英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 |
〜トールズ士官学院・1年Z組〜
「ええっ!?俺とクレア大尉の関係をわざわざ新聞にするんですか!?というか脚色した内容と言いましたけど、一体どんな内容に脚色するのでしょうか?」
「…………『オズボーン元宰相のやり方に前々から疑問を抱いていた”鉄血の子供達(アイアンブリード)”の一人―――”氷の乙女(アイスメイデン)”クレア・リーヴェルト大尉はエレボニアの”英雄”リィン・シュバルツァーとの出会いを切っ掛けにオズボーン元宰相のやり方が間違っている事に内戦の最中に気付き、オズボーン元宰相と決別。そしてクレア大尉の説得によって”鉄道憲兵隊”と”情報局”、残りの”鉄血の子供達(アイアンブリード)”の目も覚め、オズボーン元宰相と決別し、リィン・シュバルツァーに忠誠と共に恋心を持っていたクレア大尉はオズボーン元宰相からリィン・シュバルツァーへと鞍替えした。』……大体こんな内容になりますね。」
「なっ……!?…………………その、オズボーン元宰相を否定する内容が目立っていましたけど、もしかしてゼムリア大陸の人々のクレア大尉達―――”鉄血の子供達(アイアンブリード)”の人達や鉄道憲兵隊、情報局に対する印象を少しでも良くする為ですか?」
クレア大尉の口から語られた驚愕の内容を聞いたリィンは少しの間考え込んだ後複雑そうな表情で自身の推測を口にした。
「……はい。リィンさんも既におわかりかと思いますが、双界を滅亡させようとしている宰相閣下に対する人々の印象は最悪と言っても過言ではありません。当然宰相閣下の子飼いと見られている私達も世間からすれば世界を破壊しようとした者の元部下と見られるでしょうから、私達に対する風当たりも強くなるでしょう。それを少しでも軽減する為にエレボニアの”英雄”であるリィンさんのご協力が必要なのです。」
「……あの。前々から疑問に思っていましたがみんな、俺の事を”英雄”って言っていますけど、俺は何もしていませんよ?内戦を終結させる事もできませんでしたし。」
「フフ、リィンさんは内戦終結に向けての行動をしていた”紅き翼”のリーダー的存在ですし、ヴァリマールを使った今までの活躍、そしてアルフィン殿下の救出の件とエレボニア存亡会議に出席した件を考えれば”英雄”扱いされる要素は十分ありますよ?」
「ハ、ハア…………その……クレア大尉はそれでいいのですか?今まで慕っていたオズボーン元宰相を否定するような事をして。しかも先程クレア大尉が仰っていた内容だとクレア大尉が世間から好奇の目で見られる事になる可能性も十分ありますよね?」
苦笑しながら答えたクレア大尉の話をリィンは戸惑いの表情で聞いていたがすぐに気を取り直し、心配そうな表情でクレア大尉を見つめて問いかけた。
「…………はい。部下達や”革新派”の人々の未来の為にも私達自身が閣下を否定しなければならない…………私はそう思っています。部下達の未来を少しでも良くする事ができるなら、私は世間からどんな風に見られても構いません。」
「クレア大尉…………――――わかりました。俺なんかでよければ、幾らでも協力します。」
決意の表情で語ったクレア大尉を見つめたリィンは静かな表情で答えた。
「本当にありがとうございます、リィンさん…………私達―――エレボニアは本当に情けないですね。エレボニアの未来の為にまだ学生のリィンさん一人に様々な重荷を背負わせているのですから………」
「……俺の事はどうか気にしないで下さい。エレボニアは俺にとって元祖国ですし、それに士官学院に入学してから今まで接して来たエレボニアの人々の力になれるのなら、お安い御用です。」
辛そうな表情で肩を落としているクレア大尉にリィンは優しげな微笑みを浮かべて答えた。
「リィンさん………………その、先程の話とは別に”私自身のお願い”もあるのですが、よろしいでしょうか?」
「”クレア大尉自身”の、ですか?えっと……とりあえず話を聞きますので、話してもらっも構わないでしょうか?」
「―――わかりました。ですがその前に…………」
リィンの答えを聞いたクレア大尉は教室の灯を消し、更に教室の扉の鍵を内側からかけた。
「え。クレア大尉、一体何を―――――」
「…………………」
クレア大尉の行動にリィンが戸惑ったその時リィンに近づいたクレア大尉がリィンの目の前で服を脱ぎ始めた。
「!!??な、なななななななっ!?」
(うふふ、やっぱりこうなったわね♪それじゃいつものように邪魔者が入らないようにしないとね♪)
クレア大尉の行為にリィンが慌てている中ベルフェゴールは結界を展開し、そして下着姿になったクレア大尉は一括りにして縛っていた髪留めを外して髪を下ろした状態でリィンに抱き付いた。
「リィンさん…………今私を抱いて私にリィンさんの子供を孕ませて下さい……それが”私自身のお願い”です。今日は危険日ですから今日、中に出せば高確率でリィンさんの赤ちゃんを孕むと思います。」
「ええっ!?そ、その……どうしてそんなとんでもない事を……?というかシュバルツァー家の跡も継いでいない俺に子供なんてまだ早いと思うのですが……」
「私が産んだリィンさんとの間にできた子供は私が育てますのでその点は心配しないで下さい。……………私は怖いんです……弟を失った時のようにまた行き場を失う事が…………閣下に”不要”と判断されて捨てられ、鉄道憲兵隊の今後も危うい私にとっての唯一の支えは私の初恋の相手であり、”全てを捧げた”私が心から愛しているリィンさんだけなんです……」
「あ…………その、俺がトールズ士官学院を退学した際アリサやクレア大尉達とも籍を入れなければならない事は知っていますよね?それに俺はクレア大尉を捨てるつもりなんて事は絶対にしません。」
身体を震わせながら語ったクレア大尉の本音を知ったリィンは辛そうな表情をした後静かな表情で答えた。
「リィンさんがそんな酷い事をするような方でない事はわかっています!それでも…………私がリィンさんに愛され、求められているという”証”が欲しいんです……!だから――――んんっ!?ちゅ……れる……ふぁ……」
辛そうな表情で語り続けたクレア大尉の唇をリィンは舌を絡めるほどの深い口付けで制止してクレア大尉を優しく抱きしめた。
「リィンさん……」
「……それ以上は言わなくていい。――――”クレア”、本当にいいんだな?」
「はい……!私に貴方の子供を孕ませて下さい……!」
そしてリィンはクレア大尉と深く愛し合い始めた。
その後”行為”を終えて二人で後始末をした後、互いに恥ずかしそうな表情をしながら教室の前でキスをしてわかれ、リィンは学院の徘徊を再開した。
案の定クレアと濡れ場に……いつも通りシルフェニアの方も更新しておきました
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第629話 | ||
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コメント | ||
完全ROM専様&本郷 刃様 そうですね。それが真のリア充の義務と言ってもおかしくありませんね kanetosi様 まあ仕えていた主が世界の敵になっちゃいましたからねぇ…… 匿名希望様 それがハーレムを作った男の義務でしょうww(sorano) リィンが女性陣のほぼ公共物みたいになってるなあ。ハーレムの苦労が垣間見えますね。(匿名希望) まあどうしてもそこらへんは重圧感じるよねぇ・・・・(kanetosi) 前例(リウイ)の時はイリーナの精神面で色々ありましたからね、リィンには是非とも嫁達のメンタルケアを頑張ってもらいたいです(本郷 刃) こんな事態なので、いくら[氷の乙女]でも、不安を感じずにはいられませんでしたか・・・。本人もわかっているでしょうけど、リィンは、娶った女性全員を幸せにしなければなりませんね(完全ROM専) |
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