英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 戦争回避成功ルート
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〜カレイジャス・ブリッジ〜

 

「リィン君……みんな……」

「無茶だけはするんじゃないよ……」

「正規軍が到着すれば、大丈夫なんだが……」

リィン達の戦いの様子をモニターで見守っていたトワとジョルジュは心配そうな表情で見つめ、操縦席に座っているアンゼリカは真剣な表情で考え込んでいた。

 

「あの……パント卿、本当にサフィナ元帥は正規軍のケルディック要塞の許可をしたのですのよね……?」

「ええ。先程サフィナ元帥に連絡を取った所、双龍橋に駐屯している第四機甲師団の部隊がケルディック要塞の通過を開始したとの事です。」

「……今までの経験でリィンさん達でしたら正規軍が到着するまでの間体力は持つと思いますが、問題は実戦経験があまりない士官学院生達ですね……」

心配そうな表情をするアルフィン皇女に尋ねられたパントは静かな表情で答え、ルイーズは真剣な表情で考え込み

「……ッ……!―――サンドロッド卿、それにパント卿達も。僕達の事は構いませんので、どうかリィンさん達の応援をお願いします……!」

辛そうな表情でモニターを見つめていたセドリック皇太子はリアンヌたちを見つめて嘆願した。

 

「セドリック殿下。例え滞空するカレイジャスにいるとはいえ、油断は禁物ですわ。ヨアヒム・ギュンターは古の魔導の使い手。ノックス拘置所の襲撃事件の件を考えるとヨアヒム・ギュンターは間違いなく転移魔術もそうですが、悪魔召喚の術も修めていると思われます。よっていつカレイジャスにも奇襲して来るかわからない状況で、殿下達の守りを手薄にする事はできませんわ。」

「部下―――いえ、”仲間”を信じて見守るのもまた”皇族の義務”です。」

「それは……………」

しかしシグルーンとリアンヌの説明を聞いたセドリック皇太子は辛そうな表情で黙り込み

(リィンさん……エリス……皆さん……どうかご無事でいてください……!女神様、どうかわたくしの大切な人達を守って下さい……!)

アルフィン皇女は映像を見つめながら祈りを捧げた。

 

〜オーロックス峡谷〜

 

「何とか退けられたか……!」

「チッ、手配魔獣クラスの軍用魔獣や結社の人形兵器が加わった事で若干手間取ってしまったわね……!」

「ハァ、ハァ……さっきの軍用魔獣……前より強くなっていないか!?」

戦闘を終えたラウラとサラ教官は厳しい表情で呟き、マキアスは息を切らしながら声をあげ

「……ん。スタミナ、パワー、スピード。全てが上回っていた。」

「―――恐らく”グノーシス”によって強化されたのだろう。」

「あの亡霊の仕業か……!」

フィーの後に答えたレーヴェの推測を聞いたユーシスは厳しい表情をした。

「それに敵の数もどんどん増えて来ていますね。」

「ああ……いざという時の為に今まで温存していたベルフェゴール達にもそろそろ手伝ってもらうべきかもしれないな……」

エリゼの言葉に頷いたリィンは真剣な表情で考え込んだ。

 

「おい……アンタはいつ”本気”を出すつもりだ?そろそろヤバくなってきてんだぞ……このままだと生徒達が―――」

一方疲れ始めている生徒達を見たマカロフ教官は真剣な表情でトマス教官に尋ね

「一体何の事を言っているのかわかりません〜―――と言いたい所ですが、心配なさらなくても”剣帝”殿もそうですが”彼女達”もまだまだ余力を残していますから、心配する必要はありませんよ。”人を止めている彼ら”と比べれば”本気”になった私の力等微々たるものですよ。」

マカロフ教官は呑気な様子で答えかけたがすぐに意味ありげな笑みを浮かべてレーヴェ達―――”結社”出身の使い手達を見つめて呟いた。

 

「獅子の姿をした人形兵器も今まで戦った人形兵器と比べると強かったですね……」

「はい……まさに百獣の王である”獅子”そのものと言ってもおかしくない強さでしたわ。」

「つくづく思うけど、”結社”の技術力って、出鱈目すぎよ……」

先程の戦闘を思い返したエリスとセレーネはそれぞれ不安そうな表情をし、アリサは疲れた表情で呟いた。

「この調子だと、”リベールの異変”でも戦った人形兵器も出て来るかもしれないわね。」

「ええ。それどころか下手をすれば”ドラギオン”のような大型の人形兵器が出て来るかもしれませんね……」

「キャハッ♪例え出て来ても全部木端微塵にすればいいだけだよ♪」

「うふふ、そうね♪それにレン達もまだまだ”切り札”を残しているのだから、心配する必要はないわよ♪」

プリネとツーヤが真剣な表情で考え込んでいる中、エヴリーヌとレンはそれぞれ笑顔で心強い言葉を仲間達にかけ

「アハハ……エヴリーヌ達が言うと現実味があるよね。」

「フフ、だがオレ達にとっては心強い言葉だな。」

二人の言葉を聞いたエリオットとガイウスはそれぞれ苦笑していた。

 

「姉さん、実際の所”結社”は貴族連合にどれ程の人形兵器を提供をしたの……?」

「人形兵器の提供は”十三工房”の担当だから、私も貴族連合に提供された人形兵器の詳しい種類や数は把握していないわ。でもさすがにツーヤの口から出て来た人形兵器―――”ドラギオン”のような大型の人形兵器は提供されていないはずよ。あれは数が少ないし、”ドラギオン”のような大型の人形兵器が投入された場合にはさすがに私にも話が行くはずだし。」

「ブーブー!仮にもエレボニアでの暗躍を任されていた”結社”の最高幹部がそんな当然の事も知らないなんて、おかしくない!?」

「ったく、よくそれで”結社”の最高幹部を務められていたわね……」

不安そうな表情をしているエマに尋ねられて答えたクロチルダの答えを聞いたミリアムは不満げな様子で反論し、セリーヌは呆れた表情をし

「ふふっ、例えどのような相手が来ようとお前達には我ら”鉄機隊”がいる。」

「”結社最強”と恐れられたマスター直属の精鋭部隊の強さの真髄を今こそ見せてさしあげましょう!」

「ちょっ!?だからそれは”鉄機隊”の”筆頭隊士”である私の台詞ですわ!」

アイネスとエンネアの激励の言葉にデュバリィは慌てた様子で指摘し、リィン達を脱力させた。

 

「!―――うふふ、また団体さんの到着よ♪」

レンが不敵な笑みを浮かべて呟くと新手の貴族連合軍がリィン達に突撃して来た。

「ま、また来た……!」

「も〜!正規軍はいつになったら到着するんだよ〜!」

突撃して来る貴族連合軍を見たエリオットは不安そうな表情をし、ミリアムが疲れた表情で声を上げた。

「フフッ、心配しなくても正規軍も後少しで到着しますよ、ミリアムちゃん。」

するとその時聞き覚えのある涼しげな女性の声が聞こえて来た!

 

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トマスの発言を聞いて『聖痕使えるお前も化物レベルだろうが!』と突っ込んだ人もいるかと思いますwそしてここでまさかの援軍ですww

説明
第85話
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コメント
匿名希望様 聖痕解放したらそのくらいの大技を放てる気がしますが。何せ副長ですしw 本郷 刃様 つまりトマス教官の本気を出す出番はありませんw(sorano)
トマス教官が本気を出す前にエヴ達がやっちゃうおw(本郷 刃)
トマスさん程度ではこの作品では化物と呼べないと思います。対軍か対攻城攻撃以上のものがないと化物とは呼べないような(匿名希望)
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