真・恋姫†無双 時空を超えた刺客 破滅の未来と絡繰人間 |
対絡繰人間に向けての鍛錬が開始されていたその頃、未来の『龍天城』の武将絡繰人間達は新たなる計画を練って行動に移していた
だが、そこには何故か行方不明とされていた
未来の李典こと真桜がいた!!?
五節 ?管理者界伝説の鍛錬?
真桜(未来)「ホンマやろな………?隊長やウチの娘、華琳様達が無事やないと嘘ついたら…………首を飛ばすだけじゃ済まんでっ!!!!!!」
真桜は再び怒号を斬魔にぶつける
斬魔「生きていますよ、大丈夫です
忘れましたか?貴女がここで生活できる条件の内に『北郷一刀及び、大陸の重鎮達には危害を加えない』としっかりと書いています」
真桜(未来)「…………………」
主任である真桜は黙って斬魔を睨み続ける
斬魔「…………まだ何か?」
真桜(未来)「……………隊長達が無事っちゅー証拠を見せんかい」
斬魔「証拠………ですか?」
斬魔は惚けたように言う
真桜(未来)「あぁ、そうやっ!!!そもそもアンタ等の言う事なんか信用出来る訳ないやろっ!!!
物的証拠でも何でも見せんかいっ!!!『論より証拠』、『百聞は一見に如かず』って言うやろがっ!!!」
真桜は斬魔を問い詰める
斬魔「………………ふぅ?……(面倒だな………)」
斬魔は溜息をつき、心の中で愚痴ると
斬魔「………………はっ!!!」
右手を突き出し掌を見せつけ、力を込める
すると
真桜(未来)「ぐっ!!?ぐあ……………っ!!?」
真桜の身体全身に突如、激痛と電撃が走り出し思わず顔を歪める
斬魔「貴方は大人しく我々の命令通りに絡繰人間を造っていればよいのです!!!李典っ!!!」
真桜(未来)「ざ、斬魔…………っ!!!貴様……………っ!!!」
表情を歪める真桜の瞳が、徐々に感情を無くしたように黒く塗りつぶされていく
真桜(未来)「も、もう…………その手には…………のらんでぇ…………」
真桜は歯を食いしばり、歯ぎしりを立てて自分の気を立ち直して抵抗する
大量の汗が川のように滴り落ちる
瞳の色がどんどん元の色に戻りつつあった
斬魔「くっ…………………おのれぇ、李典っ!!!」
斬魔は更に力を込めると
真桜(未来)「ぐっ!!?があぁぁぁ………………っ!!?」
真桜が叫び声を上げ、瞳の色が一気に真っ黒となってしまった
斬魔「はぁ……はぁ…………手こずらせやがって…………」
斬魔から乱暴な言葉が飛び出る
真桜(未来)「………………」
真桜は感情を無くした人のようにボーっとして何も話さなくなる
斬魔「『絡繰人間製造技術室・本部主任』李典、速やかに絡繰人間の製造に取り掛かりなさい……………」
真桜(未来)「……………はい、斬魔様………」
斬魔は冷酷に指示を仰ぐと真桜は感情を無くしたまま、素直に斬魔の言う事を聞き頷き、部屋の奥へと消えていった
斬魔「よろしい…………貴方達、主任の縄を解き製造の補助をしなさい」
男A&B&C「はっ!!!」
斬魔は静かに部屋を後にしたのだった……………
場所は戻り、現在の大陸
愛紗「くっ!!!はあぁぁぁぁぁっ!!!」
蓮華「ふっ!!!はっ!!!」
の、『次元の狭間』
猛将達は左慈から課せられた目標に向かって鍛錬をしていた
まず第一に『絡繰人間の強さに特殊改造された[強化型白装束]を倒す』という目標
だが、これは文字通り一筋縄ではいかない鍛錬だった
白装束「……………………」
フォンッ!!!
ドカッ!!!
小蓮「わきゃんっ!!?」
白装束「……………………」
フォンッ!!!
ドカッ!!!
蒲公英「うひゃあっ!!?」
雪蓮や恋、華琳や愛紗といった強者は何とか五分五分の戦いを繰り広げられるも、小蓮や蒲公英、亜莎など比べればあまり強くない将達にとっては大苦戦
一撃当たればいい………といった戦闘能力値の差が愕然とみせつけられた状態となっていた
左慈や卑弥呼も鍛錬をしているが、管理者でも苦戦する
それほどの強さなのだ
左慈「………………こんなのが50万以上いんのか…………」
左慈は白装束をねじ伏せて言う
卑弥呼「恐らく今も製造されておるだろう……………」
卑弥呼も同じようにねじ伏せて、苦虫を噛み潰したような表情をする
暫くすると白装束が霧のように消えてなくなる
倒した時に生じる現象だ
左慈「こんな高度な科学的技術力を備えた奴なんて片手で数えきれる程だぞ?」
左慈は腕を組み立ち尽くす
卑弥呼「ならば、やはり管理者関係か?」
卑弥呼も堂々と仁王立ちをして疑問を言うが、左慈は
左慈「こればっかりは分かんねぇな…………
視野には入れといた方がいいと思うが、管理者じゃねぇんじゃねぇか?」
卑弥呼「ほぉ……?何故言い切れる?」
卑弥呼は目つきを鋭くして聞き返す
左慈「一番可能性がある否定過激派は北郷と響窃により滅んじまった………
俺達否定穏便派はこんな回りくどいマネはしねぇ………肯定派なんかもってのほかだろ?
肯定派にも過激派があるなら話は別だがな……………」
左慈は皮肉混じりに言う
だが………
卑弥呼「生憎じゃが……………過去には存在していたぞ?もう何百年も昔……………我々、肯定派は穏便派と過激派の2つに別れておった」
卑弥呼は腕を組み、遠い目をしながら衝撃的カミングアウトをする
左慈「はあぁっ!!?そんなの初耳だぞ!!!」
左慈は目を見開いてる卑弥呼を見る
卑弥呼は苦笑いをしながら
卑弥呼「それはそうであろう………何せ、お主が管理者になる以前の問題なのじゃからな」
左慈「そんな前なのかよ…………そりゃあ知らねぇ訳だ
にしても肯定で過激って…………矛盾してねぇか?」
左慈は呆れて溜息をつく
卑弥呼「この話はあまり外部には持ち込みたくない話なのじゃ
追々話すとしよう……………それよりご主人様は何をしておるのじゃ?」
左慈「あぁ………ちょっとな………
少し様子を見てくる」
左慈はまるで逃げるようにしてその場を後にした
卑弥呼「…………………??」
その頃、軍師達や天和達を含む非戦力外ズは
美羽「ぬぬぬぬっ………………!!!!」
冥界「くぅ………ぬぅ…………!!!」
地和「んん?っ!!!くぬぅ???!!!」
雛里「ううぅ…………あわわ?!!?」
風「ぬぬぬ……………おぉおっ!!?」
気の基礎の鍛錬を行なっていた
その鍛錬は両掌を胸の前に置き、20pばかり間隔を空けて気を球状に具現化するというもの
だが、そこは武術の心得も囓った程度の初心者中の初心者
そう簡単に巧くはいかない
因みに何故天和達がいるのかと言うと
天和『私達………前の響窃とかが襲ってきた時、何も知らなかった!!!
今回からは私達も大陸の平和、一刀との平和の為に手伝うもん!!!
誰がなんと言おうと絶対にねっ!!!』
と、強く言われてしまったので一緒にいるのだ
話を戻して于吉は
于吉「気は力を込めればいいと言う訳ではありません
最初はまず掌に気を込める集中をして下さい
それから球状の物体を想像するのです」
一応サポートを言うが
貂蝉「于吉ちゃん、いきなりそれは難しくないかしらん?
それが出来るのなら苦労しないわよん」
貂蝉が首を横に振って応える
于吉「ですがね貂蝉殿………こればかりは我々は手の施しようがありません
自力で気の扱いの扉を開かなくては………他力本願では何も身につかないですし…………」
貂蝉「それはそうだけどぅ??……」
貂蝉はクネクネしながら言う
そこへ
桂花「ちょっとアンタ達っ!!!話すなら他所へ行きなさいよっ!!!気が散るでしょっ!!!」
桂花が于吉と貂蝉に向かって怒る
音々音「そうなのですっ!!!五月蝿くて集中も何も出来ないですっ!!!」
桂花により引火した音々音も怒号を上げる
貂蝉「あらん?ゴメンナサイねぇ……
そして若干、やつあたりチックねぇ?」
于吉「しかし…………やはり難しいようですね………」
流石の于吉も頭を捻る
于吉「(やはり一度、何か策を練った方がいいでしょうか………
ですが、それでは軍師や他の方々の成長が著しく遅れてしまう
それでは足を引っ張ってしまいますし…………
かといってこのままでは………)」
于吉が心の中で葛藤していたその時だった
美羽「…………む??おぉおっ!!?」
美羽が声を漏らした
于吉「む?あっ!!?」
貂蝉「あらん?あらぁ???♪」
なんと、美羽の掌の間には凡そ1p程の極小ではあるが、黄色い気の塊が出来上がっていたのだ
朱里「はわわっ!!?美羽さん出来てますっ!!!」
稟「なんと………ここまで早くに……」
于吉「やりましたよ、美羽さん!!!
それを維持して下さい!!!」
于吉や他の者達は喜びを露わにする
美羽「こ、こうかぇ…………?」
美羽は汗を滴らせながら僅かにできた気の塊を維持し続ける
貂蝉「凄いわねぇ………ここまで上達の早い子はそう中々…………」
貂蝉がそこまで言いかけたその頃、
月「へぅっ!!?詠ちゃんっ!!?」
詠「くっ…………ううぅ………!!!」
于吉「なっ!!?」
冥琳「詠までも………か?」
なんと、詠までもが気の塊を創り出していた
美羽より一回り近く大きい物で維持し続けている
于吉「素晴らしい…………素晴らしい才能です!!!
これなら何とかなりそうですよ!!!」
その頃、此処は武将達でもなく非戦力外ズでもない『次元の狭間』
左慈「ほぉ??」
一刀「ぐっ!!!ぐぬぬぬぬ……………っ!!!
はぁはぁはぁ……………!!!」
そう、一刀が左慈とマンツーマンで鍛錬している空間である
一刀はただ歩いているようにしか見えない
だが、既に一刀は汗だくで滝のように流れ出ている
しかも歩く速度が極端に遅い
足を上げるのも一苦労………といった様子だ
何故なら…………
………………
………………………………
時間は一刀が左慈に突き飛ばされた(?)位にまで遡る
説明を終えた左慈が一刀の元へやって来た頃の様子
一刀「左慈、何で俺だけ別なんだよ………
分類的に別って意味は分かるけどよ、それでも何でだよ…………」
一刀は胡座をかいたまま左慈を見上げて聞く
左慈「…………………」
左慈は何も話さず徐に懐から莨とライターを取り出し、莨を吸い出した
左慈「……………ふぅ?」
一刀「お?い???左慈??????…………」
一刀は左慈を呼ぶ
左慈「…………北郷」
左慈は一刀を見ずに応える
一刀「………何だよ」
左慈「単刀直入に聞くから正直に答えろ」
一刀「な、何だよ…………」
一刀はいつもと違う真剣さを放つ左慈に思わず吃る
左慈「今のお前で本気………『鷹狼虎龍』を使わずにてめぇが倒した絡繰人間を倒せれるか?
倒せれるのなら最大何人だ?」
一刀「な、何だよいきなり…………」
左慈「いいから答えろっ!!!」
左慈は大声を出して一刀を威圧する
一刀「…………………『鷹狼虎龍』を使わずだったら3体が限度かもな……いや、3体もキツイかもしれない
『鷹狼虎龍』を使っても二桁いくかどうか……………」
一刀は苦し紛れに言う
左慈「……そうか……………
じゃあ、これも正直に答えろ………今の武将達が鍛錬してサシならまだしも、大乱闘は勝てるか?」
この質問に一刀は
一刀「……………………正直に言えば……………厳しいかもな……
奴らは俺達全員の戦闘情報をインプットしているらしい………その情報を上回る程強くなれば問題はないんだが………」
左慈「恐らく情報は響窃との戦闘時だろうな………『空走』や『気力破』をも放てるうえ、話を聞く限りお前の動きも完全に読まれていた」
一刀「だけど、おかしなことに『鷹狼虎龍』は知らなかったみたいだったけどなぁ………」
一刀はその事が少し引っ掛かっていた
響窃の時の戦闘データをインプットしているのなら否定過激派の戦闘データもある筈
しかし、『鷹狼虎龍』は知らない
ちょっとした矛盾があった
だが
左慈「…………………まぁ、話はこれまでとして……………
北郷……………覚悟は……あるか?」
左慈は突然、一刀に聞く
一刀「な、何の覚悟だ?鍛錬のか?」
一刀は困惑しながら聞き返す
左慈「………………正直なところ、認めたかはねぇがてめぇは天性の武を備え持ってやがる………
恐らく数百年に一人という逸材だろうな…………ホントに認めたかねぇがな………」
一刀「俺がか…………?そんな事はないと思うけどなぁ…………」
あくまで自分の力量が分かっていない一刀
左慈「………………ある意味、その鈍感さも数百年に一人だな………」
左慈は盛大に溜息をついて呆れ果てる
一刀「お、俺は鈍感じゃない、よ……………?」
左慈「挙動不審さが見え見えだ…阿呆…………」
一刀「うぐ………………」
一刀は思わず言葉を濁らせる
左慈「話を戻すぞ…………?
そこでだ………俺はてめぇのその天性の武に賭けようと思う」
一刀「……………賭ける?」
一刀は腕を組み、眉間に皺を寄せて鸚鵡返しをする
左慈「俺達、管理者の世界で『伝説』と云い伝えられてる鍛錬だ
管理者界が誕生して凡そ1万年……………その鍛錬を成し遂げ、『その成果』を身につけた者は過去に数億人中たったの10人…………未だに俺や于吉、卑弥呼や貂蝉…………はたまたあの晩禍の野郎でも取得出来ていない………最早『幻』とまで云われている鍛錬だ…………」
一刀「幻……………」
左慈「但し、その鍛錬は過酷なんて生半可なモノじゃねぇ…………
しかも成し遂げたとしてもそれが必ずしも覚醒する訳でもねぇ………一か八か……0か100かの賭けだ……………
やってみる覚悟と根性、プライド、そして勇気はあるか…………?」
左慈は真顔で聞く
一刀「………………もしその覚醒がなかったとしても強くなれるのか?」
左慈「あぁ……桁違いにな
だが、覚醒すればその強さなんざ小指一本でもどうとでも出来る程にまで強くなる」
一刀「……………大陸の未来を救う為だ、賭けだろうが何だろうがやってやるっ!!!」
一刀は腹を括り言い切った
左慈「言ったな?もう取り消しは出来ねぇぞ?」
一刀「クドいぜ左慈…………分かってるだろ?
男に……戦士に二言はねぇっ!!!」
左慈「よし……………じゃあてめぇに教えてやるよ………
管理者界伝説の鍛錬をなっ!!!」
…………………
…………………………
そして、現在に至る
一刀「くぅぅぅ………っ!!!」
一刀は膝に手を当てて休憩する
左慈「…………さぞ辛いだろうな
今、アイツの身体には通常の数百倍の圧力が掛かってるんだからな」
左慈の一刀に指令をした鍛錬の内容は『自らの身体に負担をかけ、そのまま戦闘が出来るようにする』という事であった
だが、これは相当過酷な鍛錬である
本来一刀は『存在能力』を屈服する修行に出て体重2tオーバーの夜減児をも軽々と持ち上げる程にまで強くなっていた
だが、現在の一刀の身体にはなんとその25倍の50tという力が掛かっている
一刀の体重は凡そ65sなので約770倍の重さが一刀を苦しめているのだ
気の力を活用している一刀でも流石に50tはキツイ
しかも、目標はその状態での戦闘
武将達とは比べ物にならないレベルの鍛錬だ
実際のところ、今一刀が休憩している状態でも圧力は継続して掛かっている
左慈「……………(生身の人間がやるには、流石にマズイか?
てか、管理者じゃねぇ奴がやるのは初めてなんじゃねぇか?)」
左慈が先程、卑弥呼から逃げるようにして此処へ戻ってきた理由はそれだ
生身の人間に鍛錬をさせて成功したという経歴がまっさらの0なのだ
卑弥呼達にバレれば確実に追い掛け回される
なので、この空間は特別に隔離された物となっているので出入りできるのは一刀と左慈のみ
……………もし、未来が平和な状況なら某軍師2人は目をキラキラさせているだろうが、そこは敢えてスルーする
左慈「………北郷、一回止めるか?」
左慈は一刀に聞くが、一刀は首を横に振り
一刀「……い、や………大丈…夫……だ………
このまま……続………け…る……」
大量の汗を流しながら笑顔で断った
左慈「…………分かった
だが、ヤバくなったら直ぐに言え……ここで倒れられちゃ元も子もねぇからな」
一刀「了解……………んぐぐぐぐぐっ!!!」
一刀は一呼吸入れた後、すぐさま鍛錬を再開した
左慈「……………さて、こいつに『あれ』は覚醒すんのかね……」
左慈は腕を組み、一刀の鍛錬を見守っていたのだった…………
………………その頃、未来の大陸のとある廃墟と化した城
そこは人っ子一人いなく鎮まりかえっているようにしか見えない
だが、城の内部を見てみると多くの兵と思われる者達が息を潜めていた
その兵達は満身創痍といった状態で、鎧は傷つき血だらけとなっていた
その中には違った服装をした数人がいた
どうやら武将のようだ
??A「………………やはり皆、満身創痍だな…………『癒療』でも追いつかん……」
美しい髪を束ねて兵達の様子を見て苦しい表情をするこの女性
紛れもなく12年後、未来の関羽………愛紗だ
髪の美しさは全く衰えておらず、若干全体的に髪が伸びているようにも見える
愛紗(未来)「くっ…………絡繰人間め……………」
愛紗は悔しさを表に出す
と、そこへ
??SN「愛紗、こっちは……………駄目か……」
??SU「流石に疲れが見える…………休ませてやりたいのだがな……………
今の状態ではな…………」
愛紗(未来)「……………春蘭、秋蘭………」
歩み寄ってきたのは未来の夏侯惇と夏侯淵こと、春蘭と秋蘭
2人共背丈は同じ位で、春蘭の眼帯は蝶は基本色が赤ではなく白に黄色と蒼のラインが入った眼帯となっていた
恐らく一刀の制服の色合いから真似た物であろう
秋蘭も髪が伸び、後髪は肩甲骨辺り迄伸びている
春蘭(未来)「……………おのれ絡繰人間めが…………!!!」
春蘭は絡繰人間への怒りを露わにするが
秋蘭(未来)「姉者、気持ちは分かるが落ち着いてくれ…………
今は少しでも皆を休ませる事が先決だ…………」
秋蘭は冷静に春蘭を宥める
だが、内心秋蘭も腸が煮えくり返っている状態だ
と、更にそこへ
??M「むっ……?おぉ…………此処に居たのか………」
一人の女性が歩み寄ってきた
愛紗(未来)「……………冥琳殿」
その女性こそ未来の周瑜こと冥琳
天下三計を成し遂げてから直ぐ、華佗に結核を治してもらっていたので、まだまだ元気で一刀や雪蓮を支えていた
これといった変わった様子はないが、やはり疲れが見えている
冥琳(未来)「一刀が重鎮達の収集を呼びかけている
玉座の間へ向かうぞ」
秋蘭(未来)「一刀がか?」
春蘭(未来)「分かった、直ぐに向かおう」
愛紗(未来)「そうだな」
4人はその場を後にした
……………
………………………
場所は移って虚城の玉座の間
やはり廃墟であった為、内装や柱などはボロボロ
倒壊寸前とまではいかないが、かなり古い城のようである
だが、それでも雨風を凌げるまでの耐久性は未だ健在している状態だ
そして、その玉座に座り白き衣を纏った者こそが12年の歳月を経てこの大陸を纏め上げていた男
我らが『天の御遣い』、北郷一刀である
一刀(未来)「…………全員集まったみたいだな……」
一刀はゆっくりと口を開く
一刀の右側にいる女性が口を開く
??K「えぇ、全員揃ったわよ……一刀」
この金髪ツインテールの女性こそ魏の覇王、曹操こと華琳である
華琳(未来)「………………大分減ってしまったわね……」
華琳は思わず声を漏らす
すると逆サイドにいた桃色の髪をした姉妹であろう2人が声をかける
紛れもなくこの2人は未来の孫策と孫権、雪蓮と蓮華だ
雪蓮(未来)「華琳………あまり徐に口に出すものじゃないわよ」
蓮華(未来)「姉様の言う通りよ
思うのならせめて心の中て留まっておいて」
雪蓮と蓮華は華琳を咎める
華琳(未来)「…………ごめんなさいね」
華琳は素直に頭を下げ、謝る
華琳の隣にいた女性は華琳を慰める
未来の蜀の王、劉備こと桃香である
桃香(未来)「ま、まぁ華琳さん………
皆疲れてるんですし…………」
一刀(未来)「桃香の言う通り皆疲れてる…………
あまり気にする必要ないよ……
っ!!!いてて…………」
一刀は華琳に向かって微笑んだ瞬間、腹部に鈍い痛みが走り表情を歪める
痛みの部分に手を当てると、じんわりと手が赤く色づく
どうやら傷口が開いてしまったようだ
雪蓮(未来)「っ!!!大丈夫、一刀………!!?」
蓮華(未来)「詠!!!月っ!!!」
蓮華は側にいて手当の道具を持った2人の女性を呼びつける
真名で分かるが未来の董卓と賈駆、月と詠の姿だ
詠(未来)「ちょっと!!?死ぬんじゃないわよ!!!」
月(未来)「ご主人様…………!!!」
2人は見事な連係プレーで一刀の手当を行う
一刀の腹部には大きな切り傷があり、そこへ包帯が巻かれた
一刀(未来)「……………あ、ありがとう……2人共」
愛紗(未来)「ご主人様………何故そのような傷が?」
愛紗は一刀に聞く
一刀(未来)「自分で『癒療』をして治療したつもりだったんだけど………治りきってなかったみたいだ……」
一刀は苦笑いをする
詠(未来)「危なっかしいわね……少しは周りの皆に伝えなさいよ」
一刀(未来)「周りの皆も満身創痍だ
自分の事は自分でやるよ」
一刀は疲れた表情を隠して笑顔で接する
蓮華(未来)「一刀………会議の内容は………此処に居座るか否か……かしら?」
蓮華は一刀に聞く
一刀(未来)「あぁ、正直なところ長期間居座ったら絡繰人間達に取り囲まれる
だけど、移動してばっかりだと体力が保たない………
だから少し居座って移動しようかと思ってね」
そこへ、未来の馬岱こと蒲公英が
蒲公英(未来)「……………璃々ちゃん、元気かなぁ……」
華琳(未来)「……………璃々はきっと、過去の私達と上手くやってくれてるわ……」
華琳の一言に未来の黄忠こと紫苑は
紫苑(未来)「そうみたいですわね………
何よりもご主人様が此処に居られること………それが絡繰人間の襲撃の第一波を退けた証拠ですわ……」
一刀(未来)「璃々ちゃん…………頑張ってくれよ………………」
一刀は城の窓から見える曇った空を見て呟くのだった………
場所は移って『龍天城』の『時空転送装置室』という部屋
簡潔に説明してしまえば、ここの部屋にある『時空転送装置』という機械から過去へ絡繰人間を送り込むことが出来るのだ
そこには多忙な『血光軍』の『闇の副大将』、斬魔が立ち会っていた
斬魔「…………………準備ができ次第、送り込みを開始します」
『時空転送装置』を操作する専属の絡繰人間数人は必死に装置のあちらこちらを操作する
その装置の目の前には人一人が入る程の巨大な透明のカプセルに液体が満了で入ったまま数個並んでおり、そのうちの3個には男が一人ずつ目を閉じた状態で保存されていた
男D「斬魔様、全ての手筈が整いました」
斬魔「ふむ、では…………」
斬魔は赤いスイッチを押し込んだまま、話し出す
斬魔「命令入力……………
『命令・過去に遡り12年前の北郷一刀及び国の重鎮達、反逆する者を抹殺せよ』!!!」
斬魔は真横にある黒いレバーを引いた
すると
ゴオォォォォォォォォォッッ!!!!!
『時空転送装置』が光を発して起動し始めた
斬魔「…………………相変わらず眩しいですね…………」
………………
…………………………
数十秒後、光は途絶え装置は停止した
斬魔「……………これで少し様子を見ましょう……」
男L「はっ!!!」
斬魔「……………あぁ、それとですね……」
男R「はっ…………」
斬魔は意味ありげに話しかけるのであった………………
新たに送り込まれた絡繰人間達……………一刀達は、大陸はどうなる…………!!?
……終……
説明 | ||
于吉のふとした発言により新たな情報を共有した一刀達 それにより、遂に軍師達も鍛錬をする事に急遽決定した 武将達は絡繰人間の強さにまで強化された強化型白装束を倒さなければならない事になった その頃、龍天城では新たな企てと衝撃的な姿があった………!!! |
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コメント | ||
睦月様、かなりボロボロな感じだと思って下されば結構です。恐るべし絡繰人間!(hoi) 左慈も変わったな〜…未来の一刀達は結構ヒドい有り様ですね(睦月) |
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