英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 戦争回避成功ルート
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〜カレイジャス・ブリーフィングルーム〜

 

「え…………」

(あら?あの娘……メサイアに似ていないかしら?)

(え――――お、お母様にリ・アネス様……そ、それに……元ユン・ガソル王国の”三銃士”のルイーネ様!?)

マルギレッタの容姿を見たリィンは呆け、ベルフェゴールは首を傾げ、メサイアは信じられない表情で声を上げ

「騎士……?あの尾のようなものは一体……」

「もしかして異種族?」

「竜の尻尾のようにも見えますが……」

リ・アネスを見たラウラは戸惑い、フィーとセレーネは不思議そうな表情をし

「っ……!なんて霊力(マナ)……!」

「あの姉さんをも超える霊力を持っているなんて……」

マルギレッタから感じる膨大な魔力を感じ取ったセリーヌは目を細め、エマは驚きの表情をし

「ほえっ!?」

「貴女は……!」

「何故貴女がこの場にいるのですか!?”六銃士”の”微笑みの剣妃”――――クロスベル警備隊のルイーネ・サーキュリー一佐!」

ルイーネの姿を見たミリアムとガイウスは驚き、クレア大尉は信じられない表情で声を上げた。

 

「ええっ!?じゃ、じゃああの人は以前の”特別模擬戦”の時に特務支援課の人達と一緒にいたメサイアのお父さんと同じ……!」

「”六銃士”だと!?」

「彼らが例の……」

「”通商会議”の際、オズボーンとロックスミスの権威を同時に落とさせ、エレボニアとカルバードによる暗躍からクロスベルを守り、見事撃退したかの”風の剣聖”に続くクロスベルの新たなる”英雄”か………」

「えっ!?じゃああの女性がオズボーン宰相とロックスミス大統領を……!?」

「………………」

「な、何でクロスベル警備隊の上層部がここにいるんだ!?」

クレア大尉の言葉を聞いたエリオットとユーシスは驚き、アルゼイド子爵は真剣な表情になり、重々しい様子を纏って呟いたユーゲント三世の言葉を聞いたセドリック皇太子は驚き、レーグニッツ知事は複雑そうな表情をし、マキアスは信じられない表情で声を上げ

「やっぱり”六銃士”とメンフィルは繋がっていたのか!?」

「………………一体何故このタイミングであたし達の前に現れたのかしら?」

トヴァルは厳しい表情で声を上げ、サラ教官は真剣な表情でルイーネ達を見つめた。

 

「うふふ、まず3人共自己紹介をしてもらってもいいかしら?」

「―――わかりました。ではまず、私から……―――私の名はルイーネ・サーキュリー。既にご存知の方もいらっしゃると思いますがクロスベル警備隊の一佐を務める者です。……フフッ、久しぶりね、ガイウス君?以前会った時と比べて随分と背が伸びたのじゃないかしら?」

レンに促されたルイーネは自己紹介をした後ガイウスに微笑んだ。

「ええっ!?」

「ガ、ガイウスの知り合いなの!?」

「ああ……以前にも話したと思うがノルドで魔獣に包囲された父さん達を助けてくれた恩人――――ギュランドロスさんとその仲間の人達の中にいる一人が目の前の女性―――ルイーネさんで、ルイーネさんはギュランドロスさんの奥方なんだ。」

エリオットは驚き、アリサに尋ねられたガイウスは頷いて答え

「そう言えば……以前大旦那様から今でも印象に残る4人の旅人とノルドの地にて邂逅した話を聞いた事がありますが……―――まさか。」

「恐らくギュランドロスさん達だろう。ギュランドロスさん達も4人だったしな。―――お久しぶりです、ルイーネさん。お元気そうで何よりです。」

シャロンの推測に頷いたガイウスはルイーネに会釈をした。

 

「フフ、ガイウス君も元気そうで何よりよ。ラカンさん達はご無事かしら?エレボニアが内戦状態に陥ってしまった事でノルドの地も他人事じゃないと思うけど。」

「はい、父さん達もみんな無事で元気に生活をしています。今のノルドの地は仮初とは言え、戦火に包まれず平和を保っています。」

「そう………それはよかったわね。それと……貴女ともこうしてまた顔を合わせるのとは思いませんでしたよ、クレア・リーヴェルト大尉。」

ガイウスに優しげな微笑みを浮かべたルイーネは次にクレア大尉に視線を向け

「……それはこちらのセリフです。何故クロスベル警備隊、警察の上層部である貴女達がメンフィルに手を貸しているのですか?」

ルイーネに視線を向けられたクレア大尉は厳しい表情で尋ねた。

 

「フフ、その件については後でレン姫が説明してくれます。―――お久しぶりでございます、オリヴァルト殿下。行方不明と聞いておりましたが、ご無事で何よりです。」

「………心遣い、痛み入る。ヴァイス達は元気かい?」

「ええ。ちなみに2ヶ月前に起こった例の襲撃でリセルさんとも再会できましたわ。」

「!彼女まで、ヴァイス同様現代に生まれ変わっていたのか……フフッ、とんでもない偶然だね……」

ルイーネの話を聞いて目を見開いたオリヴァルト皇子は静かな笑みを浮かべた。

「お、お兄様……?確かそのお二人の名前は”影の国”という場所で出会ったという……」

「ああ。私の親友同然の男と彼に仕えている副官だ。二人とも遥か昔の時代に存在している人物だった為、もう再会する事はないと思っていたのだが……どうやらその様子だと彼らや貴女達は何らかの方法でメンフィルを味方につけて、再び”覇道”を歩もうとしているようだね?」

アルフィン皇女に尋ねられたオリヴァルト皇子は懐かしそうな表情をしたがすぐに表情を引き締めてルイーネを見つめた。

 

「フフ……それについてはこの後すぐにわかるかと。次はお二人の出番ですよ。」

「――ではまず、私から。私の名はリ・アネス。龍人(ナーガ)族のマルギレッタ様にお仕えしている騎士です。以後お見知りおきを。」

「―――私の名はマルギレッタ・シリオス。クロスベル警察の局長ヴァイスハイト・ツェリンダーの”覇道”を共に歩む者の一人です。以後お見知り置きをお願いしますわ。」

ルイーネに促されたリ・アネスとマルギレッタはそれぞれ自己紹介をした。

「!?あ、あの……まさかとは思いますが貴女はメサイアの…………」

マルギレッタが名乗り終えると目を見開いたリィンは信じられない表情でマルギレッタを見つめ

「フフ、貴方が”並行世界の私の娘”と契約している方ですね?ヴァイス様より貴方の事は聞いておりますわ。」

マルギレッタは微笑みながらリィンを見つめた。

 

「ええっ!?メ、メサイアの……お母さん!?」

「た、確かによく見てみればメサイアと容姿が似ている……というか、似すぎているぞ!?」

「姉妹と言ってもおかしくないくらい似ていますわよね……?」

「むしろ目の前の女性の方が”妹”と言っても違和感がない程若すぎるぞ……」

マルギレッタがメサイアの母と知ったアリサやマキアスは驚き、セレーネは戸惑い、ユーシスは信じられない表情をした。

「うふふ、色々と驚く事はあるでしょうけど、悪いけどそういう事に関しては本題が終わってからにしてもらうわね。」

「……クロスベルの者達がレン姫達と共にいる事が先程の条約の”期間”とどう関係があるのだ?」

レンの話を聞いて表情を引き締めたユーゲント三世は真剣な表情で尋ねた。

 

「大有りよ。だって、その”期間”というのが”クロスベル独立国滅亡後に新たに建国されるクロスベル帝国と共にエレボニア帝国に戦争を仕掛けるまでが期間”なんだから♪」

「え……………」

「何ですって!?」

「”クロスベル帝国”だと!?」

「フン、”独立国”の次は”帝国”か。自治州が”帝国”を名乗るとは呆れを通り越してもはや感心に値するぞ。」

レンの説明を聞いたプリシラ皇妃は呆け、サラ教官とトヴァルは厳しい表情で声を上げ、ユーシスは鼻を鳴らしてルイーネ達を睨んだ。

 

「確かに今の領地だけでは”帝国”を名乗るには相応しくありませんが……クロスベルには戦争を仕掛ける理由がある大国が二国も存在する為、その二国をメンフィルと共に制圧すれば帝国を名乗るのに相応しい広大な領地を手に入れますわ。」

「!!」

「に、二大国というのはまさか……エレボニアとカルバードの事ですか!?」

「どうして……どうしてクロスベルがエレボニアとカルバードを攻めるのですか!?」

ルイーネの説明を聞いたユーゲント三世は目を見開き、アルフィン皇女は表情を青褪めさせ、セドリック皇太子は信じられない表情で声を上げたが

「あらあら。セドリック皇太子殿下はもしかしてクロスベルが自治州と化した当初から起こり続けている”クロスベル問題”をご存知でないのですか?もし”クロスベル問題”の事を一部でも知っていれば、わかるはずですわよね?――――長年積もり続けて来た二大国に対するクロスベルの民達の”怒り”を。」

「そ、それは………」

「……なるほどね。クロスベルに”覇道”を歩ませる為に、貴女達は積極的に警備隊、警察を強化して民達に慕われる存在へとなったのか……」

「…………まさか”六銃士”がクロスベルに根を下ろした当初からオズボーンが危惧していた事がこんなにも早く実現してしまうとは……こんな事になるのであればもっと速く”クロスベル問題”の解決に向けて積極的に動くべきだったな……やはり私は愚かな皇だ……」

「陛下……」

不敵な笑みを浮かべるルイーネの問いかけを聞くと辛そうな表情で肩を落とし、オリヴァルト皇子は厳しい表情で呟き、重々しい様子を纏って呟いたユーゲント三世をプリシラ皇妃は心配そうな表情で見つめ

「そ、そんな!?クロスベルまで一緒に攻めてくるなんて!?」

「一体何があってそうなったんだ……?」

「うわっ!?よりにもよってメンフィルと手を組んだんだ!」

「一体何故!?メンフィルには何の”利”もないというのに!」

「それに何故メンフィルは資産凍結を行い、自国の経済をも混乱させたクロスベルと同盟を組まれたのですか!?」

トワは表情を青褪めさせ、ジョルジュは考え込み、ミリアムは驚き、クレア大尉とレーグニッツ知事はそれぞれ信じられない表情をして声を上げた。

 

「……………………ねえ、今とんでもない事が聞こえたのだけど……私の聞き間違い?」

「い、いえ……私にもちゃんと聞こえました……―――クロスベルがメンフィルと共に二大国―――エレボニア帝国とカルバード共和国に戦争を仕掛けると……」

「あ、あの……レン姫……何故メンフィルはクロスベルと同盟を組む事にしたのですか……?」

呆然とした様子のアリサの言葉を聞いたエマは不安そうな表情で答え、エリスは信じられない表情でレンに尋ねた。

 

 

説明
第24話
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コメント
本郷 刃様 そしてエレボニアはお馬鹿な事にもメンフィルに攻められる理由を自分から作ってしまったんですよねw(sorano)
戦友同士の誓い、それがメンフィルとクロスベルが組む理由なんですよね〜(本郷 刃)
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