英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 戦争回避成功ルート |
〜バリアハート・クロイツェン州統括領主の城館・客室〜
「な、何よ、その滅茶苦茶非常識な理論は!?ベルフェゴールは何を考えているのよ!?」
「た、確かにクロチルダさんがお兄様とそんな関係になれば、メンフィル帝国のクロチルダさんに対する印象も少しは良くなりますが……」
「クロチルダさん自身の意思を無視してクロチルダさんの操をリィン君に捧げさせるなんて、幾ら何でも酷いと思うんだけど……」
事情を聞き終えたアリサは信じられない表情で声をあげ、セレーネとトワはそれぞれ表情を引き攣らせていた。
「―――その心配は無用かと。ベルフェゴール様によるとその話をクロチルダさんに持ちかけた際、クロチルダさんは驚きはしたとの事ですがすぐに了承した事を考えるとクロチルダさん自身兄様と”そういう関係”になる事に抵抗感を持っていないかと思います。」
「という事は、今頃姉さんとリィンさんが…………」
「9割くらいは状況を更に面白おかしくする為にそんな対価を持ち出したのでしょうね、ベルフェゴールは。」
エリゼの話を聞いたエマは呆然とし、セリーヌは呆れた表情で呟いた。
「今はそんな事よりも兄様です!昨日一晩で二人も増やしたばかりなのにもう増やすなんて……!」
「うふふ、リィンさんの新たなるハーレムの一員が増えましたわね♪クロチルダさんはクレア大尉同様大人の女性としてとっても魅力的な方ですから、わたくし達ももっと女を磨く必要がありますわね♪」
エリスが真剣な表情をしている中、アルフィン皇女はからかいの表情で呟いた。
「アルフィン殿下の仰る通り私達も女性として自分自身を磨く必要があるでしょう。――――だからと言って兄様を甘やかしてはいけませんが。」
「そうね……!甘やかしていたら後何人……ううん、何十人増やすかわからないものね……!というか下手したらシャロンやミルモもその内落とされる気がしてきたわよ。フフフフフフ……!」
(ヒッ!?いつものようにアリサが怖くなった……!)
「さ、さすがに何十人はありえないと思うのですが……」
エリゼの言葉に同意した後膨大な威圧を纏って微笑み始めたアリサを見たミルモは悲鳴を上げ、アリサの推測を聞いたセレーネは表情を引き攣らせて指摘したが
「うふふ、こんなにも多種多様なジャンルの女性達を落として、天然でハーレムを築いたリィンさんならありえるとわたくしは思いますわよ♪」
「ええ……!これ以上増やさない為にも兄様と改めて”お話”をする必要があります!ウフフフフフフ………!」
「………………」
からかいの表情をしているアルフィン皇女の言葉に同意した後膨大な威圧を纏って微笑み始めたエリスの言葉に反論をなくし、大量の冷や汗をかいて黙り込んだ。
「…………フフッ、クレア大尉にも後で教えて説教してもらうべきですね。それとエリオットさんとマキアスさんは確か姉さんの大ファンでしたから、お二人にも教えた方がいいかもしれませんね。」
「む〜……!それとやっぱり胸が大きな人達が好みかどうかもリィン君に聞く必要があるよ!確かクロチルダさんってスタイル抜群の上胸も結構大きかったよね!?」
エマも膨大な威圧を纏って微笑み、トワは頬を膨らませ
「フフ、ベルフェゴール様の対価を言い訳にしても無駄ですから明日は覚悟していて下さいね、兄様?ウフフフフフフ………………!」
エリゼも膨大な威圧を纏って微笑み始めた!
「ハア………冗談抜きで後何人増やせば気がすむのよ、あの節操なしな男は……」
(あわわわわわ……!み、みんなが怖いよ〜!?)
(あのリア充め〜!何で世界はこんなにも不公平なのよ〜〜!?)
そしてセリーヌは呆れた表情で溜息を吐き、ミルモはアリサ達を怖がり、ヴァレフォルは悔しそうな表情でリィンの顔を思い浮かべていた。
〜2時間後〜
「―――すみませんでした、クロチルダさん!」
”行為”を終えて寝間着に着替えたリィンは自分のベッドで裸で寝転んでいるクロチルダに土下座をして頭を下げた。
「?どうして謝るのかしら?私にとっては素敵な初体験だったし、私は元々君の気がすむまで存分に犯されるつもりで来たのよ?」
リィンの行動の意味がわからないクロチルダは不思議そうな表情で首を傾げて問いかけた。
「その………クロチルダさんは償いの為にあんな事をしたのに、暴走してあんなに何度も……」
「さっきも言ったように私は君に犯されに来たのだし、当然何度も犯される事くらい予想していたわよ。まあ、リィン君の絶倫っぷりには驚いたけどね♪」
「う”っ。」
からかいの表情で呟いたクロチルダの言葉を聞いたリィンは何度もクロチルダを犯した事を思い出し、大量の冷や汗をかいて唸った。
「リィン君、私を犯したからと言って責任を取って、私まで貴方の妻にする必要はないわよ。」
「へ…………」
しかしクロチルダの口から出た意外な言葉を聞くと呆けた表情をし
「私は愛人で構わないし、セックスフレンドでもいいわよ?リィン君が望めばいつでも君の性欲のはけ口になってあげるわ。勿論私とセックスをする時は避妊なんて考えず、存分に中に出していいわよ。」
「……………………」
クロチルダの言葉を聞いたリィンは一瞬固まったがすぐに我に返って首を何度もブンブンと横に振って答えた。
「そんな……!クロチルダさんをそんな酷い扱いになんてできません!」
「いいのよ、私は……今まで散々君達に酷い事をしたのだから、私には君と結ばれる権利なんてないわ。私が愛している男性である君に私の身体を求められ、その過程によって君の子供を孕み、そしてその子を産んでその子の母親になれる……それだけで私は幸せよ。」
「クロチルダさん……」
「君に恋をすると共に自分を恥じたわ……大切な家族を誘拐した憎き敵の命を救う為にあそこましてくれた優しい君やエマ達を結社の”幻焔計画”の為に利用した事をね…………―――だから私には幸せになる権利なんてないわ。」
「………………確かにクロチルダさんは罪を犯しました。ですがだからと言って犯罪者にも幸せになる権利がないなんて事はありえません。」
「え…………」
寂しげな笑みを浮かべていたクロチルダはリィンの言葉を聞くと呆けた表情をした。
「―――ヨシュアさんにレオンハルト教官。二人は”結社”の”執行者”でしたが、それぞれ幸せに生きています。」
「……あの二人は”ハーメル”の件がある上、”漆黒の牙”は”教授”の操り人形のようなものだったからむしろ幸せになるべき存在よ。自分の欲の為に禁忌を破って里を飛び出して”結社”に身を置いた私とは違うわ。」
「――では、シャロンさんはどうですか?」
「それは………………って、まさか”死線”が自分の過去を君に話したの!?」
かつてのシャロンを思い出したクロチルダは黙り込んだがある事に気付き、血相を変えた。
「いえ。シャロンさんがイリーナ会長にヘッドハンティングされた話くらいしかしりませんし、シャロンさんの過去は俺が聞くより先にアリサが聞くべきですから聞くつもりはありません。―――ですが、俺には”ラインフォルト家”のメイドとして働く事やイリーナ会長やアリサに仕える事が”今のシャロンさんにとっての幸せ”です。」
「……………………」
「それに……その、テロリストであったスカーレットも罪を償って俺の所に戻って来た時、彼女も幸せにするつもりです。―――勿論俺の使い魔になってくれたアルティナも。」
(マスター……)
リィンの話を聞いたアルティナは呆け
「ええっ!?アルティナって、”黒兎(ブラックラビット)”の!?あの娘は既に死んでいるはずだし……それに使い魔ってどういう事かしら?」
「え、えっと……色々と複雑な事情がありまして。それと…………―――アルティナ!」
クロチルダの問いかけを誤魔化したリィンはアルティナを召喚した。
「え……あ、貴女はアルティナ!?”聖魔皇女”達に討ち取られた貴女がどうして…………しかもこの”気配”は死者……!?」
「はい。―――お久しぶりです、クロチルダ様。経緯は諸事情で省きますが、今の私はマスター―――リィン様の使い魔としてマスターにお仕えしています。」
アルティナは自分の登場に驚いているクロチルダを見つめながら淡々と答えた。
「アルティナはクロチルダさんも知っての通りエリスとアルフィンを誘拐し、クロチルダさん達同様内戦の裏で様々な暗躍をしていました。―――でも俺はアルティナを生涯ずっと大切にするつもりです。」
「…………ぁ…………――――クロチルダ様とあれだけ淫らな行為をしたにも関わらず、次は私とするつもりなのですか?相変わらず性欲旺盛な方ですね。」
リィンに頭を撫でられたアルティナは呆けたがすぐに気を取り直してジト目でリィンを見つめ
「ちょっ!?何でそうなるんだよ!?」
アルティナの指摘にリィンは慌てた様子で答えた。
「え、えっと。まあそう言う訳ですから、クロチルダさんにだって幸せになる権利はあります。その……多くの女性達と結婚する事になっている俺なんかでよければ、クロチルダさんの事も責任を取るつもりです。」
「リィン君…………もう、益々好きになったわ!」
リィンの言葉を聞いて一筋の涙を流したクロチルダはリィンを自分の方へと引き寄せてリィンの唇を奪って舌を絡めるほどの深い口付けを交わし始め
「ク、クロチルダさ―――んんっ!?」
「…………なるほど。クロチルダ様に追い討ちをする為に私をこの場に呼んだのですね。さすがは天然で不埒なマスターです。目的は果たしたようですし、私は一端失礼します。」
リィンとクロチルダの様子をジト目でリィンを見つめていたアルティナはリィンの身体の中に戻った。
「ちゅ♪フフッ、それじゃあお言葉に甘えて期待させてもらってもいいかしら?」
「え、ええ……クロチルダさんが良ければですけど………」
「―――ヴィータ。」
「へ…………」
クロチルダが呟いた言葉の意味がわからなかったリィンは呆けた表情をした。
「君と私は将来家族の関係になるのだから、”クロチルダさん”だなんてそんな他人行儀で呼ばないで欲しいわ。最後のあたりに私を荒々しく犯していた時みたいに”ヴィータ”って呼び捨てで呼んでいいのよ?」
「う”っ…………あ、あの……そう簡単には慣れませんので、呼び方については追々という事で……」
「フフ、わかったわ。――――そうだ。リィン君、もしよければ私の子守歌を聞きながら眠ってみる?”蒼の歌姫(ディーバ)”である私の膝枕で私の子守歌を聞きながら眠るなんて、私のファンが聞いたら発狂するくらい羨ましすぎる出来事よ?」
「え、えっと…………そ、それはそうなのですが…………大丈夫ですよね?」
クロチルダの提案を聞いたリィンはクロチルダが得意としている魔術が”子守唄”である事を思い出し、言葉を濁しながら問いかけた。
「フフッ、私にとって恩人で心から愛している君に”子守唄”を歌って操ろうなんてそんな恩知らずで女として最低な真似はしないわよ。小さい頃のエマにも歌って上げた子守歌だから安心して。―――ほら、こっちに頭を乗せて寝転んで。」
クロチルダはベッドで正座をした後リィンに膝枕を誘った。
「わ、わかりました。―――失礼します。」
「それじゃあ始めるわね?―――――♪」
(綺麗な歌声だな………………さすがに今日は疲れたな………眠気が………………)
そしてリィンはクロチルダに膝枕をされた状態でクロチルダの純粋な子守歌を心地よさを感じながら眠り始めた。
「フフッ、まだ最初の方しか歌っていないのにもう眠るなんてよほど疲れていたのね………………」
リィンの頭を優しく撫でながらクロチルダは優しげな微笑みを浮かべてリィンの眠り顔を見つめていた。
「うふふ、すっかりご主人様に夢中になったみたいね♪」
するとその時ベルフェゴールが現れた。
「ええ、おかげさまで。―――約束通りリィン君のハーレムの一員になって、その証拠として純潔を捧げたわ。これで私を貴女の”使徒”にしてくれるのよね?」
「ええ、いいわよ。―――受け取りなさい。」
そしてベルフェゴールははその場で集中して、小さな光の球体を両手から出し、球体はクロチルダの身体に入り、クロチルダは”七大罪”の一柱――――”怠惰”を司る魔神ベルフェゴールの”第二使徒”になった!
「……!何て凄まじい霊力(マナ)……!魔王である貴女の”使徒”になったからかしら?」
「まあね。―――それじゃ、用は済んだし私は失礼するわね♪」
クロチルダが自身の”使徒”になった事を確認し終えたベルフェゴールはリィンの身体に戻り
「愛しているわ、リィン君…………ん……」
その場に二人きりになるとベルフェゴールは眠っているリィンに口付けをし、その後リィンを抱きしめた状態で眠り始めた
翌朝目覚めたリィンはいつものようにアリサ達に連行されて新しい女性を増やした事に関する説教等を受ける羽目になった。なおその中にはクロチルダがベルフェゴールの”使徒”になる代わりの対価の内容を知ったクロチルダの大ファンであるマキアスとエリオットも混じっていたという……
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第80話 | ||
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コメント | ||
K'様 確かにwとてもリィンのライバルポジションにいるキャラとは思えないですねw(sorano) 鳶に油揚げ掻っ攫われたクロウ君息してるー?いや本当にあれは内戦の間何やってたんでしょうねえ。フラグの1つも立たせんかいと(K') |
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