銀の雄鶏 |
説明 | ||
「ねえ、君、さっきからショーウィンドウの中ばかり覗いてるけど、どうしたの?」 「あなただあれ?」 「近くの裏通りに住んでる野良だよ。 ボクたちみたいな猫はこんな人通りの多いところ、危ないよ。人間に蹴られてしまうよ?」 「私、あの銀の雄鶏が好きなの。」 「? ……変わってるね、君。」 「見知らぬ野良猫さん、私、こう見えてお金持ちの家で飼われていたのよ。 お気に入りの寝室にはあの銀の雄鶏と同じものがあったの。」 「そ、そうなんだ。」 「だから、何度蹴られても、見に来てしまうの。」 |
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