英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜
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〜マルーダ城・客室〜

 

「何?セリカがレウィニアの”使者”だと?何かの間違いじゃないのか?」

ペテレーネの報告を聞いたリウイは眉を顰めた後尋ねた。

 

「い、いえ……信じられないかと思われますが本当の事です。レウィニア神権国の親書もお持ちでしたし、それにセリカ様と同伴されている方の事も考えると本当の事かと。」

「”神殺し”に同伴者だと?”神殺し”の”使徒”ではないのか?」

ペテレーネの話が気になったシルヴァンは不思議そうな表情で尋ねた。

「いえ、”使徒”の方達ではありません。レウィニア神権国第十一軍『白地龍騎士団(ルフィド・ヴァシーン)』の騎士団長――――レヴィア・ローグライア様がセリカ様の同伴者です。」

「”白地龍騎士団”の騎士団長……―――”レウィニアの白き薔薇”か。一度レウィニアに戻ると言っていたが……何故奴まで連れてきたのだ?」

「それが……ゼムリア大陸で起こる決戦についての話し合いの為に訪問したとの事です。」

考え込んでいるリウイにペテレーネが言い辛そうな表情で答えた。

 

「…………どう考えても嫌な予感しかせんな。」

「同感です……というかそれ以前に普通使者が面会の約束もなく他国の皇に突然面会を申し出ますか?」

ペテレーネの答えを聞いた瞬間頭痛を感じたリウイは頭を抱え込み、リウイの言葉に頷いたシルヴァンは疲れた表情で呟いた。

「奴が外交の手順を知っている訳がないだろう……ハア……シルヴァン、悪いが奴の面会に付き合ってくれるか?」

「勿論そのつもりです。」

その後リウイ達やセリカ達と面会し、話し合い始めた。

 

同時刻、ラウルバーシュ大陸西方―――――”クヴァルナ大平原”

 

〜終の御祠〜

 

ラウルバーシュ大陸の西方と中原の境目に広がる”クヴァルナ大平原”に存在する聖地―――”終の御祠(ついのごし)”。そこでは”とある事情”によって門戸が開かれ、様々な種族や宗教の枠組みを超えた多くの若者達が集結し、ある目的の為に熾烈な競争をしていた。そんなある日、金髪の青年―――エルバラード・ハイオンは自分の教官を担当する悪魔族の魔術師コリドーラに呼ばれ、仲間のラヴィリエ・インタルーデとミストリアと共に向かい、コリドーラより事情を聞かされた。

「い、異世界〜!?しかもその異世界で起こる決戦の結果によって私達の世界も崩壊する〜!?」

「にわかには信じられないな……夢でも見たのではないか?」

事情を聞いた赤毛の娘―――ラヴィリエは信じられない表情で声をあげ、銀髪の少女―――ミストリアは呆れた表情で自分達の担当教官である魔術師コリドーラを見つめていた。

 

「失礼ですね〜。メンフィル帝国からの親書にもちゃんと書いてありますよ〜。」

二人の反応を見たコリドーラは不満げな表情を見せながら答えた。

「”メンフィル帝国”……数年前から”クヴァルナ大平原”と交流をし始めたというレスペレント地方全土を治める”闇夜の眷属”達の大国ですか。それでその異世界―――ゼムリア大陸という所で起こる決戦の加勢の要請をメンフィル帝国はどうして”終の御祠”にしたのですか?」

金髪の青年―――エルバラードは考え込んだ後不思議そうな表情で尋ねた。

 

「何でもメンフィルの理想は”全ての種族との共存”だそうでして〜。多くの亜種族達に加えて私のような”闇夜の眷属”も共存して暮らしているこの”クヴァルナ大平原”とは親密な関係になりたいらしくて〜。その切っ掛けを作る為に今回の話を持ってきたそうです〜。なお加勢に応じた場合は私達―――”クヴァルナ大平原”に住む人々が異世界――――ゼムリア大陸に行って活動する時に最大限に協力や配慮をしてくれるとの事です〜。」

「……我々にその話を持ってきたという事はメンフィル帝国の要請に応じ、我々が加勢しに行けという事か?」

「はい〜。正確に言えばエルバラード・ハイオン。貴方にですが。」

ミストリアの推測に頷いたコリドーラは真剣な表情でエルバラードを見つめた。

 

「僕に……ですか?一体何故……―――!まさか僕をここに残してくれた件同様”~の戒土”が……!?」

「そうです〜。ただあの時とは違ってちゃんとした理由もありますよ〜。”候補者”の中で唯一”候補者”を含めた多くの異種族と協力関係である貴方が適任だとの事です。何せ貴方は幽霊……いえ、幽鬼でしたか〜?まあ、どっちでもいいですけど、幽霊の彼女どころか本来決して相容れる事はない存在である魔族と天使に加えて”魔神”すらも仲間にしていますので〜。」

「えっと……その戦いに加わったら私達は何か得とかあるんですか?」

エルバラードの疑問に答えたコリドーラにラヴィリエは不思議そうな表情で尋ねた。

 

「得するかどうかはわかりませんよ〜。”特別課題”ですので〜。」

「”課題”って事は確定しているようなものじゃない……」

コリドーラの答えを聞いたラヴィリエは疲れた表情をしたが

「――だが”特別課題”という言葉からして、こなす事ができれば”我々の今後”の為にもなるかもしれないな。」

「!それって……!」

「他の”候補者”より有利な立場に立つ事ができるのですか?」

ミストリアの言葉を聞いて顔色を変え、エルバラードは真剣な表情でコリドーラを見つめて尋ねた。

 

「さあ〜、どうなるかは私も知りませんよ〜。」

「…………わかりました。その”特別課題”、謹んで引き受けさせて頂きます。二人も、協力してくれるかい?」

とぼけた様子で答えたコリドーラを見つめて考え込んだエルバラードは決意の表情で答えた後二人に視線を向け

「ええ、勿論!それに”冒険者”としても興味が惹かれる話だし!」

「この世界とは異なる世界……どのような世界なのだろうな。」

ラヴィリエとミストリアはそれぞれまだ見ぬ異世界に興味津々な様子を見せながら答えた。

 

「決まりですね〜。ああそうそう〜、今回の”特別課題”には面倒ですけど私も引率としてついて行く事になっていますので〜。」

「わかりました。先生も一緒に来てくれれば心強いです。異世界か……一体どんな所なんだろう?」

コリドーラの加勢に心強さを感じていたエルバラードはまだ見ぬ未知の世界に期待を膨らませながら窓の外を見つめていた。

 

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フハハハハハッ!予告していた他のエウシュリー陣営とはまさかの今年のエウシュリー新作、”神のラプソディー”の舞台となるクヴァルナ陣営です!!原作発売より早くフライング登場した事に驚いたかと思いますwwまあ、以前3rd篇の時にヴァイスとリセルを2人が登場する原作である魔導功殻発売よりも早くフライング登場させましたから、予想していた方もいたかもしれませんねww神のラプソディーは時系列で言えば戦女神2以降の話だそうですから、この小説でエルド達も登場させられるとわかり、何とか登場させる機会を窺っていましたwwエルド達のバトルシーンはありませんが、予告していたようにリィン達をラスボスの元へ行かせる為にエルド達が復活した強敵とリィン達の代わりに戦ってくれる展開になります!とりあえずエルド達と戦う復活した敵キャラは哀れでしょうねぇ(黒笑)なお既に理解していると思いますがクヴァルナ大平原とメンフィルの関係はこの小説のオリジナル設定ですw後さすがにクヴァルナ陣営は全員は出しませんよ?(汗)まあ、今回の話で既にエルド達を含めて数人は登場が確定なのかはわかるでしょうけどねw

説明
外伝〜援軍の鼓動〜後篇
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コメント
クヴァルナ陣営が再び登場するのは恐らく神のラプソディー発売後ですので、登場する際は可能な限り原作キャラの性格を再現するつもりです!(sorano)
本郷氏:う〜ん、余計なお世話ってやつですかね・・・。 わかりました。すいません;^^(M.N.F.)
混沌なのはいいと思いますが、リィン達を強化するのが先のような気がします。リィンの剣聖昇格とラウラのアルゼイド流の奥義習得等、閃の軌跡メンバーだけでもやれることはたくさんあると思います。(リィンの剣聖は個人的に強く希望)(Su-37)
これでまたこの地に混沌が増えるなあww(サイバスター)
神のラプソディー混ぜるのはいいですけど相性悪くないですか?バリハルト側の人間からすればセリカの存在は核地雷でしょうし。そしてメンフィル側がゼムリア大陸の活動の許可をだすって書いてますけどゼムリア側からすればいい迷惑のような?(マジロン)
soranoさんのやりたいようにやるのが一番ですよ・・・M.N.F.様&匿名希望様、性格などはサイトのキャラ説明や体験版で簡単な把握は出来るでしょうし、オリジナル設定は元々組み込まれているのだから二次創作を読んでいるのにそこら辺を指摘するのはどうかと思いますが・・・(本郷 刃)
前情報しか出てない段階で新作キャラ出すのは、いかがなものか・・・。 体験版だけで把握できるものなんだろうか・・・?(M.N.F.)
最後のエルドたちがリィンと出会ったら卒倒するぐらい驚くんじゃね^^(ジン)
出すのはいいですけど、原作とキャラ性格乖離してたら笑えませんね(匿名希望)
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他エウシュリーキャラも登場 幻燐の姫将軍 空を仰ぎて雲高くキャラ特別出演 閃の軌跡U 

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