恋姫天下統一伝 2-9 |
第九話『蒼天は死なず黄天は立たず』
信助たち足止め部隊もすぐそこまで来ている本隊と連動して黄巾賊を殲滅の志度を進めていた最中黄巾賊の陣営から逃げてきた白河ななか、月島小恋、そして今回の首謀者の内の一人であった張梁が味方である黄巾賊に追われるという異様な出来事があり、急遽、将を集めて三人から話を聞くことになった。
「…つまり、君が首謀者の一人である張梁ということだな」
「…はい、その通りです…この二人と渉さんは私達とは無関係ですからどうか、処罰をしないでほしい、いざとなればこの命差し上げます」
「…命を…か…みんなの意見はどうなんだ?」
信助はここで深く考えてから周りの将達に聞くことにした。
「そうね、普通なら真偽が疑うわ…」
「そ、そんな…」
「最後まで聞きなさい…さっきいったのは普通ならだけど…張梁さんが命を投げ捨ててまで敵であった私達に願いこむなんて普通じゃない…私は助けにいってもいいと思うわ」
朝田は救出に賛成する。
「詩乃お姉ちゃんが言うんだったらそれに従うのも一興ってお姉ちゃんも言ってるよ」
「……」
鈴木家は全員一致で賛成だった。
「信助…俺は助けにいきたい…もしお前が反対しても一人でいくつもりだ」
「私達もお頭といつも一緒です!」
剣丞隊も賛同する。
「…お兄ちゃんはどうするの〜?」
「信助さま…」
詩乃と香風も心配になって信助を見つめる。
「…全くみんな考えることは一緒…か…」
「え?それじゃあ…」
「これより、我々連合軍別動隊は黄巾賊本陣に奇襲をかけて取り残された張角、張宝、天上人の身柄を確保する!直ぐに出撃するぞ!これは一刻を争う!」
「はっ!」
そうして剣丞達は駆け足で自分の兵がいる陣営へと走っていき到着すると既に準備が整い準備が完了していた。
「よし、すぐに出れるなこれより黄巾賊の本陣を強襲する!俺に続け!」
信助は馬に乗馬して既に編成がすんでいた部隊と共に山を下っていきその途中で剣丞と鈴木家の三軍が合流し黄巾賊の本陣へと進軍していった。
黄巾賊の本陣のとある天幕の裏では張角、張宝、渉が陣内を捜索する黄巾賊達から見つからないように息を潜めていた。
「…月島達…大丈夫かな」
「わかんないわよそんなの、でもちい達は信じるしかことしかないわよ」
「人和ちゃん達無事に逃げられたらいいんだけど」
三人は先に逃げることに成功した小恋たちの心配をしていた矢先天幕外が慌ただしくなっていた。
「なにかしら?」
「なあ、もしかしてよ連合軍の攻撃が始まったんじゃねえか?」
渉がいっているとおり先鋒隊の信助達が黄巾賊の陣営に強襲しただでさえも指導者の脱獄騒動が起きている今襲われるのだから外の黄巾賊は慌ただしく動いていた。
「敵は指揮者を失った烏合の衆!一気に畳み掛けろ!」
信助は先頭だって指揮をしながら香風を護衛につけて取り残されているはずの張角達を捜索していた。
「伝令さんから東の陣営は陥落したってそれと張角の姿もなかったよ〜って」
「そうか、もしかしてらもう少し奥の方に隠れてるのかもな、手遅れになる前に行くぞ!」
張角達を保護するべく信助隊は陣営の奥深くへと進軍していく。
「もしかしたら、この混乱に乗じて逃げちゃおっか」
「…それしかねえか…それじゃあ行くぞ!」
そういって張角達は天幕から出ると慌ただしく兵士達が動き構っており張角のことなどかやのそとの状態であった。
「ようやく捕まえたぜ嬢ちゃんたち」
「きゃあっ!」
「地和!」
すべての黄巾賊が慌ただしく動いているわけではなく、張角達を探していた黄巾賊の兵士一人に張宝が捕まる。
「この!離せ!」
「へへへ、離すかよ」
「てめえ!地和を離しやがれ!」
「いやだね、どうせ俺達も終わりだだったらよ、死ぬ前に楽しませてもらわないとな〜」
そういって兵士は不気味な笑みを受けべて張宝の胸元の服を無理矢理に破り捨て、胸元がさらけ出される。
「いやあぁぁっ!」
「地和ちゃん!」
「てめえ!!」
「ひゃはは!さあ、最後の晩餐といこうじゃないか」
「いや!いやぁ!」
(くそ!どうすればいいどうすれば地和を助けられるんだ!?)
渉は自分らしくもなく頭を使い地和を解放する作戦を考えるがそんなに知的な作戦など思いつかなかった。
(なんかで気がそれてくれれば…)
渉がそう思っていると兵士が正に張宝の体に魔の手が届こうとしたとき兵士は渉達より遠くにいる人物に気がつきたじろんだ。
「なっ!まさか!」
「今だ!」
渉にとっては何にたじろいだかは気にすることもなく兵士の顔面に殴り付けて張宝を動きを封じていた腕の力が緩むと渉が張宝救出した。
「地和!大丈夫か!?」
「渉…渉!怖かったよ〜」
張宝は恐怖から解放されたから渉に抱きつくが正直にいってそんなことやっている場合ではない。
「このクソガキが!殺してやる!」
完全に頭に来た兵士が刀を抜刀して切りかかろうとしたが、このとき兵士が先程気づいた人物のことを覚えていたら逃げていただろう。
「死ぬのはお前だ」
短い言葉と共に発砲音が鳴り響き兵士の胸に青い光線が貫き仰向けに倒れて兵士は絶命した。
「な、何!?」
飛んできた方向に張角達は振り向くとそこには射撃体制の信助と護衛の香風と信助隊30人がいた。
「危なかったな、でももう安心しろ」
「あ、あんたたちは…」
「俺達は連合軍だ…それでそこの二人が張角と張宝であんたが天上人だな」
「ど、どうして知ってるのよ!」
「…それは…その前に何か羽織ってくれ…あなたの状態は目も当てられない」
信助は張角達に背中を向けて、三人とも疑問としていたが地和が自分の姿を見て気づいた。
「み、見たわね!この変態!」
「…すまんが言い返すことがない」
その後、渉の制服の上着を羽織らせて目も当てられない状態ではなくなったことから渉達に振り向く信助は口を開ける。
「まずな、張角達の事情は張梁達から全て聞いた、今回強襲した本来の目的は張角及び張宝と天上人の保護だ…残りの残党は…そろそろ」
信助は張梁のお願いで張角たちを救出することが目的で来たと打ち明けるとあからさまに驚く。
「ほ、本当に!?人和はあんたたちのところにいるのね!」
「ああ、それと、天上人の…月島小恋と白河ななかも無事だ安心しろ」
「月島たちもか!ってことは保護のことは本当みたいだな」
月島と白河の名前も出されたことで張梁たちの保護は本当だと言うことに信憑性が出る。
「っで、保護っていっているけど…地和達は結局役人に引き渡すんだから…死ぬってことでしょ」
「そんなのいや〜!」
「…まあその話はあとだ、おい!張角達の保護が成功したから、手はず通りに」
「はっ!」
信助は部下に指示を出して燭台の松明を手に取ると天幕や燃えやすい草や物資に燃えうつされる。
「ちょ!ちょっと!まさかこのまま地和達を焼き殺す気ね!」
「しないよ、よし!このままあとのことは本隊に任せて俺達は張角達と一緒に陣地に帰還するぞ」
そういって張角達三人を守るように黄金賊の陣営内から脱出してすると伝令が来る。
「申し上げます、織田家と鈴木家は黄巾賊の残党を撃ち取るともうしてありますが…」
「それじゃあ両陣営に伝令、張角達の保護は完了、陣営に戻るがあとは任せたって」
「承知しました」
そういって伝令兵が去っていき、そのまま信助隊は味方陣営へと進軍していくのであった。
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久しぶりの投稿です 色んなアニメキャラが出てきますが、舞台は三国と戦国の融合した世界です コメントなんかを受け付けています |
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