〈ReEnd/そして夢の続きへ〉
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長い永い、そして幾度とない夢から目を覚ますと、真っ白な世界が広がっていた。

あ……これって真っ白と言うより『空白な世界』なんだ。

眠ってたから忘れてたけど、僕は閉じ込められたんだ、お母さんとお父さんと……お姉ちゃんと一緒に。

確か他の神属に騙されて、お母さん用の封印の鍵にされたんだ。お父さん(の魂)は引き寄せる為の餌に、お姉ちゃんはセキュリティになったんだ。

そして夢に見たユウザという男性は……鍵である僕に疑似的な人生体験をさせる為に割り当てられた『もう一人のボク』だ。

僕が違和感を持ち、封印を解こうとしないように用意したムービーショーだ。

その内容は平和な一生だったりハチャメチャな一生だったり報われない一生だったりと、バリエーション豊かだった。

正直今も、もっと観ていたいと思っていたし、今更起きるのも動くのも喋るのも見るのも聞くのも面倒くさい。

「けど……彼は外に出たがってたな」

僕は思った、彼はこのまま本物の外を見ないまま終わっていいのだろうかと。

そう思ってたら、自然と歩を進めていた。その先には神官っぽい恰好をしている管理プログラムだった。

 

事を済ませた後、僕はある場所にたどり着いた。

そこには今にも消えそうな、蒼い青い火の玉が灯っていた。

声をかけても返事をしない、突いても反応が無い……そうか、もうすぐ死ぬんだ、消えるんだ。

彼は元々造り物の魂、不完全なまま完成しちゃったから不安定にも程がある。

その彼を助けるには先ず器が必要だ、肉体に定着させて馴染ませることで自己を確立させる必要がある。

そうやって初めて、彼は他の魂と同じになる。

だがその為の器がその周りにない。どうしようか……ここはこのままいくともうすぐなくなるし、僕も外に出なきゃいけなくなるし

何もしたい事やすべきことが無いのに、出来る事なら彼と立場を替わってやりたいとも……

「あ、そうだ。この手があった」

思い立ったらすぐ行動、僕は早速火の玉を取り込み、一旦外の世界に出た。

その後僕は、自分が封印していた本にちょっと細工を施した後、再度本の中に入り、眠りについた。

そして目を覚ました先には、再びあの真っ白な世界が広がっていた……それはつまり、彼は僕の身体に定着したという事だ。

僕の魂は本の中にあり、その本は僕の身体と一体になっている。

これで器は入れ替わり、尚且つ互いの欲求を満たす事に成功したわけだ。

……最後に、もしこれを彼が夢として見た時の為に、言葉を遺そう。

「僕はまだ眠っていたいから身体をキミにやるよ。それさえあれば色んな意味で思いのままだと思う。それじゃあね」

……よし、これで十分だろう。さて、それじゃあ僕は眠るとするか

 

これから悲運な目に遭う((君達|ユウザ))へ

……いかに事情があれど、僕等は神々の我が儘とそれにそそのかされた人々に巻き込まれた被害者だ。

だからもし君がこれから色々とを滅茶苦茶にしようとも、それは蓋をしようとした彼らの自業自得でしかない。

今まで動かされた分、巻き込まれた分、閉じ込められた分、操られた分、好き勝手に生きよう。

どんな壁が立ちふさがっても立ち向かい、今を存分に生きていこう

((世界|ソト))は遊び場、辺りは玩具、存分に楽しもう。僕等は((世界|スベテ))の((呪い|ツケ))なのだから。

僕は眠りを楽しもう、君は世界を楽しもう、さあ、世の対人の対神の対、気にいる全てとと向かい合い、気に入らぬ全てを打ち消そう。

僕等は((打ち消す者|ディスペル))、全てに対を成す者、世がある限り、僕らは在り続けるのだから。

 

 

                                      ユーズ・ジ・エンダー

説明
それはふとした時に見る夢、けれどそれは実際に起きた出来事。
俺が世界に在る理由、そしてアイツ……ユーズ・ジ・エンダーと言う名の子供が再び眠る前の出来事。
それを見る度に決まって俺は呟いた「この身体は預かる、いつかお前も外に出てもらうぞ」と
しっかし【ディスペル】かぁ……他にもいそうだな、俺達見てーな奴。(と言うかこれから増えそうだな、世に放たれた俺の因子で)
見つけたら仲間に入れて一緒に旅でもしよーかな。
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駄文 その後 災厄の誕生 あの話の裏事情 誰も彼もが自分勝手 

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