英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 戦争回避成功ルート |
〜ジュライロッジ〜
「ベルフェゴール!?エーデル先輩を助ける方法があるのか!?」
「ええ。でもその為にはご主人様の協力が必要なのだけど……その前にもう一度聞くけど、彼女を助ける為なら”どんな方法”でもいいのよね?」
「ああ……!何をすればいいんだ!?」
(ベルフェゴールが提案している時点で、間違いなく不埒な方法だと思うのですが。実際私という例がありますし。)
(幾ら何でもそれはありえ……―――あ。そ、そう言えばかつてネネカ様はアルフィミア様による暗示による凶化をされていて、それをお父様が”性魔術”で解いたという話を聞いた事がありますから、ネネカ様と似たようなケースであるエーデルさんにも効果は間違いなくあるでしょうね……と言う事はベルフェゴール様が取る方法は間違いなく………………)
(ふふふ、確かに彼女に”性魔術”を施す場合ご主人様の協力がなければ、彼女は助けらませんね。)
(そ、そうね……その過程で彼女は女の子としてとても大切なものを失う事になるけど……命には代えられないから、仕方ないわよね。)
リィンとベルフェゴールの会話を聞いてある事を推測し、ジト目になったアルティナの念話を聞いたメサイアは苦笑したがすぐにある事に気付くと表情を引き攣らせ、静かな笑みを浮かべるリザイラの念話を聞いたアイドスは大量の冷や汗をかきながら答えた。
「―――わかったわ。それじゃあ、その娘を助ける為にその娘とご主人様を借りるわよ!時間がかかるけど、絶対にその娘を助けられるから安心して待っていなさい!」
そしてベルフェゴールは転移魔術を発動して自分とリィン、エーデルをどこかに転移させ
「お兄様!?」
「リィン達……一体どこに行ったのかしら……?」
「部長を助ける為って言っていたけど……何でわたし達の前から姿を消すんだろう?」
突然の出来事にセレーネは驚き、アリサとフィーは考え込んでいた。
「うふふ、なるほどね♪レン、あのお姉さんを助ける方法がもうわかっちゃったわ♪」
「……ま、まさかとは思うけど……いえ、提案した人がベルフェゴールさんだから、間違いなく”あの方法”なのでしょうね……」
「やれやれ……救命措置とはいえ、シュバルツァーがブルーメを救う為に必要以上に例の魔術を施さなければよいのだがな。」
「れ、”例の魔術”……??――――!?ハア……まあ、今回ばかりは仕方ないかもしれませんね……」
「フフッ、後で真実を知ったエリゼ達の反応が目に浮かびますわね。」
既にエーデルを助ける方法を察していたレンは小悪魔な笑みを浮かべ、プリネは表情を引き攣らせ、呆れた表情をしているレーヴェの言葉を聞いて呆けた後すぐに察したツーヤは疲れた表情で溜息を吐き、シグルーンは苦笑していた。
「とりあえず、今の内に待機している方々もこの場にお連れしたらどうでしょうか?ベルフェゴール様の話から推測すると、エーデル様を助ける為に少しばかり時間が必要との事ですし。」
「……そうね。―――エマ、手分けして他のメンバーを連れてくるわよ。」
「わかったわ、姉さん。」
そしてシャロンの提案に同意したクロチルダはエマと共に転移魔術を発動して、手分けして待機メンバーを新たな拠点となる場所に移動し始めた。
「到着っと。」
「アァァァッ!!」
一方転移魔術でリィン達が最初に拠点にしていた場所に到着するとエーデルはベルフェゴールに襲い掛かったが
「っと。はいはい、暴れないの。」
「アアァァッ!?」
ベルフェゴールは軽やかにエーデルの攻撃を回避した後一瞬でエーデルの背後に回り、吸収魔術でエーデルの力を大幅に奪って、エーデルを地面に倒れさせた。そしてベルフェゴールは短い詠唱をし、エーデルが倒れている地面に魔法陣を形成し、ベルフェゴールによって形成された魔法陣は光を放ち始めた。
「ウ……アァァ……ッ!?」
「エーデル先輩!?ベルフェゴール、エーデル先輩に一体何をしたんだ!?」
呻き声を上げながら必死に立ち上がろうとしているエーデルの様子を見たリィンは血相を変えてベルフェゴールに尋ねた。
「今、魔法陣でその娘が暴走させている力をジワジワと吸い取っているのよ。彼女を助けるには精神的にもそうだけど、肉体的にも消耗させなければならないし。」
「そうだったのか……それでエーデル先輩を助けるには何をすればいいんだ?先輩を助けるには俺の協力が必要って言っていたが……」
ベルフェゴールから理由を聞かされたリィンは安堵の表情で溜息を吐いた後自分が連れて来られた理由を思い出し、ベルフェゴールに尋ねた。
「うふふ、落ち着いてよく聞いてね?その娘を助ける為にご主人様がする事は至って簡単……それはその娘に”性魔術”を施してあげる事よ♪」
「……………………」
(ふふふ、予想通りですね。)
(や、やっぱりですか……)
(案の定、あの不埒過ぎる魔術の出番でしたね。)
(まあ実際の所、今の状況で彼女を助ける方法は性魔術が一番安全な方法だものね……)
ベルフェゴールの説明を聞いたリィンは一瞬石化したかのように固まり、リザイラは静かな笑みを浮かべ、メサイアは疲れた表情をし、アルティナはジト目になり、アイドスは苦笑していた。
「えええええええええええええええええええええっ!?な、何でそんな事をしないとダメなんだ!?こんな時くらいふざけてないで、まともに答えてくれよ!」
そして我に返ったリィンは声をあげた後疲れた表情でベルフェゴールに指摘した。
「あら、幾ら私でも人の命がかかった事にふざけるみたいな趣味の悪い事なんかしないわよ。ましてやこんな純情可憐な女の子の命がかかっているんだから、私も真剣よ?―――真面目な話、こういう時こそ性魔術の出番なのよ。性魔術なら暴走した力を抑えられるし、この娘を呑み込もうとしている魔族と化した事によってできた”魔の衝動”を抑え込んで本来のこの娘の意識を呼び戻す事もできるしね。」
「!?エーデル先輩が魔族って……どういう事だ!?確かに”グノーシス”を投与された事で”力”を解放した俺やレン姫のようになったけど、俺とレン姫は人間だぞ!?」
ベルフェゴールの説明を聞いてある事に気付いたリィンは血相を変えて尋ねた。
「……その娘には気の毒な話だけど、今のその娘、完全に”魔族”よ。それも半魔人とかじゃなく、純粋な魔族になっているわ。その娘が大人になったら、成長はそこで止まって、普通の魔族同様長い時を生きる事になるのでしょうね。」
「そんな……エーデル先輩を人間に戻す事はできないのか!?」
複雑そうな表情をしているベルフェゴールの話を聞いて悲痛そうな表情をしたリィンはベルフェゴールに問いかけた。
「無理よ。人間が魔族になる方法はあるけど、その逆はないわ。―――例え神々でも、完全に魔族化した人間を元に戻すなんて事はできないわ。―――そうでしょう、アイドス?」
リィンに説明を続けたベルフェゴールはアイドスが宿るリィンの神剣に視線を向け
(ベルフェゴールの言う通りよ。完全に魔族化した彼女を人間に戻せるような”奇蹟”は私でも無理だわ……)
「そんな………………」
ベルフェゴールの説明を裏付ける内容のアイドスの念話を聞いたリィンは辛そうな表情で顔を俯かせた。
「ウゥゥ……アァァァァ――――ッ!」
するとその時エーデルは再び咆哮をあげて立ち上がろうとしていたが、魔法陣によって力が奪われ続けている為すぐに倒れた。
「それで?どうするの?冗談抜きで今の状況であの娘を助けられるとしたら、性魔術しかないわよ。」
一瞬エーデルに視線を向けたベルフェゴールは真剣な表情でリィンを見つめて問いかけ
「……………………」
問いかけられたリィンは複雑そうな表情で考え込んでいた。
リィン……君……お願……い………よく……わからないけど……もし、私が生きられる方法があるのなら……私はその方法を……受け入れる……わ……私は……もっと……”生きたい”……!
「エーデル先輩…………わかりました。」
そしてエーデルの念話を聞いたリィンは決意の表情になり
「うふふ、どうやら覚悟を決めたみたいね。―――それじゃあ私はご主人様の中から指示を出すから、頑張ってね♪」
リィンの様子を見たベルフェゴールは微笑んだ後リィンの身体の中に戻った。その後リィンはエーデルに性魔術を施し、その結果エーデルは正気に戻り、性魔術で力を抑えられた事によって髪や瞳の色も元に戻った。
と言う訳で既に察していたと思いますが、案の定エーデルもリィンの毒牙に(遠い目)なお、いつものように18禁話はシルフェニアに投稿しましたが、今回の18禁話は前篇、後篇にわけていますので後篇は明日更新します。後エーデルですがこのルートの後日譚でも18禁話を予定していて、勿論相手はリィンで、下手したらその時にエーデルの18禁話を2,3話くらい書くかもしれません(ぇ)最初に言っておきますけど、エーデルをエオリアみたいに贔屓しているつもりはないですからね!どうしてこうなった……(冷や汗)
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第103話 | ||
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他エウシュリーキャラも登場 幻燐の姫将軍 空を仰ぎて雲高くキャラ特別出演 閃の軌跡U | ||
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