咎を受けし御使いの最後の旅〜二人の御使いと二人の劉備〜 |
咎を受けし御使いの最後の旅〜二人の御使いと二人の劉備〜
軍神、鳳雛合流
キリト達合流から数日、一騎はキリト達の紹介と真名の説明を皆を交えて完了し、さて軍の編成を決めてしまおうと思った矢先のこと、セイバーとアーチャーが予想外の人物達を連れて戻って来た。
建業玉座の間
アーチャー「戻ったぞ一騎。」
一騎「おかえりアーチャー。で・・・後ろの三人は?」
アーチャーとセイバーの二人の後ろにはすっぽりとフードで顔を隠した三人が居た。
セイバー「三人とも、顔を見せても良いですよ?カズキは貴方達をどうこうしようとは考えません。」
??「は、はい。」
??「わ、わかりましゅた。」
??「了解です。」
そう言ってフードを取った三人の顔を見て、魏の面々と朱里が驚きの声を上げた。
風「・・・稟ちゃん。」
朱里「雛里ちゃん!?愛紗さん!?」
関羽「久しいな朱里。」
郭嘉「風、久方ぶりです。」
一騎「で?彼女等はどうしたんだ?」
アーチャー「公孫賛領で救出した。酷い物だったぞ。あちらこちらで魔物が暴れていたからな。」
星「アーチャー殿、伯珪殿は?張飛も見受けられないが?」
アーチャー「・・・すまん、捕らえられた。そしておそらく・・・」
一騎「操られてしまうだろうな。」
関羽「アーチャー殿達がこれよりケ艾殿に合流すると言う事で一緒に連れて来てもらった次第です。ケ艾殿、厚かましいお願いなのは重々承知していますが、我が義妹と公孫賛殿の救出にお力をお貸しいただきたいのです。」
風「おやおや〜、確かに厚かましいですね〜。」
一騎「風、やめなさい。で?関羽さんはどうするおつもりか?力を貸す貸さないは別として・・・これからどうするおつもりなんですか?」
関羽「・・・許されるなら客将として参加させていただきたく。」
一騎「客将か・・・だとしたら駄目だ。」
関羽「な!?」
一騎「別に意地悪で言ってるわけでは無い。張飛と公孫賛に関しては善処する。だが、俺達は晋との決戦が控えている中で真に信頼できない者を置いてやる余裕は無いんだ。君はそんな事はしないのは分かっている。だが、兵の不安は全く別だ。それは士気に関わる。兵自体はそれほど連れてはいかないが、防衛するにしても攻勢に出るにしても大きな問題でもある。」
関羽「それは・・・はい、その通りです。申し訳ありません。」
一騎「・・・ただ、連れていく条件に俺達の家族になるのなら考えてやっても良い。」
関羽「か、家族?それはまさか・・・と、ケ艾様とそそそ、添い遂げろと!?//////」
一騎「あ〜、そこまでは言ってない。俺は正式な臣は家族と思っているからな。つまり・・・」
関羽「正式に仕えろ・・・という事ですか?」
一騎「悪くない話だと思うが?君の武を高める上でも、義妹や世話になった公孫賛を助ける意味でもね。」
関羽「・・・雛里、稟、私はこの話受けても良いと思うが・・・」
郭嘉「一つ・・・よろしいですか?」
一騎「なんだ?」
郭嘉「風についてです。風とは古くからの付き合いですが、いきなり涼州に行くと言って私のもとを去って行きました。なぜ風はその様になったのですか?」
一騎「ふむ・・・それは今の状態で説明しても理解を得られないだろう。その事に関しては少し待ってもらっていいか?風から説明を受けてもらってもかまわないが・・・」
稟「しっかりと説明してもらえるのならば・・・」
于吉「一騎殿、いいですか?」
一騎「どうした?」
于吉「儀式の準備はすぐに出来ます。見た所彼女も転生型の魂のようですし、関羽殿と鳳統殿にも理解を得られる為にも此処でなさるのがよろしいかと。キリト殿たちにも貴方の事を知ってもらえるいい機会かと。」
一騎「・・・ふむ、分かった。郭嘉、今から準備するから待っていてくれ。」
稟「え?あ、はい・・・?」
一騎と于吉はそのまま部屋の中央に移動するとすぐに地面に魔方陣が現れて周囲の人間を驚かせた(慣れた人達はちょいちょい歓談している)
風「それじゃあ稟ちゃん、そこに立ってくださ〜い。」
稟「え?え?」
稟は風に背を押されるまま魔方陣の中央へ移動すると、一騎と向かい合う形になった。
稟「あ、あのケ艾殿?」
一騎「さ、始めるよ?于吉、頼む。」
于吉「はい。一騎殿と郭嘉殿の魂の記憶情報の符合点検索を開始します。・・・・・・検索終了。共鳴開始。5、4、3、2、1、完了。記憶の共鳴・・・来ます。」
そのまま一騎と郭嘉が光に包まれてその光が郭嘉の中に吸い込まれるように消えていった。
一騎「・・・・・・成功だな。大丈夫か?・・・稟。」
稟「・・・・・・・・・ぷは。」
一騎「ぬあぁぁぁぁぁ!目が、目がぁぁァァァァァァ!!!!」
風「お〜、稟ちゃん思いだしたと同時にお兄さんに鼻血攻撃とはさすがですね〜。」
華琳「すごい懐かしいわ・・・」
桂花「・・・すごい勢い。」
一騎「ぬおぉぉぉぉ!?!?!?」
一騎は相変わらずそこら辺を叫びながらのたうち回っていた。
稟「ふがふが・・・」
風「おお、稟ちゃん自分で鼻血を止める術を手に入れてたんですね〜。風のとんとんはもう必要ないですね〜」
その光景を呆気に取られてみている関羽と鳳統だった。
落ち着きを取り戻した稟と一騎は一端話し合いの体勢を整えて稟の方から話を切り出した。
稟「えっと・・・一刀殿・・・でよろしいのですか?」
一騎「一刀はこっち、今は一騎で通ってる。稟はどうして風がそういった行動をしたのかは理解してくれたか?」
稟「はい。と言っても納得はしてませんがね。私に何の相談も無しというのははっきり言って酷いと思いませんか?」
一騎「あぁ、まあ、それはそうだが・・・」
稟「と、いう訳で風をお借りします。」
一騎「あ、どうぞどうぞ。」
風「お、お兄さん?風は稟ちゃんのお説教はさすがに・・・」
一騎「これもツケだよ、風。頑張って。」
風「お、おお〜!?」
ずるずると引き摺られて退室する稟と風を見送って一騎は関羽たちに向きなおす。稟についてはもうこっちに参加する事を決定した物だと判断した故である。
関羽「えっと・・・つまりどう言う事なのですか?」
一騎「詰まる所俺達は昔馴染みでかつての戦友だったんだが、事情があって忘れていたんだ。それを呼び醒ましたってのが今の状況だな。関羽さん、俺達はこう言う集団だ。君から見たら妖術と変わらないが、それでも公孫賛と張飛を救いたい気持ちがあるのなら・・・君の道はもう決まってると思うが?」
関羽「もう私の気持ちは決まっています。どんなことがあろうと義妹を救える道があるのなら・・・」
一騎「そうか・・・よし、君をこれから俺の、俺達の家族になる事を認めよう。鳳統、君はどうする?」
鳳統「しゅ、朱里ちゃんが居るのなら・・・私も頑張って行きたいでしゅ!」
一騎「分かった。関羽、鳳統、俺の真名は一騎だ。」
関羽「我が真名は愛紗です。」
鳳統「あわ、ひ、雛里でしゅ。」
一騎「よし、朱里は雛里を見てやれ。愛紗は俺が直接見よう。キリトは春蘭、アスナはアーチャーが見てやってくれ。直葉は一刀、サチはこの勢力では武官として一番実力が低い蒲公英が相手だ。ユイちゃんは桂花が見てやってくれ。それぞれ実力の把握と向上を常に心掛けろ。残りの面子は政務、警邏、調練を頼むぞ。」
華琳「他に報告などは無いかしら?・・・・・・なら解散。」
華琳の一声でそれぞれが仕事に向けて動き出した。
後日談だが、キリトは春蘭の一撃を押し返す実力を見せ、アスナはアーチャーの速度についてこられるだけの早さがあり、直葉は一刀の剣術を見切る目を持っていることが判り、サチは蒲公英にぼこられ、ユイは桂花の知識を難なく吸収してさらに虚空記録全録の新しい使い方を考案するなどの結果を残した。
そしてついに冥国は晋国に対して攻勢に出る事になった。
あとがき
さ、これで舞台は整った。さあ、往こうか諸君。
稟「待ってください。題名に私の事が書かれてないんですが?」
忘れ・・・鼻血とは書けなかった。それだけだ。
稟「今忘れてたとか言いませんでした!?」
だって存在感・・・そんな事無いよ?
稟「ま、まさか白蓮殿より存在感が無いとか・・・言いませんよね?」
・・・・・・・・・そうだね。
稟「その長い間の後は無いよぐらい言ってほしかったですよ!?」
さて、次回は遂に決戦の幕が上がります。その前哨戦?になるメンバー決めがお話となるでしょう。次回『選抜メンバー』にご期待ください。
稟「む、無視ですか・・・」
稟の出番はこれで終了です。
稟「えぇ!?」
ではでは〜〜〜ノシ
稟「嘘ですよね!嘘と言ってくださ〜〜〜い!!!」
説明 | ||
愛紗と雛里の合流話。 稟?・・・忘れてた! というわけで稟も参加させて・・・題名はそのままでいいかな? では本編どうぞ。 |
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コメント | ||
あかさん<残念ながら・・・もう最終回も近いので。なんだかんだで白蓮の無個性は強力な個性だと思うんだ・・・それでいつもいじれるし。稟の鼻血は結構限定されるしね。(ユウヤ) 黒鉄刃さん<もしも魏編で出なかったらマジ涙目だろうな・・・(ユウヤ) この外史では桃園の誓いはするのかな? 稟、君にはきちんと鼻血と言う個性があるから大丈夫だよ。普通じゃないからいいんだよ(笑)(あか) 英雄譚はまだ蜀編ですしおすし・・・(^_^;)(黒鉄 刃) 黒鉄刃さん<自分で書いていてなんですが、稟ちゃん不憫ですね。英雄譚1でも出番無いですし・・・(ユウヤ) 稟ちゃん・・・(゜−Å)ホロリ(黒鉄 刃) |
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