艦隊 真・恋姫無双 44話目 |
【 骨肉相食む の件 】
? 揚州 九江郡(淮南郡) 寿春 にて ?
袁術軍も……洛陽に向かい出立を行う為、その準備を行う。
大将軍何進からの要請があったとはいえ、直ぐには行ける物では無い。
領地内の政務、他国からの防衛、民意の慰撫等……色々と命じる事は山程ある。 ここでは、七乃が美羽より全部任されて、嬉々と動き完璧に作業をこなしていた。
そんな中、美羽より城の登城を命じられた……雪蓮。
────雪蓮は、蓮華、小蓮を伴い、冥琳、思春、星、稟、風の五人を従わせ、急ぎ城へと向かい……美羽たちと対面する事になった。
★☆☆
雪蓮「孫家としては、委細承知! 直ぐにも加わる準備は出来ているわ!」
七乃「流石は『江東の虎』の娘ですね! 素早い対応に、袁公路様も大層満足しております! ねぇ、お嬢様!?」
美羽「う、うむっ! 見事じゃぞ! し……孫策!! ぬはははっ!!」
雪蓮「でねぇ……袁術ちゃん、お願いがあるの。 今度の洛陽への供を、私が行けなくなるから名代として、権か尚香を付けたいと思うのよ!」
雪蓮が、玉座に座る美羽、傍に佇む七乃、左右に並ぶ将と衛兵が居並ぶ中、開口一番に話を切り出した!
蓮華「袁術様! どうか、私を代わりに加えて下さい!」
小蓮「お姉ちゃん──狡い! ねぇッ! シャオにしてよぉ──ッ!」
蓮華「シャオ! 貴女には、長旅なんて幼いから危険過ぎる! 姉様達と一緒に領地内で待ってなさいッ!!」
小蓮「お姉ちゃんこそ、お姉様と一緒に待っててよぉ! こう云う上に立つ者の経験は、シャオみたいに幼い時期から、英才教育をするのが良いのッ!!」
蓮華、小蓮「「 ンググググゥ〜〜〜! 」」
冥琳「お、お二人共、御前ですよ! 控えて下さい!!」
────孫家の姉妹が、相互に顔を向き睨み合い、冥琳が懸命に止める。
七乃「わぁ……美羽様、凄いですね! 美羽様のお側に居る事が主な仕事なのに、姉妹での醜悪な取り合い! 美羽様の異常な人気振りが見れて、七乃は感激ですぅ───!!」ドキドキ!
美羽「…………………」
七乃の高ぶりに比べ、美羽は無言のままで、姉妹の確執を眺めている。
七乃「コホンッ! ……ですが、私達も『はい、そうですか!』っと即答は出来ないんでよ? 納得がいく理由を聞かせて貰ってからですッ!」
蓮華「…………ギリッ!」
小蓮「理由ぅ〜〜〜ッ!? 理由なんて……必要なのッ!?」
七乃「良いですかぁ? 本来は、孫家当主である孫策さんが付き従うのが筋。 それが、妹さんのどちらかが代わりに、洛陽へ上るとはいえ、お元気そうな孫策さんが残る。 これを、普通に見ると……どう思われますかぁ〜ねぇ?」
雪蓮「………………」
七乃「言わば、周りの袁術麾下の皆さんからすれば、非常に面白くないんですよ。 ものスゴ〜ク不自然だと思われても、仕方ありませんからねぇ?」
蓮華「じゃあ……理由があれば……ですか!?」
七乃「そうですよ? 私達の納得がいく……お嬢様のためになる理由を、教えて頂ければ、それで良いんです! 後は、それを理由に……私が反対する人達を抑え込む事も出来ますから〜」
唐突に七乃が言い始めた『雪蓮が動かない理由を述べよ』の問題。
別にテストの問題でもなく、普通の問い掛けであり、確かに言われて納得できる話である。
小蓮「うぅぅぅ〜〜〜ん!?!?」
蓮華「そ、それは…………」
雪蓮「それは──簡単。 領地内に叛乱の兆しが多く見られるの。 その者達を討伐するのには、権や尚香じゃ役不足。 武に秀でる私を、足下に番犬代わりに置い方が、よっぽど良いと思うけどね?」
七乃「番犬ですか。 どうみても、飼い主さえも喰い殺さんとする番『虎』じゃないですか〜! ですが………虎が主を喰い殺さない代償は………?」
雪蓮「妹達が人質よ! それで充分───じゃなぁい?」
その理由として続く代償の人質。
確かにコレなら袁術軍麾下の将が納得はするだろう。 しかし、急にそのような『人質発言』をされて、蓮華や小蓮はどう思うのか? 普通の者なら怒るか、唖然とするか、問い詰めるか、悲しむかとなるのだが……!
七乃「あらあら………孫権さん達ぃ、怖いお姉さんじゃないですか〜? 良いんですかぁ、こんな風に言われちゃってぇ〜?」
蓮華「いや、当然の事だ! 私達の血の繋がりを嘗めて貰っては困るッ! 江東の虎の血筋を受け継ぎ、その想いを紡ぐのが私達の役目! 姉には姉、妹には妹、私には私の考えがあるッ!! だから、私は謹んで役目を受ける!!」
『────────!?』
蓮華の発言に、控える冥琳たちも、袁術麾下の将たちも驚いた!
蓮華「───薄情と思われるかもしれん! しかし、姉がそう決めたのなら、私は私の行動を、その事を踏まえて動くのみ! それが、孫文台の娘である、私達の絆だからだッ!!」
小蓮「そうだよッ! これを苦難と受け取るか、自分の限界を越える為の糧に変えるのかは、シャオたち次第だよッ!!」
雪蓮「一応……次世代の当主を担う者として、洛陽に向かわせ、経験を積ませたい思う、優しい姉心もあるのよ! ────これでもね?」
妹達の意見は、亡き母『孫文台』の意志を受け継ぐ肯定の返事となり……少し寂しげな笑顔を浮かべつつ、心の中では感謝する雪蓮。
本心は、勿論見捨てる事などする筈が無い!
ただ、そのくらいの覚悟が、何時でも持って貰いたかったのだ。
七乃「ふふふっ……そうですか〜。 私は、てっきり〜二日酔いを理由にして行けないと云うかと思いましたよ! じゃあ、その覚悟があれば、二人一緒にお供として、美羽様に付いて貰っても構いませんよね?」
美羽「─────!?」
雪蓮「───二人を!?」
蓮華「─────!?」
小蓮「やったぁ───ああああッ!!」
冥琳「……………………!?」
意外な展開になり、驚く雪蓮達!
そんな孫家の姉妹達を、嬉しそうに『してやったり!』と笑顔を浮かべながら語る七乃。 唖然としている雪蓮に、その理由を述べた。
七乃「孫策の言葉、妹さん達の言葉と行動! つまり、美羽様に袁家に強固な忠誠を内外に表明したワケじゃないですか? もし、裏切ったら……妹を見捨てた将と云う事で汚名を受けますから!」
雪蓮「─────!」
七乃「そうなれば、幾ら反袁術軍と言えども、孫策さんに味方する者は居ませんよ? 『家族を見捨てる者が、他人を大事にするものか?』って思ちゃいますからね。 それじゃあ……貴女達の思惑……外れちゃいますもんね?」
雪蓮「────ちょ、張勲!? いったい……何を!?」
雪蓮は、焦り七乃に詰め寄ろうとするが、グッと抑える!!
────『孫呉の独立』を知られては拙い! 孫呉の独立、即ち袁術を打倒して国を纏め、孫呉に拠る政権を樹立させる事を!!
七乃「私の願いは、美羽様を幸せにする事……それだけですよ! 詳しい話はまた後で。 それじゃ、コレはコレで決定ですね〜! 美羽様〜!?」
美羽「う………うむっ!」
七乃は、美羽に一応伺いを立てて、その話を終わらせたのだった。
◆◇◆
【 雉も鳴かずば…… の件 】
? 揚州 丹揚郡 建業 城内 にて ?
城に戻り、事の顛末を留守を任せていた祭たちに話をする。
美羽達との謁見の結果、洛陽に向かうのが蓮華を雪蓮代行とし『蓮華、小蓮、冥琳、思春、明命、星、稟、風』の八人が向かう事になった。
星たちが居るのは、孫呉の内情を知られてたくない雪蓮の意向、一刀に会わせたいと願う冥琳の願いが、上手く重なった為である。
ーーー ーーーー
雪蓮「────と云う訳なのよ! これで、私は堂々と残って、反袁術の豪族たちに連絡や調略を仕掛けられるわ!」
祭「ふむ、儂も文台様に昔仕えていた将たちに、再度の繋ぎを付けてみせるかの! 文台様には、色々と世話になっていた者たちじゃ! 娘御たちが立ち上がると知れば、力を必ず貸してくれるに違いない!!」
隠「そうですね〜! こんな機会〜なかなかありませんから〜! 思春ちゃんに明命ちゃん! 手の者たちを出来るだけ多めに動かせるように、準備をお願いします〜!!」
思春「───はっ!」
明命「────はいッ!」
★☆☆
冥琳「………蓮華様! 小蓮様! 孫家の姫君ともあろう者が、袁術や将兵たちの前で、あのような見苦しい振る舞い! 恥ずかしいとは思いませんかッ!?」
蓮華「だ、だってぇ………ッッ!!」
小蓮「ツゥ───ンだ!!」
思春「………………」
明命「あわあわあわあわッ!!」
雪蓮「まぁまぁ──良いじゃない! 結果的には、冥琳の願っていた状況になったんだし──」
冥琳「馬鹿者! もしも、張勲辺りから、御二人の態度に疑問を持たれ、そこを突かれたら、馬脚など直ぐに現れるハメになっていたのだぞ!? もし、雪蓮の止まるのを反対されていたら、どうする気だったんだ!?」
雪蓮「そうね〜? 私と冥琳で洛陽に上がれば良いじゃない? 他の皆に後を任せてね! 私と冥琳が居れば、大概の事はできるもの!」
『────────!』
冥琳「まぁ………確かに不可能では無いな……」
雪蓮「でさぁ、でさぁ! ついでに御遣い君をさぁ、駄目元で二人して籠絡するの! どぉう──凄ぉい考えでしょう?」
冥琳「バ────ッ!?」
蓮華「…………………」ブチッ!
小蓮「─────ッ!?」
雪蓮「だってねぇ〜! 蓮華のような若い娘も、小蓮のように妹のような娘も良いかもしれないけど……。 やはりぃ───ここは、大人の女性が相手した方が、堕ちる可能性は高いと思うの! そう思うでしょ? 冥琳!?」
蓮華「(# =_=)……」
冥琳「(((>_< )( >_<)))」
小蓮「煤R(ヽ゜ロ゜)」
雪蓮「もおぉ、恥ずかしがっちゃってぇええッ! 普通考えたって、こぉ〜んな艶っぽい美女が二人で行けば、間違い無いじゃない! そして駄目だったとしても、せめて最低でも子種だけ貰えば───えッ!?」ガシィン!!
蓮華「………フ、フフフフッ! 雪蓮姉様……少し『おはなし』しましょうか……? 皆の邪魔に……ナリマスカラ……コチラヘ………」
雪蓮「な、何ぃ!? は、話なら此処でぇ! ───ちょ、ちょっと、蓮華ぁ!? どうしたのぉ!? め、冥琳! 見てないでぇええ、早く助けてぇえええッ────!!」ズルッ ズルッ ズルッーーーーー!!
冥琳「自業自得、触らぬ神に祟りなし、身から出た錆………」
小蓮「シャオも知らなぁ〜い!」
★★☆
冥琳「────それでは、皆、ご苦労だった! これで解散にするため、それぞれの持ち場に戻ってくれッ!! 出発等の日付は、袁術側の支度次第ゆえ、この三日間が勝負になろう! その間に、各々の準備をしてくれぇ!!」
ーーー
小蓮「───さてぇ、シャオは、洛陽へ行く為の準備しなくちゃ!」
ーーー
祭「さて……儂らは、儂らの仕事をしようとするかの!」
隠「さ、祭様ぁ〜! お供しますぅ〜!!」
ーーー ーーーー
思春「明命! 付いて来いッ!」
明命「えっ!? 雪蓮様のこと……大丈夫なんですかぁ!?」
思春「………あの方の自業自得だ。 それよりも、お前に伝えておきたい事がある。 主に───北郷の事だ!」
明命「し、思春殿は……一刀様に……お会いされたのですね!」
思春「あぁ……そうだ。 だから……明命に説明しておきたいんだ! 聞かれない場所に移動するぞ!?」────シュッン!
明命「────はいっ!!」────シュッン!
◆◇◆
【 明命の憂い、思春の洞察 の件 】
? 揚州 丹揚郡 建業 城の屋根上 にて ?
ーーー
ーーー
ーー★
思春「此処なら、誰も聞き耳を立てないだろう。 『思春殿ッ!』───なんだ? 急に怒鳴られるような事をしたなど、覚えは無いが………?」
明命「思春殿ッ! あ、あの方は、本当に……益州に降り立ったのですかッ!?」
思春「…………間違いはなかった。 アイツは『北郷一刀』! 自分の名前を語り、配下の者達も申し合わせたように言い合い、そして……好かれていた! 姿、形も、あの頃の北郷に……数年経たような様子だった……」
明命「───ならば何故ぇ! ここに、孫呉に来てくれないんですか! 私達と契り、子を成した事を忘れてぇ……新たな天の御遣いとして歩むおつもりなんですか!? もぅ、私達の事、どうでもいいと思っているんじゃ──!?」
思春「───正確に言えば、アイツは……別の『天の国から降り立った北郷一刀』だ。 私たちの知る北郷よりも、遥かに軍務に特化した男らしい……」
明命「─────! そ……れではぁ! 一刀様でも……私たちを愛してくれた……一刀様じゃない……別人ッッ!?」
思春「…………そうなる……」
明命「お、おかしいじゃ無いですかぁあああッ! そんな男の人に、なんでぇ蜀の将が従っているんですかぁあああッ!?」
思春「…………………」
明命「思春殿ッ! どういう事なんですッ!? 全然違うのなら、従うどころか……憎むのが当然の反応じゃないんですかぁ!! おかしいです! そんなの……おかしいですよ!?」
思春「……明命の云う事も分かる。 明命に『周戟xが居たように、私にも……『甘述』が居た。 だから、その者が……完全な偽物だと分かれば、蓮華様に『北郷は降りていない』と伝えるつもりだった!」
明命「──────!」
思春「だが………アイツはアイツだった! 姿、形もそうだが、アイツの癖、アイツの好み、アイツの……臆病な程に仲間が傷付き、失う事を恐れる性格、他者を思いやり、下の者を慈しむ優しさ……記憶通りの男だったんだ!!」
明命「─────か、一刀様ぁあああッ!!」ウワァ~ン!
思春「私は……そこで気付いた。 ここは……前の世界と似ているようで違う。 あの時、私達は先の事など知らずにがむしゃらに戦った。 自国の発展の為に、命を投げ出し覚悟で戦い抜いた! だが、今は………」
明命「グスッ……グスッ………」
思春「私たち……記憶ある者が……『北郷』なんだ! だから、戦を上手く回避する術もあるかもしれん! 北郷は、魏で『正史を語り、歴史を歪めて将や国を救った』と云う! 我々にも出来ることかもしれん!!」
明命「…………………………」
思春「そうなると……争う目的は何になる? 話し合いで領土は解決できる! 分けれる事も、代用する事も出来るからな! だが、北郷を欲した場合はどうなる!? その方法は全て不可! 北郷を巡る争いになるだろう!!」
明命「────えっ!?」
思春「……雛里がな。 たどたどしく教えてくれたんだ。 『今のご主人様は、前のご主人様と変わらない。 ただ、前の出来事を忘れてしまっただけかも知れない……って思う程に……あわわわわッ』──と」
明命「〜〜〜〜〜〜〜〜〜」ブルブルッ
思春「蜀の一部は接触を果たし……北郷を認めた! 魏も洛陽に向けて出立したと報告が来た! 呉の我々も、その者の真偽を確認して、出来れば孫呉に味方して貰うよう動かさねばなるまい!! ──ン? どうした、明命?」
明命「───プッ、クスクスクスッ! し、思春殿ッ! ひ、雛里様の物真似……なかなか御上手ですねッ! 物凄くぅ可愛いですよーッ!!!」
思春「───ふんッ/////! 鳴いたカラスが……もう笑ったのか!?」
明命「はいっ! ────思春殿のお陰ですッ!! 私、会ってみます! その『北郷一刀』が……本当に一刀様の再来なのか! ただの偽者なのか! 実際に会って確かめてみます!!」
思春「それと───アイツの配下の者は、何れも一騎当千の化け物揃いだ。 しかし、決して悪者では無い。 こちらが刃を向けねば、友好的に接してくれる。 ただ……アイツの悪口は……厳禁と心得ておけっ!!」
明命「────はいっ!!」
◆◇◆
【 三人寄れば…… の件 】
? 丹揚郡 建業 星の部屋 にて ?
星「我々は客将ゆえ、孫呉の内部関係に関わらせず……護衛と相談役で任された。 妥当と言えば妥当なんだが………」
風「風たちに取っては、ありがたいですねー! お兄さんの現状、直接見る事が可能ですー! それにしても……蓮華さんも積極的ですねぇー? シャオちゃんと二人で、洛陽行きを争うんですからー!!」
稟「………それだけ焦っている証拠ですよ。 一刀殿の周りには、複数の女性の将が存在していると、思春が報告していたではないですか。 しかも、私達が知らない未知なる戦闘技術を持ち……尚且つ魅力的な女性となれば……」
風「あの『魏の種馬』と決定事項になっている『お兄さん』が、『複数の新たな雌馬に囲まれている!?』……な〜んて報告を聞けばー! 幾ら冷静沈着の風じゃなくても〜心が穏やかじゃありませんもんね〜!!」
星「その気持ちは分かる。 だか……『当主である姉の代わりに、自分が供を勤めるから許可して欲しい!』など、袁術に直訴するとは、前代未聞の出来ただろうな! 傍にいた冥琳の驚愕した顔が……瞼(まぶた)に浮かぶ」
稟「……ですが、袁術の様子も気になりますね。 蓮華殿の願いを受け入れたばかりではありませんよ? 自分の隣接している領地の管理さえ、雪蓮殿達に任せるなど……あまりにも寛大過ぎます!」
風「…………そうなると、答えは幾つか浮かびますねー?」
稟「張勲……七乃殿に寄る、孫呉の動きを図る為の『打草驚蛇の計』?」
星「もしくは……袁術の気紛れ……か?」
風「それとも……別の要因ですかね〜? もしかすると……お兄さんの手の者が動いた可能性も考慮しなければ……。 だけどー、お兄さんがね? ……あのお兄さんが、そんな事するなんて思えませんけどー?」
稟「………それでも、私達は……あらゆる面を考慮して、対応策を考えておかねば。 愛する者さえも疑い、真偽を正す……それが、軍師と云う因果な職業なんですから……」
星「───私は、主を信じるッ! あの人の良い……我々の中心で、何時も笑顔で迎えてくれた主を! 心底信じなくては何が忠臣だ!」
『……………………』
星「それにな? 私は──軍師では無い! 武を極めんとする将だ! 疑って中途半端な想いになるより、全力で想いをぶつけた方が有利になるは、当然の結果! この勝負────分は私にありそうだな!?」
風「はぁ───い! 稟ちゃん、風は軍師を辞めて、普通の女の子になりますーッ!! それで、お兄さんに嫁ぎますのでぇー! 短い間でしたが、御世話に………」
稟「ちょっ、ちょっとッ! 風──ッ!!」
星「────そのような事、我が槍に掛けても許さんッ!!」
風「許すも許さないも───お兄さんの返事次第ですよぉ〜! 外野は、大人しく見物して居ればいいのですぅー!!」
ーーーーー
その日、孫呉の城の中は……一日中……騒動で賑やかかったと伝わる。
しかし、何とか纏まり……袁術より上洛の正式な日を知らされて、雪蓮たちは、それぞれで動き出したのである!!
ーーーーーーー
ーーーーーー
あとがき
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
作者が、他の方で多忙になり……暇を見ては書き込んでいたのですが、疲れの為か内容が浮かばず……やむを得ず、ここまで伸びてしまいました。
なるべく早く上げようと、『天竜二俣』駅で……また書き込むハメになりましたけど。
今度は、早めに投稿出来ると思いますので、よろしくお願いします!
説明 | ||
お待ちどう様でした。 | ||
総閲覧数 | 閲覧ユーザー | 支援 |
1446 | 1225 | 14 |
コメント | ||
今回の劉備軍は、義輝記とは違う活躍……っていうか白蓮の活躍が目立ちますが、マシになりますので御安心を。 愛憎蠢くような凄い作品に、流石に出来ない……と思いますよ。 半分は笑いを入れていますので。 (いた) Jack Tlam提督 コメントありがとうございます! 恋姫が果たしてどう動くのか? 艦娘がどう関わるのか? 殆ど行き当たりばったりの話ですので、先がどうなるのか。 でも、敵勢力側に付く者も出てくる予定です。(いた) hokuhin提督 コメントありがとうございます! 風「宝ャを……ですかー?」 宝ャ「ふんっ! 例え解体されても、第二、第三の宝ャが───ッ!?」 (いた) 記憶があるのだから、どこまで恋姫達が大人になれるかが見所の一つですかね。人を愛するとはどういうことなのか……色々と深いテーマにも踏み込めそうな作品ですね。義輝記の劉備軍みたくなるのは勘弁。あれは駄目ですよホント。さて、次回も楽しみにしています。しかし……ふむ、何やら不穏な臭いがしてきたなあ……。(Jack Tlam) 並行世界の同位体……本当にそれだけですかね?それは兎も角……その事実はこれから対面する恋姫達に暗い影を落としてしまうかもしれませんね。益州組や合流済みの面々は別として、今ここにいる一刀を受け入れられない恋姫が必ず出てくる筈です。もし過去の幻影に囚われる者がいるのなら、それが騒乱の元凶になる者なんでしょうね。(Jack Tlam) 風を普通の女の子にさせるには、やはり宝ャを解体させないと駄目かもw(hokuhin) 雪風提督 コメントありがとうございます! 忠臣は、自分で判断しつつ意見を奏上できる臣、佞臣は善悪判断せずのイエスマンだと思っています。 勿論……星は忠臣に入ります。 自分の意見多いけど………(いた) 主を信じなくて何が忠臣だ・・星の台詞がぐっときました。ただ、盲目的に主を信じすぎるのもよくないのである程度の線引きが必要ですが・・・。(雪風) スネーク提督 コメントありがとうございます! 明命「思春殿に、もう一度やってくれるよう、お願いしたんですよ。そうしたら……顔を真っ赤にされ、小声で『馬鹿者ぉ!』と言った後、走り去ってしまいましたぁ!」(いた) 風ちゃん錯乱状態ww思春がやった雛里のモノマネ聞いてみたいwww(スネーク) |
||
タグ | ||
真・恋姫†無双 艦隊これくしょん | ||
いたさんの作品一覧 |
MY メニュー |
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。 |
(c)2018 - tinamini.com |