真・恋姫無双 別たれし御遣い 第四十一話 |
〜一刀視点〜
「夷陵の守将に告ぐ
俺は北郷一刀 今回は劉協陛下の使いとして来た
開門して、話を聞いて欲しい」
門の近くまで来て、呼びかける
軍使として来ているようなものなので応じてはくれるだろうが・・
そんな事を考えていたら、門が開いた
そして
「一君!」
「一刀さん!」
鞘姉と静里が飛び出して来た
そして勢いよく、抱き付いて来た
「一君〜、一君〜!」
「一刀さん、一刀さん!」
二人共、泣きながら名前を呼んで来る
確かに悪い事をしたな
そして、視線を上げると他の将達もいた
だが夏候惇、夏侯淵、許?、典韋といった元曹操軍の将は渋い表情をしている
無理もないか
さて、どうするかと考えていたら静里が離れた
どうしたのか、と考える暇も無く俺の視界が回転した
そして直後、後頭部から背中にかけて激痛を味わう
鞘姉が正面に抱き付いた体勢から反り投げ(プロレスで言うフロントスープレックス)で俺を投げ捨てたのだ
仰向けに倒れた俺の頭の方に仁王立ちした鞘姉が
「帰って来るって約束したのに、遅すぎ!
それに心配させ過ぎ!
私達がどれだけ心配したと思っているの!」
それは悪かったけどいきなり投げ飛ばすの?
「鞘華さん、その場所で仁王立ちしていると下着が一刀さんから見えるのでは・・・」
仰向けの状態の俺は確かに鞘姉を見上げる形になっているが
「鞘姉、スパッツ履いてるから・・・」
そう言い掛けたら、顔を踏んづけられた
「それでも見てるんじゃないわ!
反省が足りない!」
理不尽だ
劉協陛下、鞘姉達の孫呉、劉備達の話し合いが始まった
元曹操軍の将達も俺が鞘姉に投げられたり、踏まれたりで毒気を抜かれたのか雰囲気が和らいだ
それは良かったが、もう少し平和的な方法で和らげたかった
「お話は分かりました
我々に異存は有りません」
劉協陛下の言葉を鞘姉は了承した
「でも、このまま孫呉と共闘と云うのも・・・」
「はい、結局このままだと孫呉だけが得をしますし・・・」
諸葛亮と鳳統が渋っている
いや、どちらかと云うと渋っているというより、気をもませて自分達を高く売り込みたいように見える
臣下としては正しいが、相手が悪い
「はわわ軍師にあわわ軍師!
ごちゃごちゃ五月蠅い!
こんな時に駆け引きしてる場合か!」
こう云うのを鞘姉は嫌うんだよな〜
狡猾な駆け引きって云うのを
「それに、劉備!
あんたも黙ってないでさっさと決断しなさい!
それとも頭に行くはずの栄養がその胸に行って、考えられないなんて言うんじゃないわよね!」
「ううう〜、胸の事言うのは反則だよ〜」
何が反則なのかは知らないが、確かに劉備は立派な胸をしている
と考えた瞬間、鞘姉と静里に睨まれた
無念無想
「貴様、桃香様を莫迦にする気か!」
魏延が食ってかかって来るが
「五月蠅い!
馬鹿にされたくなければ、とっとと決断しなさい!」
まあ、拒否する選択肢が無いのに引き延ばすのも時間の無駄だよな
劉備も決断して、共闘が決まった
「明命は先行して、馬騰と雪蓮に陛下の書状を届けてくれ」
明命に指示をして、編成に掛かる
襄陽は苦戦しているのは間違いない
だから一刻でも早く駆けつけたい
俺達は静里、諸葛亮、鳳統の進言で少数精鋭で先行して向かう事にした
本隊はその後で来る
先行して行くのは、俺、劉協陛下、鞘姉、夏候惇、夏侯淵、許?、典韋、恋
加えて劉備陣営から関羽、張飛、趙雲、黄忠、厳顔、魏延
それに練度の高い騎兵千騎
魏延は劉備と一緒に居る事を希望したが、厳顔に
「この戯けが!」
と、叱責された上
「別に良いよ
無理やり来てもどうせ役に立たないだろうから」
と挑発したら簡単に釣れた
さあ、反撃開始だ
司馬懿 覚悟しろよ!
〜あとがき〜
今回は過激な鞘華でした
ついに大詰めです
更新はゆっくりになるかもしれませんが続けるつもりです
説明 | ||
劉備との交渉 | ||
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コメント | ||
打撃じゃなくて投げ技だったかwそのおかけで重い空気が軽くなったなら仕方ないなw(nao) こういう時こそ、「妹可愛さに信賞必罰を徹底できない王なんて信用できない」と正史で軍律違反の罪で可愛がっていた馬謖を切り捨てた諸葛亮こと朱里に言わせるべきなんですけどね。何せ、当事者でそこまで蓮華を追い詰めた愛紗がいる以上当然その事には勘づいている筈ですから。何というか、管仲を志している割に政治外交がまるでなっていませんね、この朱里。(h995) |
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