英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 戦争回避成功ルート |
〜カレイジャス・ブリッジ〜
「ふええええええ〜っ!?あ、あの白い飛行船は……!」
「リベール王室巡洋艦―――”白き翼”アルセイユ号……!何故アルセイユがジュライ特区に…………」
一方モニターでアルセイユの姿を確認したトワとジョルジュは驚きの表情で声をあげた。するとその時通信の音が聞こえて来た。
「艦長!アルセイユから通信が来ています!どうしますか?」
「すぐに繋いで!」
トワの指示によってスクリーンがトワ達の目の前に現れるとスクリーンには何とユリア准佐が映った!
「―――初めましてになるな。トールズ士官学院の諸君。私の名はユリア・シュバルツ。リベール王室親衛隊所属にしてこの”アルセイユ”の艦長だ。」
「キャーッ!本物のユリア様じゃない!こうしてお会いできるなんて、夢みたい……ッ!是非私と握手をしてください!あ、後勿論サインも!」
「ヴィ、ヴィヴィ!今はそんな事を言っている場合じゃないでしょう!?そ、その……せめて状況が落ち着いてからサインや握手を頼みましょう。」
「…………」
「フフッ、参ったね……まさかツーヤ君と双璧をなすかの”リベールの白薔薇”が相手だと、私と仲がいい他の女の子達の心もみんな射止められてしまうじゃないか。最近トワがリィン君に射止められてしまって少々寂しい気分になっていたというのに、この絶妙なタイミングで更に追撃とはさすがはリベール。油断ならないね。」
「ア、アンちゃん!少しは状況を考えてから発言してよ!―――ハッ、す、すみません!お見苦しい所を見せてしまって……」
ユリア准佐を見た一部の士官学院生達がはしゃぎ始め、はしゃいでいる様子の士官学院生達の言葉が聞こえて来たユリア准佐は大量の冷や汗をかいて表情を引き攣らせ、口元に笑みを浮かべて呟いたアンゼリカに疲れた表情で指摘したトワはすぐに我に返った後慌てた様子でユリア准佐に謝罪した。
「フフ、気にしないでくれ。」
「えっと……どうしてユリア准佐達―――リベール王国軍がジュライ特区に?」
「それについては君達もよくご存知のお二方が説明してくれる。―――どうぞ。」
ジョルジュの質問を聞いたユリア准佐が通信相手を変えた。するとモニターにはセドリック皇太子とアルフィン皇女が映った。
「皆さん、ご無事ですか……!」
「ええっ!?皇女殿下に皇太子殿下……!?どうしてリベールに向かったはずの殿下達がそちらにいらっしゃっているのでしょうか……?」
「詳しい事情は省きますが、アリシア女王陛下―――リベール王国は今回の件を知り、協力を申し出てくれたのです。」
「協力……ですか?一体どんな内容なのでしょうか?」
トワの疑問に答えたセドリック皇太子の答えが気になったジョルジュは不思議そうな表情で尋ねた。
「『かつて6年前の”D∴G教団”が引き起こしたあの痛ましい事件が再び起こる事を防ぐ為に、エレボニア帝国の友好国として”D∴G教団”によって占拠されたジュライ特区の市民達の救助を協力する』との事で、わたくし達を乗せたアルセイユがジュライ特区に急行して頂けたのです。」
「ええっ!?」
「フフッ、さすがは慈悲深い事で有名なアリシア女王陛下。エレボニアの人々は一生アリシア女王陛下に足を向けて寝る事はできないね。」
「ハハ……」
アルフィン皇女の説明を聞いたトワは驚き、アンゼリカの話を聞いたジョルジュは苦笑していた。そしてモニターに映っているセドリック皇太子達はユリア准佐に代わって貰った。
「―――そう言う訳で微力ながら我々もジュライ特区の市民達の救助活動に助力する。」
「あ、ありがとうございます……!名高きリベール王室親衛隊の方々にまでご協力して頂けるなんて、光栄です……!」
「フフッ、リベールの”白き翼”とエレボニアの”紅き翼”が協力して市民達を救助する……歴史に残ってもおかしくない出来事だろうね♪」
「ハハ、間違いなく歴史に残るよ。」
ユリア准佐の言葉を聞いたトワは頭を下げて感謝の言葉を述べ、口元に笑みを浮かべて呟いたアンゼリカにジョルジュは苦笑しながら指摘した。
〜ジュライ特区〜
「ジュライ特区の市民の方々とジュライの為に今も奮戦している方々に申し上げます!今この場に現れた白い飛行船―――リベール王室巡洋艦”アルセイユ”がジュライ特区に現れた理由は現在起こっているエレボニアの異変解決の為にリベールのアリシア女王陛下が異変解決の協力を申し出てくれたおかげなのです!」
「以上の事からしましてアルセイユはエレボニアの侵略の為に現れたのではなく、現在も危険が迫っているエレボニアの民達の救助の協力の為に現れたのです!これは現エレボニア皇帝ユーゲント・ライゼ・アルノール三世の名代であるセドリック・ライゼ・アルノールとアルフィン・ライゼ・アルノールが保証します!」
「い、今の声は………アルフィン殿下とセドリック殿下!?」
「じゃ、じゃあ本当にリベールも援軍としてかけつけてくれたのね……!」
アルセイユから聞こえて来たアルフィン皇女とセドリック皇太子の放送を聞いた士官学院生達は驚いたり明るい表情をし
「それにしても本当に単身でこちらに来られてよかったのか、カシウス卿。」
「な〜に。ハーケン街道方面にはモルガン将軍に加えてリシャールもいるし、いざという時の為にシードにも指示を出しておいた。今回の件は若い者達に不測の事態を経験させるいい機会だ。それにたまには身体を動かしておかないと、身体がなまってしまうのでな。」
「フフ、なるほど。多くの門下生達を持つ私も見習わなくてはな。」
アルゼイド子爵とカシウスはそれぞれ肩を並べてそれぞれの武器を構えて魔煌兵や機甲兵達と対峙していた。
「―――ならば、重畳。本来の得物である剣を捨てたにも関わらず、更に腕に磨きがかかっている”リベールの守護神”とも謳われているその実力、とくと見せて頂こう。」
「フッ、こちらこそ老師と引き分けた”光の剣匠”の力、とくと見せてもらおうか。」
互いに不敵な笑みを浮かべた二人は凄まじい勢いで次々と魔煌兵や機甲兵達を無力化し始めた!
「あ、圧倒的過ぎる……!」
「フフ、参ったわね……以前は”剣聖”達ともまともに渡り合えると思っていたけど、あんな圧倒的な戦いを見せられたら自信を無くしてしまうわね……」
二人の戦いを見ていたアイネスは目を見開き、エンネアは苦笑していたが
「ぐぬぬぬ……ッ!二人とも、何を弱気な事を言っているんですの!?私達は武の至高たる存在であるマスター―――”槍の聖女”から武術を直々に学び、現代の”鉄騎隊”と呼ばれている”鉄機隊”!あの二人にそれをわからせる為にも、あの二人より多くの戦功を立ててやりますわよ!」
「……確かにそうだな。」
「フフ、久しぶりに”筆頭”らしいまともな台詞が出て来たわね。」
悔しそうな表情をした後自分達を見つめて叱咤激励したデュバリィの言葉にそれぞれ同意した後武器を構え直し
「さあ――――行きますわよ!!」
「「おおっ!!」」
デュバリィの号令を合図に戦闘を再開した!
「状況報告!市民達のおよそ三分の一の避難が完了したとの事です!」
「わかりました。引き続き正規軍や士官学院の方達と連携して市民達の避難誘導を続けてください。」
「ハッ!」
「クレア大尉、少しいいかい?」
クレア大尉が部下に指示を終えるとオリヴァルト皇子がトヴァルと共に近づいてきた。
「オリヴァルト殿下。何かご用でしょうか?」
「実は君達には私と共に他にやってもらいたい事があってね。正規軍やリベールからの応援が到着した事で”鉄道憲兵隊”もそろそろ”ジュライロッジ”の方にも戦力を割けると思うのだが、どうだろうか?」
「え……”ジュライロッジ”にですか?一体何故……―――!”ジュライロッジ”に向かう部隊で人質達の救出とカイエン公を含めた”貴族連合”の残党の捕縛を行い、リィンさん達が人質達の事を気にせずヨアヒム・ギュンターの討伐に集中できるようにする為の部隊という事でよろしいでしょうか?」
「ハハ……まだ何も言っていないのに、すぐに分析して答えを出すなんてさすがは”氷の乙女(アイスメイデン)”だな。」
オリヴァルト皇子の問いかけを聞いたクレア大尉は呆けたが一瞬で答えを出して真剣な表情で問い返し、その様子を見ていたトヴァルは苦笑していた。
「フフ、こんな可憐で聡明な女性をもハーレム要員にするなんて、さすがは私の可愛い妹もハーレム要員にする私の未来の義弟(おとうと)だよ♪もしかしたら彼の女性を惹きつける所は宰相殿の人を惹きつける所の一部を受け継いでいるからかもしれないね♪」
「………………(強ち間違っていないように見えませんから、冗談になっていませんね……)――――了解しました。すぐに動かせる部隊を纏めます。」
トヴァルの言葉に続くように笑顔で答えたオリヴァルト皇子の推測を聞いて冷や汗をかいて黙り込んでいたクレア大尉だったがすぐに気を取り直し、オリヴァルト皇子に敬礼をした後その場から去った。
「……ん?おい、あれって、もしかしてあんたの”同僚”じゃないのか?」
「一体何の事でしょうか〜……――――!」
一方別の場所で戦っていたマカロフ教官の言葉に呑気そうな様子で答えたトマス教官だったが、マカロフ教官が視線を向けている方向にいる存在――――二機の”メルカバ”に気付くと目を見開いた。そして二機のメルカバはジュライ特区の上空を通過してどこかへと去って行った。
「…………行っちまったな。一体何の為にこのタイミングでジュライ特区に現れたんだ?」
「さあ〜、私にわかる訳がありませんよ〜。というか今の飛行艇は見た事もない形をしていましたが、一体何だったのでしょうね〜?(”伍号機”と”仇号機”という事は”千の護手”と”蒼の聖典”ですね。やれやれ……後で事情を聞く事は当然として、光学迷彩機能も使わずにこんな大っぴらな場所を通過した事についての説教と、後は始末書も書かせなければなければなりませんね。)」
マカロフ教官の質問に対してとぼけた答え方をしていたトマス教官は内心呆れた様子で溜息を吐いていた。
少し前に東京ザナドゥをクリアしたのですが……ぶっちゃけ、東京ザナドゥって碧と閃が合体した現代版の軌跡シリーズじゃね!?と思いました。特にラスボスとかある意味碧と一緒ですよ(汗)まあ、それはともかく次回のファルコム作は何なのか気になりますね。できれば新シリーズの軌跡だと嬉しいですけど、最近出ている作品のシリーズの順番を考えればイースシリーズの新作かなと予想しています
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外伝〜心強き援軍の到着〜前篇 |
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コメント | ||
本郷 刃様 そしてマカロフ教官は色々な意味で頭を抱える事になるでしょうねww(sorano) ケビンもワジも始末書は書かなくてよくなるでしょうね〜、エイドスの指示でしょうからw(本郷 刃) |
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