エブリデイえーゆー譚!〜恋姫達とのドタバタ生活!〜 十七話
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ホームルームが終了し、後は放課後となった。

と言っても、天ノ川学園の部活勧誘などがあるらしいのですぐに帰る人数は少ないだろう。

当然、桃香達も見て回るらしい。

リトはと言うと………机に突っ伏してダメージを回復させていた。

 

リト「うぇぁ…」←ボロボロ

ミミ「ピチュピチュ」←リトなでなで

コン「きゅー」←リトすりすり

恋「……………ご主人様、大丈夫?」

桃香「ご、ごめんねリトくん!」

愛紗「やはり嘘でしたか…すみません」

美花「私としたことが…ご主人様また疑ってしまうなんて…」

リト「いや、いい。…なんか慣れた」

 

桔梗の悪ふざけの後、リトは桃香と愛紗と美花にまた殺られた。

『ザヨゴーーー!?』『ナズェミテルンディス!?』など訳の分からない言葉を発していたが、それは今となってはどうでもいい。

代わりに自分がいかに信用されてないかわかった……いや、ちょっと違うが。

そうしていると、隣から声がかかった。

 

 

???「大変だな、君も」

リト「ウェ?」

 

 

顔をスライドして見てみると、そこには茶髪の男子生徒がいた。

制服をちゃんと着こなしてはいるが、雰囲気から優等生と言うより真面目さ、それに寡黙と言った印象を受ける。

彼は今日配られたプリントをしまっている最中のようだ。

 

リト「………どちらさん?」

神崎「俺は神崎 康介…隣の席だったんだが」

リト「悪い。ツッコミと折檻で気が付かなかった」

神崎「…本当に大変だな」

リト「だったら助けてくれよ。お前睨んでなかったろ?」

神崎「あいにく非力なのでな。それに、御子柴教諭の胸を揉んだからと言って睨む理由はない」

リト「え…お前ホモ…?」

神崎「今は女を作る気は無いだけだ。別に興味が無い訳じゃない」

 

…あれ?案外常識人かもしれない。

もしかしたら、同じツッコミポジションかもしれない…などとリトは考えてみたり。

気が楽になるかもと思っていると、翠がバックを片手にリトに話しかける。

 

翠「それでリト、部見学行かないのか?」

リト「ああ、行く行く。…神崎もどう?」

神崎「部活に入る気は無いが…暇潰しに付き合おう」

思春「無愛想な奴だな」

蓮華「思春!」

七乃「思春さんに言われちゃダメですね」

 

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その後、リト達は教室を出た。

それぞれ興味のある部活の場所に行くことになり、現在はリトと神崎、恋と美花で廊下をぶらぶらしている。

こうしていても、周りには部勧誘する人で一杯なので一応どういう種類のものがあるか確認できている。

 

恋「……………部活。いっぱい」

リト「ほー…この学校って色々あるんだな」

美花「部活動だけではなく同好会や研究会もありますね。ところでご主人様はどこに向かわれてるのですか?」

リト「んー…ちょっと」

神崎「……そう言えば平沢。ご主人様とは一体…」

リト「お願い気にしないでメンドイ」

神崎「分かった」

 

言えない事情でもあるし、下手に嘘がつけないのでありがたい。

事情を話すともしかしたら殺意を持って襲ってくるかもしれないし。

そんな他愛もない会話をしていると、前の方から見慣れたチビッ子達がやって来た。

 

鈴々「あ、お兄ちゃんなのだ!」

小蓮「え、どこどこ!?」

音々音「リト兄ィ〜!恋姉ェ〜!」

美羽「お兄様、今朝ぶりじゃの!」

喜雨「……こんにちわ」

 

鈴々、小蓮、音々音、美羽に喜雨だった。

声をかけようとするが、その前に鈴々がリトにタックルぎみに抱きついてきた。

見事に鳩尾に入り、げぶぅ!?とすんごい声を出してしまうがここは男のプライドでなんとか耐えてみた。

リトは息を整えて改めて口を開く。

 

リト「お前ら、部見学はどうしたんだ?」

喜雨「小等部は部活に入るも入らないのも自由だよ。知らないの?」

美花「HRで話していましたよ?」

リト「折檻の後でまともに聞けるわけないだろ」

神崎「平沢、この子達は?」

リト「ああ。俺と一緒のアパートに住んでる…妹分みたいな?」

神崎「妹…か」

恋「…?」

 

何故か妹と言う単語を聞き、顔を綻ばせる神崎。

さっきまで仏頂面でいたのが嘘のようだ。

一方自分の妹発言をしたリトを不機嫌ぎみに小蓮は抗議していた。

 

小蓮「むぅ〜。シャオはリトのお嫁さんなの!」

リト「はいはい。それで、流琉達は?」

鈴々「んっとね、もうすぐで来るのだ」

美羽「そうなのじゃ、雪菜と来るのじゃ!」

神崎「何?」

リト「誰?」

 

聞かない名前だな、とリトが考えているが、神崎はそれよりも前にその名前に反応した。

もしかして知り合いか何か…リトが訪ねようとしたが、それより前に流琉達が見知らぬ女の子を連れてきた。

 

流琉「兄様!」

香風「にいちゃー」

季衣「ほら、あの人がボク達の兄ちゃんなんだよ!」

雪菜「へー…背が高いね」

 

その女の子は神崎と同じ茶髪…正確には色素の薄い茶髪のセミロングをし、おっとりと言う言葉がピッタリの雰囲気をしていた。

て言うかリトを見て背が高いって香風と同じ事言ってるし。

 

リト「よう。今朝ぶり……その子は?」

流琉「私達のクラスで一緒になった…」

雪菜「神崎 雪菜です。…あ、お兄ちゃんもいる」

全「「「お兄ちゃん?」」」

神崎「雪菜、もう友達ができたのか?」

雪菜「うん、皆優しいよ」

リト「そっか…神崎の妹か」

神崎「ああ。たった一人の妹だ。…それと平沢」

リト「どった?」

 

ほー、と神崎の妹だった事に少し息をつくリト。

そんなリトに神崎はどこから出しているのか…ドスの効いた声をしてリトに体を向ける。

そして一言…魂の叫び近い何かを放った。

 

 

神崎「―――雪菜はやらんぞっ!!(クワッ」

リト「…は?」

神崎「は?じゃない!俺の妹はやらんといっているんだ!」

リト「ワケガワカラナイヨ…いや、初対面で嫁に欲しいとかは無いけど」

神崎「ぁ…すまない。少し暴走してしまった」

恋「……………びっくり」

美花「ええ。まさかあそこまで叫ばれるなんて…」

鈴々「お兄ちゃん、雪菜をお嫁さんにするのか?」

神崎「貴様ァァァァァァ!!」

リト「だぁぁぁかぁぁぁらぁぁぁぁ!!」

 

いきなり豹変した神崎は目に怪しい光を灯しながリト目掛けてら獣のように飛び上がる。

てか常人とは思えないほどの跳躍力だぞおい……そしてそのままリトにぶつかろうとしたが、逆に腕を取られて背負い投げされた。

しかも投げた後、地味に頭に拳骨かましていた…一応加減はしたが。

 

神崎「 」

リト「人の話を聞けって小学の時に言われなかったか…?」

流季「「あわわわ…」」←gkbr

香風「にいちゃ、つよー」

雪菜「お兄ちゃん大丈夫かな…」

神崎「ぐ…本当にすまない。雪菜の事になるとつい…」

美花「所謂シスコンと言うものですか?」

神崎「違う!!俺は雪菜が大切なだけだ!!」

リト「それがシスコンだろ。たく…それだと雪菜ちゃんが将来結婚できないだろ?」

神崎「俺が認めない限り結婚も交際もさせないぞ。あと会話も」

小蓮「重っ!?そんなんじゃ男子の友達ができないじゃない」

神崎「女子で事足りるだろう」

 

うわおっも…と神崎兄妹と窓の外にいる蝶を見ている香風以外の思考が一致した。

真顔でこんなこと言えるなんて筋金入りのシスコンと言えるだろう。

コイツと最低でも一年一緒かー、と少し気が重くなりつつあるリト。

 

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と、その時……遠くの方からこちらに向かってくる者が現れた。

その人物は金色の髪を惜しげもなく揺らし、一直線にこちら…というかリトの元へ走って来る。

………鞭を振りかざして。

 

 

栄華「 ―――くたばりなさいッ!!」←鞭ビシィ

リト「あっぶな!?」←回避

 

 

すれすれでリトは鞭を避け、バク転し距離を取る。

強襲した人物こと栄華は『チィッ!』と隠すことなく舌打ちし、再び構えた。

 

栄華「外しましたわ、次こそは…!」

リト「待てコラァ!?いきなり何すんだおまっ!?」←また回避

栄華「何をですって?そんなの、ご自分の胸に手を当ててくださいましっ!」←連続攻撃中

 

何度も来る攻撃を回避し、胸に手を当てて見るが何も浮かんでこない。

そもそもついさっきまでの出来事の中で栄華に襲われるような事などしていない筈だ。

 

リト「……ゴメン、身に覚えない」←回避続行中

栄華「とぼけないで!貴方がしていることは立派な罪ですわ!」

リト「鞭避ける事が罪なわけあるかあああ!!そもそもこの鞭どっから出した!?」

栄華「SM同好会(非)から拝借してきただけですわ!」

リト「そんな同好会あんの!?…いや、(非)って非公式の非か!?」

小蓮「ねぇ、美花。あの人誰?」

美花「鳳凰院 栄華さんです。私達のクラスメイトでして…」

恋「……………華琳の従妹」

ロリ「「「ああー…なるほど」」」

雪菜「鳳凰……凄い名前の人だね…」

 

一人違う感想なのだが、その場にいたほとんどの者は華琳の名前を出した時点で悟ってしまった。

『ああ、この人クセ強いんだ』と。

だがその前に、何故リトは彼女に襲われているのだろうか。

 

リト「そもそも罪ってなんだよ!?」

栄華「貴方の罪?そんなの決まっていますわ……

 

 

 

 

((この娘達|美少女達))に囲まれている事ッ!!ただそれだけの事ですわ!」

リト「………はい?」

 

正直、久しぶりに頭が真っ白になった。

だってほら、そんな事言われると、ねぇ?

周りだってうわぁ、ロリコンだ、とか言いたそうな顔してるし、当の美少女達は美花や恋の後ろに隠れてるし。

 

栄華「貴方のような小汚ない男にこの学園のトップ10入り確定の美少女が寄ってくる訳がありませんわ!」

リト「……そんだけ?」

栄華「それだけですわ」

リト「…そんだけかよおおおおおおお!!?あれか、淑女か?ロリコンと書いて淑女と呼ぶのか!?それにあの内三人は俺の妹だぞ!?義理のだけど!」

栄華「ハッ!?まさか貴方、血が繋がって無いことをいいことに自分の妹を手込めにして、飽きたら捨てるつもりですの!?」

神崎「平沢、貴様……どうやら死にたいらしいな…!!」←伝説の超野菜人になりそうな勢い

リト「なんでテメェまでやる気満々なんだよ!?」

 

リトはツッコミ代わりに延髄蹴りを神崎に食らわせダウンさせる。

栄華は流石に蹴れないので鞭を奪い取り、腕を縛って大人しくさせた。

が、一方の神崎はすぐに起き上がっていた…シスコン恐るべし。

まぁ、説明して誤解は解けたっぽいしいいことにしよう。

だがリトは深いふかぁぁ〜い溜め息をついていた。

 

音々音「リト兄ィ…変な人と友達になってしまわれたのですね」

美羽「大変なのじゃ」

リト「同情するならどうにかしてくれ…!」

神崎「だがな平沢、俺が暴走するのは全ては雪菜が心配だからだ」

リト「心配にも程があるだろ…」

神崎「そうは言うがな、考えても見ろ。自分の知らない男が知らぬ間に妹の彼氏になっていたら嫌だろう?」

リト「まぁ…紹介ぐらいして欲しいな」

神崎「その彼氏が二股だったらどうする?突然別れるなんて言い出したらどうする?貢ぐだけ貢がせて後で捨てたらどうする?そんなの妹が傷付くだけだろう」

リト「ああ」

神崎「たとえ結婚したとしても、浮気や不倫、蒸発なんてしたらどうなる?」

喜雨「同じようなの二回出たよ」

リト「……」

 

あっれー?何でそこで『それもそうだ』って顔してんの、この男。

しかも小声でなるほどとか言ってるし、相槌うってるし。

そして次の神崎の主張がリトの思考を少しだけ…いや、ちょこっと…いや、半分くらい……とにかく変えてしまった。

 

神崎「俺は妹を…雪菜を幸せに、大切にできる男を探すまで女は作らん!」

リト「…だな。義妹とは言え家族だからそこまで考えないといけないかもな…」

女性陣「「「…え?」」」

神崎「そうだろう。年下だからこそ幸せにしたいと言うのが兄としての役割だ」

リト「むしろ妹ポジション全員妹見たいなもんだからな…。うん。たしかに選ばないと」

美花「なんだか感化されてしまいましたね…」

リト「そうだな…妹達の彼氏になる最低ラインは俺を物理的に倒す事で」

流琉「無理ですよ!?何世紀かかると思ってるんです!?」

季衣「兄ちゃんに立ち向かう=死亡フラグだしね…」

鈴々「無理なのだ!」

美羽「逆に挑んだ者がボロボロのぼろ雑巾になるのじゃ!」

雪菜「?平沢さんって強いの?カンガルーに勝てるの?」

音々音「その気になれば、世界征服とかできそうなのです…」

喜雨「そんな大袈裟な…」

 

ロリ勢が無理や無茶だと喚いている。

まぁ、確かにリトは戦闘の経験が他の人間よりよっぽど高いし、少し修行サボってるとは言え一応武術の達人だし。

なんだか収拾がつかなくなってきたので、あんまり目立たなかった雪菜ちゃんが一言。

 

雪菜「平沢さんって面白い人だね」

音々音「雪菜は少しは驚いてくだされ!」

恋「……………おしまい」

 

 

説明
XXX「さて、今回はオリキャラ登場!」
一刀「でもこれ、三人中二人しか出てないんだよな」
XXX「シャラップ。ともあれ、『十七話:類は友を染める』スタート!」
一刀「まぁ、オリキャラ一人ほぼ空気だけどな」
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恋姫英雄譚 作者の悪い病気 オリ主 恋姫無双 

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