リリカル東方恋姫外伝 ナイトヴィザード編
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 とある世界の裏側に存在する世界――裏界。そこには表の世界――表界に侵攻する侵魔(エミュレイター)がいた。

 その裏界にある無限に広い空間の中央には古城があり、居城にする侵魔の上位――魔王。それも魔王の中の魔王、大魔王が住んでいた。

 

「うーん」

 

 玉座に座りながら、顎に手を置いて考えるウェーブのかかった銀髪で制服とポンチョを羽織る少女がいた。

 彼女こそ魔王にして蠅から空を飛ぶものを支配する『蠅の女王』のこと『ベール=ゼファー(愛称:ベル)』であった。

 容姿が幼くも可憐な少女だか、侮るなかれ。これでも一様多くの魔王を配下に置く大魔王であり、強力無比の力を持ち合わせている一様最強クラスの実力者である。

 

「いちいち一様を強調して付けるなッ…!」

「誰に言ってるのですかベル?」

 

 隣のソファーで座って、図鑑らしき分厚書物を開いている淑女な黒髪の女性が微笑して言う。

 彼女の名は『リオン=グンタ』。『秘密侯爵』の二つ名をもつベルとおなじく魔王だ。彼女が所有する革張りの巨大な書物にはあらゆる秘密(未来すらも)が書かれているため、彼女が知らない秘密は絶対に無いといって過言ではない。

 

「いや、誰かが余計なことをいったような気が…」

「あまり地の文を気にすると、どこぞの吸血鬼みたくカリスマブレイクしちゃうかもしれませんので、自分のコンプレックスを気にしすぎるのはやめたほうがよいかとおもわれますよ。ただでさえ、大魔王はポンコツ魔王なので、カリスマ(笑)みたく、これ以上品格を落とされると、哀れすぎてこちらがみていられませんので注意してください」

「誰がポンコツ魔王よ!? あんたさらに毒舌キャラになってない!? ぜんぜんフォローする気ないでしょう! ってか、さらっとその吸血鬼のこと侮辱していない!?」

 

 毒舌を述べるリオンに連続でツッコミをいれるベール。その表情は先ほどまで哲学者みたく考えていたカリスマはなかった。

 同時に別次元の隔離された世界で「どこかで同族の気配が…」と幼き紅い月の吸血鬼が電波を受信したかいないとか。

 

「ごっほん。まぁ、あいつ一人に南極大陸にいかせて、宝玉を奪って至宝エリスを殺せるかどうか、ちょっと考えてたのよ」

「ラーラ=ムゥですか? あと南極でなくメガラニカです」

 

 訂正するリオン。

 ラーラ=ムゥとは、ベルに忠誠を捧げている、ベルの配下で魔王だ。

 『窃盗と破壊の伯爵』の二つ名をもっており、他人の姿と能力をコピーする力を持つ女性であった。

 彼女はベルの命令で七徳の宝玉と呼ばれる宝玉のひとつを奪いに、宝玉が眠る遺跡へ行っていたが――

 

「どっちでもいいでしょう。そもそも、歴戦のヴィザードである柊蓮司たち相手に、ラーラ=ムゥほどの実力者が通じるかどうか疑問に思ってね…ねぇ、リオン、あなたの書物になんか書いて――」

「宝玉と至宝エリスの命は無理ですね。つうか、死にますよ彼女」

「即答ねぇ…それも書物に書いているのかしら?」

「読まなくとも、彼女が柊パーティーと至宝エリスを侮って、能力を攻略されてしまって最後には柊蓮司に斬られて死ぬオチなんて、下級の侵魔でもわかること」

 

 ページをめくりながら興味がないように答えるリオン。しかし、めくっているのはいつもの巨大な書物ではなく、少年ジャンプであった。

 知性的で図書館で難しそうな本を読んでいるのが似合すぎる魔王が漫画を読む姿に、ベルは頭痛したかのように眉間に指を摘まん抑えた。

 あらゆる秘密が記されている書物を所有するので未来のことがわかるため、動揺せず冷静沈着なリオンなのだが、ここ最近では書物を読まなくても大抵の結末が読めるようになってきてる。そればかりか、第四の壁側に寄っている口調が目立っていた。原因はベルにはわかっていた。

 だが、改めて考えると、怒りなどの感情が薄れていき、諦めが大きく出ててくる。ベルは元凶を探ることをやめた。

 

「はぁ、ゲームはおもしろいほうがいいけど、こちらとしては分の悪い賭けを出すのはおもしろくないわ。なにより対等じゃないもの…」

 

 ため息を吐くベル。

 彼女にとってはすべての事象をゲームであり、ゲームは互いのリスクを背負うことこそ面白いと考えている。そのため、力任せの侵攻ではく、策や計画などをつかって、表界を侵略するというゲームみたくおもしろくすることを好んでいる。

 ただし、今回はリスクのバラスが悪すぎることにあとあと気づいた。

 そんなベルに、リオンが少年ジャンプを閉じて彼女に助言をする。

 

「でしたら、こちらも、手札を一枚切ればよろしいかと。それも、切り札の彼を」

「…あいつをいかせるの? あれでも一様、あたしの最終兵器よ。そうポンポン出していいものではないわ。それも幕開けが浅い時期によ? それとも、あいつをいかせることが書物に書かれいる通りなの?」

「ふっふっふ、さぁ、どうでしょうか。私の書物でも彼が関与した結末は読ません。ですが、それなりの成果は期待できるのはこの書物でも確認済みですよ」

 

 リオンの書物は世界のあるゆる秘密が記されている本だが、全知全能ではない。

 彼女の力を超える者を始め、本来起こるはずもないイレギュラーや、少年ジャンプの展開など、先が読めないこともある(漫画は預言者や未来予知共通で予測不能だという。by管路)。

 けれど、リオンは不敵に笑みを零す。先が読めない未来であろうが、彼女にとっては、彼の予測不可能な未来と波乱万丈な過去がお気に入りであった。

 それも彼の現主であるベルも同様であった。

 

「まっ、娯楽程度に面白いモノがみれるかもしれないから、いいっか。――きなさい、我が執事――カズト=ホンゴウ」

 

 ベルが指を鳴らすと、部屋の中央に黒い帯で挑発を後頭部に纏めた白執事が、転移して出現した。

 彼こそが、ベル――大魔王ベール=ゼファーの右腕であり、執事である男性カズト=ホンゴウ。

 そう、なぜか、敵側で執事をやっている、われ等の種馬――北郷一刀、本人であった。

 

「御用ですか、親愛なる魔王様?」

 

 一刀は腰を低くし、我が主にお辞儀をする。その礼儀は、まさにどこぞの完璧黒執事なにみ一級品で、紳士的なオーラをだしていた。

 ――手に、洗濯物一杯の籠と可愛らしいパンツを持っていなかったら。

 

「……あんた、その手にもってるものなに?」

「洗濯物だけどなにか?」

「空気を読みなさいよ! 空気を! あんた、私の執事ならそれ相応な登場があるでしょうが!」

 

 一刀はさきほどもまで礼儀を忘れて、いつもの口調で喋る。

 

「しょうがないだろう。ベルのイチゴ柄のパンツを乾かそうとした時に呼ばれたんだしさー」

「母親みたいなことをいうな! あと、人がいるまえの私の下着を握り締めるのをやめなさい!」

「ちなみに、ベルが好む下着の種類やメーカーやサイズも、こと詳しくこの書物に書かれているとうりです」

「プラバシーがないわね、あんた!?」

「なにせ、私は秘密侯爵なので」

 

 一刀と共にベルをいじるリオン。

 くすすすと、笑みを零す彼女に、ベルが腹を立てるも堪えた。

 

「で、用事はなんでしょうか、ポンコ――ベル様?」

「今、ポンコツって呼びかけたわねぇあんた…ごっほん、すまないけど、ちょっくら、宝玉探しに行かせたラーラ=ムゥとこにいってくれないかしら?」

「宝玉探しって…ラムネに七徳の宝玉の捜索にいかせたのか?」

「えぇ、そうよ。ついでに、あなたも宝玉をあたしに献上しなさい。あと、ラムネじゃなくって、ラーラ=ムゥよ」

「宝玉はメガラニカの遺跡にあり、柊たちが先にいってます。なお、彼は至宝エリスという宝玉の所有者の護衛をしているので、ララも簡単にはいきませんでしょうし」

「ご説明、まことにありがとうございますリオン。でも、柊の奴、守護者にやっかな指令を出されたんだな…。ぐっす、休日無しの強制任務の日々っか。かわいそうに〜」

「敵なのになに同情してるのかしらこいつ。気持ちはわからなくてもないけど。それと、世界の守護する組織をブラック企業みたいに語らないでくれない。これでも悪の組織側だしあたしたち。あと、リオン、ララじゃなくってラーラ=ムゥ。あんたたち、ワザと人の名前まちがえてないの?」

「「そんなことありませんよベr――ポンコツ魔王様」」

「言い直した!? 名前を言い直してポンコツ魔王って言った!?」

「大魔王、品格、お忘れです」

「品格とカリスマぶちこわしてるのは一体誰よ!」

 

 ぜぇぜぇと、連続ツッコミで疲れを見せるベルだが、そこは大魔王らしき気持ちを切り替えて、腰を玉座にどっしりと構えて気品ある顔つきなる。

 一方、一刀はメガラニカに行く気まんまんであった。

 

「まぁ、俺も宝玉の女の子に会ってみたいし、久々柊たちと勝負したいから別にいいけど」

「そう、だったら、お土産も頼もうかしら」

 

 そう、柊蓮司と至宝エリスの首…という意味を土産の単語にこめるベル。

 それには一刀は頷き――

 

「…了解…――ミ○ドのエンジェルクリームでいいんだな?」

「いいからとっといっけー!!」

 

 

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 一刀はテレポートでメガラニカに向かうと、そこは同僚のラーラが展開した月匣の中であった。

 そこには、世界を守護するヴィザードたち――柊蓮司、赤羽くれは、緋室灯、至宝エリスが、ラーラの能力を看破し、柊に止めを刺せらる直前であった。

 

「って、いってるそばからっ!!」

 

 一刀はすぐさま、柊とラーラの間に転移し、結界で柊の剣を防いだ。

 

「「なっ!?」」

「悪いけど、これ以上こちらの仲間を倒されわけにはいかないんでね!」

 

 突然、現れた一刀に、柊たちや、同僚のラーラは驚く。

 

「チッ、またテメェか! 北郷一刀!!」

 

 柊はすぐさま、後ろに飛んで距離をとった。

 

「くれはさん、彼は一体…?」

「…あいつは、北郷一刀。魔王のベール=ゼファーの右腕で、執事を務めてる人間よ」

「人間!? では、あの人もヴィザードなんですか!? ヴィザードがなぜ、エミュレイターの仲間になってるんですか!?」

「至宝エリス。人類を守るヴィザードも一枚岩ではない。中には魔王に加担したり、配下になったりする者も実際にいる」

 

 無表情ながら額に一滴汗を流し、灯とくれははさらに説明する。

 

「ただし、あいつはそんな裏切りも者たちとは一線も力も、格が違いすぎる」

「えぇ、あいつ――北郷一刀は主のベール以上の力を、すべての魔王の殺す実力をもった最強のヴィザードで、最悪最凶の魔神!『魔王殺しの武器』とか『賢者を誑か堕とす楽園の蛇』とか多くの二つ名をもってるの!その気になれば、軍事サイバーにハッキングして、核ミサイルを発射して、第三次世界大戦を起こせたりとかできちゃう、SSS級ランクの討伐対象なの!!」

「せ、世界戦争を起こす!?」

 

 と、エリスは驚く。

 灯は「非常識を否定する世界結界も常識的な犯罪は否定できないから」と付け加えた。

 一方で、ラーラは助けてくれた一刀を睨んでいた。

 

「ぐっ、何しにきた!」

「そんなもん、ベル様に言われてやってきただけど?」

「馬鹿なこというな!これはベル様に与えられた私の任務だ! 人間の貴様が出る幕はない!!」

 

 まったくと、一刀は頭を掻く。

 ベルに忠誠を誓うラーラをはじめ魔王たちは、ほとんど、人間である一刀のことを認めてはいなかった。

 なにせ、人間で馬の骨も知らないものが、ベルの軍勢でナンバー2、それも、ベルの右腕で執事であれば、彼を認めるわけにはいかない。

 たとえ、自分たちより、強くても。ベルやリオンなどに認められていてもだ。

 

「ラーラ、悪いけど【座って、だまってて】くれない?」

「ッ!?」

 

 一刀が言霊でラーラを操り黙らせ、巨大な宝石の上に座らせた。

 

「い、今のは…」

「たぶん、言霊だと思う。けど、魔王クラスを操れるのは、一刀くらいだけなんだよ」

「いいや、実力者にはきかないよこれがー。第一、心が強い奴とか柊みたいな馬鹿にはとくにね♪」

「誰が馬鹿だぁーッ!」

「よっと」

 

 さりげなく柊を挑発すると、柊は一刀にむかって飛び掛って剣を振り降ろす。

 が、一刀はジャンプして避け、エリスの眼前に着地した。

 

「あっ」

「君が至宝エリスちゃんっか。はじめまして、俺は北郷一刀。大魔王ベール=ゼファーの執事をやってるんだ。よろしく」

「えっ、えーと…至宝エリスです。よろしくおねがいしますう」

「礼儀がいい子だな。それに、かわしいし」

「そ、そんなことは…///」

「駄目、エリスちゃん! それは悪魔の囁きだよ!誑かせないで!!」

 

 顔を赤くするエリスに、くれはが母親みたく心配して注意する。

 対して一刀はくすくすと微笑み、エリスに言う。

 

「どうかな、ナイトヴィザードやめてこっちに寝返んない? 三食住宅付きで高額な給料と休暇と有給で悪いようにはしないよ」

「えぇぇぇえええええ!?」

「はわー!一刀ーッ!うちのエリスちゃんを勧誘しないでよ!」

「別にいいじゃんかー赤羽さん。どうせ、あの合成ロリババの下にいたら、柊みたく、奴隷みたいに牛馬の如く働かせれて、一生ロリに尻に敷かれておもちゃにされるのがオチだと思うし〜、こっちにした方が得だと思うけど?」

「だれがあんな鬼畜ロリの奴隷でおもちゃだ!? 俺は労働基準法違反で学校に行けない学生だ!」

「うまいこという。ざぶとん一枚」

「おまえもノンな!あと、ぜんぜんうなくねーよッ!!」

 

 もはや、柊イジリになっていた。どこぞの会話を弾む中学生な光景に、エリスは苦笑して、一刀をみつめる。

 

(叔父様、この人、ほんとうに敵なのでしょうか? なんだか柊先輩たちと仲が良さそうで、エリスには悪い人には見えないのですが…)

「と、余談はここまでにして…至宝エリス…エリスちゃんでいいかな?」

「は、はい、いいですよ」

「君、俺とゲームでもしない」

「へっ?」

 

 一刀がパチンと指を鳴らすと、周囲のラーラの月匣が変わり、深夜のローマのコロッセムのような世界に変わった。

 

「ようこそ、勝負の間へ」

「ここは?」

「勝負の間。北郷一刀がもつ特殊な月匣。通常、エミュレイターを倒せば月匣は解かれるけど、これは月匣であって月匣でないもの。彼が出す条件をクリアしないかぎり、ここからは出られない」

「ようするに、あいつが出す課題をクリアしねぇと出られないってことだ。ケッ、面倒だ」

「けど、気をつけてエリスちゃん。課題に失敗すれば、それ相応の対価を支払なくてはいけないの。たぶん、代価はその宝玉だと思うよ」

「ご明察、ゲームに失敗したら、強制的にその賢明の宝玉こちらのものになるの。どうやってもね」

「そ、そんな! なぜ、そんな回りくどいことを…」

「それはもちろん、わが主を楽しませることだからさっ」

「楽しませる?」

「そう、我が主、大魔王にとってはすべてはゲーム。とくにおもしろいゲームを提供し、満足させるのも執事の勤めだ。むろん、勝利すれば相応の景品もあげるから、がんばってくれよ」

 

 そう言い切った一刀に、エリスが不安になる。

 すると、くれはが彼女の肩を置く。

 

「安心して、エリスちゃん。こうーみえても私たち、なんども一刀のゲームに参加して勝ってきたんだよ。連戦連勝で」

「あぁ、だから心配するんな。俺たちがいるがかりぎ宝玉も奪われねぇし、逆に景品をゲットしてやるよ」

 

 くれはと柊が励まし、灯も頷いて応援する。

 仲間から勇気をもらい、エリスは決心した。

 

「みなさん…わかりましたッ。この勝負やります!」

「OK!では、今回のゲームはこれだ!」

 

 シュ〜ドッスン!

 エリスたちの眼前から、顔面が掘られている巨大な黒曜石のような黒い円盤が落下した。

 

「これって…」

「ローマにある真実の口に似ている」

「そうそう、たしか、うそつきの人がこの顔の口に入れると抜けなくなっちゃうーっていうアレだよね?」

「これは俺が開発した箒。その名も『真実を聞く者』!ルールは簡単。プレイヤーはまず、真実を聞く者の口に手を入れて、こいつがいう言葉に、一人でも嘘偽りなく答えれば勝ちだ」

「つまり、一回でも正直に答えれば勝ちなんですね!」

「だといいけどよ…」

 

 疑い深い柊。これまで、一刀のゲームに挑戦しているため、イカサマはなかったことは知っていた。

 同時に、そう簡単にクリアできるものではないことも知っていた。

 

「まずは、柊、あんたが行きなさい!」

「やっぱりか。わかってたけど」

 

 へいへいと、柊が真実を聞く者の口に手を入れた。

 すると、真実を聞く者の目が赤く光り、言葉を発した。

 

『貴様は、幼馴染である赤羽くれはに頼まれて行列のできるメロンパンを買いに行ったが、メロンパンは売り切れており、近くのコンビでやすいメロンパンをかって、それを行列のできるメロンパンと偽った食べさせたのか?』

「……」

 

 その言葉に、体中汗を流しだんまりする柊。後ろから、巫女の痛い視線が突き刺さる。

 そして、柊が出した答えは、

 

「えぇーとー……いいえ」

 

 瞬間、真実を聞く者の口から約100億ボルトの電流が流れ、柊が感電した。

 

「ぎゃっわぁああああああああ!?!?」

 

 茶色く焦げ、口から煙を出しながら倒れた。

 

「柊せんぱーい!?」

「どうやら、自分の秘密がまるわかりのようだ。柊蓮司、あなたの犠牲は無駄にはしない」

「か、勝手に殺す…なっ――ガク」

「よし、次は私!」

 

 真実を聞く者の前で倒れる柊を退かし、くれはが、真実を聞く者の口に手をいれた。

 

『貴様は、アニメ設定で胸が谷から山へ超増量されたのに、さらにタオルをサラシにして厚底しているのか?』

「…いいえ」

 

 くれは素直に、プライドを護った。

 そして、二度目の100億ボルトの電流がくれはに流れた。

 

「はわわわわわわわわわ!?!?」

 

 柊と同じく、体を焦がして倒れた。

 

「くれはさーん!?」

「アニメで超増量されたのに、まだほしいのか?」

「う〜だって〜ほしいものが手に入るとさらに欲がでちゃったんだも〜ん」

 

 灯が涙を流すくれはを退かす。

 連戦連勝と胸を張った二人は倒れてしまった。

 

「しょうがない、今度は私が――」

「灯さん!ここは私がいきます!」

 

 灯が挑戦しようとすると、エリスが名乗りを上げた。

 

「しかし、下手をすれば、あーなってしまう」

 

 敗北者となって倒れる連戦連勝の二人に指をさす。

 エリスは力強い瞳で言う。

 

「それでも、犠牲になったくれはさんたちのためにも、ここは私がやります!」

「い、生きてるよ〜エリスちゃ〜ん」

「…わかった。気をつけて」

「ハイッ!」

 

 そして、エリスは真実を聞く者の口に手を入れた。

 真実を聞く者は紅く目を光らせて、問う。

 

『汝の名はなんだ』

 

 簡単な質問だった。

 拍子抜けになるが気を引き締めて答える。

 

「それはもちろん、私の名前は――」

 

 だが、その先の言葉が出なかった。

 

「私は…私は…私は…」

 

 なんども、自分の名前を出そうとするが出てこない。

 真実を聞く者は紅い目でエリスの真実を暴こうと、問いただしてるみたいだった。

 頭痛が走る。そして、エリスの左目が青く光った。

 

「私は――」

「エリス!」

「エリスちゃん!」

「至宝エリス!」

「ッ!?」

 

 『本当の名』を口に出そうとしたとき、後ろから聞こえた声にエリスは我に返った。

 後ろを振り返ると、柊とくれは(いつのまにか復活)、灯の三人がエリスを見つめていた。

 

「柊先輩…くれはさん…灯さん…ッ!」

 

 エリスは唾を飲む込み、はっきりと、自信を持って、真実を聞く者の問いに答えた。

 

「私はエリス。柊先輩たちの仲間の至宝エリスです!!」

 

 ビッキ!

 真実を聞く者に亀裂が生じた。

 

『その心、真なり』

 

 亀裂は広がっていき、真実を聞く者はそういい残して砕け散った。

 

「えっ、えっ!?」

「おめでとう! ゲームクリアだ!」

 

 一刀がエリスたちがゲームに勝利したことを宣言した。

 そのことに、エリスは自分が勝ったことに理解し、喜んだ。

 

「や、やたーッ!やりましたー!」

「すごいよ、エリカちゃん!」

「よくやったな!」

 

 くれはと柊が、エリカをほめる。灯も微笑んでエリスの勝利を喜んだ。

 

(途中でどうなってしまうのか心配したけど、アレなら大丈夫そうだ…)

 

 傍ら、一刀はホッと一安心し、もしものために右手に溜めた気を消す。

 あらゆる真実を白日の下さらすことに特化した箒――真実を聞く者で、至宝エリスと宝玉の正体を探ろうとした。

 結果は氷山の一角のその一片しかわからなかったが、想像以上にエリスの心が強かったことに、一刀にとってなによりの確証であった。

 

「エリスちゃん。おめでとう。勝利者へのプレゼントだ、受け取ってくれ」

 

 一刀が指を鳴らすと、エリスの眼前にリボンで梱包されたプレゼント箱が煙と一緒に出現し、エリスはプレゼント箱を受け取った。

 

「なになに! 何が入ってるの!」

 

 くれはが興味津々で、プレゼント箱を見つめる。柊と灯もエリスの背後で箱を見つめる。

 エリスは緊張しながら、梱包してるリボンを解き、フタをあけると中には…

 

「きゅ?」

「き、狐さん?」

 

 箱の中には狐か猫に似た長い耳をピンと立て、背中に水晶のような翼のような刺を背中に生やした小動物が丸くなって入っていた(イメージは兼リリカルのマテリアのオリジナル狐)。

 小動物?は箱から飛び出し、エリスの腕を伝って彼女の頭へと上る。

 

「きゅー!」

「わわわ!?」

 

 エリスがかぶる帽子の上に到着すると、小動物?はふわふわの帽子の上に寝転がった。

 驚いたエリスだたっが、小動物のかわいらさに微笑むを浮かべ、載せたまま小動物?の頭を撫でる。

 

「きゅ〜♪」

「うっふふ、よしよし」

「はわー!かわいい〜!」

「……///(さわりたい)」

「一刀、こいつは?」

「その子は、箒の技術と俺が研究してる人工エミュレイターを融合させた使い魔だ。エミュレイターを探知したり、補助エネルギーとして主人に自分のプランナーを分け与えたりとかできちゃう、すぐれもの! 援護タイプに適してるエリスちゃんに打って付けに箒さ」

「人工エミュレイターって、大丈夫なのか?」

「肉体構造はエミュレイターに似てるけど基本は自律型の箒だから理論上は大丈夫…たぶん」

「うっおい!!」

 

 柊のツッコミを無視して、一刀がエリスに言う。

 

「その子、月衣に仕舞えるんだ。いつでもいられるからかわいがってくれよ」

「はい、大切にします!」

 

 エリスは元気よく、返事をすると、ふと、あることを疑問をもち、一刀に質問した。

 

「あのー一刀さん」

「ん?」

「なんで、あなたはエミュレイターに味方をするんですか? あなた、そんなに悪い人には思えないんですけど・・」

「………」

 

 一刀はだんまりして、この世界に来たときのことを思い出す。

 なんの偶然か、はたまた悪戯か、着いた(頭から突っ込んだ)先がベルの古城であり、最初に出会ったのが古城の主であるベル――大魔王ベール=ゼファーであった。

 むろん、ベルは一刀が突然現れて(床に突き刺さって)困惑した。その後、いざこざや、勝負(ベルにとってはただのお遊び)などあったが、結果的に、ベルは一刀を認めた。

 

『うっふふふ、まさか、いきなり私の前におかしな人間が現れてたと思ったら、私と互角以上だなんて、偶然か運命の悪戯かしらないけど、おもしろいわ』

 

 微笑ながら、ベルは一刀に手を差し伸べた。

 

『喜びなさい。今日からあなたは、あたしの所有物よ。我が右腕、カズト=ホンゴウ』

 

 その微笑、その手、その言葉は、本来の一刀――北郷一刀が一人の王に忠誠を誓うことになる覇王と同じであった。

 そして、一刀は大魔王の手をとった。

 

「俺を必要としてくれたから…かな」

「えっ?」

「こっちの話だ。うんじゃー、ミ○ドと夕飯の買い物があるからこれで失礼するよ」

「ちょっ、まてよ一刀!」

 

 逃げるかのごとく、放置していたラーラを回収して、一刀はテレポートでその場を立ち去った。

 

「たっく、ひっかきまわしたらそのまますぐに逃げやがって、なにがしたいんだあいつ?」

「そういってるけど柊。ほんとは一刀と戯れて、たのしかったんじゃないの?」

「うっせぇそんなわけあるかっ」

 

 ツンデレ発言のように言う柊。

 エリスは先輩である柊と一刀とどいう関係なのか疑問に思うと、灯が説明した。

 

「北郷一刀はすこし前まで正体を隠して柊蓮司のクラスメイトに転入してきたことがあるんだ。あいつは柊蓮司の数少ない理解者で、出席のためにときどき、柊蓮司の姿をして、代わりに出席してたとかあったそうだ。それ由来、二人は親友的な関係になったんだ」

「そうだったんですか…」

 

 では、あの人は私の先輩なんですね。と、エリスがそう納得した。

 

「はぁ、今日は散々な日だったぜ、とくに連続でトラップにひっかかったり、一刀のゲームで電流くらったり…。とっとこ、こんなあぶねーとこ、おさらばしよーぜぇ――」

 

 カチッ。

 帰ろうとした柊が、地面のボッチを踏むと周囲が紅く染まり、遺跡内に警報らしき音が鳴り響く。

 さらに、エリスたちの眼前に、黄色と黒のシマシマで囲まれたディスプレイが表示され、そこにはタイマーらしき数字が時間とともに減っていた。

 

「……あのーこのいかにも、自爆装置が作動したような警報やアイコンはいったい…?」

「きゅー?」

「…たぶん、メガラニカが文明を隠蔽するための仕掛けた自爆的ななにか、かな?」

「…柊蓮司。あなた、最後の最後までフラグを回収するとは、もはや神レベルといいようがない」

「…あっははは、原作でもアニメになかった展開をするなんて、作者のやつ結構やるなーはっははは――すまん」

 

 

 

 

 

「エリスって子、柊たち共々、死じゃったんじゃない?」

「この書物に書かれているとおり、彼らは生きてます。むしろ、柊蓮司たちが自爆で死ぬ姿が想像できますか?」

「それもそうねー」

 

 居城で瓦礫と化したメガラニカの遺跡を覗き見していたベルとリオン。

 ラーラが、柊たちと戦っていた時から二人は鑑賞していたのだ。

 

「だとすると、エリスって子、なかなかおもしろいわ」

 

 エキスパートである柊がいるとはいえ、戦力外と思われた少女の存在力に関心したベル。

 同時に、真実を聞く者に問いかけれた時の、エリスについて、深く考え直した。

 

「とわいえ、あのとき感じた違和感と危機感はいったい…? リオン、あんたの書物にはなんか書かれていない?」

「それについてはなにも…なんども閲覧しましたが至宝エリスについて書かれてはおりませんでした。おそらく、カズトも、なにか悪い予感でもしてたのでしょう」

「なら、結構。むしろ、ゲームがさらに面白くなるわよ。うっふふふふ」

 

 彼女にとって、すべてはゲーム。

 あらゆる結末を知るリオンすらも知らないエリス秘密。悪いことをほぼわかる一刀の直感。

 七徳の宝玉の奪い合いのゲームは、最高に面白くなることはまちがいなと、ベルが確信し、誰もが魅了されそうな笑みをこぼした。

 

 

――ゲームはまだまだ始まったばかり。もっと、あたしを楽しませなさい

 

 

 

「ちなみに、今晩の夕飯は大魔王の嫌いなピーマン料理です」

「ちょっ、なんでそれを言わないのよ!」

「…だって、聞かれなかったしぃ」

 

 

 

 

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おまけ1

 

 とあるジャ○コの食品売り場で男女が言い争っていた。

 

「今夜はチンジャーロースだ!!」

「いいえ!マーボー豆腐(甘口)よ!!」

 

 一刀とラーラであった。

 なんでも、夕飯のおかずを一刀がチャンジャーロースにする予定だったが、ラーラがピーマンが食べれないベルのためにマーボー豆腐(甘口)にするように、一刀に反抗する。

 お互いゆれずにらみ合うが、内容がなんともアホらしいことか。

 また、方や執事服、方や露出の多いドレスと、食品売り場で目立っており、通行人の子供たちが「マーマーみてみて」とこの二人を指を刺して母親に連れて行かれていた。

 数時間後、売り場の係員に説教され、二人は反省し夕飯は酢豚にすることで妥協した。

 

 

おまけ2

 

 一方、メガラニカの遺跡の自爆からなんとか生還した柊一行は、ナイトヴィザードの本拠地『アンゼロット宮殿』に戻っていた。

 宮殿のテラスで、一行は上司である世界の守護者『アンゼロット』と報告かねてお茶会をしていた。

 

「なるほど、カズト=ホンゴウが…。彼が出てきた以上、宝玉探しも慎重にしなくてはいけませんね」

「きゅぅ…」

 

 アンゼロットは一刀がエリスにあげた小動物?をいじくりながらこれからのことを考える。

 小動物?はいじられて疲れたのか、彼女の手の中でぐったりとしていた。

 

「あの〜アンゼロッテさん。もう、エリーちゃんを放してください」

「あら、失礼」

 

 アンゼロットが小動物?を離すと、小動物?が一目散にテーブルを走りエリスの懐に飛び込む。

 エリスはそんな小動物?をやさしくキャッチし、抱いた。

 

「見たところ、周囲に漂うプラーナを吸収して活動するようですわ。吸収量は世界結界に影響しない量ですし、飼ってもよろしいですわよ」

「ありがとうございます! よかったねーエリーちゃん♪」

「きゅー♪」

「その子、エリーっていう名前なんですか?」

「ハイ、私の名前をちなんで、エリーちゃんです」

「きゅぅ〜」

「うっふふふ、かわいらしいお名前ですわ」

 

 小動物?はエリーと名づけられ、エリスはエリーをかわいがった。

 その様子に、アンゼロットは微笑み鑑賞する。同席してる柊とくれはも、エリスとエリーの仲に癒しを得ていた。

 

「なんで、おんなってあんな小さい動物が好きなんだ?」

「だってかわいいもん♪ ところで柊、あかりんは?」

「あいつなら、あの狐を狙ってた技術開発部をしめあげてんぞ」

 

 なにせ、異世界の技術をもつ一刀が作り上げたエミュレイターと箒のハイブリットな使い魔だ。賢者を誑かす楽園の蛇といわれるほど、一刀が所有する技術は魅了するものばかり。

 対エミュレイターに対抗するための武器や研究をする技術者にとって、彼が作った道具や技術はまさに、喉から手に入れたい研究素材である。

 エリーをアンゼロットをつれてきた時には、エリーが一刀の作品であることは知られており、帰還したときにはエリーを譲ってもらおうと、技術開発部の研究者が押し寄せてきた。ぜひとも解剖したいと呟やきながら。

 もっとも、灯によって強制退場されたので、エリスはおびえるエリーを必死に抱きしめたという。

 ちなみに、宮殿のほうで、大砲らしき爆音が聞こえてくるが、アンゼロットは「修繕費は開発部の予算から引きましょう」と呟いてお茶を飲む。

 彼女がお茶を一口飲み、ティーカップをテーブルに置くと、あることを言い出した。

 

「ところで、柊さん。あなたどこかの合成ロリババァとか鬼畜ロリババァっていう人に強制労働されてるとかなんとか聞いたんですけど?」

「ゲッ!?」

 

 図星を疲れたように柊が嫌な顔をする。

 エリーが一刀が作ったプレゼントだということが、アンゼロット城の開発部に知れ渡っているのなら、一刀との会話もすでに確認済みだということを、柊はわすれていた。地獄耳――いや、世界の守護者だということに

 

「いったいだれのことなんでしょうねぇー。柊さんを奴隷のように扱き使っている、ひどい鬼畜ロリって子は?」

「さ、さーってな…。まっ、そのことは『平行な胸』でしまってくれ」

(あっ、柊、地雷踏んだ。お約束wwwwwwwwwwww)

 

 うっかり、言い訳で焦りがでていしまい、ボロが出てしまった柊。彼はこの後の展開を予想し、その場から逃げようと走った。

 その傍ら、アンゼロットは微笑みながら、横にぶら下がった縄を引いた。

 

「うっふふふ、えい♪」

 

 走っていた柊の足元の床がぽっかりと穴が開いた。

 柊は重力にしたがって真っ直ぐ、穴へ落ちた。

 

「あぁぁぁああああああああああああああああああ!?!?!?」

「エリスさんの護衛任務中でわるいですけど、ちょっと、十件くらいほど仕事に行ってきてください。大体、一週間くらいで終わりますので、その間の護衛はくれはさんにまかせておきますのでご安心を。あと、レベル的にはモン○ンでいうところのG級なのでがんばって生きて帰ってくださいね♪」

「つまり、一週間出席できねぇぇえことじゃねぇええかぁあああああ!この鬼ィィイ!ブラック企業の合法ロリババァ社長ーッ!!!」

 

 そのまま、城の底を突き破って地球に落下する。

 そんな彼に、エリスとエリーは手を合わせ、くれはとアンゼロットはお茶を飲んだ。

 

 

 柊蓮司。

 世界を守護するヴィザードの彼がもっとも恐れるものは、魔王でも世界滅亡ではない。

 

 

 

 

 学校の出席日数であった。

 

 

おわり

 

-4ページ-

 

 

 

 

 

 この世界の一刀

 

・北郷一刀

 ご存知、この二次小説本編シリーズの主人公で、なんでも屋『よろずや東方流星』のオーナー。

 基本、主な依頼は管路なのだが、今回はとある宝石爺の依頼で『ナイトヴィザード』の世界にやってきた。

 しかし、着いた先は敵側である大魔王ベール=ゼファーの居城で、ファーストコンタクトの相手は大魔王本人であった。

 そのため、いろいろと問題が起きた(居城が三分の二が瓦礫と化した)が、ベルに気に入られ、彼女の配下に入り、人間でありながら大魔王の右腕兼執事としてベルの下で働くことになった。そのため、名前をカズト=ホンゴウとして呼ばれている。

 主な仕事はベルの身の回りの世話と、軍の強化。執事スキルSクラスなので、家事などを完璧にこなし、錬金術で新種をエミュレイターを作り出す人工エミュレイターの開発や、同僚である魔王たちの強化などいろいろと役立っている。とくに、主のベルを楽しませるために、独自に結界の術でさまざまなゲームを作り上げ、敵味方共々、戦いをおもしろくさせるために、あえて柊などの敵にご褒美とばかり景品を送って強化させたりと、ゲームバランスを調整するゲームマスター的なことをしている。

 また、ベルの命令で非常識を否定する世界結界を破壊するために、地球の科学者たちに科学と称して騙して魔法を売りつけて、科学と魔法の境界を曖昧にさせて、世界結界をゆがめようとしたこともあった。その時に、アダムとイブに禁断である知恵の実を食べさせようとした蛇を因んで『賢者を誑かす楽園の蛇』という二つ名が生まれた。もっとも、柊たちの手によって阻止されたが。

 人間でありながら、大魔王の右腕兼執事を指名されたので、彼女の配下でるエミュレイターや魔王たちは一刀を認めておらず、嫌っている。しかし、本人に手を出せば返り討ちにされる上、ベルの前で赤っ恥をかかせられるため、魔王たちは現状維持のため一刀に手を出さない。ちなみに、一刀と仲がいいのは、主のベルと友人のリオン、そして、アゼル=イブリス、パール=クール、クロウ=セイルくらい。

 ベルの忠誠と同僚の魔王を裏切らないために、誓いとして魔殺の帯をポニーテールに髪に結んで能力を制限してる(それでもソロで魔王を倒せるほどで「魔王殺しの武器」の異名の所以)。

 よろず屋の仕事上で人間の敵であるベルの下で働いてるが、彼女がどこぞなく寂しがやな覇王とどことなく似ているのか、無意識に彼女に惹かれていた。もっとも、覇王というよりもどこぞのカリスマブレイク☆な吸血鬼のほうが近いため、天パみたく、彼女をからかったりとすこしSっ気が出てしまってる状態。

 一方でリオンとは天パとドS王子コンビみたく共に、ベルを弄くったりと魔王の中では特に仲がよい。たまに、鉄道関係で二人だけ(たまにベルも一緒)で旅行にいったりと、魔王たちの中ではあやしい噂がある(彼女はというと「それも、書物に書かれているとおり〜フフフフ」と年上のおねいさんみたくなにげに楽しんでるご様子)。なお、彼女の神経を図太くし、少年ジャンプ中毒したのは一刀である。

 

・真実を聞く者

 一刀が作り上げた箒。見た目は真実の口の黒い版。口に入れた相手が秘めている真実や正体を暴き出すための装置。

 

・エリー

 一刀がエミュレイターの肉体構造を元に作られた使い魔型箒。エミュレイターを探知したり、周囲に漂う微量のプラーナを吸収して、補助プラーナとして主人に送ることができる。

 エリスが主人であり、エリーという名前を与えられた。

 

 

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一様と一応では意味が全く違いますよ。と誤用報告でも(ヘイロン)
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