超次元の外れ者・リメイク
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「13番街」

 

央共学園中等部/空き部屋

 

放課後、姉さんの元に行く少し前、チームの拠点である空き部屋に訪れた。ガンゾーが話があるって言ってたけど……

取り敢えず話を聞こう、と思ったけど……

「これを持っておけ」と言われて白いリストバンドを渡されただけだった。

その時のガンゾーは何か企んでいるような感じだったけど……危険なモノは仕込まれてない様だし、まぁいっか♪

……あれ?今僕何か変だったような……いや、気のせいかな?

 

 

央共学園/校門

 

「遅い」

待ち合わせの場所に来た時、姉さんから最初に聞いた言葉だった。

おかしいな……時間はギリ一分、間に合ったはずなんだけどな……って何だか呆れられてる?

と『何で』と考え込んでいたら、姉さんがその不機嫌そうな顔を近づけた。

「女の子との約束は15分前待機が基本なのよ、覚えておきなさい」

「え?う、うん……」

女の子は謎だ……そう言う事ならその時間に来るように言えばいいのに、何故敢えて遅れるように言うのやら……

「兎に角、私について来なさい……あ、それと」

「ん?」

「なんでもない……どうせ入る度胸もないでしょうし(ボソッ」

「……んん?」

「なんでもないったら」

女の子は謎だ……何を考えているのやら。

僕は姉さんに手を引かれ、何処に行くかも聞いてないまま歩いた……と言うより歩かされた。

 

 

インターセンター・13番街/大廊下

 

かつて吸血族だけが暮らしていたとされる巨大な館……街いくつ分あるか分かってないここは、今では他の種族も暮らしている。。

巨大とはいえ屋内であるからか日差しがあまり来ず、空気が籠っているからかじめっとしており、スライヌや両生族等が好む環境だ。

ここを治めているのは姉さんの母、吸血族の貴族だったクローフィアさんだ。

レッドテェッカーズのメンバー曰く、かなり危ない人だとか、眷属が50万もいるとか、その眷属の血で満たした風呂に毎晩浸かっているとか……

あと最近未成熟な子供の血を欲するようになったとか……あ、もしかして僕が姉さんにここに連れてかれた理由って……

「アイツらに何か吹き込まれたようだけど……お母さんは血をあまり好まないから心配しなくていいわよ」

「……え?」

「そんな決戦前みたいな顔を見ればわかるわ。ま、万が一の事があったら逃げなさい。勝ち目無いどころか瞬殺よ」

……どうやら見透かされていたようだ。逆に言えば、僕の心は欠ける前の状態に戻りつつあるという事なのだろうか。

 

(……お母さんにあらぬ噂が引っ付くのは今に始まった事じゃないし、どうせアイツらなら見当違いだろうとお構いなしにいうと思ったわ)

 

その時姉さんが何か考えていたようだけど、読む事は出来なかった……思考を読む技術が良くなったら、心が読めたのかな?

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