エブリデイ えーゆー譚! 〜恋姫達とのドタバタ生活!〜 二十五話
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とある部屋の中から楽器の音がする。

ここ、軽音部室ではようやく練習が始まっていた。

自主練し始めてから二週間でやっと遇わせる事ができるので、音はお世辞にも上手とは言えないが。

だが、一曲目を終らせた彼らは変に満足感に浸っていた。

ちなみに、メイド同好会も部屋にいる。

 

リト「…はい。次の曲どうする?」

ジーク「クラシックは…」

リト「バンドじゃ無理」

ウラタロス「ラブソングはどうかな?」

キンタロス「演歌はどうや?」

リュウタロス「はいはーい!僕バタフライ仮面の歌ー!」

サトシ「あ、オレもオレも」

モモタロス「カッコよければ何でもいいぜ」

デネブ「あの…一応俺部長…」

星「細かいことは気にするな」

侑斗「いや、ぜんぜん細かく無いだろ!?」

恋「……………今日も賑やか」

月「そうですね」

 

恋は休憩する時に使うカップを人数分用意し、月は紅茶を準備している。

こういう活動が彼女達の仕事…と言うより活動内容なのだろう。

他の生徒が血涙で嫉妬する位に羨ましい光景だ。

他にも汗を拭う用のタオルを用意してたり、お菓子を人数分分けてたり、ドジって紅茶に使うお湯をリトにぶっかけたり。

 

 

詠「…きゃっ!?」

リト「おわっちゃちゃちゃちゃーッッ!?」

ミミ「ピチュピ!?(マスター!?)」

コン「きゅぅぅぅぅぅん!?(りとぉぉぉぉぉぉ!?)」

美花「ああ、ご主人様!おいたわしや…すぐにお体をお拭きします!」

音々音「す、すぐに服を脱ぐのです!」

 

美花はリトの濡れた上着を脱がし始め、音々音はズボンに手をかける。

…ちょっと待て、ズボンは濡れてないぜ音々音さん。

美花も美花で息ハァハァさせてるしなにこのメイド。

リトはズボンを脱がされまいと引っ張っているが、すでにベルトを抜かれた。

あ、ヤベェ…

リトは全力で引っ張るがどこにそんな力があるんだか…とうとうズボンも脱がされそうになったとき、救世主もとい来客が表れる。

 

 

霞「たーのもー!」

キンタロス「ん?鬼塚、どないしたんや?」←実は同じクラス

霞「ウーッス、キンちゃん。用があるんはリトの方なんやけど………なにやってんや、自分?」

リト「身ぐるみ剥がされそうになってんだよ!」

美花「はぁ…♪なんて逞しいお体……蜜が溢れてしまう美花をお許しください、ご主人様…」

音々音「…………」←返事がない、ただの変態のようだ

リト「とりあえずヘルプミー!」

霞「わ、わかったわ。ちょぉ借りてくで!」

 

そう言って霞はリトの腕を引っ張って部屋を出ていく。

連れられて行く途中、ベルトも忘れずリトは身なりを整えていた。

 

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リトが連れられて来たのは空手道場。

ただ、中で空手部員が練習している訳でもなく緊迫した雰囲気なのだが、半分濡れた状態のリトにはどうでもよかった…早く着替えたいし。

霞はそんなことはお構いなしに空手部員である凪の近くに行く。

 

霞「凪ー、連れて来たでー」

凪「し、霞先輩!?本当に連れてきたんですか!?」

沙和「センパイ、来てくれたのー?」

真桜「せやけど先パイ。何で濡れとるんや?」

リト「まぁ、ドジッ娘メイドが原因でさ…」

焔耶「ああ、詠か…」

純「電々と同じ属性の人いたんだ…」

 

本日フリーな沙和と真桜と凪と同じく空手部員の焔耶とマネージャーの宮嶋もいた。

一体何の用で連れられたのかさっぱりなリトは周りを見てみる。

すると、物凄い気迫を感じた。

 

 

高等部三年「「「…………」」」←ただならぬ気迫

中等部三年「「「…………」」」←上に同じく

 

 

何故か鬼気迫ってるような顔をしている先輩と後輩がいた。

…いや、何あれ?

 

リト「…あれ、何?」

真桜「いやー…ウチらさっき来たばっかやしわからへんのや…」

焔耶「とりあえず…かくかくしかじか」

リト「凪が稽古中に三年全員倒してそいつらのプライド粉々にしてその原因が口を滑らした沙和から俺だと分かってその証拠のために霞先輩が俺を連れてきたと…」

焔耶「……自分でも何で伝わるのか不思議だ」

純「尺の都合か何かじゃないですか?」

リト(随分とメタい事を…)

凪「すみません先輩…私が…その……」

リト「いいって。で、要件は大体わかった。俺と試合したいんだろ?」

高等部三年A「そういうこった。胴着貸してやるからさっさと着替えろ」

リト「へいへい」

 

一人の部員が投げた胴着を受けとり、リトは更衣室に入る。

そして一分も掛からず、リトは更衣室から出てきた。

彼の修行時代の賜物だろう。

そしてそのまま軽くストレッチする。

 

リト「で、着替えたけど?」

霞「おー、似合っとるでリト♪」

リト「そりゃどうも」

高等部三年B「チッ…白浜の先輩だか師匠だか知んないけどな、平然とイチャつくな一年が」

リト「イチャついてねーッスよ。眼科行って眼球交換する事をおすすめするッス」

高等部三年B「テメッ…!」

高等部三年C「落ち着け!ただの挑発だ。気にすんな」

中等部三年A「そうですよ!それに例のアレ…チャンスは今ッス!」

真桜「?あ、まさか…」

リト「ん?…で、さっさと終わらせたいんだけど?」

 

一瞬訳の分からない事を言っていたが軽くスルーする。

どうやら一人一人と試合をするらしい。

結構人数いるので時間が掛かりそうだ、練習終わってんじゃ無いかな。

そんなことはお構いなしにリトと最初の挑戦者…Bは試合と同じように向き合う。

え、何でBかって?モブに名前つける気は無いからさ。

ともかく、試合が始まろうとしたその数秒前にリトの背後…つまり凪達のいる場所から声が聞こえた。

 

凪「真桜…さっきの言葉の意味は?」

真桜「さっきのちゅーと…ああアレやでアレ」

沙和「アレじゃ分かんないのー」

真桜「せやから噂のアレやって。先パイ物理的に叩きのめしたら季衣達と付き合えるっちゅーやつや」

霞「はぁ!?まさかそれだけの為に試合を…」

焔耶「それだけじゃないな。先輩のフラグを妬んで憂さ晴らししようとしてる…」

純「言っちゃ悪い気もしますけど…空手部男子ってほとんどモテないですよね…」

 

妬みはともかく十七話の最後らへんのセリフが誰かに知られていたのは結構以外だった。

てかどこから漏れたんだよその情報。

 

リト「…………」

審判「では…始めっ!」

高等部三年B「しゃあっ!!(ロリハーレム築くのは俺だぁぁ!!)」

 

 

 

 

おまわりさん、あの人 ロ リ コ ンです。

 

 

 

 

一秒後…

 

高等部三年B「  」←壁に頭から刺さってる

空手部男子「「「………」」」←壁を凝視

純「  」←上に同じく

焔耶「やっぱりか…」

沙和「やっぱりなの」

真桜「無駄な事やのになー」

霞「とりあえず…祈っとこか」

凪「せ…先輩…カッコイイ……ハァハァ…」←鼻血出てる

 

…何故Bは壁にめり込まれているか。

それは単純に、攻めに来たので逆に鳩尾に正拳突きしただけだ。

くの字に曲がり、一回床にバウンドしてから今の状態になっているのだが、これでも手加減したらしい…全力でやったら大体死ぬし。

で、それを行ったリトは背筋が凍るほど………無表情。

 

リト「俺さ、思うんだよ…中等部以上の奴が小等部の奴と付き合うのって、正直無理あると思うんだよね」

空手部男子「「「ひ…ヒィ……!?」」」

リト「ロリコンは罪なんだぜ?居るだけで罪深い。しかもその対象が俺の義妹か……ふ、フフフ…はは…」

霞「あ、これアカンヤツや…」

 

笑う、やけに耳に残るような笑い方は他の空手部員を震えさせるには十分だ。

何人かは初めてのお遊戯会の事とか思い出したり……ってまんま走馬灯じゃん。

リトは少しの間笑った後、急にまた無表情になり空手部員を見る。

まぁ、空手部員達は色々と言いたいことがあるが、これだけは言える。

 

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リト「…ちょっと〇〇潰そうか?」

 

 

…シスコン怒らせちゃった、と。

 

 

 

――――ぎゃぁあああああああ!?

――――ちょ、ま、そこだめ…ぁああああああ!!

――――金がっ…玉がぁぁぁぁぁあああああ!!

 

 

――――あれ?お前前にいたっけ?

――――先輩首半周してますっ!?

――――うっそぉぉぉぉぉぉおお!!

 

 

――――げっ!ぐび!?グゲェェェ!?

――――止めてぇぇぇぇ!?俺の股間はもう…ア゛ーーーーーーー!?

――――き、木村のケツにダンベルがぁぁぁぁぁぁ!!?

 

 

――――ち○こもいじゃうからっ!

――――もしかしてオラオラですかぁ〜!?

――――クリリンの事かーーーー!!

――――バルスッッ!!

 

 

 

その日、道場から断末魔が聞こえたとか。

 

 

 

空手部男子「「「  」」」←死体(笑)の山

リト「ウチの妹…義理からポジまで一人たりともやらん」

沙和「シスコンなの…」

真桜「あー、誰か救急箱もってきてぇーな。一人関節逆になっとるで」

霞「うーん…天晴れの一言につきるなぁ…」

純「てやんでィ!?これ見てよりゃぁねぇですぜ先輩!?」←思わずキャラ崩壊

凪「先輩…先輩…」←鼻血ドバドバ

焔耶「凪、見惚れるのはいいが鼻血を止めろ!?もう身体中変色してるぞ!」

 

宮嶋と焔耶ぐらいしかツッコミいねぇのかよ。

てか凪の出血ヤバイ…華陀呼ぼうかな。

こうして一日が過ぎていった。

ちなみに最初の時のように壁やら床やら壊してしまったが、あくまで練習中に壊れたので器物破損にはならない。

 

 

 

次の日…

 

柔道部「「「たのもー!!」」」←軽音部室のドアぶち破った

リト「バックターン!!」←サマーソルトキック

 

突然軽音部室に入ってきた柔道部に反射で攻撃するリト。

他に中にいる者達は気にせずチューニング等していた。

サトシはハァ、と溜め息をつきながらリトの戦闘を見ている。

 

サトシ「あー、またリト抜きで練習かよ」

モモタロス「仕方ねぇだろ。今朝からずっとああだからな」

音々音「学校に行くときもしつこかったのです」

恋「……………鬱陶しかった」

 

今までもそうだったのだが今朝からも結構リトに襲われるようになってきた。

毎回軽くあしらってるのだがいっこうに減る様子はない。

リトは来る者すべて相手にしてるし、刺激があっていいだろう。

…まぁ、襲う連中の半分が空手部の時と同じ思考の持ち主なのだが。

 

ウラタロス「…リト、流琉ちゃん達来てから変わったよね」

美花「主に神崎さんのせいですね…」

 

溜め息が部屋の中で響く。

もしも彼らがとある茶色い服を着た眼鏡の男の事を知っているのならこう言うだろう。

 

おのれ神崎!!

 

説明
XXX「本日二回目の投稿ーー!」
一刀「なんか変なテンションになってる…」
XXX「という訳で『二十五話:シスコン最強説』!……疲れた」
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恋姫英雄譚 作者の悪い病気 オリ主 恋姫無双 

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