第19話 |
私は開店の下準備が終わった
私の屋体のメニューは大体決まってはいるが、まれに新しい
メニューを出したりしているといってもさすがに4種類も5種類もの料理は
屋体の規模的にそれは厳しいので大体1種類か2種類だ
例えば、今日でいえばうどんの料理の1種類だ
しかし、温かいかけうどん、ざるうどん、焼きうどん、鍋焼きうどんなど
品目は多い、あとご飯は毎日釜戸で炊いて準備している
お昼の時間になり常連客や旅人が入ってくる
私の屋体の客の比率は地元住民が4割旅人が6割だ
どうやら私の屋体は旅人の有名スポットのようになってしまったようだ
毎回違うメニューも楽しみの1つらしい、あと私の店にしかない酒も
楽しみの1つらしい
「よお、大将元気か!」
「ははっ旦那にその言葉はいらねぇよ!」
「そのとうり、なんせ大将だぜ!・・・と今日はうどんの日だったな
よし大将、かけうどんの大盛にエビ天、あとご飯も」
「俺はざるうどんの大盛」
「俺もざるうどんの大盛で」
私の屋体の注文の仕方は屋体のカウンターの上から吊るされた木の板に書かれたメニューから注文される私は注文を受けると注文と席を覚える、無論木の板はメニューが変わるので毎回変えているが
大体の客は男性なので大盛が多い、私の屋台は小盛、普通盛、大盛
だ小盛は普通盛より値段が安く、大盛は普通盛と値段は同じだ
人件費は私一人、そして6年間の山賊狩りの報酬金がある
多少の赤字は気にしない
それよりも私は大将と呼ばれていることが気になる
私の雰囲気やある出来事が原因なことは分かるが・・・・
いかんせん私はまだ17だ
よくその事で1年前に知り合った友にからかわれている
「了解した」
私は手早くうどんをゆでるのと同時に職人に作ってもらったフライパンにうどんをいれ味をつけながら焼く、エビ天も小麦粉をつけ揚げる
そして器にそれぞれうどんをいれかけうどんには汁をいれエビ天とワカメと揚げ玉をのせる
後ご飯も盛りつける
「かけうどん二つ、焼きうどん上がりだ」
私はそれぞれの席におく
「うん、今日もうまそうだ・・・・・さてと、ずるずる、ズズーぷはっ
・・・やっぱりこの屋体はずれがないな」
「「同じく」」
まあ誉め言葉は素直にうれしい
私の屋体は毎回こんなものだお昼時には大体満席になる
しばらくたち3時ごろだと屋体に客はいない
しかしあえてこういった時間を狙ってくる客もいる
「やははっ、よお赤の御使い繁盛してるかい?」
唐突におもしろいものを見つけたようにからかいながら屋体に入る客
私のことをこう呼ぶ客は一人しかいない
「まあまあだ、十六夜、君はここがつぶれるとでも?」
私は多少だが料理に関しては自信と誇りがある
師匠の顔に泥を塗るわけにはいかない
「ははっ、冗談だ、まぁそうだな、俺もここがなくなるのは困る
おもにからかいの種がなくなる」
「ならいいが・・・・その呼び方はやめてくれ」
「いいじゃねえか、今は俺と紅蓮しかいないんだからよ」
自由気ままな雰囲気を放つこの青年
彼の名前は逆廻十六夜(さかまき、いざよい)
一年前私と同じく神によって転生した転生者だ
彼は私と同い年ながら退屈な日常がバカらしくなり世界中を旅していたらしい
その時飛行機事故にあい死んだらしい
しかし十六夜は全く恐怖すら抱かす不敵に笑っていたらしい
それが神の目に留まり転生できたといっていた
十六夜いわく・・・・・
「死ぬことは分かったんだからその後どうするか考える方がおもしろいだろ?」
とのこと実際彼はその時、閻魔大王をどうやってぶっとばすかやら、神にどんな無茶苦茶な要求をしようかなど考えていたらしい
普通なら戯れ言と笑われるが私はそうは思わない
というのも彼の圧倒的な身体能力がそれを可能にしそうだ
彼は私が山賊狩りをしていることを知ると自分にやらせてくれといった
私は一人で大丈夫かと様子を見ていたらその考えは杞憂に終わった
なんせ腕力で地面が砕けるは山賊がボールのようにふっとんでいくのだ
そういうことから絶双として私にくる依頼は1年前から十六夜に任している
無論彼も、戦う時は顔をかくし目の色を変える彼は蒼眼
になりいらないと思うが神からもらった槍を使っている
そして彼は私が言うのもなんだが変わり者だ
なんせ私と初めてあったときの自己紹介が
「よお、あんたが紅蓮か!俺は逆廻十六夜だ
気まぐれで乱暴で面白いことが大好きだ
用法と用量を正しく守って取り扱いに注意してくれよな」
これだ・・・・
彼は面白いことが大好きだというが私からしてみれば
彼はいろいろやることが派手なのだ
山賊が気絶している体を積み上げ山を作ったり、わざと地面を破壊し恐怖を煽ったりと
派手過ぎる普段彼は旅をしているのだが、その派手さからどこにいるかすぐに
情報が入ってくる
そんなこともあり彼は山賊たちからこうよばれている
「破壊神」
「蒼眼の悪魔」
そして彼はまた最近やらかした
彼が山賊狩りをした後許昌の軍が来たらしいそこで彼は
「よお、無能ども俺は名は蒼(そう)ら赤の御使いと白の御使いと並び立つ
天の御使いだ悪いが俺はどこにもつかないとお前らの無能な上司に言っとけ
じぁな、ヤハハハハハっ」
あろうことか天の御使いと名乗った上にあらかさまな挑発までした
まぁ彼はそれで青の御使いといわれているが
いろんなところで危険人物として扱われている
「十六夜、君はまた最近許昌でやらかしたようだな」
天の御使いと名乗ったことと受け取ったのか
「やははっ、でも事実だろ?それにこっちの方がおもしろいだろ
・・・・・くくっそれにしても兵の奴等の怒りようは面白かった
華林さまがなんとかといってたな、たぶん曹操のことだろ」
今の許昌はあの有名な曹操が納めている、例外なく女性らしいが
私は十六夜が頼んだうどんを出すと彼は食べ出す
「全く、そういうことをするから破壊神などと呼ばれるのではないか?」
十六夜は箸を停め
「おいおい、俺は気に入ってるぜ、それにこの世界では好きにしていいとお前もいらわれてるだろ?」
確かに私も言われたが彼のは少々派手すぎだ
「まぁいいが、私が君にとやかくいう気はないただ・・・・関係のない人は巻き込むないでほしい」
私は彼の目を見据えていう、彼は私の言葉を警告と受け取ったのか
手を挙げ降参のように
「分かってるよ、俺だってそのくらいわきまえているぜ」
分かってくれるならいい
「ならいい」
しばらくし十六夜はうどんを食べると
「じゃ、紅蓮また来るぜ!」
彼は旅にあまり目的はないらしいあえていうならば面白いものがみたいらしい
「ああ、あまり派手なことは・・・・無理か」
「ヤハハハハハ、分かってきたな、あばよ」
十六夜は金を置き出ていった
夜になり仕事終わりのお客がくる頃、私の屋体でおそらく
一番の大食いの客がくる時間だ数週間に数回程くるが今日はどうだろうか
そう思っていると
「音々、早く・・・来る」
「待ってください恋殿!そんなに急がなくても紅蓮殿は逃げませんぞ」
聞きなれた若い女性の声と少女の声が聞こえてくる
どうやら気合いを入れ直さないといけないようだ
やがてその声の主たちはのれんをくぐると
「ん・・・・・・紅蓮また来た・・・・」
「紅蓮殿!また恋殿と食べにきたのであります!」
褐色の肌に赤い髪が印象的な女性と白い肌にミント色の少女が入る
私は小さい笑みを浮かべ
「ああ、よく来てくれたな恋、音々」
恋と呼んだ女性はあの三國志最強と名高い呂布と
その恋の専属軍師の陳宮だ
分かると思うが私と彼女らは真名で呼びあっている
私が恋が呂布と知ったときはとても驚いたものだ
彼女は私の料理が気に入り真名を許し音々も恋殿が預けたならと
私に許してくれた
しかしなぜ城からはなれたこの街の私の屋体にわざわざ
来たのか最初疑問だったが恋いわく
「美味しい食べ物がある店がある・・・・・・気がした」
らしい
恋は今日がうどんと知ると
「・・・・・かけうどんの特盛・・・と・・・上にのせられる具材全部二つ.......ずつ
後ご飯特盛・・・・も」
やはり恋はさすがだ、特盛は恋専用のメニューだ普通の器よりふたまわりも大きい
ものにうどんを限界までいれ具材をのせるのだ
「さすが恋殿です!音々は、かけうどんの普通盛で」
うむ、音々は普通だ
私はすぐに大量のうどんを茹で、どんどん具材を揚げる
そしてご飯を盛り
揚げた具材をうどんにのせ
「恋、音々できたぞ、熱いから気をつけ・・・・もう遅いか」
出したとたんに恋は猛然とすする回りの客もあり得ないほどのうどんと山のようにつまれた具材を食べる恋を目を丸くして見ている
一見この華奢そうな彼女がと思うが私からみれば細いがよく鍛えられた
体で全く無駄がない
「紅蓮・・・・・美味しい」
「紅蓮殿いつも美味しいですぞ!」
彼女の食べっぷりは清々しい程いい、いつもご飯粒1つ残さず食べるのだから
先に食べ終わった音々が
「紅蓮殿、天の御使いの噂は聞いていますか?」
唐突に聞いてくる
「まぁ、噂程度は・・・・音々の方はどうなんだ」
本人がいるのだから聞かなくても分かるが
どうなんだというのは天の御使いを仲間にするかどうかだ
「はい、知の白の御使い、武の赤の御使い、最近では青の御使いと名乗るものまで現れていますが
・・・・・・・仲間にしたいのは山々ですが居場所がわからないのでなんとも」
もう十六夜のことまで広まっているとは、まぁあれだけ派手にやってれば当然か
「そうか、白の御使いはどこかに現れたのだろうか」
「いえ、それはまだですが・・・・・紅蓮殿はどちらを仲間にすればいいと思うですか?」
私に聞くことでもないが単純な質問だろう
「そりゃ、赤の御使い様だろう、旦那赤の御使いは絶双様だと思うよな」
客の一人がいう
「そうだな、白の御使いはどんな人物かは知らないが赤の御使いと思われている絶双は
いろいろ評判は聞いているが」
「そうですよね・・・・はあっ紅蓮殿が赤の御使い殿ならすぐに誘っているのに」
私は一瞬ギクリとした、何て純粋なことを核心に迫っているだけに
怖く感じる
「残念ながら私の目は赤くないぞ、恋はどうなんだ」
しかしこういうときあの神の贈り物が役に立つ
恋は全て食べ終わると
「ごちそうさま.......恋は・・・・・・・・仲間にしたいというより・・・・戦ってみたい」
さすが武神だしかし私はすぐに称賛の気持ちが薄れる
「でも・・・・・今恋が一番戦ってみたいのは......紅蓮」
恋は私を真顔で見た、冗談ではなく本気だ
「私はただの料理人だよ」
それを音々は
「そんな紅蓮殿、聞きましたぞ!失礼な客を目にも止まらぬ早さで一撃で沈めたと」
「こくこく」と恋も頷く
しまったと内心思う
前に食い逃げの客をつかまたのだがその時のことだ
それもあり私は大将と言われるのだ
「あれは、大袈裟だ」
「・・・・・・・そういうことにしておく」
納得はしていないが諦めてくれたその後二人は代金を置き
帰っていった
私は店じまいをしながら思う
あまり派手な行動はやめよう
はあっ、私も十六夜のことがいえんな
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真恋姫無双 問題児たちが異世界から来るそうですよ? 逆廻十六夜 | ||
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