〜兄貴と悪魔〜 |
第2章
月日は流れ13年後・・・・春
ここは、騎王学園。共学ではあるが、もともとは女子高であり共学になってから間もないといことで、男女比率が1:9というなんとも華やかな学園である。さらに海外からの留学生も多数在籍しているため、インターナショナル系の進学校としても有名であった。この騎王学園に一人の男子生徒がいた。
身長は190cm近い筋肉質のがっちりとした体形に、頭は癖っ毛のある混じりけのない銀髪。目つきは鋭く、片目は眼帯をしており雰囲気は((漢|おとこ))というのがふさわしく、騎王学園の制服を羽織のように着こなすこの生徒こそ、かわいらしい面影は跡形もなく消え去った騎王学年3年、長曽我部元親であった。
なぜ元親が騎王学園に在籍しているのかというと、元親は前世では気ままに海を旅するのが好きで、晩年は異国にまで足を運んでいた。しかし、当時の情勢では元親の夢見た‘海の向こう’まで行くことは難しく断念していた。しかし、現代では海外に行くことも安易であり、元親は世界を見て回りたいと思っていた。そして中学3年の春、進学担当教師から海外交流の盛んな騎王学園を進められたのだ。こう見えて元親、カラクリ好きだったこともあって理数系は得意である。また嘗ての友、伊達政宗は異国にも精通しており、そんな彼との付き合いもあったからか、英語の成績も人並みには良く、騎王学園の推薦を貰え、入学できたのである。現在は、親元を離れ一人暮らし中である。
元親が校舎に向かって歩いていると
???「ごきげんよう、長曽我部君」
元親「おう、リアス」
腰まで伸ばした赤い髪に気品ある佇まい。男性ならまず見とれるであろう美貌。学園2大お姉さまの一人リアス・グレモリーが声をかけてきた。すると後ろから
???「おはようございます。リアス、元親君」
元親「おう、姫島」 リアス「おはよう、朱乃」
次いで声をかけたのが艶やかな黒髪をポニーテールでまとめた大和撫子がぴったりの美人、もう一人の2大お姉さま、姫島朱乃である。
この三人、クラスメイト同士であり、元親も気さくな男であるため何かと打ち解けていた。
すると周りの生徒たちが
女子生徒A「キャーーー!!!リアスお姉さまと朱乃お姉さま、それに元親先輩よー!!!」
女子生徒B「朝からの美女とワイルドイケメンの風景・・・・たまんない(ハァ ハァ)」
男子生徒A「流石ですアニキーーー!!!」
男子生徒B「両手に花が似合う、とびっきりの男ですアニキーーー!!!!」
と騒ぎ出す。
実は元親自身も学園の生徒から「学園の兄貴」という名で親しまれていた。
元親のワイルドな風貌に加え、気さくで後輩の面倒見も良く、元女子高ということで、何かと目をつけられやすい学園の生徒たちを、絡んでくる達の悪い奴から守っていたりしていた。ちなみにシメられた連中は二度と騎王学園には近づかなかった。そんなわけで男女問わずに人気がある。なお、他校にも元親を慕うものが大勢いる。
そんな目立つ3人を影からみる3人が、
???「ちくしょう!!!!うらやましいっすアニキーーー!!!」
???「兵頭一誠君に同意!!」
???「言うな、虚しくなる。」
元親に対し、妬み2割、羨ましさ8割の視線をぶつけているのは学園の変態三人組の落款を押されている
兵頭一誠と松田、元浜であった。
一誠「しかし、アニキならしょうがない・・・・」
松田「確かに、アニキなら許せるよな・・・・・」
元浜「イケメンは死すべしと言いたいが・・・アニキに対しては言えない・・・・」
この三人も一度、元親に他校の不良から守ってもらったことがあるため、なんやかんやで元親のことは慕っていた。
一誠・松田・元浜「「「俺たちもアニキみたいにモテてぇええええええええええええええ!!!!!」」」
春の騎王学園に虚しい慟哭が3つ上がった。
続く。
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続きです。 やっと騎王学園に入れます。 |
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