」、左端に「コンドルコア」を装填してオースキャナーを取る。

 

『タカ!クジャク!コンドル!♪タ〜ジャ〜ドル〜♪』

 

「はあっ!」

 

3枚のコアメダルをスキャン、タトバコンボとは異なる歌の後、全身が赤く輝き、炎を発する。

3色だった身体は赤へと変わり、頭部のタカヘッドも通常とは異なるこのコンボ専用ヘッド「タカヘッド・ブレイブ」へと変化、俺はオーズの鳥系メダルコンボである「仮面ライダーオーズ タジャドルコンボ」へとコンボチェンジする。

 

「バーナビーじゃないけど・・・行きますよ?オジサン!」

 

「おう!・・・っておいおい!お前までオジサン呼ばわりかよ!?」

 

ワイルドタイガーの相棒と同じようにワイルドタイガーをオジサンと呼ぶ。

返事を返して間を空けてからオジサンと呼んだことにツッコんでくるワイルドタイガーを気にせず、背中から3対の翼「クジャクウイング」を展開してガメルに向かって飛翔し、ガメルに体当たりする。

 

「うわああっ!」

 

ガメルに体当たりを喰らわせて上にバレルロールしながら垂直上昇する。

 

「とおおおりゃああああっ!」

 

俺の体当たりを受けてよろめくガメルにすかさずワイルドタイガーが近づき、拳や蹴りを繰り出す。

 

「あ!うっ!・・・痛い!うおおっ!」

 

「おっと!」

 

ワイルドタイガーの拳、蹴りを受けるが頑丈なガメルには微々たるもののようだ。

殴られ蹴られたことにガメルは怒り、ワイルドタイガーに右腕で殴りかかるがワイルドタイガーはバックステップで後退してガメルのパンチを躱す。

 

「ふっ!はあああっ!」

 

ワイルドタイガーがガメルの攻撃を躱すと俺は飛行しながら左腕を胸のオーラングサークルの前に左腕を翳すと左腕にクジャクアーム専用の手甲型エネルギー解放器「タジャスピナー」が装備される。

装備されたタジャスピナーをガメルに向け、メダル状の火炎弾をガメルに放つ。

 

「うあっ!」

 

「そぉらっ!」

 

「うぐっ!」

 

タジャスピナーからの火炎弾で動きが止まるとワイルドタイガーが再度接近して右腕でガメルの胸を殴る。

ガメルを攻撃するワイルドタイガーに時折俺も空中から火炎弾を放って援護する。

 

『ATTACK RIDE! STRIKE VENT!』

 

『STRIKE VENT』

 

「な!ドラグレッダーの頭!?」

 

「ん?」

 

ガメルを攻撃しているとARでストライクベントが発動された音声が聞こえてくると続いてアリサの驚いた声が聞こえてきたので視線をアリサの方に向ける。

右腕に装備されたドラグクローがドラグレッダーの頭部であることに驚き、戸惑っているようだ。

 

「落ち着けアリサ。ドラグレッダーの頭部をしてるがそれは普通の武器だ。その武器は火炎弾を撃つことが出来る。右腕を引いて腰を落としてしばらく溜めたら右腕を前に突き出せ!」

 

「わ、分かった!ブルービート、決めるわよ!」

 

「おう!」

 

「はぁぁぁぁぁっ!」

 

ドラグクローが装備されて戸惑うアリサに俺は飛翔しながら大声でドラグクローの扱い方を指示する。

俺の指示を受けてアリサは頷いブルービートに決めることを告げるとブルービートは返事を返し、スティンガーブレードを構えてウヴァに向かっていき、アリサは右腕を引いてドラグクローを構える。

 

「はっ!はあっ!」

 

「うらっ!」

 

「ぐはっ!」

 

ウヴァに受かっていったブルービートはスティンガーブレードを振り下ろすが躱され、今度は横に振るうがこれも躱されるとウヴァの反撃で左腕からのパンチを右頬に受けてよろける。

 

「このまま終わらせてやる!」

 

「・・・つあっ!」

 

「うぐっ!」

 

よろけたブルービートを倒そうとウヴァが近づくとブルービートはウヴァの腹に右足からの蹴りを喰らわせ、ウヴァを離れさせる。

ウヴァとの間が開くとブルービートのスティンガーブレードの刃がドリルのように急速回転する。

 

「はあああああっ!はっ!」

 

「ぐあああっ!」

 

スティンガーブレードの刃が回転するとブルービートはウヴァい向かって走り、刃を回転させながら斜めに斬るブルービートの必殺技「ビートルブレイク」でウヴァの胴体を斬る。

ビートルブレイクを受けたウヴァは叫び声を上げて膝をつき、ビートルブレイクを喰らわせたブルービートはすぐにバックステップでウヴァから離れる。

 

「はあっ!」

 

ブルービートがウヴァから離れるとアリサは引いた右腕を前に出し、ドラグレッダーはアリサの動きに合わせ、ウヴァにドラグクローファイヤーを放つ。

 

「!?・・・うがあああっ!・・・うあ・・・」

 

アリサからドラグクローファイヤーが放たれるとウヴァは急いで立ち上がるが既に遅く、ドラグクローファイヤーはウヴァに直撃した。

直撃を受けたウヴァは体からセルメダルを零しながら吹っ飛ばされ、地面を転がる。

 

「すずか、そろそろ終わらせよう!」

 

「はい!」

 

RX バイオライダーはカザリに接近しバイオブレードを振り下ろす。

対するカザリは右手の鉤爪でバイオブレードを受け止め、RX バイオライダーとカザリは鍔迫り合う。

 

「今だ!」

 

『ATTACK RIDE! ILLUSION!』

 

RX バイオライダーと鍔迫り合い動きが止まっているカザリを見て今が攻撃のチャンスだと思ったすずかはカードケースからカードを取ってドライバーに装填、AR「イクスイリュージョン」によってすずかが5人に増える。

 

「何!?」

 

「「「「「RXさん、離れて!」」」」」

 

「うむっ!」

 

すずか達に離れるように言われたバイオライダーは液化・ゲル化してカザリから離れる。

カザリから離れ、横一列に並んでいるすずか達の1番左に移動し、液化・ゲル化したバイオライダーが人の形へと戻る。

だが、その姿は先程のバイオライダーとは異なっていた。

 

「何!?」

 

「か、変わってる!?」

 

「俺は悲しみの王子!RX!ロボライダー!」

 

液化・ゲル化から戻ったRXは元に戻る際に瞬間的に他の姿に変身する「瞬間変身」を行い、今の姿はサンライザーと黒と黄色のカラーリングにボディが耐熱、耐衝撃に優れた金属質装甲「ロボフォーム」に変わり、胸の紋章も「R2」、もしくは「Rr」と読めるように変化した「悲しみの王子」「炎の王子」の異名を持つ防御力とパワー、そして射撃戦に特化した第2の特殊形態「仮面ライダーBLACK RX ロボライダー」に変わった。

すずかとカザリが驚き、戸惑っている中、RX ロボライダーは右太もも付近で光を結晶化させてレーザー銃「ボルティックシューター」を出現させ、右手でボルティックシューターを取る。

 

「あ!・・・ん!」

 

RX ロボライダーがボルティックシューターを取るとすずか達はすぐに戦いに集中し直し、カードケースからカードを引き抜き、ドライバーに装填する。

 

『『『『『ATTACK RIDE! BLAST!』』』』』

 

「ボルティックシューター!」

 

「うわああああっ!」

 

トリガーを引いてARが発動し、5人のイクスによるイクスブラスト、RX ロボライダーのボルティックシューターによる一斉射撃を受け、カザリは吹っ飛ばされて地面を転がる。

 

「アリサとすずかは大丈夫そうだな。ワイルドタイガー、そろそろこっちもフィニッシュといくぞ!」

 

「あいよ!」

 

アリサとブルービートの連携攻撃でウヴァが、すずかとブラックRXの連携攻撃でカザリがダウンしていくのを見てワイルドタイガーに俺達もそろそろガメルをダウンさせるように言うとワイルドタイガーはすぐに返事を返す。

 

「ぬぅぅぅぅん!」

 

「「はっ!!」」

 

俺がワイルドタイガーに声を掛けているとガメルが鼻を伸ばし攻撃してくる。

伸びて迫る鼻を俺は上に飛び、ワイルドタイガーは左に跳んで躱す。

 

「そらっ!」

 

「うあっ!あ、熱い!」

 

ガメルの鼻を躱した俺は空中でタジャスピナーをガメルに構え、火炎弾を発射、火炎弾を受けてガメルが怯んだ。

 

『能力終了まで30秒前』

 

「今だ!」

 

「おうよ!」

 

ガメルが怯み、ワイルドタイガーのスーツから能力が終了するまでの残り時間が告げられ、ここらへんが攻撃のチャンスだと思った俺はワイルドタイガーに叫ぶ。

俺が叫ぶとワイルドタイガーは頷き、ガメルに接近すると俺の急降下してガメルに接近する。

 

「おらぁ!」

 

「うっ!」

 

最初に接近したワイルドタイガーがガメルの懐に入り込むと右腕からのストレートパンチをガメルの胴体に入れる。

 

「せやぁっ!」

 

「ぐうっ!」

 

ワイルドタイガーのパンチが決まると今度は俺がガメルの胴に右足からのミドルキックを喰らわせた。

 

「てりゃああああああっ!」

 

「うおおりゃああああっ!」

 

「ごっ!どっ!ぐごっ!ぼっ!ごほっ!」

 

俺の蹴りが決まるとワイルドタイガーが今度は左腕からのパンチを繰り出し、ワイルドタイガーの左パンチが決まると次に俺が左足からミドルキックを喰らわせるとまたワイルドタイガーが右からのパンチを出し、俺もまた右足からのキックを出すとそこからひたすら俺の両足での連続キックとワイルドタイガーの両腕での連続パンチをガメルに喰らわせていく。

 

『5秒前。・・・4・・・3・・・』

 

[GOOD LUCK MODE!]

 

ワイルドタイガーのNEXT能力終了まで5秒を切り、カウントダウンされて3秒を告げられた時、英語音声が発せられるとワイルドタイガーの右腕が変形し拳が大きくなる必殺モード「グッドラックモード」へと変形した。

 

[Three・・・Two・・・One・・・]

 

「「ふああああああああっ!!」」

 

ラスト3秒のカウントダウンが英語に変わり、カウントダウンが0になる直前に俺の右足のキックとワイルドタイガーの右腕のパンチが同時にガメルの胴に命中する。

 

[Tiger&Ooo.Over and Out!]

 

「うわあああ!」

 

最後の一撃を受けてガメルは吹っ飛んでいき、ボールのように3回程バウンドして最後は背中で地面を滑って停止した。

ガメルをダウンさせるとさっきまで能力発動中を示す蛍光グリーンの発光がワイルドタイガーのNEXT能力が終了したため光が消えてしまう。

ちなみにワイルドタイガーの右腕のグッドラックモードは変形して大きくなるが単に戦闘を派手に見せるために見た目を格好良くしただけでパワーは変わらない。

 

「な、なんのこいつら。こんなの聞いてないよ」

 

「うう、痛い・・・」

 

ガメルが倒れている所にウヴァとカザリが集まり、事前に聞かされていたことと異なっている状況にカザリは動揺し、俺とワイルドタイガーのラストアタックを受けてガメルが痛みに苦しみながらゆっくりと立ち上がる。

ウヴァ達が集まっているため俺の近くにアリサとブルービート、すずかと元の形態に戻ったRXが集まる。

 

「くそっ!今回は見逃してやる!」

 

ウヴァが捨て台詞を吐くとウヴァ達の後ろに銀色のオーロラが出現し、ウヴァ達を後ろから飲み込むとそのまま消えてしまう。

 

「消えた・・・」

 

「なんだったのあのオーロラ?あいつらは何処に言ったの?」

 

「取り敢えず、あいつらは撤退したことは間違いない」

 

「あいつらはって、じゃあ変なロボットは?」

 

「これから片づけに行く」

 

銀色のオーロラのことを知らず、ウヴァ達が消えたことに驚くすずかとアリサにウヴァ達が撤退したことを教える。

ウヴァ達は撤退したがギムレットはどうなったのかをアリサが俺に訊いてくるとこれから倒しに行くことを告げてオーカテドラルからコアメダルを引き抜き、傾きを戻してオーズの変身を解除する。

 

「アリサ、すずか。残りの屑ヤミー達を頼めるか?」

 

「うん!」

 

「任せなさい!」

 

「くれぐれも変身を解除する時に他の人に見られるなよ」

 

「・・・でもあんた今変身解除してるじゃない」

 

「・・・すまん。いつもの癖だ」

 

オーズの変身を解除した俺は学校内にまだ残っているかもしれない屑ヤミーの討伐をアリサ、すずか、ブルービート、RX、ワイルドタイガーに頼むとアリサ達はすぐに了承してくれる。

アリサとすずかに変身を解除して姿を他人に見られないよう注意するが今現在既に変身を解除していることをアリサにツッコまれる。

ついいつもの癖でどこでも変身を解除してしまうため、アリサに謝りながらフォースドライブとコアメダルをズボンの左ポケットに入れて右腰のホルスターからフェニックスドライバーを取り、ズボンの後ろの右ポケットからフェニックスのライダーカードを取りドライバーに入れる。

 

『KAMEN RIDE!』

 

「変身!」

 

『PHOENIX!』

 

カードをドライバー入れてトリガーを引いてフェニックスへと変身する。

 

「ようやくこれが使えるな」

 

フェニックスに変身してカードケースからつい最近完成し、その結果使えるようになった新しいカードを取り出してドライバーに装填する。

 

『ATTACK RIDE! MACHINE PHOENIXER!』

 

トリガーを引いてカードを発動させると再び銀色のオーロラが出現する。

 

「またオーロラが!」

 

「大丈夫だ」

 

再び銀色のオーロラが出現するとアリサとすずかが身構えるがすぐに俺は大丈夫だと伝える。

 

ブオンッ!

 

銀色のオーロラからエンジン音が聞こえると1台のコバルトブルーとスカイブルーのカラーリングのバイクが出現して銀色のオーロラは消える。

 

「これって・・・バイク?」

 

「ああ」

 

「このバイク、健悟が呼んだの?」

 

「そう。俺専用のバイクだ」

 

銀色のオーロラから出現したバイクに対してすずかとアリサに尋ねられるとそれぞれに答えながらバイクに歩み寄る。

ディケイドのマシンディケイダーのデータを基に前から開発していた俺の、フェニックス専用のマシン「マシンフェニクサー」に跨る。

 

「じゃあ、行って来る」

 

「気を付けてね」

 

「ちゃんと戻ってきなさいよ?」

 

「分かってるよ」

 

すずかとアリサに見送られながらアクセルを開放してマシンフェニクサーを走らせ、市街地へと急ぐ。

 

 

-3ページ-

 

後書き

 

ARXー7アーバレスト「パンパカパーン!五十二話更新でーす!」

 

健悟「なんでその言い方なんだよ」

 

アポロン「そりゃあ作者がハマってるからでしょう」

 

ARXー7アーバレスト 「そうだけど何か?」

 

健悟「もうツッコむの面倒だからさっさと本編の話しよう」

 

ARXー7アーバレスト 「おや、ツッコミ放棄?」

 

健悟「あんたに関してはツッコミどころが多いから疲れるんだよ」

 

ARXー7アーバレスト「まあいいけど。さて、今回で小学校の危機は去りました!」

 

アポロン「海鳴市の危機はまだ去っていませんけどね」

 

健悟「俺序盤すっげぇボコボコにやられてるよな」

 

ARXー7アーバレスト 「5対1じゃしかたなくない?」

 

アポロン「その後はマスター達が2対1で相手をしてますしあまり変わりませんよ」

 

健悟「でも戦ってたけどなんか基本戦い見てることが多かった気がする」

 

ARXー7アーバレスト「そういう時もあるよ。気にしたら負けだよ」

 

健悟「ところですずかが召喚した連中、随分懐かしいのと以外なのが出て来たな」

 

ARXー7アーバレスト 「ブルービートとブラックRX、そしてワイルドタイガーだね」

 

アポロン「ブルービートはまだ理解出来ますがワイルドタイガーが出てくるのは大半の方が予想外だったのではと思います。前回の予告でモロバレだったでしょうけど」

 

健悟「こいつら選んだ理由は?」

 

ARXー7アーバレスト「それぞれ特徴が部分的に似ている、スペック的ってのも理由だけど最大の採用理由は・・・・・気分!」

 

健悟「はい予想通り〜」

 

アポロン「予想通りの答えありがとうございます」

 

ARXー7アーバレスト「なんか反応薄いなぁ」

 

健悟「だって毎回同じ理由じゃん」

 

ARXー7アーバレスト「反論できない」

 

アポロン「さて話を続けましょう。ワイルドタイガーのグットラックモードのフィニッシュの音声が変わってましたが?」

 

ARXー7アーバレスト 「あれは勝手に変えたった!」

 

健悟「やりたかっただけだろ?」

 

ARXー7アーバレスト「そだよ?」

 

健悟「はぁ。んで、最後に新しい、オリジナルのライダーマシンが登場したな」

 

ARXー7アーバレスト 「その通り!前振りもなく突然の登場!フェニックス専用バイク『マシンフェニクサー』!詳細は後日設定を投稿する(と思う)けどスズキ・GSX1300Rハヤブヤをベース車両にマシンディケイダーのデータを基に開発、改造したって設定だよ!」

 

健悟「おい、(と思う)ってなんだ!」

 

アポロン「するのがいつになるか解からないということでしょう」

 

ARXー7アーバレスト「うん」

 

健悟「この駄目作者」

 

ARXー7アーバレスト「すんません。頑張ります」

 

アポロン「作者様、落ち込んでないで報告を」

 

ARXー7アーバレスト「おっとそうだった!パンパカパーン!8日程遅くなってしましたが3月18日で『〜少年が望んだ世界と力〜』が3年!旧にじファン時代を含めて4年目を迎えました〜!」

 

健悟「二回目のパンパカパーンが出たよ。まあでもめでたいな」

 

アポロン「ですね。しかし3年で52話ですか」

 

ARXー7アーバレスト 「言わないで。月一投稿だとこうなるよね」

 

健悟「毎回思いつきで書いてるからだろ?」

 

ARXー7アーバレスト 「はい、そうです。・・・・・兎に角!更新は遅いけど、これからも頑張っていくぞ!」

 

健悟「その意気込みだけは褒めてやるよ」

 

アポロン「ではそろそろ次回予告といきましょうか」

 

ARXー7アーバレスト 「え!?まだ色々語りたいのに!」

 

健悟「もう十分喋ったろ」

 

アポロン「こんなグダグダなのは読者もあまり見たがりませんよ」

 

ARXー7アーバレスト「この子達ホント容赦ないね!作者悲しいよ!」

 

健悟「いいから早くやろう」

 

ARXー7アーバレスト 「は〜い。じゃあアポロン」

 

アポロン「ラージャ。BGMスタート」

 

BGM「カーロボット予告BGM」

 

健悟「解からなかったんだな」

 

ARXー7アーバレスト 「そうなんだよ。まぁ兎に角よろしく」

 

健悟「はいよ。んんっ!・・・やあ皆!俺は野田健悟!海鳴の街がギムレットに襲われている。急いで駆けつけようとするがディセプティコンが襲い掛かる。このままでは海鳴が危険だ!トランスフォーマー、勇者ロボ、エマージェンシー!皆で海鳴を守るんだ!〜少年が望んだ世界と力〜第五十三話『集え!鋼の戦士達!』熱い心に不可能はない!」

 

ARXー7アーバレスト 「OK!」

 

健悟「なんか。あんま上手く出来ない感があるんだが」

 

アポロン「気にしては駄目です」

 

ARXー7アーバレスト「サブタイ考えるの結構大変なんだぞ」

 

健悟「でも今回の次回予告は楽しめた。熱い心に不可能はないって台詞は小さい頃好きだったからな」

 

ARXー7アーバレスト 「ならよかった!さて、それではこれからも『〜少年が望んだ世界と力〜』をよろしくお願いします!」

 

健悟「よろしく!」

 

アポロン「よろしくお願いします」

 

ARXー7アーバレスト「次回もお楽しみ!!」

 

説明
第五十二話 グリードと召喚と守りたい人
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コメント
今回も面白かったです!続き待ってます?(スネーク)
毎回楽しんで読んでます。 続きを楽しみに待ってますよ。(秀介)
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